ニューハーフな生活

フロイライン

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帰京前夜

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成人式、いや、二十歳の集いはすごく楽しくて、晴れ着が着れた事もワタシにとって良い思い出になった。

式が終わって、同じ小学校だったメンバーの何人かでご飯を食べて、ダラダラと話をして解散。
夜はまた皆んなで飲みに行こうって誘われたけど、ワタシと大輝は固辞。


大輝と二人になったけど、大輝が元気なくて、なんか可哀想だから、帰宅して私服に着替えて、結局ホテルに行った。

まあ、暫く会えないし、仕方ないよね。


愛のあるセックスっていうの?
なんか、すごーく感じちゃって、ワタシは幸せに包まれた。

散々やりまくって、ようやく満足したのか、大輝も落ち着きを取り戻し、ワタシを腕枕しながらピロートークを始めた。


「ユキが東京に戻っちまったら、明日から俺はどうやって生きればいいんだろう」

「大げさね。

真面目に日々を働けばいいよ。」


「そりゃ、働くのは働くけど…
寂しいよ。」


「遠距離なんだし、しゃあないやん。
それを承知したから、ワタシもオッケーしたのよ。」


「うん。そりゃそうだけど…

なあ、ユキってずっと東京で暮らすの?」


「どうかな。
 
休学中とはいえ、大学も向こうだし…

それに就職となっても、フツーの会社に入るのは無理そうだから、今バイトしてるニューハーフのショーパブでそのまま働くことになると思う。

だって、こっちは田舎だからそんなお店もないでしょ?」


「うん…

でも、頻繁に帰ってきてくれよな。
俺も会いに行くし」


「大輝がお嫁さんにしてくれるならこっちに帰ってきてもいいけどね」

「えっ」


「冗談よ冗談

そんな先の事まで考えてないし、求めてもいないよ。」


「ユキ、俺も言おうとしてたんだ。
お前と結婚したいって。

でも、時期尚早というか、付き合ったばかりで引かれたらいけないと思って、敢えて言わなかったんだ。」


「大輝、マジに受けとんなよ」


「俺と結婚してくれ、ユキ」


「…
ニューハーフと付き合うだけでも大変なのに、結婚となったらハードルが高すぎるんだよ。
結婚て自分らさえ良かったらいいってもんじゃないし、親も絡んでくる問題だから。」


「いや、大切なのは自分たち
俺とユキの気持ちだよ。それさえしっかりしてれば何とかなるよ、きっと。」


「案外、熱い事言うんだね、大輝」


ワタシは大輝にキスをした。

なんか、すごく嬉しかったし、大輝のこういうストレートな性格が好きだから。

ワタシの方から積極的にキスしたもんだから、大輝も興奮しちゃって、朝まで何度も何度もやられてしまった。

おかげでグッタリしながら家に戻り、そのまま東京に出発するハメになった。
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