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レコンキスタ
PHASE-101
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「行く分けねえだろ! 馬鹿テメー!! 殺すぞ!!!!」
「あん!」
ここで横から参戦なのが、ヴィン海域屈指の好戦狂であるバロニアさん。
あそこで好戦狂ってのは完璧に病んでる代表である。
「いぎぎぎぎぎ……」
あまりの激痛に体が抵抗できないのか、顔を掴まれ、足が地から離れ、プラプラとなった状態のグリー。
「おい、誰に向かって殺すとか言ってんだ? ピートさんだぞ。殺すぞコラ!」
グリーの脅し文句とはまったくもって次元のかけ離れた同じ発言。
周囲の一般冒険者の皆様だけでなく、流石のサージャスさんとその一行も距離をとる。
なんだろうか、太古の時代から刻まれてきた、遺伝子に記録されているかのような畏怖。
この存在に逆らっては絶対にいけないと思わせる立ち位置にいるのが、ガチ勢の方々とでもいうのだろうか。
生態系の頂点に君臨するかのような迫力による大一喝によって、一瞬にしてグリーに抵抗する意思を失わせてしまった。
手を離せば、弱々しい尻餅をつく。
間髪入れずにバロニアさんが顔を近づければ、
「もう一回、同じことを言ってみろよ?」
凄んでる。
「なにもありません」
即答のグリー。
完全に恐怖を植え付けられたようだ。
「じゃあ、黙ってピートさんからいただいたチャンスを活かすんだな。ようこそ楽園へ」
凄んでいたのに、満面の笑みになりグリーを歓迎。
楽園と書いて無間地獄って読むのが正しいんだろうけど、この際グリーには心に大きな傷を残しまくる経験をしてもらおう。
それが――――、裏切りの代償だよ。
「おい、ピートさんからの推薦だからって調子にのるなよ」
バロニアさんに続くのはロッケンジーさん。
この方は未だにヴィン海域では使いっ走り。今回の参戦ではかなりのご活躍をされたようだが、捷利嚮導の乙女の攻撃が直撃して亡くなられたが、問題ないようだ。
当たり前のように生き返る。それがヴィン海域クオリティ。
生き返って早々にご立腹なのは、自分はまだ下働きなのに、こんな三下がヴィン海域で前線に立てるのに得心がいかないようで、かなりの嫉妬心をグリーに向けている。
「背後にも気をつけるんだな」
と、酷薄な声音で伝えていた。
グリーはあっちに行ったら、半日も経たずにショックで白髪待ったなしだな。
「ではピートさん。また、遊びに来てください。後、困った事があればすぐにでも駆けつけますから。ピートさんの為なら国すら滅ぼしてやりますよ」
恐ろしい事を言い残して、ナイゼルさん達は、プールさんの作りだした巨大な扉の中へと消えていった。
――――地続きの異世界へと帰って行く背中に典雅な一礼を贈った。
ま、最後の発言で笑えないのは、遠巻きで見ていた王様だ。
大丈夫ですよ。僕は謀反とか企てないですからね。公務員として従事しますから。だからさ、大公様よ。こちらをチラチラと見ながら、王様に耳打ちしてんじゃねえよ!
おおかた、あやつは危険だから今のうちに始末をするのだ。みたいな事を言ってんだろう!
腹黒いジジイめ!
――――ナイゼルさん達が帰ってから半日ほどが経過。
捕らえた方々は敗北を受け入れて、そこまでの抵抗も見せずに縛に就く。
その中にはサージャスさんの元パーティーであるレンショウとミッシェルの姿もある。
サージャスさんと目が合えば、軽く会釈していた。
最後までグリーと行動を共にしてたら、あの方々もヴィン海域へと行ってもらってもよかったけども、グリーと行動してなくてよかったね。
抵抗がなかったのは、ダイアンが素直に従っていたのがよかった。
アルコンや、ゲルニオみたいな生真面目な二人は抵抗を見せたけど、ダイアンがそれを諭していた。
あっちの勢力では、ヘルムとではなく、ダイアンと今後の事を話し合えば、円滑に事が進みそうだ。と、僕が具申するのもなんだから、カグラさんにお願いして、王様たちに伝えてもらった。
カグラさんも全裸にされた屈辱があるけど、その間にダイアンが目を光らせて、下半身でしか物事を考えられない馬鹿共を近づけさせなかったのを知っていたから、僕の案を二つ返事で聞きいれてくれた。
恨みよりも、柔軟に今後の事を考えての対応が出来るカグラさんは、魔王軍の良心だよ。
――――それにくらべて……。
「はようせぬか! まだ見つけられんか。妾がここより力を感じると言うておるじゃろう。さっさと探せ」
偉そうに! このちびっ子魔王は冒険者の皆さんを使って、瓦礫に埋もれている残りの兵仗を探させている。
しかもなぜに冒険者の方々は、最終討伐対象となる存在の言うことを聞いているのか……。
この戦いに集まってくださった冒険者さん達は、本当にいい方々ばかりが集まってくださったようだ。
「あん!」
ここで横から参戦なのが、ヴィン海域屈指の好戦狂であるバロニアさん。
あそこで好戦狂ってのは完璧に病んでる代表である。
「いぎぎぎぎぎ……」
あまりの激痛に体が抵抗できないのか、顔を掴まれ、足が地から離れ、プラプラとなった状態のグリー。
「おい、誰に向かって殺すとか言ってんだ? ピートさんだぞ。殺すぞコラ!」
グリーの脅し文句とはまったくもって次元のかけ離れた同じ発言。
周囲の一般冒険者の皆様だけでなく、流石のサージャスさんとその一行も距離をとる。
なんだろうか、太古の時代から刻まれてきた、遺伝子に記録されているかのような畏怖。
この存在に逆らっては絶対にいけないと思わせる立ち位置にいるのが、ガチ勢の方々とでもいうのだろうか。
生態系の頂点に君臨するかのような迫力による大一喝によって、一瞬にしてグリーに抵抗する意思を失わせてしまった。
手を離せば、弱々しい尻餅をつく。
間髪入れずにバロニアさんが顔を近づければ、
「もう一回、同じことを言ってみろよ?」
凄んでる。
「なにもありません」
即答のグリー。
完全に恐怖を植え付けられたようだ。
「じゃあ、黙ってピートさんからいただいたチャンスを活かすんだな。ようこそ楽園へ」
凄んでいたのに、満面の笑みになりグリーを歓迎。
楽園と書いて無間地獄って読むのが正しいんだろうけど、この際グリーには心に大きな傷を残しまくる経験をしてもらおう。
それが――――、裏切りの代償だよ。
「おい、ピートさんからの推薦だからって調子にのるなよ」
バロニアさんに続くのはロッケンジーさん。
この方は未だにヴィン海域では使いっ走り。今回の参戦ではかなりのご活躍をされたようだが、捷利嚮導の乙女の攻撃が直撃して亡くなられたが、問題ないようだ。
当たり前のように生き返る。それがヴィン海域クオリティ。
生き返って早々にご立腹なのは、自分はまだ下働きなのに、こんな三下がヴィン海域で前線に立てるのに得心がいかないようで、かなりの嫉妬心をグリーに向けている。
「背後にも気をつけるんだな」
と、酷薄な声音で伝えていた。
グリーはあっちに行ったら、半日も経たずにショックで白髪待ったなしだな。
「ではピートさん。また、遊びに来てください。後、困った事があればすぐにでも駆けつけますから。ピートさんの為なら国すら滅ぼしてやりますよ」
恐ろしい事を言い残して、ナイゼルさん達は、プールさんの作りだした巨大な扉の中へと消えていった。
――――地続きの異世界へと帰って行く背中に典雅な一礼を贈った。
ま、最後の発言で笑えないのは、遠巻きで見ていた王様だ。
大丈夫ですよ。僕は謀反とか企てないですからね。公務員として従事しますから。だからさ、大公様よ。こちらをチラチラと見ながら、王様に耳打ちしてんじゃねえよ!
おおかた、あやつは危険だから今のうちに始末をするのだ。みたいな事を言ってんだろう!
腹黒いジジイめ!
――――ナイゼルさん達が帰ってから半日ほどが経過。
捕らえた方々は敗北を受け入れて、そこまでの抵抗も見せずに縛に就く。
その中にはサージャスさんの元パーティーであるレンショウとミッシェルの姿もある。
サージャスさんと目が合えば、軽く会釈していた。
最後までグリーと行動を共にしてたら、あの方々もヴィン海域へと行ってもらってもよかったけども、グリーと行動してなくてよかったね。
抵抗がなかったのは、ダイアンが素直に従っていたのがよかった。
アルコンや、ゲルニオみたいな生真面目な二人は抵抗を見せたけど、ダイアンがそれを諭していた。
あっちの勢力では、ヘルムとではなく、ダイアンと今後の事を話し合えば、円滑に事が進みそうだ。と、僕が具申するのもなんだから、カグラさんにお願いして、王様たちに伝えてもらった。
カグラさんも全裸にされた屈辱があるけど、その間にダイアンが目を光らせて、下半身でしか物事を考えられない馬鹿共を近づけさせなかったのを知っていたから、僕の案を二つ返事で聞きいれてくれた。
恨みよりも、柔軟に今後の事を考えての対応が出来るカグラさんは、魔王軍の良心だよ。
――――それにくらべて……。
「はようせぬか! まだ見つけられんか。妾がここより力を感じると言うておるじゃろう。さっさと探せ」
偉そうに! このちびっ子魔王は冒険者の皆さんを使って、瓦礫に埋もれている残りの兵仗を探させている。
しかもなぜに冒険者の方々は、最終討伐対象となる存在の言うことを聞いているのか……。
この戦いに集まってくださった冒険者さん達は、本当にいい方々ばかりが集まってくださったようだ。
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