16 / 49
VS触手の森・特大ローパー
北の森へ
しおりを挟む街を出て、二人は北の森へと進んでいく。
遠目で分かるほど北の森は様子がおかしかった。
緑に溢れた木々が茂るはずの季節なのに、北の森に生気に溢れた緑の色は皆無だった。
ドス黒さを漂わせた、赤や紫の葉をつけた木々。森に近づくにつれ、枝や幹までもが黒くなり、一帯に瘴気を漂わせていた。
森の入り口に立てば、そこはかとなく熟れすぎた果実のような臭いがして、グリオスは軽い吐き気を覚える。
思わず顔をしかめてしまう臭いだが、エルジュは満面の笑みを浮かべた。
「これ、間違いなくいるねー。森の入り口まで気配があるなんて、そこそこスゴい子がいそう。楽しみだなぁ」
「待てっ、朝の約束は覚えているか? 頼むから自重してくれ」
「大丈夫だって、覚えてるよ。普通にグリオスとエッチできるんだもの。絶対にガマンする。フフ、今日の夜が楽しみだなあ……いつもグリオスばっかりキモチよくなってるから、オレもよがりまくりたいなー」
戯れにグリオスの腕にしがみつきながら、エルジュは身を寄せ、甘えるように顔を覗き込む。
一瞬幼い日の無邪気で愛らしかった頃のエルジュが重なり、グリオスの口元が緩む。が、
「でもグリオスをとことんキモチよくさせて、力入らなくって可愛くよがることしかできなくさせるのも捨てがたいんだよねー。感度も締まりも良いし、股間だけじゃなくて頭の芯までキモチよくなっちゃう……迷うなー」
モミモミと尻を揉みしだかれてしまい、グリオスはパシッとエルジュの頭をはたいた。
「やめろ! さあ今から森に入るんだ。気を引き締めてくれ」
「はぁい、分かりましたー」
強引にグリオスが腕を引き離すと、エルジュは苦笑しながら肩をすくめる。
そして歩き始めると隣で「どうやって啼かせようかなー」とブツブツ言い始め、グリオスは頭を抱えながら唸るしかなかった。
少し先に進んだだけで毒々しくうっそうとした枝葉に日の光は遮られ、薄暗い中を進んでいく。
幸い、森の中を真っ直ぐに伸びる一本道を進んでいけば抜けることができる。道に迷う心配はない。
何事もなければ、二刻ほど歩いて森を出られる。
すでにそのことを事前に地図で確かめていたエルジュは、鼻歌まじりで呟く。
「フフ……早く着いて、明るい内にグリオスとヤりたいな。普通のグリオスとヤるのは初めてだもんねー。いっぱいヤりたりなあ……」
「エルジュ……頼むから、もうしゃべるな」
「どうして?」
「気が散って集中できないだろ。いつ魔物が襲ってくるか分からないのに」
「意識しちゃう? もう数えきれないほどヤってるのに今さらじゃない? いつまで経っても初々しいんだから」
小さく吹き出して笑うエルジュを、グリオスは恨めしく睨みつける。
視界にチョロリ、と。
エルジュの背後で何かが蠢いた気がした。
17
あなたにおすすめの小説
宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている
飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話
アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。
無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。
ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。
朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。
連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。
※6/20追記。
少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。
今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。
1話目はちょっと暗めですが………。
宜しかったらお付き合い下さいませ。
多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。
ストックが切れるまで、毎日更新予定です。
【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった
cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。
一途なシオンと、皇帝のお話。
※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。
神官、触手育成の神託を受ける
彩月野生
BL
神官ルネリクスはある時、神託を受け、密かに触手と交わり快楽を貪るようになるが、傭兵上がりの屈強な将軍アロルフに見つかり、弱味を握られてしまい、彼と肉体関係を持つようになり、苦悩と悦楽の日々を過ごすようになる。
(誤字脱字報告不要)
悪役神官の俺が騎士団長に囚われるまで
二三@冷酷公爵発売中
BL
国教会の主教であるイヴォンは、ここが前世のBLゲームの世界だと気づいた。ゲームの内容は、浄化の力を持つ主人公が騎士団と共に国を旅し、魔物討伐をしながら攻略対象者と愛を深めていくというもの。自分は悪役神官であり、主人公が誰とも結ばれないノーマルルートを辿る場合に限り、破滅の道を逃れられる。そのためイヴォンは旅に同行し、主人公の恋路の邪魔を画策をする。以前からイヴォンを嫌っている団長も攻略対象者であり、気が進まないものの団長とも関わっていくうちに…。
巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】
晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。
発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。
そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。
第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる