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レコンキスタ
PHASE-90
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「叔父上!?」
「耳を塞がなかったお前が悪いのだ甥っ子よ」
などと言いながらも、モノクルにピシリとヒビが入るほどの音の衝撃。
後陣にいてこれだから、最前線はとんでもない事になっていると容易に理解できるラゼン。
「うるさい……」
シズクが音にイライラとすれば、流石のカグラも渋面。
「この規模を以前に見舞われていたら、危なかったな!」
側でテトやキドが悶絶している中、不死王は耳も塞がず、古都にて我が身で受けたとき以上の眼界の威力に感嘆している。
「何という心地のいい音色か」
と、皆が耳を塞いでいるというのに、恍惚とした表情で体を大の字にし、目一杯に音を体で受け止めるのは邪神。
感性が他と大分違うようである。
「今回のは長いし、本当に音が大きすぎるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
脂汗を流しながら絶えるピートは、ひたすらに音が止むのを願いながら耐える。
「ピートがこうなるのも無理はないな」
「ですね……」
傍らのケーシーとゲイアードも、油断していると膝を突いてしまいそうなその音に苦しんでいた。
――――ようやく叫びのような音が終息していく。
「はぁはぁ……」
まるで自分が激闘を繰り広げたかのように、地に膝と手をついて息をするピート。
彼が目を向ける先では、自分に負けないくらいに肩で息をする面々。
音からの解放に安堵している。
「音だけでも十分な技だな……」
「精神が削り取られるってもんだ……」
王軍に参加している冒険者の某二人が、ピートの近くで語り合えば、その場にいる者たちが次ぎに取った動きは、一斉にサージャスと巨神へと目を向ける事であった。
――――荒い呼吸でありながらも、黒色の鎧を纏った少女は、亜麻色の髪を揺らして、巨神の前で悠々と漂っていた。
一方――――、
「何という音だ……」
捷利嚮導の乙女の内部では、音に当てられたヘルムが席より転げ落ち、音が鳴り止んだところで、足をふらつかせながらも立ち上がっていた。
――――が、立ち上がったのも束の間。
ビシビシと音が走る。
「な、なんだ……」
音からして外からと判断するが、内部からでは分からない状況。
だが、外から見えればはっきりと分かる状況。
捷利嚮導の乙女が大きく音を立てて崩れはじめる。
大きく崩れるのは頭部。
願望破壊の乙女が突き刺さり、そこに集中的に見舞われた大魔法である雲耀疆域。
とどめとなった巨神狂叫。
――――大きな瓦礫が地面に重々しい音とともに落下、ずしんと地面に沈む物もあれば、ゴロゴロと転がる物もある。
「撤収!!」
一人が慌てて言えば、王軍もラゴットも関係なく、二次被害に見舞われてはたまらないと、急ぎ安全圏まで撤退する。
「ああ! 妾の捷利嚮導の乙女が!」
傑作が崩れていく様に、今にも泣きそうな魔王。
「いや~残念でしたな~」
渋い声の愛玩生物が気楽にそう言えば、
「うるさいのじゃ!」
「ぐえ!?」
八つ当たりで首を絞める。
「まあまあ、崩れ落ちるという事は、この戦いが終わるという事ですから」
と、魔王を諭すロール。
自身が心血を注いで造りだした存在が、音を立てて崩れ落ちるのはやはり感慨深いのだろう。
「おお!? おお!」
未だ捷利嚮導の乙女の中にいるヘルムは、揺れる室内でどうする事も出来ないまま、座っていた椅子に必死に掴まり揺れに耐えていた。
外の様子が窺えなくても、この揺れならば、捷利嚮導の乙女に何が起こっているのかは流石に理解できているようで、
「私の理想が……」
正に崩れていく…………。
「耳を塞がなかったお前が悪いのだ甥っ子よ」
などと言いながらも、モノクルにピシリとヒビが入るほどの音の衝撃。
後陣にいてこれだから、最前線はとんでもない事になっていると容易に理解できるラゼン。
「うるさい……」
シズクが音にイライラとすれば、流石のカグラも渋面。
「この規模を以前に見舞われていたら、危なかったな!」
側でテトやキドが悶絶している中、不死王は耳も塞がず、古都にて我が身で受けたとき以上の眼界の威力に感嘆している。
「何という心地のいい音色か」
と、皆が耳を塞いでいるというのに、恍惚とした表情で体を大の字にし、目一杯に音を体で受け止めるのは邪神。
感性が他と大分違うようである。
「今回のは長いし、本当に音が大きすぎるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
脂汗を流しながら絶えるピートは、ひたすらに音が止むのを願いながら耐える。
「ピートがこうなるのも無理はないな」
「ですね……」
傍らのケーシーとゲイアードも、油断していると膝を突いてしまいそうなその音に苦しんでいた。
――――ようやく叫びのような音が終息していく。
「はぁはぁ……」
まるで自分が激闘を繰り広げたかのように、地に膝と手をついて息をするピート。
彼が目を向ける先では、自分に負けないくらいに肩で息をする面々。
音からの解放に安堵している。
「音だけでも十分な技だな……」
「精神が削り取られるってもんだ……」
王軍に参加している冒険者の某二人が、ピートの近くで語り合えば、その場にいる者たちが次ぎに取った動きは、一斉にサージャスと巨神へと目を向ける事であった。
――――荒い呼吸でありながらも、黒色の鎧を纏った少女は、亜麻色の髪を揺らして、巨神の前で悠々と漂っていた。
一方――――、
「何という音だ……」
捷利嚮導の乙女の内部では、音に当てられたヘルムが席より転げ落ち、音が鳴り止んだところで、足をふらつかせながらも立ち上がっていた。
――――が、立ち上がったのも束の間。
ビシビシと音が走る。
「な、なんだ……」
音からして外からと判断するが、内部からでは分からない状況。
だが、外から見えればはっきりと分かる状況。
捷利嚮導の乙女が大きく音を立てて崩れはじめる。
大きく崩れるのは頭部。
願望破壊の乙女が突き刺さり、そこに集中的に見舞われた大魔法である雲耀疆域。
とどめとなった巨神狂叫。
――――大きな瓦礫が地面に重々しい音とともに落下、ずしんと地面に沈む物もあれば、ゴロゴロと転がる物もある。
「撤収!!」
一人が慌てて言えば、王軍もラゴットも関係なく、二次被害に見舞われてはたまらないと、急ぎ安全圏まで撤退する。
「ああ! 妾の捷利嚮導の乙女が!」
傑作が崩れていく様に、今にも泣きそうな魔王。
「いや~残念でしたな~」
渋い声の愛玩生物が気楽にそう言えば、
「うるさいのじゃ!」
「ぐえ!?」
八つ当たりで首を絞める。
「まあまあ、崩れ落ちるという事は、この戦いが終わるという事ですから」
と、魔王を諭すロール。
自身が心血を注いで造りだした存在が、音を立てて崩れ落ちるのはやはり感慨深いのだろう。
「おお!? おお!」
未だ捷利嚮導の乙女の中にいるヘルムは、揺れる室内でどうする事も出来ないまま、座っていた椅子に必死に掴まり揺れに耐えていた。
外の様子が窺えなくても、この揺れならば、捷利嚮導の乙女に何が起こっているのかは流石に理解できているようで、
「私の理想が……」
正に崩れていく…………。
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