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エンディング
望むのは同じだけの愛
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王の話に周りがざわめき、次第に喜びの声が上がり始める。
これが他の者ならばまたとない好機ととらえて、嬉々として話を受けるのだろうとグリオスは思う。しかしエルジュは違う。
どう反応するつもりだろうかと若干不安を覚えていると、不意にエルジュはグリオスの腕を掴み、引っ張り上げてともに立つ。
そしてニッコリと極上の笑みを浮かべて王に告げた。
「姫も玉座もいらないから。だって俺には永遠を誓った唯一の人が隣にいるし、二人でずーっとやっていきたいから。みんなの面倒なんて見るヒマないから。いつも愛でてあげないと、不安になってオレから離れたほうがいいって思いそうだもんねー」
……おい、待て。こんな大勢の前で何を言い出す? 王からの褒美を辞退るにしても、言い方があるだろうが! やめろ、含みを持たせた目で俺を見るな。腰に手を回して抱き寄せるな。顔を近づけるな――。
怒りと驚きで全身を戦慄かせるグリオスへ、エルジュは嬉々として唇を重ねてくる。
ザワッ、とひと際大きなどよめきが起き、王も姫も唖然となってエルジュの暴走に目を剥く。そして口付けられながら、グリオスも目を白黒させるばかりだった。
ここまでやってしまえば、何が何でもと姫を褒美に渡そうとゴリ押ししなくなるだろう。それはいい。だが、二度とこの国に足を踏み入れられなくなるような恥を晒すな! こんな大勢の前で……こら、ちゃっかり腰を撫で回すなぁぁぁっ。
怒鳴りつけたいのにキスで力が抜けてしまい、グリオスの膝が折れかける。
その気配を察してエルジュは了承を得ず、ヒョイッ、とグリオスを抱き上げた。
「みんなー、良かったらオレたちのこと祝ってくれない? ここへ来る前に教会で夫婦の誓いを立ててきたんだ。オレが勇者やってるのは、ぜーんぶこの生真面目で優しいグリオスのおかげ……歓迎してくれるなら、いつでもみんなを助けてあげるから!」
周りを見渡しながら声高にエルジュが宣言すると、どよめきが歓声へと変わっていく。
まさかの祝福にエルジュは当然と言わんばかりに胸を張り、事態に動揺し続けるグリオスを見つめる。
「さあ、これからは色んな国を回って、困っている人を助けて、こうやってみんなに証人になってもらおうねー。世界中に知れ渡らせたら、グリオスも心から安心できるでしょ?」
「い、いや、そこまでしなくても十分だ……っ。お前が俺に惚れ込んでいることは十分に思い知ったから。だから頼む、こんな恥さらしはもうやめてくれ!」
「じゃあさ、グリオスからもキスしてよ。今すぐ、ここで。オレの一方通行じゃないって、みんなに教えてよ」
そんなことできるか! と言いかけて、グリオスはエルジュの目が笑っていないことに気づく。
ああ、安心したいのはコイツのほうなのか。
どれだけエルジュの愛と快楽に身も心も奪われていても、一方的に詰め込むばかりでは不安なのだ。
きっと同じだけ返さないと気が済まないのだろう。
グリオスはエルジュの腕の中で少しまごついてから、自分から首に抱き着いて唇を重ねた。
これが他の者ならばまたとない好機ととらえて、嬉々として話を受けるのだろうとグリオスは思う。しかしエルジュは違う。
どう反応するつもりだろうかと若干不安を覚えていると、不意にエルジュはグリオスの腕を掴み、引っ張り上げてともに立つ。
そしてニッコリと極上の笑みを浮かべて王に告げた。
「姫も玉座もいらないから。だって俺には永遠を誓った唯一の人が隣にいるし、二人でずーっとやっていきたいから。みんなの面倒なんて見るヒマないから。いつも愛でてあげないと、不安になってオレから離れたほうがいいって思いそうだもんねー」
……おい、待て。こんな大勢の前で何を言い出す? 王からの褒美を辞退るにしても、言い方があるだろうが! やめろ、含みを持たせた目で俺を見るな。腰に手を回して抱き寄せるな。顔を近づけるな――。
怒りと驚きで全身を戦慄かせるグリオスへ、エルジュは嬉々として唇を重ねてくる。
ザワッ、とひと際大きなどよめきが起き、王も姫も唖然となってエルジュの暴走に目を剥く。そして口付けられながら、グリオスも目を白黒させるばかりだった。
ここまでやってしまえば、何が何でもと姫を褒美に渡そうとゴリ押ししなくなるだろう。それはいい。だが、二度とこの国に足を踏み入れられなくなるような恥を晒すな! こんな大勢の前で……こら、ちゃっかり腰を撫で回すなぁぁぁっ。
怒鳴りつけたいのにキスで力が抜けてしまい、グリオスの膝が折れかける。
その気配を察してエルジュは了承を得ず、ヒョイッ、とグリオスを抱き上げた。
「みんなー、良かったらオレたちのこと祝ってくれない? ここへ来る前に教会で夫婦の誓いを立ててきたんだ。オレが勇者やってるのは、ぜーんぶこの生真面目で優しいグリオスのおかげ……歓迎してくれるなら、いつでもみんなを助けてあげるから!」
周りを見渡しながら声高にエルジュが宣言すると、どよめきが歓声へと変わっていく。
まさかの祝福にエルジュは当然と言わんばかりに胸を張り、事態に動揺し続けるグリオスを見つめる。
「さあ、これからは色んな国を回って、困っている人を助けて、こうやってみんなに証人になってもらおうねー。世界中に知れ渡らせたら、グリオスも心から安心できるでしょ?」
「い、いや、そこまでしなくても十分だ……っ。お前が俺に惚れ込んでいることは十分に思い知ったから。だから頼む、こんな恥さらしはもうやめてくれ!」
「じゃあさ、グリオスからもキスしてよ。今すぐ、ここで。オレの一方通行じゃないって、みんなに教えてよ」
そんなことできるか! と言いかけて、グリオスはエルジュの目が笑っていないことに気づく。
ああ、安心したいのはコイツのほうなのか。
どれだけエルジュの愛と快楽に身も心も奪われていても、一方的に詰め込むばかりでは不安なのだ。
きっと同じだけ返さないと気が済まないのだろう。
グリオスはエルジュの腕の中で少しまごついてから、自分から首に抱き着いて唇を重ねた。
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序盤から容赦なくフルスロットルかつマニアックで笑ってしまいました。
性癖にキャラ設定は結構マニアックだなと思うのですが、愛いっぱいエロいっぱいドラマいっぱいで凄く面白かったです!
ありがとうございます!趣味と悪ノリを詰め込ませて頂きましたwww楽しんで頂けて大本望です(*´ω`*)
コメントありがとうございます!
はい、王様迷惑です。二人の都合ガン無視です💦
しかしエルジュはああいう性格なので怯みません。返答は夜のお楽しみです✨
作品お気に入り登録しときますね(^^)
ありがとうございます!悪ノリ作品ですが、楽しんで頂けるように頑張って書いて参ります!