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コイントス
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森の妖精風モンスター・モーリンを狩りモーリン汁を作ろうとする恐ろしい爺さん。
我慢できずに言葉の暴力で対抗。
本来逆だがその異常性に反応してしまう。
爺さんに暴言を吐いたのになぜか警告がない。
不安になり仕方なくアトリを問い質す。
「はい改良を重ねた結果ですのでご安心ください。
たとえ人間であろうと言葉の暴力を発しても警告を受けることはありません。
ですから次回から安心してお使いください」
おお新しい展開。さすがはアトリだ。
こうして最新式のワードフォルダーを手に入れた。
森に害をもたらす老ハンターから珍種のモンスター・モーリンを守る。
それが俺に課された使命。
前を行く頑固爺。
突然茂みに隠れた爺さん。まさかトイレ?
だがそんな甘い人間ではなかった。
茂みに身を隠し無防備のモーリンを仕留めるつもりらしい。
まったく何を考えてるのだろう?
モーリン危うし。仕留める前に言葉の暴力で妨害。
《消えろ》
ズドン!
妨害に遭い手元が狂った老ハンター。
こうして再びモーリンを守った。
第三世界には好戦的なモンスターは少なくほとんどがモーリンのように大人しい。
今度の戦いはハンターの爺さんからモンスターを守るちょっとおかしな展開に。
お爺さんを仲間に入れれば自然と繰り返すことになるだろう。
「邪魔しおって。もう知らん! 戻るぞ」
怒って行ってしまった。
そろそろ出港の時間に近づいてきた。
急いで船に戻る。
こうして新たな寄港地までのんびりすることに。
「なあアトリ。あの爺さんどう思う? 」
何かと突っかかるトラブルメーカーの爺。
ドンテの時もバーでも騒いでいた。
今回もモーリンを食おうとしていた野蛮さが目に付く。
性格も良くないだろうし頑固でうるさい。
はっきり言って仲間に加えるのは危険。邪魔でしかない。
「コイントスで決めてみてはどうでしょう?
夢師からも仲間を作れとのアドバイスも受けました。
確かにトラブルメーカーでしょうがご主人様にはちょうどいいのかと。
積極的なタイプで交渉も上手いかもしれませんよ。
それにアトリも妖精でモンスターですから仲間が犠牲になるのは気分が悪い。
あのお爺さんから仲間を救うためにも行動を共にすべきかと」
意外にも考えてるらしい。
もしかしてアトリは思っていた以上に大人なのか?
確かめてみる必要がある。
「ちょっと脱いでみてくれないか? 」
自然に言えたのでアトリも受け入れるだろう。
「ご主人様のエッチ! 」
そう言うと体を抱え防御姿勢を取る。
いやそこまで拒絶しなくてもいいのに。
「アトリが違って見えたからもしかしてと思ってさ」
「ご主人様。冗談はやめてください! 」
まあいいや。今はアトリよりも爺さんだよな。
仲間に加えるべきか本当に悩むな。
「そうだなアトリが言うならコイントスで決めるか」
「いえすべてはご主人様の思うままに」
アトリは忠実な妖精。己の立場を弁えている。
弁えてはいるが最後の最後で俺任せなんだよな。
せっかくアトリに責任を擦り付けようと思ったのに意外にも鼻が利く。
取り敢えずコイントス。
「これを使ってください」
アトリが硬貨を寄越す。
高く投げ両手でキャッチ。
揺れもあり五回目でようやく成功。
「ご主人様素敵です! 」
アトリに悪気はないのだろうが貶されてるみたいで嫌だ。
実際そこらの奴らには笑われた。もう自信ないよ。
コインを確認。絵が描かれている。
コインには数字のみの面と絵と数字の面がある。
「これはどっちが表? 」
「はい。恐らくこちらが表かと」
絵が描いてある方を表とする。
「本当かよ? いまいち信用できないな」
「恐らく正しいかと」
こうして爺を仲間に加えることに。
明らかにいい加減なコイントス。これは判断を誤ったか?
アトリの策略かもしれない。
さっそく土産を持って話を通す。
「何? これは酒か? 」
ドリンクバーで一本買っといたもの。
お爺さんは上機嫌。顔にすべて出ている。
さっきまでの不機嫌が嘘みたいに笑顔。
単純で助かるよ。
続く
我慢できずに言葉の暴力で対抗。
本来逆だがその異常性に反応してしまう。
爺さんに暴言を吐いたのになぜか警告がない。
不安になり仕方なくアトリを問い質す。
「はい改良を重ねた結果ですのでご安心ください。
たとえ人間であろうと言葉の暴力を発しても警告を受けることはありません。
ですから次回から安心してお使いください」
おお新しい展開。さすがはアトリだ。
こうして最新式のワードフォルダーを手に入れた。
森に害をもたらす老ハンターから珍種のモンスター・モーリンを守る。
それが俺に課された使命。
前を行く頑固爺。
突然茂みに隠れた爺さん。まさかトイレ?
だがそんな甘い人間ではなかった。
茂みに身を隠し無防備のモーリンを仕留めるつもりらしい。
まったく何を考えてるのだろう?
モーリン危うし。仕留める前に言葉の暴力で妨害。
《消えろ》
ズドン!
妨害に遭い手元が狂った老ハンター。
こうして再びモーリンを守った。
第三世界には好戦的なモンスターは少なくほとんどがモーリンのように大人しい。
今度の戦いはハンターの爺さんからモンスターを守るちょっとおかしな展開に。
お爺さんを仲間に入れれば自然と繰り返すことになるだろう。
「邪魔しおって。もう知らん! 戻るぞ」
怒って行ってしまった。
そろそろ出港の時間に近づいてきた。
急いで船に戻る。
こうして新たな寄港地までのんびりすることに。
「なあアトリ。あの爺さんどう思う? 」
何かと突っかかるトラブルメーカーの爺。
ドンテの時もバーでも騒いでいた。
今回もモーリンを食おうとしていた野蛮さが目に付く。
性格も良くないだろうし頑固でうるさい。
はっきり言って仲間に加えるのは危険。邪魔でしかない。
「コイントスで決めてみてはどうでしょう?
夢師からも仲間を作れとのアドバイスも受けました。
確かにトラブルメーカーでしょうがご主人様にはちょうどいいのかと。
積極的なタイプで交渉も上手いかもしれませんよ。
それにアトリも妖精でモンスターですから仲間が犠牲になるのは気分が悪い。
あのお爺さんから仲間を救うためにも行動を共にすべきかと」
意外にも考えてるらしい。
もしかしてアトリは思っていた以上に大人なのか?
確かめてみる必要がある。
「ちょっと脱いでみてくれないか? 」
自然に言えたのでアトリも受け入れるだろう。
「ご主人様のエッチ! 」
そう言うと体を抱え防御姿勢を取る。
いやそこまで拒絶しなくてもいいのに。
「アトリが違って見えたからもしかしてと思ってさ」
「ご主人様。冗談はやめてください! 」
まあいいや。今はアトリよりも爺さんだよな。
仲間に加えるべきか本当に悩むな。
「そうだなアトリが言うならコイントスで決めるか」
「いえすべてはご主人様の思うままに」
アトリは忠実な妖精。己の立場を弁えている。
弁えてはいるが最後の最後で俺任せなんだよな。
せっかくアトリに責任を擦り付けようと思ったのに意外にも鼻が利く。
取り敢えずコイントス。
「これを使ってください」
アトリが硬貨を寄越す。
高く投げ両手でキャッチ。
揺れもあり五回目でようやく成功。
「ご主人様素敵です! 」
アトリに悪気はないのだろうが貶されてるみたいで嫌だ。
実際そこらの奴らには笑われた。もう自信ないよ。
コインを確認。絵が描かれている。
コインには数字のみの面と絵と数字の面がある。
「これはどっちが表? 」
「はい。恐らくこちらが表かと」
絵が描いてある方を表とする。
「本当かよ? いまいち信用できないな」
「恐らく正しいかと」
こうして爺を仲間に加えることに。
明らかにいい加減なコイントス。これは判断を誤ったか?
アトリの策略かもしれない。
さっそく土産を持って話を通す。
「何? これは酒か? 」
ドリンクバーで一本買っといたもの。
お爺さんは上機嫌。顔にすべて出ている。
さっきまでの不機嫌が嘘みたいに笑顔。
単純で助かるよ。
続く
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