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フロイライン

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Lesson53

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香菜子は、今夜もまた大いに乱れた。

優斗によって僅かな期間で開発されてしまった体は、どこを触られても感じまくり、いとも簡単にイッてしまう。

やり始めてから一時間ほどでもう五回もイッてしまった。

香菜子はもう四十六で妊娠する心配もない。

故に中出しを求め、優斗もそれに応じ、香菜子の中に熱いものを放出した。


「あーっ、ヤバイ

気持ち良すぎる。」


決して名器ではないが、驚くほどカラダの相性のいい二人は、貪り合うように愛の交換をしたのだった。

セックスを終え、二人で抱き合っていたが、優斗が徐に起き上がり

「あ、そうだ」

と、言って立ち上がって自分の荷物の方に行った。


香菜子は、そんな優斗の姿を不思議そうに見つめていたが、優斗は、すぐに戻って来た。

「香菜ちゃん、コレ」


「えっ…」


香菜子は、優斗が手に持っているものを見て、思わず声を上げてしまった。


「俺さあ、やっぱり早い方がいいと思って、実はもらってきたんだ。

婚姻届。」


「優斗君…」


「入籍しないか?
先に。」


「でも…」


「俺の気持ちはもう変わらないし、自分でもそれをわかってる。

でも、香菜ちゃんは不安だって言うし、実際そんな感じに見えるから…
だったら、入籍だけ先に済ませるのはどうかなって。」


「優斗君、それは私もすごく嬉しいし、本当に優斗君の事が大好きだけど…」


「だったら入籍しよう。
保証人は社長に頼んでみようよ。」


「いいの?」


「当たり前じゃん。」


「優斗君、ありがとう…
私も素直になる。

どうかよろしくお願いします。」


香菜子は裸のままベッドの上に正座をし、深々と頭を下げた。


こうして、二人は婚姻届にサインをし、保証人を社長夫妻にお願いした後、二日後に区役所に提出した。


提出を終えた二人だったが、香菜子が


「あっ」


と、声を上げた。


「どうしたの?香菜ちゃん」


「二人だけで決めて入籍しちゃったけど、私はともかく、優斗君のご両親にも何もご挨拶しないまま入籍しちゃった…

気持ちが盛り上がりすぎてて、肝心な事を飛ばしちゃってる…」


香菜子は顔を青ざめさせながら言った。


「あ、親には一応連絡はしたよ。」


「えっ、何かおっしゃってた?」


「お前らしいなあって。

またあらためて二人で来なさいって。」


「ホントに?

それだけ?」


「うん。」


「私の年齢は言ったの?」


「言ったよ。
お互いに好き同士で納得し合ってるなら外野が口出す事じゃないって言われた。」

優斗はあっけらかんとした表情で言うと、香菜子の肩に手を回した。
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