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過去の僕と君
僕の知っている彼女はもう居ない。
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彼女はクスリと笑った“ふり”をして、
「何言ってるの??私は、夢李だよっ??
覚えてるでしょ?」
そう呟いた。信じられない。あの明るくて優しい少女が、みんなのアイドル的な夢李が、こんな感情のない少女になってしまったなんて…笑えない。信じ…られない……。
「どうしたの?早く帰ろ?」
「えっ……あっ……」
「もう焦れったいなぁ。」
そう言うと彼女は僕の手を引いて歩み出す。
僕は焦って叫んだ。
「待てって!ふざけんなよっ!」
手を振りほどこうとする僕。
離すかと言うようにしがみつく彼女。
彼女呟いた。
「ふざけてないよ。ってか、おふざけで人助けるほど、変人じゃない」
そういう問題なの?こういう所は彼女にそっくりだ。でも。それでも違うはずだ。
「辞めろ!お前は夢李じゃない!」
「そう。じゃあ言うよ?
貴方の知ってる夢李はもう居ない。」
……えっ?頭がフリーズした。
それはもう見事な程に。
「はっ……?何言ってんだ?」
「だから、君の知っている私はもう居ない。
……それだけ。私は変わった。君は変わらない。そういう事。」
「えっ……??」
いまいち掴めない。
と言うか理解したくないのだ。
「君の知っている私は感情があって何もかもこの手の中にあった私。変わってしまった君の知らない私は“感情が無く”て何もかも失った私。ね?理解出来たでしょ。」
違う。認めない違う!
「違うっ!」
思わず叫んでしまう。
「やっぱり変わってないね。そういう感情的なとこ。」
彼女は冷静に言葉を紡ぐ。
「あのね。これは事実なの。現実を受け入れて。
じゃないと、前には進めない。この先もずっとね。」
「で…も…!」
「分かってるよ。信じらんないよね。信じたくないよね。でもこれは紛れもない事実なの。」
彼女はそうとだけ言いちゃんと理由は告げずに僕の傍を去っていくのだった。
それから僕は彼女があの時感情を無くしていたとしても僕を助けてくれた時点で少なからず全ての感情が喪失した訳ではないと。
つまり彼女には“優しさ”が残っているんだと…
「何言ってるの??私は、夢李だよっ??
覚えてるでしょ?」
そう呟いた。信じられない。あの明るくて優しい少女が、みんなのアイドル的な夢李が、こんな感情のない少女になってしまったなんて…笑えない。信じ…られない……。
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「えっ……あっ……」
「もう焦れったいなぁ。」
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僕は焦って叫んだ。
「待てって!ふざけんなよっ!」
手を振りほどこうとする僕。
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「えっ……??」
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と言うか理解したくないのだ。
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違う。認めない違う!
「違うっ!」
思わず叫んでしまう。
「やっぱり変わってないね。そういう感情的なとこ。」
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「あのね。これは事実なの。現実を受け入れて。
じゃないと、前には進めない。この先もずっとね。」
「で…も…!」
「分かってるよ。信じらんないよね。信じたくないよね。でもこれは紛れもない事実なの。」
彼女はそうとだけ言いちゃんと理由は告げずに僕の傍を去っていくのだった。
それから僕は彼女があの時感情を無くしていたとしても僕を助けてくれた時点で少なからず全ての感情が喪失した訳ではないと。
つまり彼女には“優しさ”が残っているんだと…
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