2030年未来の旅

しんたろう

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2章 暗黒時代・冬編

捜査依頼

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政人が気ずいた時には絵美はもういなかった。
政人は洗面所で顔を拭くと、自分の家に入っている伝言を携帯用のコンピューターの真っ白いタッチパネルに自分の手で再生していく。
伝言は3つ入っていて、初めの伝言は新聞の勧誘で次の伝言は何かを無くした時にGPSで位置がわかる装置の勧誘。
ホログラムでその会社のイメージガールが浮かび上がり、商品の説明をしている。

「関心があれば、電話やメールで受付をしています。詳しい商品の説明はお電話をください」

最後の伝言は友人の圭介からの伝言だった。圭介は自分と同じく警察の仕事を通じて知り合いになった友人で政人と違い、警察の電子犯罪課に勤めている。
趣味は自分のパソコンにはいってくる様々なコンピューターウイルスを集めていて、
暇だとそんなウイルスの話ばかりしている警察のチンピラだ。
自分の母が死んでその葬儀に地元に帰っていた帰りで久々に政人と話がしたいようだ。

「これからならかまわないよ」政人は圭介の携帯の電子メールに連絡をいれた。

政人は圭介と自分の家で遅い夕食を共にしていた。
温めたばかりのコーンスープを机に置くと、そのまま買ってきたばかりの冷凍の肉を温めて調理して食べた。

「この地域なら肉も簡単に手に入るんだな、オーストラリア産かなにかか?」
「いやこれは安い人工肉だよ。夕食はいつもこんな感じだ、それより何の話だよ」

水道で口を洗って、

「お前と食事なんて大分最近していないから」圭介は愚痴をこぼす。

政人と圭介は長話をしていたが、政人がCDコンポの電源をいれ、バッハ 主よ人の
望の喜びををかけた。
そんな中、ヤマクラ製だろう、政人達の部屋に隣人の性交の快感の女性の大声が響いた。

「はは・・・ヤマクラ製は凄いな、隣の女、豚みたいな凄い声出しているぜ・・・母が死んで気が暗いのにこんな日にまいるよ」

そう言って圭介は少し笑う。

「いつもの事だ、あの声毎晩だよ。ヤマクラ製の塗るドラッグを使えば絵美もたまにあんな凄い声を出すよ、ドーパミンコントロールだろう、数年でヤマクラ製は浸透しきっているよ」政人は言う。
「お前もあんな声、毎晩だと、お前も警察なんだから自分の仕事、やりずらいだろう」
「まぁ俺も警察に入りたての頃は警察の20世紀保守主義の管理社会なんて信じられない、政治の理想主義者だったがな。この歳で理想もなくなったよ、でどうゆう事だ」政人は無表情で寂しく言う。
「俺の上司がお前に未解決事件の再捜査の依頼をしたいそうなんだ」
「どういった仕事だよ」
「詳しくは俺も知らない、ただ上司と会いにいってくれないか?」と圭介は言った。

その4日後、起きた政人、

「おはようございます」

といつものシステムの声が響く。朝食の栄養バランスの表示がシステムにより表示される。
「カロリーオーバー気味の食生活になりがちですよ」
システムの指摘。
政人は服を着替え、列車で指紋照合をうけて仕事に向かう。

「貴方の国民識別番号を教えてください・・・」

「678958975」

警察庁の仕事場だ。
警察庁の階段を昇り、政人は圭介の上司の扉を3回ノックした。
そのまま部屋に入った。
部屋に飾られているウィトルウィウス的人体図を少し見て、
上司に話しかけた。

「真鍋正人、警察庁捜査2課、捜査の依頼があるとゆう事で伺いました」
「掛けたまえ」
「未解決事件の捜査の依頼が裁判所からあってね、警察支部では対応できないとの事での捜査の依頼だ。君に要請しようと思っているんだ。若いがこの仕事になっての君の警察の実績には関心する、君に頼みたいとの仲間うちの要請も多い、ぜひお願いしたいのだよ」
「具体的にどのような捜査でしょうか?」
「君の課に連絡はしておいた、くわしい説明を課で頼みたまえ。それともう一人君の捜査協力の相手に同じ捜査2課の山下さんに頼んでおいた。山下さん来年で退職だろう?ぜひと自分を推薦してきてね。お願いする事にしたよ」
「わかりました」
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