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レコンキスタ
PHASE-86
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『貴様が!』
「そうだよ。ボクが貴男の思いを壊した」
『おのれぇぇぇぇぇぇ』
掠れる声で漂うサージャスに対し、残ったもう一本の腕を使い握りつぶしてやろうとするも、捷利嚮導の乙女は起動時のように鈍い動きとなっていた。
なぜ? と疑問符に支配されるが、秘蔵の乙女の効果を得た願望破壊の乙女は、捷利嚮導の乙女だけでなく、それに取り付けられていた集約の乙女と、郭大の乙女の効果無効にも及んでいた。
稼働するための膨大な魔力を集める集約の乙女に、取り込んだ魔力を増幅させる郭大の乙女が機能していない。
効果無効になる前に取り込んだ少量の魔力だけしか残っておらず、捷利嚮導の乙女は活動限界を緩やかに迎えるのを待つだけとなった。
「極爆」
迫る腕がサージャスへと届くその前に、詠唱破棄にて唱えられた大魔法。
煌びやかな輝きは視界を奪うほどの光。
続いて巨大な爆音が轟き、捷利嚮導の乙女の上半身に大きな亀裂が入った。
「う~ん、流石は邪神か。拳の一撃で転倒させたのに対して、ボクの魔法では倒れなかった」
「いや、十分凄いわよ。詠唱破棄でその威力」
サージャスの才能にパルティナの笑顔が引きつる。
生前の自分でも、大魔法を詠唱破棄で高威力維持など困難で出来なかった。
とんでもない才人だと思っていれば、
「これ以上の事を、地獄絵図の中心に立っている方々なら容易く出来ると思います」
と、今度はサージャスが引きつった笑みを見せながら、パルティナにその方向を指差し伝えれば、
「あそこは異世界なのかしら……」
目にする世界は深紅の世界。どこよりも凄惨な光景。
流石の伝説の勇者も、ヴィン海域の狂人たちにはどん引きであった。
『どうすれば……』
一人、内部で右往左往するヘルムの声が外に漏れる。
だが、外側では躊躇はない。
サージャスが大魔法を使用したのを皮切りに、じゃあ自分たちもと、大魔法を使用し始める。
『ぬお!』
大きく揺れる巨神から、開戦当初は強気だった声が、とても弱いものに変わり果て、それを耳にすれば、本当に効いているんだと、勝利は目前だと俄然力がこもっていく王軍サイド。
『まさか、こんな事が』
腰を下ろし、半球に置いた諸手で願いを込めるように動けと念じるも、ギギギと、軋む音と共に、若干の可動を見せるだけであった。
「一気に行くぞ!」
トドメとばかりの紫色の輝きで全身を包んだ邪神が天高く飛翔。
「おお、なんと神々しい」
最高神祇官であるグラドがその邪神の姿に感動すれば、
「流石は自分だけの主」
と、グラドに対して甲鎧王が発する。
双方が睨み合う中、
「男同士に取り合いをされても嬉しくないわ!」
しっかりと配下の会話、やり取りを耳にした邪神は、不服だと怒号を飛ばす。
うら若き女性たちからの言葉だけが欲しかったようだが、先ほど同様に、女性陣はまったくもって無反応であった。
「この怒りを貴様にぶつけてくれる」
『やめろ!』
「やめられるか! 太古より因縁のある存在を一方的に痛めつけてくれる!」
発言を遠くで耳にする魔王は邪神の発言にご立腹。
そんな妹の怒りの感情に気付く事もなく。
「我っていいよね」
口にすれば、体に纏っていた紫色の帯状の輝きが、巨神に勢いよく向かっていく。
大爆発を起こす邪神の技。
フレア系にも似たものだが、人間が使用するそれと比べれば、圧倒的な威力の差があり、捷利嚮導の乙女は邪神の魔力に対して、勢いよく後方に押されながら倒れ込む。
「そうだよ。ボクが貴男の思いを壊した」
『おのれぇぇぇぇぇぇ』
掠れる声で漂うサージャスに対し、残ったもう一本の腕を使い握りつぶしてやろうとするも、捷利嚮導の乙女は起動時のように鈍い動きとなっていた。
なぜ? と疑問符に支配されるが、秘蔵の乙女の効果を得た願望破壊の乙女は、捷利嚮導の乙女だけでなく、それに取り付けられていた集約の乙女と、郭大の乙女の効果無効にも及んでいた。
稼働するための膨大な魔力を集める集約の乙女に、取り込んだ魔力を増幅させる郭大の乙女が機能していない。
効果無効になる前に取り込んだ少量の魔力だけしか残っておらず、捷利嚮導の乙女は活動限界を緩やかに迎えるのを待つだけとなった。
「極爆」
迫る腕がサージャスへと届くその前に、詠唱破棄にて唱えられた大魔法。
煌びやかな輝きは視界を奪うほどの光。
続いて巨大な爆音が轟き、捷利嚮導の乙女の上半身に大きな亀裂が入った。
「う~ん、流石は邪神か。拳の一撃で転倒させたのに対して、ボクの魔法では倒れなかった」
「いや、十分凄いわよ。詠唱破棄でその威力」
サージャスの才能にパルティナの笑顔が引きつる。
生前の自分でも、大魔法を詠唱破棄で高威力維持など困難で出来なかった。
とんでもない才人だと思っていれば、
「これ以上の事を、地獄絵図の中心に立っている方々なら容易く出来ると思います」
と、今度はサージャスが引きつった笑みを見せながら、パルティナにその方向を指差し伝えれば、
「あそこは異世界なのかしら……」
目にする世界は深紅の世界。どこよりも凄惨な光景。
流石の伝説の勇者も、ヴィン海域の狂人たちにはどん引きであった。
『どうすれば……』
一人、内部で右往左往するヘルムの声が外に漏れる。
だが、外側では躊躇はない。
サージャスが大魔法を使用したのを皮切りに、じゃあ自分たちもと、大魔法を使用し始める。
『ぬお!』
大きく揺れる巨神から、開戦当初は強気だった声が、とても弱いものに変わり果て、それを耳にすれば、本当に効いているんだと、勝利は目前だと俄然力がこもっていく王軍サイド。
『まさか、こんな事が』
腰を下ろし、半球に置いた諸手で願いを込めるように動けと念じるも、ギギギと、軋む音と共に、若干の可動を見せるだけであった。
「一気に行くぞ!」
トドメとばかりの紫色の輝きで全身を包んだ邪神が天高く飛翔。
「おお、なんと神々しい」
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「流石は自分だけの主」
と、グラドに対して甲鎧王が発する。
双方が睨み合う中、
「男同士に取り合いをされても嬉しくないわ!」
しっかりと配下の会話、やり取りを耳にした邪神は、不服だと怒号を飛ばす。
うら若き女性たちからの言葉だけが欲しかったようだが、先ほど同様に、女性陣はまったくもって無反応であった。
「この怒りを貴様にぶつけてくれる」
『やめろ!』
「やめられるか! 太古より因縁のある存在を一方的に痛めつけてくれる!」
発言を遠くで耳にする魔王は邪神の発言にご立腹。
そんな妹の怒りの感情に気付く事もなく。
「我っていいよね」
口にすれば、体に纏っていた紫色の帯状の輝きが、巨神に勢いよく向かっていく。
大爆発を起こす邪神の技。
フレア系にも似たものだが、人間が使用するそれと比べれば、圧倒的な威力の差があり、捷利嚮導の乙女は邪神の魔力に対して、勢いよく後方に押されながら倒れ込む。
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