~快楽調教淫乱時代♡~一騎当千の武士の体を隅々までスケベに調教します。

蒼い色鉛筆

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快楽調教6

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早いもので一週間が過ぎた。
季節も町並みもまだ何も変わらない。

城下町では「いつも色を変えた頭巾を被る
大柄な男が闊歩している」という噂で
持ちきりだったが、それを「紺碧の武士」と
知る者はほんの数人でこの中にはいない。

あれから、武士はなるべく調教師の元へ
通っていた。
稽古が長引いたり、指導に時間が掛かったり
同期や戦友と長閑に語ることもあったが
それ以外、夜の時間は早足で白い着物の男の
元へ通い続けた。

その間執拗に尻を弄られたりお互いのモノに
触れてみたりとお館様とはしたことのない
淫らな行為を練習した。
訓練の甲斐あってか、武士は時々後孔を
弄られる時絶頂することを
カラダに覚えさせられた。

調教師は「素晴らしい才能です♡見た目に
相反して淫乱な牝になる素質がおありで♡」
なんて機嫌良かったが素直に喜べない。
だって俺は「男」なんだから…でも…。
自分のカラダが作り替えられていることは
自覚しつつもある。

だがこれも慕う主様のため。
そう楽観視した武士は足取り軽く
いつもの店へ向かう。

今日は特別ご機嫌だ。
伝達係がこっそり教えてくれた。

明日の夜、お館様が俺と逢いたいと。
これは、もう、鍛練の成果をお見せする
絶好の機会で間違いないよな?
はしゃぐ気持ちが止まらない。

最近お館様はご正室と仲がよろしくない。
なので側室の「お園」をはじめとした複数の
美しい女性を可愛がっているのだがその中に
男の自分もご寵愛を頂けるなんて勿体無い。
勿体無いけれど嬉しい。

だが調教はまだ完璧ではないと思う。
しかし、粗相のないよう直前までしっかり
作法を学んでから臨むべきだと判断した。
そういうわけで調教師としに来た。

慣れた手つきで店の戸を開けると
暑苦しい深緑の頭巾を脱いだ。

「おいーーーー」

ふと、なんと声を掛けようか迷った。
普段はおい、お前などが定着しているが
仮にも教えを乞うている身だ。

「………ふむ。」

少し考え、咳払いをした。

「ーーーシロは居るか?」

バタバタバタッ…

柄じゃないが努めて愛想よく声を掛けると
二階から呆けた様子の調教師が降りてきた。
手には柔らかい麻縄を握っているもので
一瞬ヒクリと頬を震わせた。

「ーー今のお声はあなたですか?」

「他に…誰が居るというのだ?」

奴が握り締めた麻縄を慎重に警戒した。
天井から吊るされた嫌な思い出があるから。
しかし俺用ではない様子だ。

「いえーー。いいえ、そうですよね。
今日もお早い到着でしたね。少々お待ちを。
前の子の最終仕上げをしてあげないと
可愛そうなもんで。」

「あ、おう。こ、ここで待つ。」

気まずくしどろもどろに手を挙げると
玄関に腰を掛けて履き古した草履を脱ぐ。
胡座をかいて待っていると二階から善がった
牝の叫び声が聞こえる。

「はああああんっ!♡シロ様もっと!♡
もっと酷く虐めてくださいいいいい!!♡
あぁん!♡ありがとうございまひゅう!♡」

「……。」

流石人気の快楽調教師…。
ということをこんな形で実感する。
何をしているのか気になるが恐ろしくて
そんなこと聞けない。普通に怖い。

程なくして、再び二階からシロが現れた。
いつになく肌に汗を伝わせてはんなりと
男の色気が香る。
思わずゴクリと喉を鳴らすほど色っぽい。

「ふう。相当手加減せず虐めたので
しばらく足腰立たないでしょう。
別に部屋はありますが時間もありますね。
少しシロとお喋りでもして戯れます?」

男は隣に詰めてちょこんっと腰を掛けた。
なんだか機嫌がいいようだ。
それよりも壮絶な色気にドキッと胸が跳ねる。

「いや、忙しいなら…無理にとは…。
えー、別に、あの、言わないのだが…。」

「うん?焦らされるとこじ開けたくなるのが
男の性質ですよ。気になるのではっきり
申して下さいませ。」

「う、うん。それもそうだな…、実は…。」

そうしてシロに簡単に語った。
明日の夜、お館様に呼ばれて褥を共にして
蜜月を過ごすかも知れぬこと。
シロは黙って話を聞いていた…が。
乾いた声で返事をした。

「そう、良かったじゃありませんか、まぁ。
調教は半端なので、まだ後ろを使うことは
出来ませんが…。」

「うん、でも、もしやお館様が俺のことを
欲しいと仰られたら…あの方に…カラダを
求められたなら、俺は怪我をすることに
なっても受け入れてしまうかもしれん…。」

だってきっとお館様との交わいは甘く切なく
気持ちいいはずだから…。
侍は恋に恋する生娘のように顔を赤らめた。

「………。それはいけませんね。」

「え?」

聞いたことない低い声を出した調教師の方を
吃驚して見つめていると、すっくと
立ち上がった男に腕を引っ張られた。

「お侍様、明日の準備に大切なことですから
こちらの部屋においでなさいませ。」

「明日の…?う、うん。」

素直に返事はしたものの唸るような調教師に
強引に巨体を引きずられる形で一階の部屋へ
押し込められ、引き戸を閉められた。
…この部屋は意識してしまう。
初めて男同士の情事を耳にしてしまった
特別いやらしい空間。明かりも殆どない。

大人しく布団の上に座ると、シロが間に
割って入るように押し倒してきた。
ちょっとさっきまで機嫌良かったのに…
なんだなんだ?怒っているのか?

「どうしたんだ?」

「…名前を、呼んで下さいませ。」

「え?…し、シロ?」

「今から私があなたに施すことは…
特別な情があってするものではありません。
城主の愛人に手を出すなど打ち首当然。
しかしこれは…調教師として。
あなたを守るためにするだけです。」

「なに…?何…を、するというのだ?」

緊張して尋ねても怒れる男は答えない。
袴の端からすすすっと裾を捲し上げられる。
長年鍛え上げられ筋張った、武士の美しい
ふくらはぎから太ももまで眼下に晒された。

「線も形も今まで見たどの子よりも美しい。
怠ることなくその身の全てを力に、主に
戦に捧げた鬼武将の鍛えられた御美足…。
歌を詠みたくなるほど壮観ですね。」

「シロ…?急にどうしたというのだ?
今日のお前、何だか変だぞ?」

褒められていることは分かるが、

こそばゆい褒め言葉に苦笑いした。

武士が気を緩めていると口を開いた調教師は
歯列に覗かせた鬼のように鋭い犬歯を
ギラリと妖しく輝かせた。

「食い千切られたくなければ、
精々大人しく鳴いて下さいませ。」

「くい…?いぎっ!!?」

ガリッ!!

足を開いて座る武士の足元に身を屈めた
調教師は一切の容赦なく御足の肉を噛む。

唯一柔らかい内腿にギザギザの歯列を当て
力一杯顎を引きしばる。

「いぎ、ぎ、うぐ!あ、がっが!やめっ…!」

痛みにのけ反る武士は泣きそうな声で男を
振り払おうとしたが、その光景をきっかけに
ある話を思い出す。
野良犬に手を出した友人が手を噛まれ
無理やり剥がした結果、片手を失った…。

今、この男は同じことをしている。
無茶をして引き離すと肉が千切れる…!

「い、う、ぎっ…ひっ、…ひっぐ…!」

調教師の頭を掴む指に力が入りプツプツと
白い長髪が数本抜けて指に絡まる。
それでも男は腿を噛む。
あまりの痛みに武士は嗚咽を漏らした。

苦痛に永久の時が流れたと思ったが
少しして調教師が肉から口を離す。
噛まれた部分が痺れ、肉がくっついている
ことが不思議に思えるほどの激痛だった。

滲んでぼやけた視界でも左の内腿に真っ赤な
月が対をなして弧を描いているのが見える。
体に男の歯形をつけられてしまったーー。

「ひ、ぐ、ぅうっ…さ、最低だ…!」

憎い横っ面を殴ってやりたいが怯えて
震えしまいそんな力どこにもない。
メソメソ泣くことしか出来なかった。

これじゃあ、絶対お館様には見せられない。
裏切りの打ち首よりも、愛しい人を失望させ
嫌われることのほうが何倍もツラい。

「すみません。抑えられず…ですがーー」

「もういい、外道め!お前の自己保身の
言葉なんぞ一つも聞きたくない!下衆め!
ここに来たのは間違いだったんだ!
もう二度とこんな店ーーー!」

汚い暴言を喚く口を、手の平で制された。
俺が怒り狂っているというのにシロの両目は
同情というか、哀愁の漂うものでじっと見た。

「…こんな仕打ちをした後ですが、
何かありましたらいつでもいらして下さい。
ずっとここでお待ちしておりますから。
あなたを調教…出来なくなるのは寂しい。」

「……!」

鬱陶しい手を払い、裾を整えると怒り肩を
上げて荒々しく部屋を出ていった。

それをシロがどんな顔で見送ったかなんて
知るよしもない。


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