21 / 31
第四章 精霊と呪い
恋煩い(1)
月明かりが冴え冴えと照る晩、ソルヴィはいつものお気に入りの場所で、ある人物を待っていた。
お気に入りの場所とは、王宮の中でも夜中は人っ子一人寄り付かない小さな花園のことだ。そして、待ち人とは、つい一昨日の晩に知り合ったばかりの女のことだった。
ソルヴィは大きな溜め息を零した。
吐息には待ち人を焦がれる熱もあったが、一方で我が身に火の粉が降りかかりそうな、そんな行く末に対する失望感も含まれていた。
熱い気持ちに雑念が入り混じり、ソルヴィは金色の髪を掻き上げて、やれやれと肩を落とした。
シグルンはまだ来そうになかった。
ソルヴィは噴水の中央にある縁に寄りかかりながら、すでに散って葉だけになってしまった月下美人を見つめた。
ソルヴィの目下の懸念事項はシグルンだ。
会いたいと言ったは良いものの、本当に来てくれるかどうか不安で堪らなかった。シグルンの姿を感じられない一瞬一刻が、まるで千里のように感じるのは大袈裟な表現ではない。
まだ会いに来てくれないと決まったわけでもないのに、ソルヴィの胸は切なく痛んでいた
さらにソルヴィにはもう一つ懸念事項があった。
それは聖女と聖女を取り巻く陰謀のことだ。
****
日暮れ時の王宮の自室にて、ソルヴィは窓枠に腰を落ち着けて読書をしていた。
だが、目線は頻繁に手元の本と窓の向こうを行き来し、本の内容などさっぱり入ってこない。
ソルヴィは普段国王の政務に随行して休みなしのスケジュールを送っていたが、急に謹慎という名の暇を与えられて手持ち無沙汰になってしまった。もちろん政治的陰謀や駆け引きのない喧騒から離れるのは、清々しい気分であるが。
そうなると自然に、シグルンのことばかりがソルヴィの頭を占めた。一晩前に話したことを思い出したり、今夜会える楽しみを思うとつい頰が緩んでしまう。
本の内容も頭に入ってこないはずだ。
「殿下、ご報告があります」
その時、唐突に扉をノックする音とともに、聞き慣れた声がソルヴィの甘い思考を中断させた。
「例の件か……」
「左様にございます」
ソルヴィの青く熱っぽい瞳が急に冷え込んだ。執事を一瞥すると、本を閉じる。
今朝方頼んだ密偵の件だろう。
普通ならば何日もかけてあらゆる方面から情報を仕入れ、さらに時間をかけて内容を精査するものだが、意外過ぎるほどソルヴィの執事は有能だったようだ。そもそも王家の使用人である以上、能力が高いのは前提条件であるが。
それでもこれだけ早く報告してくれようとは、よほど重大な何かがあるということだ。
「まだ情報の真偽は引き続き調査中でありますが、早々に殿下のお耳に入れておくべきではないかと思うことがいくつか」
「ああ、言ってくれ」
ソルヴィは頭を切り替えて、言葉少なに続きを促した。
執事は手巾で汗を拭いながら頷く。
「まずゲオルグ・ヤンセンですが、こちらは教会と王宮への出入りが多いため、申し訳ありませんが現在も調査中になります。しかし、聖女の送迎に参加したという兵士が昨日王都に帰還したとの情報を得ましたので、その者に話を聞きましたところ…………どうやら聖女には王宮で噂されるような病気らしき異変は見られなかったそうです」
聖女が迎えられ早々に病気になるなど、出来過ぎた話だ。
婚約の儀でお祝い範囲気から一変、代わりの正妃と側室を要求するのだから。むしろ何か裏があると思うのは当然のことで、ソルヴィは何一つ驚かなかった。
ただ、もしかすると今までのソルヴィならば、周りの貴族連中に流されて、今頃アニタとの婚約を決めていたかもしれない。王に従い、子の産めそうな若い女を側室に迎えていたかもしれない。例え密かな抵抗をしたとしても、周りの大きな圧にねじ伏せられて、結局全てを諦めていただろう。今までのソルヴィならば。
しかし、ソルヴィは出会えってしまったのだ。
シグルンに。
運命の人に。
シグルンを手元に置いておきたいのならば、ソルヴィは変わることも吝かではなかった。
ソルヴィは表情を変えることなく執事の報告に耳を傾けた。
執事は眉を顰めて続ける。
「しかも信じられないことに、聖女はとても若い娘とは思えない顔で、老婆のような奇妙な姿をしていたと言うのです。その兵士に限らず、聖女の送迎に関わった多くの兵士が、その後すぐにラップラントの防衛ラインに配置を命ぜられしまったため、聖女の行方は分からないままです」
ソルヴィの形の良い片眉が驚きで跳ねた。
執事も同意するように深く頷く。
聖なる矢の選ぶ聖女は、決まって若い娘のはずだった。
それが老婆というのはおかしい。いや、その老婆が若い娘というのがおかしいのか。
ソルヴィは疑問を拭えないまま小首を傾げる。
「しかも、よくよく調べましたところ、防衛ラインに送り込んだのはベーヴェルシュタム公爵であるこが判明しました」
「…………やはりな、読めてきたぞ」
ソルヴィは吊り上がった眉を一撫でし、推察した。
聖女がなぜ老いた姿なのかは、すぐ答えは見つからなさそうだが、ベーヴェルシュタム公爵がなぜそう動いたかは容易に想像できる。
執事はソルヴィの思考を邪魔しないよう一歩下がった。
「自分の娘こそ正妃にと目論んだベーヴェルシュタム公爵が、聖女の醜聞をこれ幸いにと利用し、聖女自身を隠したな。しかも病に伏せったことにして、最終的に用済みなれば殺すつもりだったのか」
「恐らくは……その通りでございましょう。公爵は殿下との婚姻に随分裏で走り回っていたようです。しかし……」
執事は短く息を吐くと、念の為キョロキョロと辺りを確認してからソルヴィに耳打ちをしてきた。
「これは先程私が直接聞いた話ですが……先刻、公爵は近衛騎士団の連隊を何個か持ち出し、自領に戻っていきました」
「な、何だと……?」
ソルヴィは驚きの声を上げて、窓枠から立ち上がった。
近衛騎士団とは国王に直接仕え、王家や王宮を守る軍隊のことだ。
聖女の送迎中に勝手に兵に移動命令を出したこともそうだが、国王の軍隊を勝手に持ち出すなどあってはならなかった。
****
ソルヴィは頭が痛くなって、こめかみを抑えた。
謹慎中とは言え、これでも一国の王太子だ。不穏な動きを見せるベーヴェルシュタム公爵を見過ごすことなどできなかった。
だが一番の問題は、どうするべきかということ。
まずは王に報告するのが筋だが、ずる賢いベーヴェルシュタム公爵のことだ。それも王の兄でもある。自分の倍以上を生き、枢密院議長の座にまで上り詰めた男を吊るし上げるためには、確実な証拠だけでなく、裏の裏をかくくらいの頭が必要だ。考えなしに捕まえようと動いても、出し抜かれてしまうのは目に見えていた。だから頭が痛いのだ。
もっと賢く、もっと強くならなければ、未熟な王太子のままでは、好きな女とも結婚できないだろう。ただ好きだという気持ちだけで、自分のものにできたらどんなに楽だろうか。
ソルヴィの前に立ちはだかった壁は大きかった。
ソルヴィは再び大きく息を吐いた。
『……アレク……』
どこからともなく、ソルヴィの頭にも心にもシグルンの声が響いた。
『……アレク……』
シグルンの声を何度も思い出す。ソルヴィを呼ぶシグルンの声は恥ずかしそうに小さく震え、耳に心地良く甘く響いていた。
ソルヴィは思わず興奮を覚えてぶるりと震える。
アレクという名はソルヴィの偽名ではない、ミドルネームだ。
ミドルネームとは、王侯貴族が氏名の間に先祖に敬意を込めて先祖の名を入れる習慣のことだった。
ソルヴィの『アレクサンデル』という名は、隣国の侵略から祖国を守り初めて中立基盤を築いた、偉大な曽祖父王の名に因んでいた。
そして、このミドルネームは、ごく親しい家族、ソルヴィで言えば父親は論外だが、母親や乳母が使うような名前だ。
ソルヴィはあえてミドルネームを名乗ることで、シグルンと親しみをもってより深く付き合っていきたいと思っていたのだ。
(いつか私が王太子だと明かしたら、彼女はどんな反応をするだろうか?)
お気に入りの場所とは、王宮の中でも夜中は人っ子一人寄り付かない小さな花園のことだ。そして、待ち人とは、つい一昨日の晩に知り合ったばかりの女のことだった。
ソルヴィは大きな溜め息を零した。
吐息には待ち人を焦がれる熱もあったが、一方で我が身に火の粉が降りかかりそうな、そんな行く末に対する失望感も含まれていた。
熱い気持ちに雑念が入り混じり、ソルヴィは金色の髪を掻き上げて、やれやれと肩を落とした。
シグルンはまだ来そうになかった。
ソルヴィは噴水の中央にある縁に寄りかかりながら、すでに散って葉だけになってしまった月下美人を見つめた。
ソルヴィの目下の懸念事項はシグルンだ。
会いたいと言ったは良いものの、本当に来てくれるかどうか不安で堪らなかった。シグルンの姿を感じられない一瞬一刻が、まるで千里のように感じるのは大袈裟な表現ではない。
まだ会いに来てくれないと決まったわけでもないのに、ソルヴィの胸は切なく痛んでいた
さらにソルヴィにはもう一つ懸念事項があった。
それは聖女と聖女を取り巻く陰謀のことだ。
****
日暮れ時の王宮の自室にて、ソルヴィは窓枠に腰を落ち着けて読書をしていた。
だが、目線は頻繁に手元の本と窓の向こうを行き来し、本の内容などさっぱり入ってこない。
ソルヴィは普段国王の政務に随行して休みなしのスケジュールを送っていたが、急に謹慎という名の暇を与えられて手持ち無沙汰になってしまった。もちろん政治的陰謀や駆け引きのない喧騒から離れるのは、清々しい気分であるが。
そうなると自然に、シグルンのことばかりがソルヴィの頭を占めた。一晩前に話したことを思い出したり、今夜会える楽しみを思うとつい頰が緩んでしまう。
本の内容も頭に入ってこないはずだ。
「殿下、ご報告があります」
その時、唐突に扉をノックする音とともに、聞き慣れた声がソルヴィの甘い思考を中断させた。
「例の件か……」
「左様にございます」
ソルヴィの青く熱っぽい瞳が急に冷え込んだ。執事を一瞥すると、本を閉じる。
今朝方頼んだ密偵の件だろう。
普通ならば何日もかけてあらゆる方面から情報を仕入れ、さらに時間をかけて内容を精査するものだが、意外過ぎるほどソルヴィの執事は有能だったようだ。そもそも王家の使用人である以上、能力が高いのは前提条件であるが。
それでもこれだけ早く報告してくれようとは、よほど重大な何かがあるということだ。
「まだ情報の真偽は引き続き調査中でありますが、早々に殿下のお耳に入れておくべきではないかと思うことがいくつか」
「ああ、言ってくれ」
ソルヴィは頭を切り替えて、言葉少なに続きを促した。
執事は手巾で汗を拭いながら頷く。
「まずゲオルグ・ヤンセンですが、こちらは教会と王宮への出入りが多いため、申し訳ありませんが現在も調査中になります。しかし、聖女の送迎に参加したという兵士が昨日王都に帰還したとの情報を得ましたので、その者に話を聞きましたところ…………どうやら聖女には王宮で噂されるような病気らしき異変は見られなかったそうです」
聖女が迎えられ早々に病気になるなど、出来過ぎた話だ。
婚約の儀でお祝い範囲気から一変、代わりの正妃と側室を要求するのだから。むしろ何か裏があると思うのは当然のことで、ソルヴィは何一つ驚かなかった。
ただ、もしかすると今までのソルヴィならば、周りの貴族連中に流されて、今頃アニタとの婚約を決めていたかもしれない。王に従い、子の産めそうな若い女を側室に迎えていたかもしれない。例え密かな抵抗をしたとしても、周りの大きな圧にねじ伏せられて、結局全てを諦めていただろう。今までのソルヴィならば。
しかし、ソルヴィは出会えってしまったのだ。
シグルンに。
運命の人に。
シグルンを手元に置いておきたいのならば、ソルヴィは変わることも吝かではなかった。
ソルヴィは表情を変えることなく執事の報告に耳を傾けた。
執事は眉を顰めて続ける。
「しかも信じられないことに、聖女はとても若い娘とは思えない顔で、老婆のような奇妙な姿をしていたと言うのです。その兵士に限らず、聖女の送迎に関わった多くの兵士が、その後すぐにラップラントの防衛ラインに配置を命ぜられしまったため、聖女の行方は分からないままです」
ソルヴィの形の良い片眉が驚きで跳ねた。
執事も同意するように深く頷く。
聖なる矢の選ぶ聖女は、決まって若い娘のはずだった。
それが老婆というのはおかしい。いや、その老婆が若い娘というのがおかしいのか。
ソルヴィは疑問を拭えないまま小首を傾げる。
「しかも、よくよく調べましたところ、防衛ラインに送り込んだのはベーヴェルシュタム公爵であるこが判明しました」
「…………やはりな、読めてきたぞ」
ソルヴィは吊り上がった眉を一撫でし、推察した。
聖女がなぜ老いた姿なのかは、すぐ答えは見つからなさそうだが、ベーヴェルシュタム公爵がなぜそう動いたかは容易に想像できる。
執事はソルヴィの思考を邪魔しないよう一歩下がった。
「自分の娘こそ正妃にと目論んだベーヴェルシュタム公爵が、聖女の醜聞をこれ幸いにと利用し、聖女自身を隠したな。しかも病に伏せったことにして、最終的に用済みなれば殺すつもりだったのか」
「恐らくは……その通りでございましょう。公爵は殿下との婚姻に随分裏で走り回っていたようです。しかし……」
執事は短く息を吐くと、念の為キョロキョロと辺りを確認してからソルヴィに耳打ちをしてきた。
「これは先程私が直接聞いた話ですが……先刻、公爵は近衛騎士団の連隊を何個か持ち出し、自領に戻っていきました」
「な、何だと……?」
ソルヴィは驚きの声を上げて、窓枠から立ち上がった。
近衛騎士団とは国王に直接仕え、王家や王宮を守る軍隊のことだ。
聖女の送迎中に勝手に兵に移動命令を出したこともそうだが、国王の軍隊を勝手に持ち出すなどあってはならなかった。
****
ソルヴィは頭が痛くなって、こめかみを抑えた。
謹慎中とは言え、これでも一国の王太子だ。不穏な動きを見せるベーヴェルシュタム公爵を見過ごすことなどできなかった。
だが一番の問題は、どうするべきかということ。
まずは王に報告するのが筋だが、ずる賢いベーヴェルシュタム公爵のことだ。それも王の兄でもある。自分の倍以上を生き、枢密院議長の座にまで上り詰めた男を吊るし上げるためには、確実な証拠だけでなく、裏の裏をかくくらいの頭が必要だ。考えなしに捕まえようと動いても、出し抜かれてしまうのは目に見えていた。だから頭が痛いのだ。
もっと賢く、もっと強くならなければ、未熟な王太子のままでは、好きな女とも結婚できないだろう。ただ好きだという気持ちだけで、自分のものにできたらどんなに楽だろうか。
ソルヴィの前に立ちはだかった壁は大きかった。
ソルヴィは再び大きく息を吐いた。
『……アレク……』
どこからともなく、ソルヴィの頭にも心にもシグルンの声が響いた。
『……アレク……』
シグルンの声を何度も思い出す。ソルヴィを呼ぶシグルンの声は恥ずかしそうに小さく震え、耳に心地良く甘く響いていた。
ソルヴィは思わず興奮を覚えてぶるりと震える。
アレクという名はソルヴィの偽名ではない、ミドルネームだ。
ミドルネームとは、王侯貴族が氏名の間に先祖に敬意を込めて先祖の名を入れる習慣のことだった。
ソルヴィの『アレクサンデル』という名は、隣国の侵略から祖国を守り初めて中立基盤を築いた、偉大な曽祖父王の名に因んでいた。
そして、このミドルネームは、ごく親しい家族、ソルヴィで言えば父親は論外だが、母親や乳母が使うような名前だ。
ソルヴィはあえてミドルネームを名乗ることで、シグルンと親しみをもってより深く付き合っていきたいと思っていたのだ。
(いつか私が王太子だと明かしたら、彼女はどんな反応をするだろうか?)
あなたにおすすめの小説
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。