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~第2部~第1章、加速する敵意
第2話、ひとときの休日
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次の日、少し遅めに起きた俺は朝食をとろうとリビングに向かった。
既に皆は起きていて、コウとハクヨウはログハウスの外に出てレツガと遊んでいる。
俺が窓の外をボーと見ながら「朝から元気だなー」と呟くとリリムが朝食を持ってキッチンから出てくる。
「マサムネさん、朝食出来たので食べてください」
「リリム、ありがとう~」まだ寝ぼけていた頭もリリムの作った朝食の匂いで覚醒していく。
手を合わせて「いただきます」と言って、食べ始めた。
俺以外のメンバーは最初、不思議に思っていた食前と食後の挨拶も今では全員、俺の真似をして普通に使っている。
「いただきます」「ごちそうさま」の意味を皆に教えたら、「なるほど」と共感し、それからは皆も使っていると言うワケだ。
「リリム、パンとサラダもだけど、このスープも美味しいよ」
「そう言って貰えて嬉しいです、いっぱい食べてくださいね」
そう言って、ニコッと微笑むリリムに何故か意識をしてしまう……最近、どうもリリムの事を女の子として見ている自分がいる。
改めて見ると、やっぱり可愛いよなぁ~と思う。
しかも優しくて料理も上手い、言うこと無し。
男なら、こんな女性は間違いなく最高の相手だと思う。
う~む。それを考えると、このまま俺達といても良いのかな?
リリムの出会いのチャンスを減らしてるのは間違いないし、後でその辺もリリムと話し合わないとダメだよな。
とりあえず今は、リリムに感謝しながら飯を食うか。
「リリムは、良いお嫁さんになるね、旦那さんになれる男が羨ましいよ」
ついポロッと口に出してしまった。
それを聞いたリリムは、いつもの様にボン!と顔を赤くして、キッチンに戻ってしまった。
あ、やっちゃったかな?
いきなり変な事を言ったから怒ったかな?
早目に謝ろう、そう思い朝食を食べ終わると、リリムが居るキッチンに食べ終わった後の食器を持ち向かう。
キッチンでは、リリムが相変わらず顔を赤くしたまま食器を洗っていた。
「リリム…ゴメンな、さっきは変な事言っちゃって、俺なんかに言われたくないよね、本当にゴメン!」
社畜よろしく、綺麗な45度に体を曲げて謝る。
「えぅ、はぅぅ……き、気にしてませんから!怒ってもいませんし!謝らないでください!」
どうやら怒っていなかった様だとホッとリリムを見ると、何か呟いていた。
「本当にマサムネさんは…………ゴニョゴニョ……」
一人の世界に入ったリリムを横目に、その場を後にしてログハウスの外に出る。
「うーーーん!」大きく背伸びをする。
そこに『マスターーー!!』とアホウドリが俺の顔にダイレクトアタックをブチかましてきた。
俺はハクヨウの勢いそのままに地面へと後頭部から倒れる。
一瞬、意識が飛びかけたが、何とか持ち直した俺は、顔にへばりつくアホウドリに必殺「鉄の爪」を掛け、メリメリと力を込めていく。
『ア?アダダダダダダ!?』
久々のお仕置きに、もがくハクヨウ、俺は逃がさん!と更に力を込めていく。
そのままハクヨウを握り、ぐるぐるとハクヨウを振り回す、だんだん楽しくなってきた。
そのまま勢いをつけて、球を遥か彼方に投げる。
『ヌアアアァァァァァァ!?』と響き渡るBGMをバックに星となったハクヨウを見て満足した俺は「成敗!」と呟きポーズを決める。
「つまらぬ物(鳥)を投げてしまった………」
自分に酔うマサムネと、それを白い目で見るコウとレツガ、それに気が付いたマサムネは、コウ達を気にしない風を装い、ログハウスの部屋に戻った後、さっきのは無かった事にして布団に入った。
今日は、休みにしている。
とにかく寝まくるぞ~と意気揚々(違う)に瞼を瞑った。
◇
「ハァ~本当にマサムネさんは鈍感過ぎます……私の気持ちに全然気が付いてないみたいですし……結構、分かりやすくアピールしてるハズなんだけど………うん!もっと頑張ろう!気が付いてないなら気が付くまでアピールしなきゃ!本当は、ハッキリと言えたら良いんだけどな……そこまではムリですね……でも!あきらめないもん!絶対に振り向かせるんだから!」
ゴゴゴゴゴ~!と闘志を燃やすリリム、その時俺は、何故か布団の中で悪寒を感じていた。
ブルッ「ん?何だ?風邪かな?とにかく寝よ寝よ」
外では、復活したハクヨウとコウ、レツガが相変わらず遊び回り、リリムは昼飯に向け料理の下ごしらえをしていた。
そして俺は、ひたすら爆睡していたのである。
一応、危険度レベルが高い場所には見えない一行の休日であった。
ハクヨウが『お腹すいた~』とリリムの目を盗み、オーク肉のトンカツは…違うかな?それともオークカツ?を摘まみ食いしようとして、それをリリムに見付かって危うくチキンの丸焼きにされそうになったのは、仕方ない。
てか、なれば良かったのに。(真顔
その後、俺は昼前に起き皆で昼飯を食べた後に夕方まで軽く皆と連携の練習をして暫く汗を流した。
晩飯前に風呂で汚れを落とし、リリムの作った晩御飯を腹一杯食べた。
ちなみにオークカツ(?)をメインにオークシチューとサラダ、パンがメニューだ。
オークカツはジューシーだったし、シチューに入ったオーク肉は、トロットロで歯が無くても食べれる程に柔らかく美味でありました。
こうして俺達の休日は、何事も無く終わったのだった。
ただし、ハクヨウは、また摘まみ食いがリリムにバレて外にロープでグルグル巻きにされた上に窓の外に逆さ釣りされたのは自業自得だろう。
そのウチ、マジでリリムに殺られると思う。
てな感じで、今日も亜空間内は快晴で平和でした!マル
既に皆は起きていて、コウとハクヨウはログハウスの外に出てレツガと遊んでいる。
俺が窓の外をボーと見ながら「朝から元気だなー」と呟くとリリムが朝食を持ってキッチンから出てくる。
「マサムネさん、朝食出来たので食べてください」
「リリム、ありがとう~」まだ寝ぼけていた頭もリリムの作った朝食の匂いで覚醒していく。
手を合わせて「いただきます」と言って、食べ始めた。
俺以外のメンバーは最初、不思議に思っていた食前と食後の挨拶も今では全員、俺の真似をして普通に使っている。
「いただきます」「ごちそうさま」の意味を皆に教えたら、「なるほど」と共感し、それからは皆も使っていると言うワケだ。
「リリム、パンとサラダもだけど、このスープも美味しいよ」
「そう言って貰えて嬉しいです、いっぱい食べてくださいね」
そう言って、ニコッと微笑むリリムに何故か意識をしてしまう……最近、どうもリリムの事を女の子として見ている自分がいる。
改めて見ると、やっぱり可愛いよなぁ~と思う。
しかも優しくて料理も上手い、言うこと無し。
男なら、こんな女性は間違いなく最高の相手だと思う。
う~む。それを考えると、このまま俺達といても良いのかな?
リリムの出会いのチャンスを減らしてるのは間違いないし、後でその辺もリリムと話し合わないとダメだよな。
とりあえず今は、リリムに感謝しながら飯を食うか。
「リリムは、良いお嫁さんになるね、旦那さんになれる男が羨ましいよ」
ついポロッと口に出してしまった。
それを聞いたリリムは、いつもの様にボン!と顔を赤くして、キッチンに戻ってしまった。
あ、やっちゃったかな?
いきなり変な事を言ったから怒ったかな?
早目に謝ろう、そう思い朝食を食べ終わると、リリムが居るキッチンに食べ終わった後の食器を持ち向かう。
キッチンでは、リリムが相変わらず顔を赤くしたまま食器を洗っていた。
「リリム…ゴメンな、さっきは変な事言っちゃって、俺なんかに言われたくないよね、本当にゴメン!」
社畜よろしく、綺麗な45度に体を曲げて謝る。
「えぅ、はぅぅ……き、気にしてませんから!怒ってもいませんし!謝らないでください!」
どうやら怒っていなかった様だとホッとリリムを見ると、何か呟いていた。
「本当にマサムネさんは…………ゴニョゴニョ……」
一人の世界に入ったリリムを横目に、その場を後にしてログハウスの外に出る。
「うーーーん!」大きく背伸びをする。
そこに『マスターーー!!』とアホウドリが俺の顔にダイレクトアタックをブチかましてきた。
俺はハクヨウの勢いそのままに地面へと後頭部から倒れる。
一瞬、意識が飛びかけたが、何とか持ち直した俺は、顔にへばりつくアホウドリに必殺「鉄の爪」を掛け、メリメリと力を込めていく。
『ア?アダダダダダダ!?』
久々のお仕置きに、もがくハクヨウ、俺は逃がさん!と更に力を込めていく。
そのままハクヨウを握り、ぐるぐるとハクヨウを振り回す、だんだん楽しくなってきた。
そのまま勢いをつけて、球を遥か彼方に投げる。
『ヌアアアァァァァァァ!?』と響き渡るBGMをバックに星となったハクヨウを見て満足した俺は「成敗!」と呟きポーズを決める。
「つまらぬ物(鳥)を投げてしまった………」
自分に酔うマサムネと、それを白い目で見るコウとレツガ、それに気が付いたマサムネは、コウ達を気にしない風を装い、ログハウスの部屋に戻った後、さっきのは無かった事にして布団に入った。
今日は、休みにしている。
とにかく寝まくるぞ~と意気揚々(違う)に瞼を瞑った。
◇
「ハァ~本当にマサムネさんは鈍感過ぎます……私の気持ちに全然気が付いてないみたいですし……結構、分かりやすくアピールしてるハズなんだけど………うん!もっと頑張ろう!気が付いてないなら気が付くまでアピールしなきゃ!本当は、ハッキリと言えたら良いんだけどな……そこまではムリですね……でも!あきらめないもん!絶対に振り向かせるんだから!」
ゴゴゴゴゴ~!と闘志を燃やすリリム、その時俺は、何故か布団の中で悪寒を感じていた。
ブルッ「ん?何だ?風邪かな?とにかく寝よ寝よ」
外では、復活したハクヨウとコウ、レツガが相変わらず遊び回り、リリムは昼飯に向け料理の下ごしらえをしていた。
そして俺は、ひたすら爆睡していたのである。
一応、危険度レベルが高い場所には見えない一行の休日であった。
ハクヨウが『お腹すいた~』とリリムの目を盗み、オーク肉のトンカツは…違うかな?それともオークカツ?を摘まみ食いしようとして、それをリリムに見付かって危うくチキンの丸焼きにされそうになったのは、仕方ない。
てか、なれば良かったのに。(真顔
その後、俺は昼前に起き皆で昼飯を食べた後に夕方まで軽く皆と連携の練習をして暫く汗を流した。
晩飯前に風呂で汚れを落とし、リリムの作った晩御飯を腹一杯食べた。
ちなみにオークカツ(?)をメインにオークシチューとサラダ、パンがメニューだ。
オークカツはジューシーだったし、シチューに入ったオーク肉は、トロットロで歯が無くても食べれる程に柔らかく美味でありました。
こうして俺達の休日は、何事も無く終わったのだった。
ただし、ハクヨウは、また摘まみ食いがリリムにバレて外にロープでグルグル巻きにされた上に窓の外に逆さ釣りされたのは自業自得だろう。
そのウチ、マジでリリムに殺られると思う。
てな感じで、今日も亜空間内は快晴で平和でした!マル
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