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第163話 VS巨大マンイーター
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今までに出くわしたマンイーターは二メートルくらいの大きさだったが、目の前にいるこいつはその倍以上の大きさがある。
大きいから脚の関節や付け根の様子がよく分かる。
何かうっすらと産毛が生えてるし……大きいと余計に気色悪く見えるな。すぐ目の前にぶら下げられている蜘蛛をまじまじと見せられているような気分だよ。
大きい分胴体にも厚みがあるし、これを一撃で仕留めることはほぼ不可能だろう。
と言うよりも、今までのマンイーターですら一撃で仕留められなかったのだから、それよりも巨大なこいつを簡単に屠るなんて無理に決まっている。
シャーリーンさんの方をちらりと見ると、彼女はさも当たり前のように僕に向かって視線を投げていた。
何でもいいからさっさとやれってか。全く、彼女は僕を何だと思っているのだろう。
僕は巨大マンイーターの胴体を狙って魔術を撃った。
「アイシクルランス!」
通路を高速で横切った氷の槍が、巨大マンイーターの胴体を貫く!
巨大マンイーターは衝撃によろけてその場を足踏みし、くるりとこちらを向いて(正面あったんだな)、脚の何本かを持ち上げた。
うわ、怒ってる。表情が分かるわけじゃないけど、目茶苦茶怒ってるのが嫌ってほどに伝わってくる。
とりあえず、こちらに迫ってくる前にできるだけのダメージを与える!
「バーストフレア!」
ぼっ!
着弾した茜色の光が巨大マンイーターの胴体を抉る。
肉片が飛び、抉れた部分から透明な汁がだらりと零れ落ちた。
巨大マンイーターが走り出した。
がさがさと蜘蛛が走るように床についた脚を動かしながら、僕たちとの距離を一気に詰めてくる!
僕は壁に背中をぴたりとくっつけて巨大マンイーターの突進をかわした。
シャーリーンさんは……避けない。
冷静に巨大マンイーターを見据えて、床を──蹴った。
彼女の体が宙を舞う。
彼女の下を巨大マンイーターが通り過ぎていく。
胴体がすれ違った瞬間を狙い、彼女は掌を翳して魔術を唱えた。
「ファイアランス」
巨大マンイーターの胴体の中心に、炎の槍が突き刺さる。
炎が弾け、巨大マンイーターの胴体が激しい炎に包まれた。
虫の肉が焦げたような嫌な臭いが辺りに広がる。
巨大マンイーターはよろよろと脚を震わせながら立ち止まり、反転して、丁度着地したシャーリーンさんめがけて突進してきた。
さっきよりも動きが鈍っている。胴体が未だに燃えているせいだろうか。
シャーリーンさんは身を屈め、巨大マンイーターの体の下に潜り込んだ。
真下から胴体を狙って、魔術を撃つ!
「フレアランス」
ぼっ、と茜色の光が槍となって巨大マンイーターの胴体を貫き、天井に突き刺さる。
まともに胴体を射抜かれた巨大マンイーターは走りながらばらばらになり、床にごろごろと散らばった。
シャーリーンさんは立ち上がり、未だにびくびくと動いている巨大マンイーターの脚めがけて炎を放つ。
「ファイアウォール」
散らばった巨大マンイーターの脚の下に赤い魔法陣が生まれる。
それは紅蓮の炎を召喚し、脚を残らず焼き尽くした。
炎が消えると、後には消し炭になった脚が残っていた。
それらを見下ろして、彼女は言った。
「大した障害ではありませんでしたね」
「いやいや、十分脅威だったって」
僕はふるふると首を左右に振った。
そんなことが言えるのは、シャーリーンさんが常識外れの魔力を持った魔術師だからだよ。
僕からしたら、今のは立派な障害だったっての。
彼女は巨大マンイーターが塞いでいた道の向こうに目を向けた。
「では、行きましょう。天の蒼玉を手に入れなければ」
こんな規格外の魔物が此処にいたくらいだから、部屋の中には脅威になるものはないと思いたいが……
僕は喉を鳴らして、先行するシャーリーンさんの後に続いて最後の部屋へと足を踏み入れた。
大きいから脚の関節や付け根の様子がよく分かる。
何かうっすらと産毛が生えてるし……大きいと余計に気色悪く見えるな。すぐ目の前にぶら下げられている蜘蛛をまじまじと見せられているような気分だよ。
大きい分胴体にも厚みがあるし、これを一撃で仕留めることはほぼ不可能だろう。
と言うよりも、今までのマンイーターですら一撃で仕留められなかったのだから、それよりも巨大なこいつを簡単に屠るなんて無理に決まっている。
シャーリーンさんの方をちらりと見ると、彼女はさも当たり前のように僕に向かって視線を投げていた。
何でもいいからさっさとやれってか。全く、彼女は僕を何だと思っているのだろう。
僕は巨大マンイーターの胴体を狙って魔術を撃った。
「アイシクルランス!」
通路を高速で横切った氷の槍が、巨大マンイーターの胴体を貫く!
巨大マンイーターは衝撃によろけてその場を足踏みし、くるりとこちらを向いて(正面あったんだな)、脚の何本かを持ち上げた。
うわ、怒ってる。表情が分かるわけじゃないけど、目茶苦茶怒ってるのが嫌ってほどに伝わってくる。
とりあえず、こちらに迫ってくる前にできるだけのダメージを与える!
「バーストフレア!」
ぼっ!
着弾した茜色の光が巨大マンイーターの胴体を抉る。
肉片が飛び、抉れた部分から透明な汁がだらりと零れ落ちた。
巨大マンイーターが走り出した。
がさがさと蜘蛛が走るように床についた脚を動かしながら、僕たちとの距離を一気に詰めてくる!
僕は壁に背中をぴたりとくっつけて巨大マンイーターの突進をかわした。
シャーリーンさんは……避けない。
冷静に巨大マンイーターを見据えて、床を──蹴った。
彼女の体が宙を舞う。
彼女の下を巨大マンイーターが通り過ぎていく。
胴体がすれ違った瞬間を狙い、彼女は掌を翳して魔術を唱えた。
「ファイアランス」
巨大マンイーターの胴体の中心に、炎の槍が突き刺さる。
炎が弾け、巨大マンイーターの胴体が激しい炎に包まれた。
虫の肉が焦げたような嫌な臭いが辺りに広がる。
巨大マンイーターはよろよろと脚を震わせながら立ち止まり、反転して、丁度着地したシャーリーンさんめがけて突進してきた。
さっきよりも動きが鈍っている。胴体が未だに燃えているせいだろうか。
シャーリーンさんは身を屈め、巨大マンイーターの体の下に潜り込んだ。
真下から胴体を狙って、魔術を撃つ!
「フレアランス」
ぼっ、と茜色の光が槍となって巨大マンイーターの胴体を貫き、天井に突き刺さる。
まともに胴体を射抜かれた巨大マンイーターは走りながらばらばらになり、床にごろごろと散らばった。
シャーリーンさんは立ち上がり、未だにびくびくと動いている巨大マンイーターの脚めがけて炎を放つ。
「ファイアウォール」
散らばった巨大マンイーターの脚の下に赤い魔法陣が生まれる。
それは紅蓮の炎を召喚し、脚を残らず焼き尽くした。
炎が消えると、後には消し炭になった脚が残っていた。
それらを見下ろして、彼女は言った。
「大した障害ではありませんでしたね」
「いやいや、十分脅威だったって」
僕はふるふると首を左右に振った。
そんなことが言えるのは、シャーリーンさんが常識外れの魔力を持った魔術師だからだよ。
僕からしたら、今のは立派な障害だったっての。
彼女は巨大マンイーターが塞いでいた道の向こうに目を向けた。
「では、行きましょう。天の蒼玉を手に入れなければ」
こんな規格外の魔物が此処にいたくらいだから、部屋の中には脅威になるものはないと思いたいが……
僕は喉を鳴らして、先行するシャーリーンさんの後に続いて最後の部屋へと足を踏み入れた。
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