オレ、母になる

フロイライン

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強い気持ち 強い愛

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瑛太が帰り、一人になった祐希は、座ったまま、考え事をしていた。


瑛太に告白されて、あらためて自分の気持ちに気付いてしまった。


自分はまだ、晃のことが…

双子の姉の夫、晃の事が忘れられていない。


いや、強く愛している。


この事実に、戸惑いを隠せない祐希だった。


晃と最後に会ったのは、もう一年以上前になる。


あのとき、祐希は、ちゃんと自分の気持ちを晃に伝え、そして、姿を消した。

もっとキレイになる事を心に誓い…


それから、努力を重ね、ほぼ女性の体になる事ができた。

もちろん、股間には男性器が付いてはいるが、それ以外は真希と瓜二つだ。


フツーであれば、正真正銘の女、真希と、所詮は男の自分では、勝負にならず、晃は、間違いなく姉を選ぶであろう。


しかし、晃は、バイセクシャルである。


ひょっとしたら、実際は、祐希の方に関心があるのかもしれない。


だから、あのとき、キスをしたのでは?


その事だけを心の糧とし、ここまでやってきたのだ。


勿論、姉や両親の事を考えたら、このまま会わずにおとなしくしていた方がいい。


しかし…


自分に嘘をつくことは出来ない。


ダメならダメでかまわない。


もう一度、晃の顔を見て、自分の気持ちを伝えよう。

祐希は、決意を新たにした。

そして、最後に晃に会った時のことを思い出していた。
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