オレ、母になる

フロイライン

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小心、傷心、翔心

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祐希は、落ち込んでいた。

いや、堕ちてしまっていた。


最愛の男性、晃に振り向いてもらう為に女になる努力をし、ここまで来たにもかかわらず、結局は想いを成就させる事が出来なかった。

最初からこのような選択をする事を決めていた祐希だったが、やはり、いざ諦めたとなると、落ち込まずにはいられなかった。

女性ホルモンの影響により、落ち込みやすくなったり、涙もろくなったりと、一層ダメになった感もあったが…


自宅に帰ってきた祐希は、顔を覆い、嗚咽した。


吹っ切れたつもりだったのに、まだ思いっきり引きずっていた。


晃への未練がここまであるとは、自分でも思ってもみなかった。



だが、今日で全てを終わらせなければいけない。

未練を断ち切らなければいけない。


辛い気持ちに包まれながらも、祐希は前に進む事を決めた。

前に進む=二度と晃に会わない


そう誓った祐希は、泣くだけ泣くと、顔を上げた。


だが、祐希と晃は、これが最後ではなく…


後から思えば、これが始まりだった…ともいえた。


そう


祐希の人生は、ここから大きく変わろうとしていた、

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