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闇堕ち編
静観と達観
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「すいません、遅くなりまして。」
垂水組顧問弁護士の
鷹村がそう言って席に着くと、佐々木組長代理は頷き
「それでは、全員揃いましたので、臨時総会を始めたいと思います。」
と、会合の開始を宣言した。
「それでは、早速ですが、今回の事件について、調査結果を鷹村先生より報告していただきます。
先生、お願いします。」
「はい。
それでは、警察の捜査と、私独自で調べた事件の詳細についてご報告します。
事件は6月10日午前11時38分に、ヒューイックホテル四階にある鳳凰の間で発生。
ホテル従業員になりすました神頭会構成員、瀧本清、四十八歳がウエディングケーキに仕込んでいたトカレフT33二丁を取り、計十六発発泡。
新郎の岡田優磨氏が頭を打たれて死亡。
その他、招待客四名が巻き添えを食い、病院に搬送後、死亡が確認されました。
四人の氏名は、報じられている通りですので割愛させていただきます。
ケガ人についても、警察発表と食い違いはありません。
犯人の瀧本はその場で取り押さえられ、現行犯逮捕されました。
瀧本は、警察の調べに対し、大阪ミナミの抗争において、神頭会が垂水組傘下であるにもかかわらず、垂水組の支援が得られなかったばかりか、混乱の責任を追及され、除名処分を受けた事に逆恨みし、犯行に及んだと供述している。
ここまでが、警察が発表している内容です。」
「そんなもん、信用できるか!
背後に大友のクソが絵描いてるに決まっとるんや!」
名古屋の金山組組長、塚本茂雄が机を叩いて激昂した。
「塚本組長
あなたのおっしゃる通りですよ。
今回の事件の首謀者は大友と内縁の妻、多村洋子と考えて間違いないでしょう。
そして、実行犯を指揮したのは、多村と懇意にしている金泰永」
鷹村がそこまで話すと、佐々木が手を挙げ、意見を述べた。
「鷹村先生、それは我々も十分承知している事です。
問題はこれからの事です。
若…いや、七代目を失い、垂水組は今、空中分解寸前に陥っています。
求心力を維持する為には、何らかの行動を移す必要があります。
それがヤクザというものですから。
しかし、現在の世論と警察は、それを決して許そうとしない。
つまり、八方塞がり状態で、まさに敵の思い通りの展開になっているわけです。
先生はその辺のことをどうお考えですか。」
「そうですね…
考えがないわけではありません。」
鷹村は落ち着いた表情で、佐々木を見つめて言った。
垂水組顧問弁護士の
鷹村がそう言って席に着くと、佐々木組長代理は頷き
「それでは、全員揃いましたので、臨時総会を始めたいと思います。」
と、会合の開始を宣言した。
「それでは、早速ですが、今回の事件について、調査結果を鷹村先生より報告していただきます。
先生、お願いします。」
「はい。
それでは、警察の捜査と、私独自で調べた事件の詳細についてご報告します。
事件は6月10日午前11時38分に、ヒューイックホテル四階にある鳳凰の間で発生。
ホテル従業員になりすました神頭会構成員、瀧本清、四十八歳がウエディングケーキに仕込んでいたトカレフT33二丁を取り、計十六発発泡。
新郎の岡田優磨氏が頭を打たれて死亡。
その他、招待客四名が巻き添えを食い、病院に搬送後、死亡が確認されました。
四人の氏名は、報じられている通りですので割愛させていただきます。
ケガ人についても、警察発表と食い違いはありません。
犯人の瀧本はその場で取り押さえられ、現行犯逮捕されました。
瀧本は、警察の調べに対し、大阪ミナミの抗争において、神頭会が垂水組傘下であるにもかかわらず、垂水組の支援が得られなかったばかりか、混乱の責任を追及され、除名処分を受けた事に逆恨みし、犯行に及んだと供述している。
ここまでが、警察が発表している内容です。」
「そんなもん、信用できるか!
背後に大友のクソが絵描いてるに決まっとるんや!」
名古屋の金山組組長、塚本茂雄が机を叩いて激昂した。
「塚本組長
あなたのおっしゃる通りですよ。
今回の事件の首謀者は大友と内縁の妻、多村洋子と考えて間違いないでしょう。
そして、実行犯を指揮したのは、多村と懇意にしている金泰永」
鷹村がそこまで話すと、佐々木が手を挙げ、意見を述べた。
「鷹村先生、それは我々も十分承知している事です。
問題はこれからの事です。
若…いや、七代目を失い、垂水組は今、空中分解寸前に陥っています。
求心力を維持する為には、何らかの行動を移す必要があります。
それがヤクザというものですから。
しかし、現在の世論と警察は、それを決して許そうとしない。
つまり、八方塞がり状態で、まさに敵の思い通りの展開になっているわけです。
先生はその辺のことをどうお考えですか。」
「そうですね…
考えがないわけではありません。」
鷹村は落ち着いた表情で、佐々木を見つめて言った。
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