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良案
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その日もやはり、岩見はお迎えに遅れてしまい、園側の心象を益々悪くした。
恐縮し、何度も頭を下げる岩見の姿を見つめていた遥だったが、帰ろうとする岩見と俊斗を呼び止めた。
「岩見さん」
「はい?」
「あの…
大変申し上げにくいんですが、このままだと、少しまずい事になると思うんです。」
「そうですよね…
本当に申し訳ありません。」
「今度時間があるとき、少しお話をしませんか
何か良い方法を考えてあげないと、俊斗君が可哀想で。」
「石川先生
先生にもご負担とご心配をおかけしましてすみません。
ただ、平日はこの通り、仕事がありまして…
土日は俊斗も一緒だったら動けるんですが」
「そうですよね。
岩見さんがよろしければ、一度土曜日か日曜日にこれからの事についてお話をしましょう。」
「えっ、いいんですか…石川先生」
「はい。
じゃないと、俊斗君が転園させられる方向に持って行かれてしまいます。」
「そうですね…
私達の事を気にかけてくださって本当に申し訳ありません。
是非、相談に乗って下さい。」
遥と岩見は、LINEの交換をした。
あれだけ彩と園児の親との関係を問題視していた遥だったのに、今回の事については、自分もまた同じようなことをしているという自覚が全くなかった。
俊斗の身の上を案じ、何とかしてあげたいという一心から出た事で、若さゆえの青くさい部分が露呈したと言われても仕方ない行動だだった。
翌々週の土曜日
遥と岩見親子は、園外で会うという禁じ手に出てしまった。
他の人間に知れたら大変な事になると、遥も重々わかってはいたが、実際はそこまで深刻に考えてはいなかった。
こういうところが、生まれながらにしての女性ではなく、また女性として生きた期間の短さを表すものであり、軽率の誹りを受けても仕方ない事だった。
恐縮し、何度も頭を下げる岩見の姿を見つめていた遥だったが、帰ろうとする岩見と俊斗を呼び止めた。
「岩見さん」
「はい?」
「あの…
大変申し上げにくいんですが、このままだと、少しまずい事になると思うんです。」
「そうですよね…
本当に申し訳ありません。」
「今度時間があるとき、少しお話をしませんか
何か良い方法を考えてあげないと、俊斗君が可哀想で。」
「石川先生
先生にもご負担とご心配をおかけしましてすみません。
ただ、平日はこの通り、仕事がありまして…
土日は俊斗も一緒だったら動けるんですが」
「そうですよね。
岩見さんがよろしければ、一度土曜日か日曜日にこれからの事についてお話をしましょう。」
「えっ、いいんですか…石川先生」
「はい。
じゃないと、俊斗君が転園させられる方向に持って行かれてしまいます。」
「そうですね…
私達の事を気にかけてくださって本当に申し訳ありません。
是非、相談に乗って下さい。」
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あれだけ彩と園児の親との関係を問題視していた遥だったのに、今回の事については、自分もまた同じようなことをしているという自覚が全くなかった。
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