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一年後〜現在〜
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晃と初めてキスをしたあの日
祐希の人生は、大きく揺れ動く事となった。
それから一年が経過し、周りの環境もすっかり変わってしまったのだった。
大学を休学し、実家を出た祐希は、今、ニューハーフのホステスとして店に出ている。
店に入ってから程なくして、女性ホルモンを始め、今では顔だけでなく、体つきから全て女性らしくなってしまった。
その結果、真希とさらに似てしまい、パッと見では区別がつかなくなってしまったのだった。
「で、どうすんだよ?」
瑛太は、ブラジャーを付け、服を着る祐希に質問した。
「とりあえず、もう一回、晃さんに告白する。」
「お前、そりゃ無理だろ。
だって、女になったっていっても下は付いたまんまだし、第一真希ちゃんとその人は、もう結婚しちまったんだろうが。」
「うん…」
「みんな不幸になるだけじゃね?」
「でも、自分の気が収まらないんだ。
この一年、少しでも真希に近づこうと死ぬほど努力したよ。
自分で言うのはおかしいけど、かなりいい線まで来てると思うんだ。」
「まあ、本音を言うと
お前、めっちゃ可愛くなったよ。」
「えっ」
瑛太の言葉に、思わず顔を上げ、驚く祐希だったが、互いに顔を真っ赤にし、また俯いてしまった。
「祐希、頑張れよ。」
瑛太は、それ以上、批判めいた事は言わず、祐希を激励した。
「ありがとう、瑛太
ワタシ、頑張る。」
「ワタシ…」
瑛太は、祐希が自分の事を「ワタシ」という一人称を使った事に、少し違和感を持ったが、同時に、その大きな乳房を含め、すっかり女性らしくなったその姿をあらためて見て、妙に納得してしまった。
祐希の人生は、大きく揺れ動く事となった。
それから一年が経過し、周りの環境もすっかり変わってしまったのだった。
大学を休学し、実家を出た祐希は、今、ニューハーフのホステスとして店に出ている。
店に入ってから程なくして、女性ホルモンを始め、今では顔だけでなく、体つきから全て女性らしくなってしまった。
その結果、真希とさらに似てしまい、パッと見では区別がつかなくなってしまったのだった。
「で、どうすんだよ?」
瑛太は、ブラジャーを付け、服を着る祐希に質問した。
「とりあえず、もう一回、晃さんに告白する。」
「お前、そりゃ無理だろ。
だって、女になったっていっても下は付いたまんまだし、第一真希ちゃんとその人は、もう結婚しちまったんだろうが。」
「うん…」
「みんな不幸になるだけじゃね?」
「でも、自分の気が収まらないんだ。
この一年、少しでも真希に近づこうと死ぬほど努力したよ。
自分で言うのはおかしいけど、かなりいい線まで来てると思うんだ。」
「まあ、本音を言うと
お前、めっちゃ可愛くなったよ。」
「えっ」
瑛太の言葉に、思わず顔を上げ、驚く祐希だったが、互いに顔を真っ赤にし、また俯いてしまった。
「祐希、頑張れよ。」
瑛太は、それ以上、批判めいた事は言わず、祐希を激励した。
「ありがとう、瑛太
ワタシ、頑張る。」
「ワタシ…」
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