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最終決戦篇
縁
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「綾香、どうしてここへ?」
「一度は本気で愛した男だよ。
お見舞いに来るのは当然でしょう。」
「ありがとう…」
「色々と残念だったね…」
「ああ。
気をつけていたつもりが、まさか垂水の結婚披露宴を襲撃してくるとはな。
おかげでこのザマだよ。
綾香はどうしてたんだ?」
「亮ちゃんのおかげで多村が女になって、脅威じゃなくなったから、ようやくヤクザの力を借りずに、一人で生きられるようになったって感じね。」
「じゃあ?」
「ええ、ニ年ほど前に東京に戻ってきて、田町で小さなバーを経営してるよ。」
「すごいな。」
「私ももういい歳だからね。
先々を見据えて生きていかないとね。
ところで、亮ちゃん
今も心は女性のまま?」
「いや、撃たれて半身不随になってから、ウソのようにそういう気持ちが失せてしまって。
また昔の俺に戻ったよ。
時すでに遅しだけどね。」
「ねえ、それなら、私とヨリを戻さない?」
「綾香…
それは、有難い話だけど、こんな体じゃ、もう何も出来ないし。」
「今でも私に対して気持ちを持ってくれてる?」
「ああ。それは…」
「私も亮ちゃんのこと、今もすごく愛してるわ。」
「…」
「私が亮ちゃんの体を治してあげる。」
「いや、医者にも見捨てられたんだよ。
もう、どうにもならないって。」
「亮ちゃん、忘れたの?
再生医学の異端児の存在を。」
「後藤先生?」
「ええ。
亮ちゃんのタマだって復活させてくれたじゃない。
損傷した神経とかも、多分大丈夫なはずよ。」
「そうか!
それがあったか!」
「じゃあ、明日にでも後藤先生のところへ行って注射してもらおうよ。
それで、東京に一緒に戻ろ。」
綾香は、頬を紅潮させて亮輔に言ったが
「綾香…
俺もそうしたいんだが…
もし、この体が治ったら…」
「多村に復讐しようと考えてるって言いたいんでしょ?」
「ああ。
多村達の手によって、多喜や大西の兄貴を殺されたんだ。
それを看過するわけにはいかない。
このくだらねー抗争のカタをつけることが、生き残ってしまった俺の責務なんだ。」
「亮ちゃんは、いつもそうね。
私の気持ちなんて全然考えてくれないもん。
勝手に危ない橋を一人で渡ろうとするし…
どうせそう言うだろうと思ってたわ。
いいわ
好きにすれば。
でも、今度こそ、全部終わらせて必ず私のもとへ帰ってきてね。」
「ありがとう…
必ずケリをつけて、綾香の元に戻るから」
亮輔は、綾香に深々と頭を下げて言った。
「一度は本気で愛した男だよ。
お見舞いに来るのは当然でしょう。」
「ありがとう…」
「色々と残念だったね…」
「ああ。
気をつけていたつもりが、まさか垂水の結婚披露宴を襲撃してくるとはな。
おかげでこのザマだよ。
綾香はどうしてたんだ?」
「亮ちゃんのおかげで多村が女になって、脅威じゃなくなったから、ようやくヤクザの力を借りずに、一人で生きられるようになったって感じね。」
「じゃあ?」
「ええ、ニ年ほど前に東京に戻ってきて、田町で小さなバーを経営してるよ。」
「すごいな。」
「私ももういい歳だからね。
先々を見据えて生きていかないとね。
ところで、亮ちゃん
今も心は女性のまま?」
「いや、撃たれて半身不随になってから、ウソのようにそういう気持ちが失せてしまって。
また昔の俺に戻ったよ。
時すでに遅しだけどね。」
「ねえ、それなら、私とヨリを戻さない?」
「綾香…
それは、有難い話だけど、こんな体じゃ、もう何も出来ないし。」
「今でも私に対して気持ちを持ってくれてる?」
「ああ。それは…」
「私も亮ちゃんのこと、今もすごく愛してるわ。」
「…」
「私が亮ちゃんの体を治してあげる。」
「いや、医者にも見捨てられたんだよ。
もう、どうにもならないって。」
「亮ちゃん、忘れたの?
再生医学の異端児の存在を。」
「後藤先生?」
「ええ。
亮ちゃんのタマだって復活させてくれたじゃない。
損傷した神経とかも、多分大丈夫なはずよ。」
「そうか!
それがあったか!」
「じゃあ、明日にでも後藤先生のところへ行って注射してもらおうよ。
それで、東京に一緒に戻ろ。」
綾香は、頬を紅潮させて亮輔に言ったが
「綾香…
俺もそうしたいんだが…
もし、この体が治ったら…」
「多村に復讐しようと考えてるって言いたいんでしょ?」
「ああ。
多村達の手によって、多喜や大西の兄貴を殺されたんだ。
それを看過するわけにはいかない。
このくだらねー抗争のカタをつけることが、生き残ってしまった俺の責務なんだ。」
「亮ちゃんは、いつもそうね。
私の気持ちなんて全然考えてくれないもん。
勝手に危ない橋を一人で渡ろうとするし…
どうせそう言うだろうと思ってたわ。
いいわ
好きにすれば。
でも、今度こそ、全部終わらせて必ず私のもとへ帰ってきてね。」
「ありがとう…
必ずケリをつけて、綾香の元に戻るから」
亮輔は、綾香に深々と頭を下げて言った。
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