ハカイジ

怖い話

「何のお話をされているんですか？」


レンの問いかけにも、全く無視をし、柿崎は話を続けた。


「日本も皆保険制度がまもなく崩壊し、気軽に病院に行けない時代が来る。


そうなると思わないか？」



「それは、そうかも…」



「じゃあ、皆保険制度のないアメリカでは、人々はどう考えたか


平野、わかるか？」



「いえ…」



「つまり、病気にならないようにしよう

医者に診てもらわなくてもいいようにしようっていう、いわゆる予防医学が注目されたんだ。」


「…」


「体を健康にするサプリが色々開発されていき、今すごい事になっている。

この波は、間違いなく日本にもやってくる。」


「あの…その話と僕が欲しいものも満足に買えないという話は、関係あるのでしょうか？」


「ある！」


「えっ」


「体も健康になって、平野も幸せな暮らしができる方法が。

実は、俺もそんな話があるのかと、最初は半信半疑だったんだ。

けれども、ここにいる櫛田の話を聞いて…


その瞬間、頭ん中に電気ってあうか、稲妻みたいなのが走り、これだ！って思ったんだ。

ここからは、櫛田の方から詳しい話をさせてもらうよ。

櫛田、頼む。」


「わかった。

じゃあ、お二人にはわかりやすく、我々がやっている事についてを説明するよ。」


櫛田は、カバンからペンと紙を取り出した。