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第二章 NOAH
41 解呪 ※
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※呼び方が混ざりますが、乃有の感覚だと思っていただけると。
「あっ ああああっ」
動くよ、と言われて、腰を引いた隼人に、ぐっと一気に突き上げられた。「あ、待って」と言う間もなく、僕はもう、その瞬間に絶頂に達してしまった。
びくびくと体を震わせ、自分の腹に、熱い飛沫がかかる。
しばらくして、ようやく、自分が、一度擦られただけで達してしまったことに気がついた。
今の今まで、ちょっと隼斗よりも大人な気分とか、思ってたのに。
真っ赤になって口をぱくぱく開閉させてる僕を見て、隼斗はにやっと笑って、耳元で「やっぱり淫乱」と囁いて、そのまま律動を開始した。
そんなこと、そんなこと言わなくたっていいじゃん、と涙目になりながら、でも、敏感な体を揺すられて、それどころじゃなかった。
「あっ今、やっ やめっ いって ああっ」
「好きなくせに」
「そんっ なことなっ!ああ だめっ」
そんなわけない。敏感な時に擦られて、全身が性感帯になってしまったみたいで、ただただ、「あ、あ」と目をチカチカさせながら、隼斗が動くのを受け止めた。
(だめ…頭、変になる…おかしくなっちゃう…)
初めて体を繋げたはずの隼斗は、僕の弱いところを知り尽くしていて、僕は、涙を流して、ただただ、強すぎる快感に酔っていた。涙目で、ちょっと恨みがましく覗いてみれば、隼斗は意地悪そうに笑って、僕のすごく気持ちいいところを、かすめていく。
「ふあっ あんっ ひゅうッ」
声、我慢しないでって言われて、多分、防音張ってるんだろうなって、わかる。でも、我慢しようとしたって、しなくたって、どうしても漏れてしまう。恥ずかしいなって思ってたら、最奥までぐっと貫かれて、もっとすごい声が上げた。
「ひあああんっ」
恥ずかしくて、隼斗の肩にしがみついて、顔を隠してみるけど、多分あんまり意味はない。隼斗の耳元で、ずっと濡れた声をあげてしまってるし、自分の中が、ぎゅうぎゅうと、隼斗のペニスを、締め上げてるのがわかる。
腰を打ちつけられて、体を揺すられて、意地悪な声が、耳元で「気持ちよさそう」と、くすくすと笑う。隼斗だって、絶対に、絶対に余裕がないはずだと思うのに、僕ばかり翻弄されて、悔しい。
(えっち。ヒューのえっち…隼斗のえっち…)
ゆっくりと入り口から奥まで、撫で上げられて、涙が溢れる。僕の口から、よだれが溢れ落ちた。気持ちくて気持ちくて、おかしくなる。焦点も合わない瞳で、愛おしい人を見る。
流石に、余裕のなさそうな顔。汗がつーっと流れて、男らしい喉元を伝って、流れ落ちる。その下には、均整の取れた体。ヤマダくんに比べて、色は白いけど、長い手足。
もう、どこもかしこも、全部、───
(かっこいい…ヒューみたい…)
ほうっと見とれていたら、「余裕だな」って言われて、弱いとこばっかり突き上げられた。
「あっあっ ふああ」
気持ちいい。もう、僕の体を知り尽くしてる隼斗は、僕の中のどこをどうすれば僕がへにゃっとなってしまうかなんて、全部、お見通しみたいだった。さっき達したばかりだというのに、僕のペニスは歓喜して、涙を流してそそり立ってるのがわかる。張りつめていて、今にも破裂してしまいそう。なのに、それに気がついた意地悪な人が、僕の中を突き上げながら、先端を親指でぐりぐり刺激した。
「ああん、ひゅう…だめ、いっちゃう。気持ちいい。気持ちっ」
「いいよ。出して」
はあっと息を吐き出してから、ぎゅっと唇を噛みしめる。ぐちゅぐちゅ響く水音に、中はもう、とろとろに溶けてしまってるのがわかる。僕ももう、とろとろだった。
ペニスをいじられ、中の気持ちいところを、気持ちいように擦られて、もう、限界だった。
ぎゅっと目を瞑る。背中が仰反る。もっと、もっとヒューのことを感じたくて、腰を押し付けるように、突き出す。多分、僕のはしたないペニスは、隼斗から丸見えなはずだけど、もう、もっともっと触ってって思ってた。
びくびくと震えながら、中も外も、体の全部で、隼斗の全てを感じる。何度もびくびくと震えているところに、さらに腰を打ちつけられた。
もう、───
「あっあっあっああああ、だめ、だめ、ああああ」
「っ」
「ああああっ」
僕のペニスから、ピュッと白濁が飛んだのがわかった。
それから、何度も、何度も大きく体を震わせ、僕の中の隼斗をぎゅうっと締め上げる。気持ちくて、気持ちくて、溶けちゃうよ、って思う。全部出し切って、くたっと力が抜ける。
(もう…とろとろ……溶ける…溶けちゃう……)
僕がこんなに気持ちいいんだから、きっと、隼斗だって、気持ちがいいはずだった。
ぶわっと、熱い何かが広がるのがわかった。ああ、僕の愛おしい人も、気持ちよくなってくれたんだって、心臓がきゅんとした。力の入らない舌ったらずな声で、それでも、伝えた。
「好き…大好き……ヒュー。僕も、…愛してる」
僕の言葉を聞いて、隼斗は幸せそうに目を細めた。
その顔が、幼い頃に見た、隼斗の笑顔そのもので。頭の中で、なんて呼んでいいんだかわからなくて、でも、目の前にいるのが隼斗だから、一度くらい呼んでみようかなと思った。
「はやと…好き」
「!」
隼斗はびっくりした顔をして、動きを止めた。
でも僕も、……何故か胸に広がる、───浮気感、を、感じて、自分で言っておいて、ピシッと固まってしまった。あまりの恥ずかしさに、ぶわっと顔に熱が集まり、片手で顔を隠しながら、見ないで、とばかりに、隼斗の顔にも手を当てた。でも、指の隙間から、ちらっと覗いてみたら、───
(あれ……わ、すごい、耳まで、まっ赤………)
自分が恥ずかしかったことも忘れて、そろっと指で隼斗の顔を撫でる。隼斗って呼んで欲しかったのかな、と思って、少し、不思議に思う。隼斗が固まってしまったので、少し冷静になった僕は、尋ねた。
「名前。どっちで呼んだ方が、いい?」
「いや、ヒューって呼んで。隼斗は…また今度でいい」
また今度って、どういうことだろうって、また重なった謎に、僕が首を傾げてたら、ちょっと恥ずかしそうな顔をした隼斗が、言った。
「もうちょっと、付き合ってよ」
「───え、あっ」
腰を軽く揺すられて、びっくりして声が出てしまった。僕の中にある隼斗のペニスは、もう、硬さを取り戻しているのがわかって、僕は、まっ赤になってしまった。
でも、僕はもう、二度も絶頂してしまって、ちょっと限界だと思った。断ったら、やめてくれるのかなって、思いながら、おずおずと、口を開こうとして、───先に言われてしまった。
「ずっと我慢してがんばったから…もうちょっと」
「!」
そう言われてしまうと…僕はもう、断る術を知らなかった。
もう一回で、どうにかなるかな…と、びくつきながら、そおっと、隼斗の首に、手を回したのだった。
←↓←↑→↓←↑→↓←↑→
「おい、いい加減泣きやめって…」
「だって、だって、そんな…呪いなんて、全然しらなっ」
あの後、ひとしきり抱き合って、僕が、あたたかな隼斗の腕の中で、うとうとしている時だった。隼斗は、「こんな時に、悪いんだけど」と、一言断ってから、僕に、自分の呪いの話をした。
それは、僕が初めて、本人から直接聞く、家族の話だった。
ヒューの家族のことは、どの世界のヒューでも、ゲームで知っていたり、周りの人に聞いてしまったり、色々あって、知っていることもあったけど、ヒューが、あの時、僕の出会ったユクレシアのヒューが、そんな事情を背負っていただなんて、僕は、初めて知った。
涙が溢れて、止まらなかった。
お姉さんのことも知らず、ただ自分が地球に戻る可能性があるかもっていう、それだけのことで、ヤマダくんたちに、同行したことも、きっと、ヒューを傷つけたに違いなかった。
それなのに、ドーナツで脅して、無理やり言うことを聞かせて、───。根暗なんて何回も言ってしまった……。
(僕は、僕はなんていうことを…)
でもヒューは、そんなこと、僕がそんな風に思ってることもわかってるみたいで、「謝るなよ。お前はそのままで、お前なんだから」と言って、それから、「こんなこと話してごめんな」と言った。僕はぎゅうっと隼斗を抱きしめた。
泣きたいのも、辛いのも、ヒューなのに。抱きしめて、安心させてあげられたらって思うのに、堪え性のない僕の体は震えて、きっと、まだ泣き続けてることは、バレてしまっていると思う。でも、それでも、抱きしめていたかった。
あの時、あの時のヒューの言葉を思い出す。
あれは一体、どれだけ、重い言葉だったんだろう。
──「家族なんて、一度だって、欲しいと思ったことはなかったけど」──
──「お前となら、家族もいいかもしれない」──
きっと、前半は、意地を張ってるところもある。お姉さんのことをも、守りたいと思うヒューが、家族がいらないと思っているわけなんてなかった。でも、こんなに辛い思いをして、それでも、僕となら家族になりたいと言ってくれたヒューの言葉は、どれだけ、重い言葉だったんだろう、と思う。
何も知らない僕は、どれだけヒューを傷つけたんだろうって、一緒に旅をしながらも、どれだけの悲しみを、ヒューは色んなことを抱えていたんだろうって、そればかりが、頭をぐるぐるする。「ご…」と言いかけた僕に、「だから、いいんだって」と、隼斗は困ったように言った。それで、でも、僕に向き直って、言った。
「俺の呪いを、解いて欲しい」
真剣な隼斗の眼差しに、僕は、こくんと頷いた。
僕の能力のことも、一緒に聞いた。僕の力が、ヒューのことを助けるための力だったなんて、と、その奇跡に歓喜した。それであの時、魔王を討伐に行く前日に、あんなにびっくりした顔をしてたのか、と、僕は気がついた。その事実は、長い年月をかけ、ようやく、地球で、明らかになった。
僕は、呪いを解こうと、隼斗の体を見て…動きを止めた。
───あ。
「………待って。本当にごめん。とりあえず服着て、シャワー浴びてからでもいい…!?」
ヒューだけでも、もちろんそうだけど、お姉さんの魂も入ってると聞いて、べちゃべちゃの、どろどろのまま、そんなことをするわけにも、いかなかった。
隼斗は苦笑いで、「そうだな」と言って、すぐに浄化をかけた。それで、二人でシャワーを浴びに行く。二人で、キスしながらシャワーを浴びて、結局ずっとどきどきしてたけど、なんとか綺麗になって、部屋に戻ってきた。
(仕切り直して…)
そおっと、隼斗の胸に手を当てる。
じんわりと、隼斗の熱が手から伝わり、この心臓が、何度も、何度も、冷たくなった時のことを考えた。僕の想像なんて、遠く及ばない。壮絶な道のりだったんだろう。
でも、僕たちはまた、出会うことができた。そして、ずっとヒューのことを縛っていた鎖は、今日、ようやく、消えるのだ。
僕の手に、この心を、ヒューの心を、救う力があったことを、神様に、感謝した。
「いい?ヒュー」
「ああ。頼むよ」
お姉さんの魂のことも、思う。
お姉さんは、ヒューが頑張っている姿を、ヒューの胸から、見ることができたんだろうか。少しでも、ヒューがただの『天才』ではなくて、一生懸命、誰よりも努力してきたことが、伝わっただろうか。
ヒューが、お姉さんのことも、助けたかったっていう気持ちも、わかっただろうか。
自分がしてしまったことを悔いたりすることも、あっただろうか。
長い、長い、時の中で、ヒューのことを、少しでも、『家族』だと、思う日はあっただろうか。
じわっと涙で視界が滲む。
そして、願う。
この力が、ヒューの願いが僕に届いた結果だと言うのなら。
僕の願いも届きますように。どうか、ヒューと、ヒューのお姉さんの苦しみごと、全部を包んでくれますように。
僕は、唱えた。
「──────解呪」
こんなに緊張した解呪は初めてだった。
僕の何の役にも立たないと思っていた固有魔法は、愛する人を、最愛の魔術師を、救うためのものだった。
僕の手から、淡い光が羽のように舞い、ヒューの胸に、吸い込まれていく。
じっと、その優しい光を見守っていたヒューは、まるで、安心して眠る子供みたいに、目を閉じ、その温かさに、感じ入っているようだった。
吸い込まれた光が、ぶわあっと一気に、ヒューの胸から吹き出した。ゆっくり、ゆっくり上に上り、一度だけ、僕の近くにふわっと寄ったような気がした。え?と、首を傾げていると、隼斗が、びっくりしたような顔で、僕の方を見ていた。
なんだろう、と思っている間に、羽根のような光は、僕の部屋の高い位置にある方の窓をすり抜けて、まるで、天使が、空に舞い戻っていくかのように、空へと飛んで行った。
七月の青い空に、白い羽のような光が舞うのを、僕は隼斗と一緒に、ずっと見ていた。
僕には白い羽のような光しか見えなかったけど、もしかして、隼人には何かが見えたのかな、と思って、ふと、尋ねてみたのだ。
「ねえ、ヒュー。なんか、お姉さんの声とか、聞こえた?」
隼斗は、横にいる僕の顔を、ちらっと覗くて、ふっと笑って、僕に言った。
「あの人は、本当に意地っ張りで、プライドが高いんだ。俺になんて、残す言葉はないってさ」
それは随分と、ヒューに似ているお姉さんなんだな、と思った。でも、残す言葉はないって、わかったということは、何かしらの接触があったのかな、と首を傾げていると、ヒューが言った。
「お前に。お前の額に、キスしてったよ。『私の弟をよろしく』だって」
「っっっ」
僕は、はあっと大きく息を吸い込み、むっと口を一生懸命つぐんだ。でも、込み上げた感情は、抑えることができなくて、じわっと視界が滲んだかと思ったら、もう、全部、目から、口から、漏れてしまった。僕は今日、どれだけ泣けば済むんだろうと思いながらも、また、うわあああと、大声で泣き出すのを、止められなかった。
そして心の中で誓う。
(ヒューのこと。絶対に、僕が幸せにする…!)
「あっ ああああっ」
動くよ、と言われて、腰を引いた隼人に、ぐっと一気に突き上げられた。「あ、待って」と言う間もなく、僕はもう、その瞬間に絶頂に達してしまった。
びくびくと体を震わせ、自分の腹に、熱い飛沫がかかる。
しばらくして、ようやく、自分が、一度擦られただけで達してしまったことに気がついた。
今の今まで、ちょっと隼斗よりも大人な気分とか、思ってたのに。
真っ赤になって口をぱくぱく開閉させてる僕を見て、隼斗はにやっと笑って、耳元で「やっぱり淫乱」と囁いて、そのまま律動を開始した。
そんなこと、そんなこと言わなくたっていいじゃん、と涙目になりながら、でも、敏感な体を揺すられて、それどころじゃなかった。
「あっ今、やっ やめっ いって ああっ」
「好きなくせに」
「そんっ なことなっ!ああ だめっ」
そんなわけない。敏感な時に擦られて、全身が性感帯になってしまったみたいで、ただただ、「あ、あ」と目をチカチカさせながら、隼斗が動くのを受け止めた。
(だめ…頭、変になる…おかしくなっちゃう…)
初めて体を繋げたはずの隼斗は、僕の弱いところを知り尽くしていて、僕は、涙を流して、ただただ、強すぎる快感に酔っていた。涙目で、ちょっと恨みがましく覗いてみれば、隼斗は意地悪そうに笑って、僕のすごく気持ちいいところを、かすめていく。
「ふあっ あんっ ひゅうッ」
声、我慢しないでって言われて、多分、防音張ってるんだろうなって、わかる。でも、我慢しようとしたって、しなくたって、どうしても漏れてしまう。恥ずかしいなって思ってたら、最奥までぐっと貫かれて、もっとすごい声が上げた。
「ひあああんっ」
恥ずかしくて、隼斗の肩にしがみついて、顔を隠してみるけど、多分あんまり意味はない。隼斗の耳元で、ずっと濡れた声をあげてしまってるし、自分の中が、ぎゅうぎゅうと、隼斗のペニスを、締め上げてるのがわかる。
腰を打ちつけられて、体を揺すられて、意地悪な声が、耳元で「気持ちよさそう」と、くすくすと笑う。隼斗だって、絶対に、絶対に余裕がないはずだと思うのに、僕ばかり翻弄されて、悔しい。
(えっち。ヒューのえっち…隼斗のえっち…)
ゆっくりと入り口から奥まで、撫で上げられて、涙が溢れる。僕の口から、よだれが溢れ落ちた。気持ちくて気持ちくて、おかしくなる。焦点も合わない瞳で、愛おしい人を見る。
流石に、余裕のなさそうな顔。汗がつーっと流れて、男らしい喉元を伝って、流れ落ちる。その下には、均整の取れた体。ヤマダくんに比べて、色は白いけど、長い手足。
もう、どこもかしこも、全部、───
(かっこいい…ヒューみたい…)
ほうっと見とれていたら、「余裕だな」って言われて、弱いとこばっかり突き上げられた。
「あっあっ ふああ」
気持ちいい。もう、僕の体を知り尽くしてる隼斗は、僕の中のどこをどうすれば僕がへにゃっとなってしまうかなんて、全部、お見通しみたいだった。さっき達したばかりだというのに、僕のペニスは歓喜して、涙を流してそそり立ってるのがわかる。張りつめていて、今にも破裂してしまいそう。なのに、それに気がついた意地悪な人が、僕の中を突き上げながら、先端を親指でぐりぐり刺激した。
「ああん、ひゅう…だめ、いっちゃう。気持ちいい。気持ちっ」
「いいよ。出して」
はあっと息を吐き出してから、ぎゅっと唇を噛みしめる。ぐちゅぐちゅ響く水音に、中はもう、とろとろに溶けてしまってるのがわかる。僕ももう、とろとろだった。
ペニスをいじられ、中の気持ちいところを、気持ちいように擦られて、もう、限界だった。
ぎゅっと目を瞑る。背中が仰反る。もっと、もっとヒューのことを感じたくて、腰を押し付けるように、突き出す。多分、僕のはしたないペニスは、隼斗から丸見えなはずだけど、もう、もっともっと触ってって思ってた。
びくびくと震えながら、中も外も、体の全部で、隼斗の全てを感じる。何度もびくびくと震えているところに、さらに腰を打ちつけられた。
もう、───
「あっあっあっああああ、だめ、だめ、ああああ」
「っ」
「ああああっ」
僕のペニスから、ピュッと白濁が飛んだのがわかった。
それから、何度も、何度も大きく体を震わせ、僕の中の隼斗をぎゅうっと締め上げる。気持ちくて、気持ちくて、溶けちゃうよ、って思う。全部出し切って、くたっと力が抜ける。
(もう…とろとろ……溶ける…溶けちゃう……)
僕がこんなに気持ちいいんだから、きっと、隼斗だって、気持ちがいいはずだった。
ぶわっと、熱い何かが広がるのがわかった。ああ、僕の愛おしい人も、気持ちよくなってくれたんだって、心臓がきゅんとした。力の入らない舌ったらずな声で、それでも、伝えた。
「好き…大好き……ヒュー。僕も、…愛してる」
僕の言葉を聞いて、隼斗は幸せそうに目を細めた。
その顔が、幼い頃に見た、隼斗の笑顔そのもので。頭の中で、なんて呼んでいいんだかわからなくて、でも、目の前にいるのが隼斗だから、一度くらい呼んでみようかなと思った。
「はやと…好き」
「!」
隼斗はびっくりした顔をして、動きを止めた。
でも僕も、……何故か胸に広がる、───浮気感、を、感じて、自分で言っておいて、ピシッと固まってしまった。あまりの恥ずかしさに、ぶわっと顔に熱が集まり、片手で顔を隠しながら、見ないで、とばかりに、隼斗の顔にも手を当てた。でも、指の隙間から、ちらっと覗いてみたら、───
(あれ……わ、すごい、耳まで、まっ赤………)
自分が恥ずかしかったことも忘れて、そろっと指で隼斗の顔を撫でる。隼斗って呼んで欲しかったのかな、と思って、少し、不思議に思う。隼斗が固まってしまったので、少し冷静になった僕は、尋ねた。
「名前。どっちで呼んだ方が、いい?」
「いや、ヒューって呼んで。隼斗は…また今度でいい」
また今度って、どういうことだろうって、また重なった謎に、僕が首を傾げてたら、ちょっと恥ずかしそうな顔をした隼斗が、言った。
「もうちょっと、付き合ってよ」
「───え、あっ」
腰を軽く揺すられて、びっくりして声が出てしまった。僕の中にある隼斗のペニスは、もう、硬さを取り戻しているのがわかって、僕は、まっ赤になってしまった。
でも、僕はもう、二度も絶頂してしまって、ちょっと限界だと思った。断ったら、やめてくれるのかなって、思いながら、おずおずと、口を開こうとして、───先に言われてしまった。
「ずっと我慢してがんばったから…もうちょっと」
「!」
そう言われてしまうと…僕はもう、断る術を知らなかった。
もう一回で、どうにかなるかな…と、びくつきながら、そおっと、隼斗の首に、手を回したのだった。
←↓←↑→↓←↑→↓←↑→
「おい、いい加減泣きやめって…」
「だって、だって、そんな…呪いなんて、全然しらなっ」
あの後、ひとしきり抱き合って、僕が、あたたかな隼斗の腕の中で、うとうとしている時だった。隼斗は、「こんな時に、悪いんだけど」と、一言断ってから、僕に、自分の呪いの話をした。
それは、僕が初めて、本人から直接聞く、家族の話だった。
ヒューの家族のことは、どの世界のヒューでも、ゲームで知っていたり、周りの人に聞いてしまったり、色々あって、知っていることもあったけど、ヒューが、あの時、僕の出会ったユクレシアのヒューが、そんな事情を背負っていただなんて、僕は、初めて知った。
涙が溢れて、止まらなかった。
お姉さんのことも知らず、ただ自分が地球に戻る可能性があるかもっていう、それだけのことで、ヤマダくんたちに、同行したことも、きっと、ヒューを傷つけたに違いなかった。
それなのに、ドーナツで脅して、無理やり言うことを聞かせて、───。根暗なんて何回も言ってしまった……。
(僕は、僕はなんていうことを…)
でもヒューは、そんなこと、僕がそんな風に思ってることもわかってるみたいで、「謝るなよ。お前はそのままで、お前なんだから」と言って、それから、「こんなこと話してごめんな」と言った。僕はぎゅうっと隼斗を抱きしめた。
泣きたいのも、辛いのも、ヒューなのに。抱きしめて、安心させてあげられたらって思うのに、堪え性のない僕の体は震えて、きっと、まだ泣き続けてることは、バレてしまっていると思う。でも、それでも、抱きしめていたかった。
あの時、あの時のヒューの言葉を思い出す。
あれは一体、どれだけ、重い言葉だったんだろう。
──「家族なんて、一度だって、欲しいと思ったことはなかったけど」──
──「お前となら、家族もいいかもしれない」──
きっと、前半は、意地を張ってるところもある。お姉さんのことをも、守りたいと思うヒューが、家族がいらないと思っているわけなんてなかった。でも、こんなに辛い思いをして、それでも、僕となら家族になりたいと言ってくれたヒューの言葉は、どれだけ、重い言葉だったんだろう、と思う。
何も知らない僕は、どれだけヒューを傷つけたんだろうって、一緒に旅をしながらも、どれだけの悲しみを、ヒューは色んなことを抱えていたんだろうって、そればかりが、頭をぐるぐるする。「ご…」と言いかけた僕に、「だから、いいんだって」と、隼斗は困ったように言った。それで、でも、僕に向き直って、言った。
「俺の呪いを、解いて欲しい」
真剣な隼斗の眼差しに、僕は、こくんと頷いた。
僕の能力のことも、一緒に聞いた。僕の力が、ヒューのことを助けるための力だったなんて、と、その奇跡に歓喜した。それであの時、魔王を討伐に行く前日に、あんなにびっくりした顔をしてたのか、と、僕は気がついた。その事実は、長い年月をかけ、ようやく、地球で、明らかになった。
僕は、呪いを解こうと、隼斗の体を見て…動きを止めた。
───あ。
「………待って。本当にごめん。とりあえず服着て、シャワー浴びてからでもいい…!?」
ヒューだけでも、もちろんそうだけど、お姉さんの魂も入ってると聞いて、べちゃべちゃの、どろどろのまま、そんなことをするわけにも、いかなかった。
隼斗は苦笑いで、「そうだな」と言って、すぐに浄化をかけた。それで、二人でシャワーを浴びに行く。二人で、キスしながらシャワーを浴びて、結局ずっとどきどきしてたけど、なんとか綺麗になって、部屋に戻ってきた。
(仕切り直して…)
そおっと、隼斗の胸に手を当てる。
じんわりと、隼斗の熱が手から伝わり、この心臓が、何度も、何度も、冷たくなった時のことを考えた。僕の想像なんて、遠く及ばない。壮絶な道のりだったんだろう。
でも、僕たちはまた、出会うことができた。そして、ずっとヒューのことを縛っていた鎖は、今日、ようやく、消えるのだ。
僕の手に、この心を、ヒューの心を、救う力があったことを、神様に、感謝した。
「いい?ヒュー」
「ああ。頼むよ」
お姉さんの魂のことも、思う。
お姉さんは、ヒューが頑張っている姿を、ヒューの胸から、見ることができたんだろうか。少しでも、ヒューがただの『天才』ではなくて、一生懸命、誰よりも努力してきたことが、伝わっただろうか。
ヒューが、お姉さんのことも、助けたかったっていう気持ちも、わかっただろうか。
自分がしてしまったことを悔いたりすることも、あっただろうか。
長い、長い、時の中で、ヒューのことを、少しでも、『家族』だと、思う日はあっただろうか。
じわっと涙で視界が滲む。
そして、願う。
この力が、ヒューの願いが僕に届いた結果だと言うのなら。
僕の願いも届きますように。どうか、ヒューと、ヒューのお姉さんの苦しみごと、全部を包んでくれますように。
僕は、唱えた。
「──────解呪」
こんなに緊張した解呪は初めてだった。
僕の何の役にも立たないと思っていた固有魔法は、愛する人を、最愛の魔術師を、救うためのものだった。
僕の手から、淡い光が羽のように舞い、ヒューの胸に、吸い込まれていく。
じっと、その優しい光を見守っていたヒューは、まるで、安心して眠る子供みたいに、目を閉じ、その温かさに、感じ入っているようだった。
吸い込まれた光が、ぶわあっと一気に、ヒューの胸から吹き出した。ゆっくり、ゆっくり上に上り、一度だけ、僕の近くにふわっと寄ったような気がした。え?と、首を傾げていると、隼斗が、びっくりしたような顔で、僕の方を見ていた。
なんだろう、と思っている間に、羽根のような光は、僕の部屋の高い位置にある方の窓をすり抜けて、まるで、天使が、空に舞い戻っていくかのように、空へと飛んで行った。
七月の青い空に、白い羽のような光が舞うのを、僕は隼斗と一緒に、ずっと見ていた。
僕には白い羽のような光しか見えなかったけど、もしかして、隼人には何かが見えたのかな、と思って、ふと、尋ねてみたのだ。
「ねえ、ヒュー。なんか、お姉さんの声とか、聞こえた?」
隼斗は、横にいる僕の顔を、ちらっと覗くて、ふっと笑って、僕に言った。
「あの人は、本当に意地っ張りで、プライドが高いんだ。俺になんて、残す言葉はないってさ」
それは随分と、ヒューに似ているお姉さんなんだな、と思った。でも、残す言葉はないって、わかったということは、何かしらの接触があったのかな、と首を傾げていると、ヒューが言った。
「お前に。お前の額に、キスしてったよ。『私の弟をよろしく』だって」
「っっっ」
僕は、はあっと大きく息を吸い込み、むっと口を一生懸命つぐんだ。でも、込み上げた感情は、抑えることができなくて、じわっと視界が滲んだかと思ったら、もう、全部、目から、口から、漏れてしまった。僕は今日、どれだけ泣けば済むんだろうと思いながらも、また、うわあああと、大声で泣き出すのを、止められなかった。
そして心の中で誓う。
(ヒューのこと。絶対に、僕が幸せにする…!)
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だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
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