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本編
15 探索中
しおりを挟む今寮につきました!広いです!さすが王国一の魔法学園です!
家を出る時お父様が離してくれず少し遅くなってしまいました。
もう少しで手が出るところでした。おホホ。
寮は男女同じ建物です。なぜ分けないのでしょうか?だから主人公が悪魔共に犯されるのです。
玄関をはいってすぐ目の前にある部屋は男女のふれあい場兼食堂です。寮の左側が男子部屋です。
そして右側が女子部屋です。学年や身分関係なくバラバラに部屋は分けられています。
でも王族だけはさすがに決まっています。
私の荷物はもう運んであるのでメアリーだけ片付けのために部屋に行ってもらって私は探索中です。
ふむふむ。食堂はすごく広いですね。次はどこに行きましょうか。
そう思って食堂から出てテキトーに歩いていると人通りの少ないところに来てしまいました。
どこだろう?と歩いていると、
「あっ。リリィ。やっと見つけた。」
ん?お兄様の声じゃありません。聞いたことのある声です。でも誰でしょうかそんなに親しく声をかけてくるのは。
思いあたりませ…ん…
「ひぃっ!」
あ、悪魔です。み、見つかってしまいました。少しづつ後ろにさがります。
数年ぶりに見たハルト様はものすごくかっこいいです。ゲームの中では3番目に好きでした。特に声が好きです。愛してました。
イケメン…イケボ……はうぅ。
「さっき部屋に行ったのにいないっていうから探してたんだ。…すごく可愛いよ、リリィ。」
「ひゃぁ!」
びっくりして後ずさります。
なぜ耳もとなのですか!変な声がでたじゃないですか!心の声が聞こえたのでしょうか。
「あ、あ、ハルト様…。お久しぶりです。」
そう言って少しずつ後ろにさがっているとついにきてしまいました。そうです。壁です。
世界の終わりです。2度目の人生の終わりです。
「あ…。」
わ、私の顔の横に手があります!もう片方は私の頬にそえられてしまいました!
顔に熱があつまっているのがわかります。
「ねぇ、リリィ。どうして逃げようとするの?」
悪魔が笑顔です。私の顔はみるみるうちに青くなっていることでしょう。ガタガタ震えています。
するとハルト様が
「リリィ。お願い。怖がらないで。僕から逃げないで。お願い…。」
と傷ついた悲しそうな顔で言いました。
えっ。もしかしてハルト様はなにか辛いことがあったのでしょうか。友達関係でしょうか。
過去に友達とトラブルがあって喧嘩でもしてしまったのでしょうか。
私は、ハルト様になんて酷いことをしたのでしょうか。過去の傷をえぐり傷つけてしまいました…。
「ハ、ハルト様…。ごめんなさい。なにか辛いことがあったのでしょう。それを私は…。」
「リリィ!君のせいじゃないんだ!ただ、僕が…。」
「あ、あの、よろしければ私がお友達になります。少しでもハルト様の傷が癒えるように。」
こんな辛そうな人は放っておけません!
「リリィ…。本当?こんな僕でいいの?」
「はい!」
「ありがとう!リリィ。」
チュッ
「ふぇっ?!」
い、今、唇に唇に唇がーー
「大好きだよリリィ。これから友達としてよろしくね?」
嵌められた…。
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