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第137話 穴倉に巣食う殺人者
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道は、奥に進むほど枝分かれして複雑になっていった。
それを端から順番に調べていき、襲いかかる魔物を倒して、崩れている道を修復して、調査を進めていった。
道中で、幾つか宝箱も発見した。その中からは、見事な細工の宝飾品や宝石なんかを見つけることができた。
ダンジョンの宝箱は普通の遺跡なんかで発掘される宝物と違い、一度中身を取り出しても一定時間が経つと何故か復活するという奇妙な仕様になっている。ダンジョンに満ちる魔力が宝を復活させているのだという説があるが、実際のところはどうなのかは分からない。だがこの仕様のお陰で冒険者は儲かっているというのは紛れもない事実なのだ。
これだけ宝があるのなら、此処に足を運ぶ冒険者は多いだろう。店に来る客の数も増えそうだな。
そうしてダンジョンの調査を進め、六時間が経過し。
僕たちは、最深部と思われる場所に到達した。
それは、今までに見たことがないような広々とした空間だった。
天井は遥か上にあり、闇が蟠っている。壁からは木の根が何本も伸びていて、蔦のように壁全体を覆っている。
ポイズンスパイダーがいた部屋と雰囲気は似ているが、広さがある分、こちらの方が何倍も特別感が漂っている。
如何にも何かがありそうだ。
「……此処で行き止まりか」
部屋の中心まで進んだところで、セイルさんが立ち止まる。
彼は空間をぐるりと見回して、僕たちの方に振り向いた。
「このダンジョンは踏破するのにそれほど苦労はしなかったな。棲んでいる魔物も弱いし、そこまで複雑な構造でもない」
「そうね。注意するのは通路が崩れている場所があることくらいかしら」
ソフィアさんは天井を見上げた。
一見すると何もなさそうに見えるそれをじっと見つめて、眉を顰め、言う。
「……此処、随分天井が高いわね」
「別に不思議なことじゃないんじゃないか。ポイズンスパイダーがいた部屋もこんな感じだっただろう」
「そうね……」
セイルさんの言葉に頷くが、彼女は余程天井が気になるのか、そちらに目を向けるのをやめない。
「ライティング」
魔光を生み出して、天井めがけて勢い良くそれを放り投げた。
強い光に照らされて、闇に包まれていた天井が露わになる。
天井すれすれの位置の壁に、大きな横穴が空いている。
そこに、赤い目の巨大な生き物が潜んでいた!
「!?」
身構えた僕たちの目の前に、その生き物が落ちてきた。
体長は三メートルほど。蠍のような巨大な尾を持った胴体に、大きな鋏。鋭い牙が生え揃った口。全部で九個もある赤い水晶のような目。
僕はラフィナを庇いながら、掠れ声を漏らした。
「リルマーダー……!」
リルマーダー。殺人者、の名が付く通り、人間を好んで襲う習性を持った魔物である。
一見すると蠍のように見えるが蜘蛛の仲間で、糸は吐かないが強力な毒を持った尾で獲物を襲う獰猛な生き物なのだ。
セイルさんとソフィアさんは武器を構えた。
「シルカさんたちは離れて! 相手の視界に入らないようにするんだ!」
「了解!」
僕とラフィナは部屋の入口付近まで後退した。
リルマーダーがきしゃああと吠え声を上げる。
セイルさんは先陣を切ってリルマーダーの正面に突っ込んでいった。
それを端から順番に調べていき、襲いかかる魔物を倒して、崩れている道を修復して、調査を進めていった。
道中で、幾つか宝箱も発見した。その中からは、見事な細工の宝飾品や宝石なんかを見つけることができた。
ダンジョンの宝箱は普通の遺跡なんかで発掘される宝物と違い、一度中身を取り出しても一定時間が経つと何故か復活するという奇妙な仕様になっている。ダンジョンに満ちる魔力が宝を復活させているのだという説があるが、実際のところはどうなのかは分からない。だがこの仕様のお陰で冒険者は儲かっているというのは紛れもない事実なのだ。
これだけ宝があるのなら、此処に足を運ぶ冒険者は多いだろう。店に来る客の数も増えそうだな。
そうしてダンジョンの調査を進め、六時間が経過し。
僕たちは、最深部と思われる場所に到達した。
それは、今までに見たことがないような広々とした空間だった。
天井は遥か上にあり、闇が蟠っている。壁からは木の根が何本も伸びていて、蔦のように壁全体を覆っている。
ポイズンスパイダーがいた部屋と雰囲気は似ているが、広さがある分、こちらの方が何倍も特別感が漂っている。
如何にも何かがありそうだ。
「……此処で行き止まりか」
部屋の中心まで進んだところで、セイルさんが立ち止まる。
彼は空間をぐるりと見回して、僕たちの方に振り向いた。
「このダンジョンは踏破するのにそれほど苦労はしなかったな。棲んでいる魔物も弱いし、そこまで複雑な構造でもない」
「そうね。注意するのは通路が崩れている場所があることくらいかしら」
ソフィアさんは天井を見上げた。
一見すると何もなさそうに見えるそれをじっと見つめて、眉を顰め、言う。
「……此処、随分天井が高いわね」
「別に不思議なことじゃないんじゃないか。ポイズンスパイダーがいた部屋もこんな感じだっただろう」
「そうね……」
セイルさんの言葉に頷くが、彼女は余程天井が気になるのか、そちらに目を向けるのをやめない。
「ライティング」
魔光を生み出して、天井めがけて勢い良くそれを放り投げた。
強い光に照らされて、闇に包まれていた天井が露わになる。
天井すれすれの位置の壁に、大きな横穴が空いている。
そこに、赤い目の巨大な生き物が潜んでいた!
「!?」
身構えた僕たちの目の前に、その生き物が落ちてきた。
体長は三メートルほど。蠍のような巨大な尾を持った胴体に、大きな鋏。鋭い牙が生え揃った口。全部で九個もある赤い水晶のような目。
僕はラフィナを庇いながら、掠れ声を漏らした。
「リルマーダー……!」
リルマーダー。殺人者、の名が付く通り、人間を好んで襲う習性を持った魔物である。
一見すると蠍のように見えるが蜘蛛の仲間で、糸は吐かないが強力な毒を持った尾で獲物を襲う獰猛な生き物なのだ。
セイルさんとソフィアさんは武器を構えた。
「シルカさんたちは離れて! 相手の視界に入らないようにするんだ!」
「了解!」
僕とラフィナは部屋の入口付近まで後退した。
リルマーダーがきしゃああと吠え声を上げる。
セイルさんは先陣を切ってリルマーダーの正面に突っ込んでいった。
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