神々の依頼、面倒なんですけどっ!

はなを

文字の大きさ
9 / 173
第1章 旅立つ

8.依頼を受けてみるようです

しおりを挟む
オースティンの道具屋を出たハジメは冒険者ギルドのドアを開け、掲示板に向かう。日本時間で言う9時頃であるが、既に掲示板の依頼用紙は半分以上無くなっていた。少し慌ててハジメは掲示板に視線を向かわせた。

『薬草の採取:1束に付き1000S 3束まで 期限:1週間後まで』

『スライムゼリーの採取:5つ400S 本日中』

『体力ポーションの納品:1つ3500S 何個でも 期限なし』

ハジメが出来そうな依頼はこの3つくらいしかなかったが、自分の使う分の薬草も取れることもあり、薬草の採取の依頼を受けることにする。依頼票を剥ぎ取り、比較的空いているセバスチャンの列に並んだ。

「おはようございます。早速依頼ですね。なるほど薬草の採取でございますね。街の西門を出て正面に見える森に向かっていかれますと見つかると思います。これが依頼の薬草を入れる袋です。薬草の形などはご存知ですね。もしわからなければ2階に図書館もありますので、ご利用ください。この依頼は1束以上でしたら完了となります。3束ではなくても大丈夫ですのでお間違えないように。街の外に出る際はギルドカードを兵士に見せれば大丈夫ですが、左の列が冒険者ギルド加入している人の列ですのでご利用ください。ところでハジメ様、荷物がないようですが準備は大丈夫ですか?」

と始に言った。そして小声で

「アイテムボックスのスキルを持たれていると推察しますが、人の反感を買ったり、要らぬトラブルを生むことがあります。今日1日レンタルでリュックを10Sでお貸ししますのでお持ちください」

丁寧な説明を受け、セバスチャンに礼を伝え、リュックを背負い冒険者ギルドから外に出た。ハジメはそのまま宿『白兎』により2日間の宿泊と夕食2回分を申し込み、金を払って初めての依頼に向かった。

「今日時間あったらリュック買うかぁ。オースティンさんの店にあった筈だしな」

ハジメが外に出たのはそれからすぐの事であった。東門から50mほど南に行くとギルド員の門があった。ギルドカードを見せるとすぐに外に出ることができたのである。

ハジメは森の方向を見て歩きを進めた。30分後

「下をみて歩くのも大変だな・・・」

とハジメは思っていた。

「条件をかなり絞って周囲探索してみるか。折角使える魔法だし」

ハジメは100°コーンで250mを範囲として薬草があれば視界にマーカーとして赤く三角で示すように条件を付けることとした。

<周囲探査ソナー>

ハジメの視界に10個ほどの赤いマーカーが現れる。頭痛は起こらなかった。ハジメは一番近いマーカーへ向かう。薬草が1株生えていた。ハジメはゆっくりと根本の付近の土を取り除き根毎引き抜いたそしてセバスチャンから借りた薬草袋に入れ、アイテムボックスへしまった。ハジメのアイテムボックスはたくさんはいるのもあるが時間が経過しないのである。新鮮なものを新鮮の方がいいだろう、まさか薬草が熟成させるとは考えられなかったのである。
その後周囲探索ソナーを使い丁寧に薬草を集めていった。1時間ほどで依頼の3束は集め終わっていたが今はハジメが使う薬草を集めているのだ。アイテムボックスがあるためこの際しばらく使う分を集めているのである。既に依頼とは別に5束ほどは集めているのであるが。薬草はハジメにとって生活費なのであるから仕方ないだろう。

ふと気が付くと太陽が既に西にかなり傾いている。今から出発して街に辿り着く頃には夕食の時間になりそうである。ハジメは立ち上がり街に向かうことにした。

「昼めし食べるの忘れてたな。バナナ買ってきてたんだけど」

ハジメは出入口付近の出店で売っていたバナナを2本買っていたが、単純作業に没頭し昼食を摂ることを忘れていたのである。

ハジメが帰ろうと立ち上がると草むらが揺れた。一気に距離をあけ小石を構えた。緑色のつやつやと夕日を反射したスライムが2匹出現した。

左側のスライムに向かい小石を投げた。スライムは白い光に包まれて消える。

右側のスライムはまん丸であった体を平たくし伸びあがるような動作と共に体の一部を切り離しハジメめがけて投げてきた。体勢を整えていたハジメはなんとか避けることができたが、攻撃が落ちたところはシューシューと焼け焦げるような臭いを発し黒くなっていた。

「スライムってこういう攻撃するんだ」

再度アイテムボックスから小石を取り出し投げ、スライムゼリーを獲得してたのであった。

そしてハジメは街に向かって歩き始める。生き延びるって大変だなと改めて思うのであった。

街に着いたハジメは冒険者ギルドに向かい、薬草を3束納品し、3000Sを得た。その後掲示板を見るとスライムゼリーの納品も残っていたため、依頼を受けその際スライムゼリー5個も納品した。

冒険者って割と儲からないと思った。自分の薬草を取っていたとは言え、3400Sしか1日に稼げていないのである。
これでは白兎には泊まれないのであるから、なかなかに厳しい。

オースティンさんの道具屋へ足を運んだ。中に入ると

「いらっしゃい。どうしたんですか、こんな時間に」

とオースティンは笑顔で話しかけてきた。

「リュックが欲しくて・・・売ってますか?」

と自分が訪れた要件を伝える。

「あぁ、なるほど。てっきりアイテムボックスを見せびらかす主義なのかと思いました。ご存知なかったんですね。わかりました。この辺りでどうでしょうか?」

オースティンはランドセルくらいの大きさのリュックを出している。値段は
2500Sである。お手頃であったため、ハジメはそれを購入した。

「ハジメさん、体力ポーションは1日に5本分までなら買い取れますので、よろしくお願いしますね」

と笑顔でハジメに言った。ハジメは分かりましたと答え宿へと向かうのであった。

ハンドブック 3項目目

3-7.冒険者ギルドで依頼を受けよう:Clear!

3-8.冒険者ギルドの依頼を2つ達成しよう:Clear!

3-9.買い物をしよう:Clear!

3-10.装備をしよう:Clear!

報酬:多産
しおりを挟む
感想 26

あなたにおすすめの小説

病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。

もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
 ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。

おばちゃんダイバーは浅い層で頑張ります

きむらきむこ
ファンタジー
ダンジョンができて十年。年金の足しにダンジョンに通ってます。田中優子61歳

【短編】子猫をもふもふしませんか?〜転生したら、子猫でした。私が国を救う!

碧井 汐桜香
ファンタジー
子猫の私は、おかあさんと兄弟たちと“かいぬし”に怯えながら、過ごしている。ところが、「柄が悪い」という理由で捨てられ、絶体絶命の大ピンチ。そんなときに、陛下と呼ばれる人間たちに助けられた。連れていかれた先は、王城だった!? 「伝わって! よく見てこれ! 後ろから攻められたら終わるでしょ!?」前世の知識を使って、私は国を救う。 そんなとき、“かいぬし”が猫グッズを売りにきた。絶対に許さないにゃ! 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。

神に同情された転生者物語

チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。 すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情され、異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。 悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

転生したらただの女の子、かと思ったら最強の魔物使いだったらしいです〜しゃべるうさぎと始める異世界魔物使いファンタジー〜

上村 俊貴
ファンタジー
【あらすじ】  普通に事務職で働いていた成人男性の如月真也(きさらぎしんや)は、ある朝目覚めたら異世界だった上に女になっていた。一緒に牢屋に閉じ込められていた謎のしゃべるうさぎと協力して脱出した真也改めマヤは、冒険者となって異世界を暮らしていくこととなる。帰る方法もわからないし特別帰りたいわけでもないマヤは、しゃべるうさぎ改めマッシュのさらわれた家族を救出すること当面の目標に、冒険を始めるのだった。 (しばらく本人も周りも気が付きませんが、実は最強の魔物使い(本人の戦闘力自体はほぼゼロ)だったことに気がついて、魔物たちと一緒に色々無双していきます) 【キャラクター】 マヤ ・主人公(元は如月真也という名前の男) ・銀髪翠眼の少女 ・魔物使い マッシュ ・しゃべるうさぎ ・もふもふ ・高位の魔物らしい オリガ ・ダークエルフ ・黒髪金眼で褐色肌 ・魔力と魔法がすごい 【作者から】 毎日投稿を目指してがんばります。 わかりやすく面白くを心がけるのでぼーっと読みたい人にはおすすめかも? それでは気が向いた時にでもお付き合いください〜。

処理中です...