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あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです。
PHASE-01
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一週間が過ぎる。
「うむ、いい天気」
抜けるような青い空。
下へと目を向ければ、狭い路地を懸命に大通りへと向かって歩くおじさんの姿。
変わらない風景だと言いたいが、最近は狭い路地がメインとなっているから、人通りが激しいせいか、歩くのも一苦労といったところだ。
大人が横に並べば二人が限界の小路。往来が激しくなれば、人の流れも緩やかになるというものだ。
僕が住んでいる多層型共同住宅は戦闘から難を逃れてはいるものの、衝撃が原因なのか、ベランダにおいていた如雨露がどこかへと飛んでいってしまった……。
サボテンが無事だったのが何より。
本来ならここで、お気に入りの如雨露を失った怒りをヘルムに対して向けたいものではある。
しかし、王城に近いところと、商業区域は悲惨なものだ。
バッカスの店主は、折角、貴族の方々と肩を並べる富裕層の地区に屋敷を構えたのに、全壊だってことだし、且つ、バッカスまでもが半壊だそうだ。
ただ凄いのが、カルタさん達が座った席は不思議と無傷だったそうだ。
これは御利益があると、それを利用してお客の獲得を考えているようだ。
「――――やあ、ホルテン君」
「あ、ピートさん」
本来はこの道は通らないそうだが、大通りの一部が封鎖されているから、彼もまたここを利用する一人だ。
ここ何日かはこうやって挨拶を交わす。
いい加減にお尻にさっと手をやるのはやめてほしいけども!
半壊したとはいえ、バッカスは冒険者にとっては憩いの場、しかも避難時に食料配給などを無償で行った事もあって、冒険者だけでなく、普段は居酒屋に通わない住人の方々をお客として獲得したようだ。
避難時の活躍もあって、店主の自宅に、店の改修費は国が負担してくれるって事になってる。
現状は半壊の状態だから店内には入れないけども、青空の下、タープを設営し、その下にテーブルや椅子に使えそうな木材を利用して商売を再開。
王都復興に来てくださってる方々の、昼には胃袋を癒やして、夜には酔いを提供。
商魂たくましい事この上ないのである。
「お互い本日も頑張りましょう」
と、ホルテン君は言い残して、人の流れのままに大通りへと進んで行った。
さて、僕はまだゆっくり出来る。
「ボーイ。冷たくて美味しい水はどう――――」
「結構」
まったく、シズクさんやドレッドノートさん達は帰ったんだから、君も帰りなさいよ。当たり前にいるけども。
「帰らないの?」
心に思っていることを素直に伝えてみた。
「つれない事を言うなよ。楽しくやろうぜ」
「いいんだけどさ、なぜかシュパーブ君が来てからというもの、寝てる時に見られているような気がするんだよね」
「知らないな~。俺ちゃんは暗くなるとすぐに寝るからな~」
抑揚のない喋り方になるって事は、何かを隠してるんだろうな。
「問題だけは起こさないでよ」
「俺ちゃんは起こさないよ」
「う……」
キラキラとした瞳でのチャーム。
自分が可愛いと分かってる証拠だ。
これをされると何も言えなくなるってのが、この能力のやっかいなところ何だろう。
追及回避にはもってこいの能力だな。
「うむ、いい天気」
抜けるような青い空。
下へと目を向ければ、狭い路地を懸命に大通りへと向かって歩くおじさんの姿。
変わらない風景だと言いたいが、最近は狭い路地がメインとなっているから、人通りが激しいせいか、歩くのも一苦労といったところだ。
大人が横に並べば二人が限界の小路。往来が激しくなれば、人の流れも緩やかになるというものだ。
僕が住んでいる多層型共同住宅は戦闘から難を逃れてはいるものの、衝撃が原因なのか、ベランダにおいていた如雨露がどこかへと飛んでいってしまった……。
サボテンが無事だったのが何より。
本来ならここで、お気に入りの如雨露を失った怒りをヘルムに対して向けたいものではある。
しかし、王城に近いところと、商業区域は悲惨なものだ。
バッカスの店主は、折角、貴族の方々と肩を並べる富裕層の地区に屋敷を構えたのに、全壊だってことだし、且つ、バッカスまでもが半壊だそうだ。
ただ凄いのが、カルタさん達が座った席は不思議と無傷だったそうだ。
これは御利益があると、それを利用してお客の獲得を考えているようだ。
「――――やあ、ホルテン君」
「あ、ピートさん」
本来はこの道は通らないそうだが、大通りの一部が封鎖されているから、彼もまたここを利用する一人だ。
ここ何日かはこうやって挨拶を交わす。
いい加減にお尻にさっと手をやるのはやめてほしいけども!
半壊したとはいえ、バッカスは冒険者にとっては憩いの場、しかも避難時に食料配給などを無償で行った事もあって、冒険者だけでなく、普段は居酒屋に通わない住人の方々をお客として獲得したようだ。
避難時の活躍もあって、店主の自宅に、店の改修費は国が負担してくれるって事になってる。
現状は半壊の状態だから店内には入れないけども、青空の下、タープを設営し、その下にテーブルや椅子に使えそうな木材を利用して商売を再開。
王都復興に来てくださってる方々の、昼には胃袋を癒やして、夜には酔いを提供。
商魂たくましい事この上ないのである。
「お互い本日も頑張りましょう」
と、ホルテン君は言い残して、人の流れのままに大通りへと進んで行った。
さて、僕はまだゆっくり出来る。
「ボーイ。冷たくて美味しい水はどう――――」
「結構」
まったく、シズクさんやドレッドノートさん達は帰ったんだから、君も帰りなさいよ。当たり前にいるけども。
「帰らないの?」
心に思っていることを素直に伝えてみた。
「つれない事を言うなよ。楽しくやろうぜ」
「いいんだけどさ、なぜかシュパーブ君が来てからというもの、寝てる時に見られているような気がするんだよね」
「知らないな~。俺ちゃんは暗くなるとすぐに寝るからな~」
抑揚のない喋り方になるって事は、何かを隠してるんだろうな。
「問題だけは起こさないでよ」
「俺ちゃんは起こさないよ」
「う……」
キラキラとした瞳でのチャーム。
自分が可愛いと分かってる証拠だ。
これをされると何も言えなくなるってのが、この能力のやっかいなところ何だろう。
追及回避にはもってこいの能力だな。
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