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●五話 平等で甘美な褒美

●褒美の取り合い3

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「んっ、ぁ……む……ぁあ……っ……」

 手練れの男二人に挟まれ、良いように体を弄られ、俺はもう息も絶え絶えで喘ぐばかりだ。

 華候焔は俺の胸に固執しながら、耳や首筋を舐めたり噛んだりして体を煽る。
 何度か乳首を指で扱かれ、それだけで中が軽い絶頂を覚えてしまう。

 力は完全に奪われ、ぐったりと背を預ける俺を華候焔は嬉々として見下ろす。その目が熱くて、俺の脳が焼き切れそうだ。

 そんな俺の反応や顔を、才明は楽しげに見つめながら愛撫を楽しむ。

 閉じていた寝間着の前を開き、手を隙間なく密着させ、肉付きを確かめるように小さく揉む――体の表面だけでは飽き足らず、中身までも裸にしようと企んでいるような手つきだ。

 腰を揉まれた瞬間、思わず下半身が跳ねてしまったが、二人は薄く笑うばかり。
 前も後ろも、本当に欲しい所へは触ってくれない。何をされても感じるのに、どちらも大きく達せないことがつらい。

 ハァ、ハァ、と息をしながら熱く目を潤ます俺に、華候焔が耳打ちする。

「誠人、どうして欲しい? どっちのを先に咥えたい?」

 ……やっと、か。
 思わず俺の口元が緩む。正面から才明に観察されていることを忘れて。

「本当に欲しそうですね。私が混ざっても嫌ではないようで何よりです。ここまでおあずけを喰らうのは久しいですが、悪くないですね」

 言いながら才明は羽織を脱ぎ、薄い衣を巻いた帯を解いて肌を見せてくる。

 細いながらも引き締まった体だ。武にもある程度は通じているらしく、腹筋は割れ、全体的に体が絞れている。

 そして下半身から伸びた昂りは、太さこそ華候焔に負けるが非常に長さがあり、今にも俺を突き刺したくてたまらなさそうだった。

 早く楽になってしまいたい。だが――。

 俺は快楽と熱に浮かされながら、チラリと華候焔を見やる。
 視線が合うと華候焔は一笑してから俺の頭を撫でた。

「先に俺を中に挿れたいんだな。俺と誠人の仲だからなあ。その気持ち、よく分かるぞ」

「そうなのですか? あなたに遠慮して私が欲しいと言えないだけのような気がしますけれど」

「そんな優男の得物じゃあ、もう誠人は満足できないがな」

「ただ大きいだけの得物なんて、苦しいだけの凶器ですよ。いっそ指で悦ぶ所を刺激したほうが喜ぶんじゃないんですか。こうやって――」

 また言い合いを始めたかと思えば、おもむろに才明は自分の指を舐める。それから俺の脚を開き、満たされたくてたまらない火照った孔へ指を沈めた。

「あぁぁ……ッッ……ァ……んン……ッ!」

 すでに華候焔に解された孔は、才明の指を受け入れてしまう。
 指も才明のほうが細い。だが男が初めてとは思えないほど俺の悦ぶ所を指で押し上げ、グリグリと攻めてきた。
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