どんぐり

フロイライン

文字の大きさ
12 / 54

unbelievable

しおりを挟む
「だから本当なんだって。」


自分の話を信じない海里に、少しイラつきながら言うヒロトだったが


「いや、信じらんね。」


「…

じゃあ見せてやるよ。

部屋に来い。」


ヒロトは、信じない海里に自身の下半身を見せたいからそう言ったのではなかった。


誰かに知って欲しかったのだ。


自分だけが抱える秘密としては大きすぎる…

そう思っての事だった。



ヒロトは、海里を自分の部屋に案内すると


「一瞬だけ見せてやる」


そう言って、パンツを海里の目の前でサッと下ろした。


「…


!!!」



「はい、終わり。」


そして、すぐにパンツを上げた。



「マジか…」



「だからマジだって言ったろ?」


海里は、何も言葉を発しなくなり、フリーズしてしまった。



「絶対誰にも言うなよ。

あくまでも夏休みに勉強に集中するためにやった事だ。

二学期は男に戻って学校に行く予定だから。」



「い、言わねえよ。


そんな事…」



「お前はそういう面では信用できるヤツだからな。

頼むぜ、マジで。」



「ああ…



なあ、ヒロト…」



「なんだよ…」



「もう一回見せてくんね?」



「なんでだよ!」



「いや、俺…

実際に女のアソコを見た事がなくて…

目に焼き付けときたくてな。」



「おいおい

いくら女のアソコっていっても、付いてんのが男の体にだぞ。

それも同じクラスの知ったヤツじゃん。


キモいだろ」



「いや、それは…


なあ、頼むよ。

カノジョがいてヤリまくりのお前と違って、俺は非モテの陰キャだろ…

こんな機会、二度とねえから。」


「カノジョなんていねーよ

フラれたんだよ。


それにお前、何悲観的になってんだよ。

これからいくらでも、ちゃんとした女とヤレるだろうに。」


「いや、俺はムリだ。


なあ、頼む!」


しつこく頼み込む海里の熱意に負けてしまったヒロトは、仕方なくもう一度だけど見せてやる事にした。


恥ずかしそうにすると、心まで女みたいになったんじゃないかと思われたくなかったからだった。


だからこそ、あくまでも堂々とその海里の目の前に、自身の下半身をさらけ出した。


海里は、顔を近づけてまじまじと見つめた。


「おい、もういいだろ」


ヒロトの言葉にも耳を貸さず、海里は、ヒロトの股に指を持っていった



「!!!!!」



ヒロトは、後頭部に衝撃が走ったような感覚に陥り、その場に膝から崩れ落ちた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

兄の悪戯

廣瀬純七
大衆娯楽
悪戯好きな兄が弟と妹に催眠術をかける話

兄になった姉

廣瀬純七
大衆娯楽
催眠術で自分の事を男だと思っている姉の話

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

秘密のキス

廣瀬純七
青春
キスで体が入れ替わる高校生の男女の話

不思議な夏休み

廣瀬純七
青春
夏休みの初日に体が入れ替わった四人の高校生の男女が経験した不思議な話

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

処理中です...