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Lesson3
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入社三週間…
まだ右も左もわからないはず。
誰かに何を言われても「はい」としか返事をせず、リアクションも大袈裟なものになる。
新人てそんなものじゃないの?
香菜子は、行きたくないと平然といってのけた新開優斗に対し、言葉を失った。
「私も新人の君に頼るのはどうかと思ってるんだけど、社長がどうしても同行させろって言うんでね。
頭数揃えるだけの話だから、気楽にしといていいよ。」
香菜子が言うと、優斗は渋々頷いた。
「命令でしたら行きますけど、自分、何も出来ないので、ただの置物と思って下さい。」
優斗は香菜子の目すら見ず、机に置いている何かの資料を見つめながら、冷めた口調で言った。
香菜子も引き攣った表情となったが、それ以上は何も言わず、自分の席に戻った。
そして、頭を冷やすために一度事務所を出て、トイレに籠った。
(もう!
何なのよ、あの子
サイコパスじゃないの、言ってる事が)
鏡を見ながら、心の中で叫んだ香菜子は、自分の表情が鬼の形相になっていないか、チェックをし、深呼吸してから事務所に戻っていった。
ファーストコンタクトは最悪以外の何物でもなかったが、人生とはわからないもので、香菜子と優斗はこの日を境に、やたらと接点が出来てしまうのだった。
まだ右も左もわからないはず。
誰かに何を言われても「はい」としか返事をせず、リアクションも大袈裟なものになる。
新人てそんなものじゃないの?
香菜子は、行きたくないと平然といってのけた新開優斗に対し、言葉を失った。
「私も新人の君に頼るのはどうかと思ってるんだけど、社長がどうしても同行させろって言うんでね。
頭数揃えるだけの話だから、気楽にしといていいよ。」
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「命令でしたら行きますけど、自分、何も出来ないので、ただの置物と思って下さい。」
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