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初陣
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「ただいま」
「お帰り、零」
「あれ、お婆ちゃんは?」
「仕事部屋よ。
お客さんが来るから帰ったらすぐ来なさいって。」
「さっき、変な男の人二人が来てたでしょ?
その絡み?」
「違うわよ。
さっきの人はお客さんじゃないみたい。
警察だか公安だか私はよく知らないけど。」
「ふーん、行ってくる。」
「ちゃんと着替えてから行きなさいよ。」
「はーい。」
零は部屋に戻り、白衣と袴に着替えた。
「お婆ちゃん、ただいま」
零がそう言って部屋に入ると、芙美子は背を向け、正座をしたまま前方を見つめていた
「零、えっ、はい」
「アンタに初仕事をさせる時が来たわ。」
「えっ、マジ?」
「マジよ。」
「ヤバっ」
「来たようよ。
さっそく…」
芙美子がそう言うと、梓が依頼人を連れてやってきた。
「安藤さんがおいでになられました。
どうぞ、こちらへ」
梓は依頼人に中に入るように言い、去っていった。
零は、芙美子の隣に座り、向かい側に座る依頼人の顔を見た。
年齢は二十代後半…
一言で言えば綺麗な女性であった。
「安藤さんね?」
「はい。
安藤美涼と申します。」
「ここの事は、どこでお知りになったの?」
「はい。
私の友人のお母さんが昔、こちらでお世話になった事があると聞きまして…」
「そうなのね。
まあ、いいわ。じゃあ、話を聞かせてもらえるかしら?」
「はい…
あの…
夫の浮気相手に呪詛をかけていただきたいんです。」
「浮気相手?」
「はい。
もう二年ほど付き合っているようなのですが…」
「なるほどね。
で、どうして欲しいの?」
「殺して欲しい…
とまでは申しませんが、苦しめていただきたいんです。」
「苦しめるとは?
どのように?」
「病気になるとか…」
「わかりました。
ところで、旦那さんの方には何もしなくて大丈夫?」
「えっ…
それは…」
「過去の依頼人で、あなたと同じような人がいてね。
浮気相手を呪って欲しいと依頼があったのよ。
望み通り、私はその相手の女性に呪いをかけたんだけど、実は相手の女性は、依頼人の旦那のことを妻帯者だとは知らなくて、独身だと偽られていたのね。
結局、悪かったのは旦那だったって話。
こちらとしても後味が悪くてね。
あーいうことだけは二度とないようにして欲しいわ。
あなたは大丈夫?」
「はい。私の方は大丈夫です。
向こうの女からも電話がかかってきて、早く別れろとか図々しいだとか、口汚く罵られましたので。」
「わかったわ。
それじゃあ、相手の女の写真と、何か身に付けていたものを渡してちょうだい。」
芙美子に促され、美涼は、バッグの中から写真数枚と小さな封筒のようなものを出した。
「お帰り、零」
「あれ、お婆ちゃんは?」
「仕事部屋よ。
お客さんが来るから帰ったらすぐ来なさいって。」
「さっき、変な男の人二人が来てたでしょ?
その絡み?」
「違うわよ。
さっきの人はお客さんじゃないみたい。
警察だか公安だか私はよく知らないけど。」
「ふーん、行ってくる。」
「ちゃんと着替えてから行きなさいよ。」
「はーい。」
零は部屋に戻り、白衣と袴に着替えた。
「お婆ちゃん、ただいま」
零がそう言って部屋に入ると、芙美子は背を向け、正座をしたまま前方を見つめていた
「零、えっ、はい」
「アンタに初仕事をさせる時が来たわ。」
「えっ、マジ?」
「マジよ。」
「ヤバっ」
「来たようよ。
さっそく…」
芙美子がそう言うと、梓が依頼人を連れてやってきた。
「安藤さんがおいでになられました。
どうぞ、こちらへ」
梓は依頼人に中に入るように言い、去っていった。
零は、芙美子の隣に座り、向かい側に座る依頼人の顔を見た。
年齢は二十代後半…
一言で言えば綺麗な女性であった。
「安藤さんね?」
「はい。
安藤美涼と申します。」
「ここの事は、どこでお知りになったの?」
「はい。
私の友人のお母さんが昔、こちらでお世話になった事があると聞きまして…」
「そうなのね。
まあ、いいわ。じゃあ、話を聞かせてもらえるかしら?」
「はい…
あの…
夫の浮気相手に呪詛をかけていただきたいんです。」
「浮気相手?」
「はい。
もう二年ほど付き合っているようなのですが…」
「なるほどね。
で、どうして欲しいの?」
「殺して欲しい…
とまでは申しませんが、苦しめていただきたいんです。」
「苦しめるとは?
どのように?」
「病気になるとか…」
「わかりました。
ところで、旦那さんの方には何もしなくて大丈夫?」
「えっ…
それは…」
「過去の依頼人で、あなたと同じような人がいてね。
浮気相手を呪って欲しいと依頼があったのよ。
望み通り、私はその相手の女性に呪いをかけたんだけど、実は相手の女性は、依頼人の旦那のことを妻帯者だとは知らなくて、独身だと偽られていたのね。
結局、悪かったのは旦那だったって話。
こちらとしても後味が悪くてね。
あーいうことだけは二度とないようにして欲しいわ。
あなたは大丈夫?」
「はい。私の方は大丈夫です。
向こうの女からも電話がかかってきて、早く別れろとか図々しいだとか、口汚く罵られましたので。」
「わかったわ。
それじゃあ、相手の女の写真と、何か身に付けていたものを渡してちょうだい。」
芙美子に促され、美涼は、バッグの中から写真数枚と小さな封筒のようなものを出した。
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