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月影の閨 Ⅱ*
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彼の厚い舌が入り込んで、舌にまとわりつく。
腰に回された腕によって、いくらか身体が持ち上げられたような心地がして、驚こうにも彼は唇を開放せず、次に開放されたときには、寝台の淵に座らされていた。
必然的に身体が離れたリュディガーは立ったままで、やや身を返して側近くの椅子を見やると、やおら羽織物をぬいでその椅子へと掛ける。
羽織物の下から半裸があらわれ、キルシェは息を呑んだ。
やや身を返した形で見える、その背中の紋。
龍騎士に所属する者ならば彫られる紋が、筋骨隆々とした身体を余計に雄々しく見せていた。
中心の権威を象徴する太陽の真円を、左右で鷲獅子が支えるように並び立つ紋。この紋そのものの構図が、龍帝と龍騎士を表している。
帝国において入れ墨をする者は、呪術者であったりならず者であったりが主だ。そうしたものは威嚇するためでもあるらしいが、龍騎士のそれは威嚇する為でなく帝国への__龍帝への忠義の証とされ別格扱い。
彼らにとって矜持そのもので、それを賢しらに晒すことはしないから、この背中の紋を間近で見られる者は本当に限られた者になる。
__特別な、間柄……。
以前、リュディガーが負傷して入院し、見舞いに行った時、偶然にもそれを見たことがある。
異性の裸体__半裸など見る機会はほぼ皆無な生活であるキルシェは、どきり、とさせられた出来事だった。
__夫婦になった……。
今からもっと、深く__。
ぎしり、と真横に腰を下ろしたリュディガーが、腕を伸ばして抱き寄せる。
「今日の衣装、とても似合っていた」
「帝都でも着ていましたが」
「ああ。そのはずなんだが、見ている余裕はなかった。あまり、記憶にないんだ。だから、今日しっかりと見られて……美しいと思ったよ」
ひゅっ、と小さく息を思わず吸ってしまうキルシェ。
「普段から思ってはいるが……一段と。皆には見せたくないぐらい」
甘く囁くような声音に、ぞくり、としてしまう。
甘やかな言葉を普段から彼はあまり口に乗せない。それこそ二人きりであっても。だからキルシェ自身慣れていないから、こうして稀に囁かれると、彼が心の底から恥ずかしげもなく艶っぽい声音で言っていて、どう反応を返していいのか思考が空回りしてしまう。
そしてそれは、かなりの至近距離。いまもまたそうで、唇こそ離れたが彼はお互いの額を接せさせて密着したまま、食い入るように見つめてくる。その彼の双眸にキルシェは息を呑んだ。
彼の視線には、圧倒する覇気がある。熱っぽい視線の中にもそれがあって、キルシェは思わず視線を伏せるのだが、口付けられて、阻まれた。
「んっ……」
抱きすくめられたまま絹の寝間着を彼の手が這って、鼻にかかった声が漏れてしまう。その手が、身体の輪郭をなぞるように上がってきて、胸の膨らみを下から優しく触れた。
「っん……!」
膨らみに沿って下から触れてこそいるのだが、さわさわと、まるで絹の感触だけを愉しんでいるようにしか思えない触れ方で、口付けは深まっているというのに正反対にじれったい。身体が火照って、身じろぎをしてしまう。
そうしていれば、もう一方の手が同じような撫で付け方で下りてきて、太ももにまで至った。太ももを撫でる手は、やがて内ももを撫でるように移動し、キルシェが下腹部に疼きを覚えて膝をすり合わせる。
「ふっ……ん……っ」
するする、と上がってしまった寝間着の裾から無骨な手が滑り込み、幾度が上下に撫でた後、内ももの隙間に差し込まれる。
足の付根__局部を下着越しに太い指が撫でるように触れ、キルシェはとっさにその手首を掴んだ。押しやろうとするが、思ったように力が入らないのは、腔内を分厚い舌が嬲るように口付けが深まっているから。
息をも飲み込むような口付け、じれったく触れられる胸、局部__愛撫からもたらされる熱に意識が朦朧とし始めたとき、唐突に唇が開放された。
「はぁ……っ……はぁ……ぁっ……」
酸素を求めて呼吸をしている最中、肩から寝間着がするり、と腰まで落ちて夜気の寒さに身震いする。いつの間にかリュディガーが寝間着の胸元の紐を解いていたらしい。慌てて胸元を隠そうとするのだが、大きな手がそれよりも早く再び胸に触れてキルシェは身体を強張らせた。
「……綺麗だ……」
ふわふわ、と下から包み込んで撫でるように乳房の形を確かめるリュディガーが、耳元近くで吐息混じりに囁く。
__リュディガーに、裸を見られている……触れられている……。
抱きすくめるようにして密着するリュディガーは半裸だ。彼の体温が、心音が直に伝わって、キルシェの心音を早める。
__リュディガーの手が、触れて……。
直に触れられている様子を見、キルシェはいくらか胸を隠そうと手を胸元へ添わせる。
「何故、隠す」
「だっ、て……胸をずっと……んっ」
「いや……思っていた以上に……その……豊かで……」
「な、何を言__っ」
局部に置かれたままの手が、するり、と抜け腰を撫でる。
「手足も……腰もこんなに細いのに……」
「んんっ……」
再び胸元の大きな手が動いた。今度は、いくらかしっかりと乳房全体を包んで、形のみならず大きさ__重さも確かめるかのよう。
「……綺麗だ、本当に……」
熱っぽい囁きにキルシェは耐えかねて顔をそらすのだが、首筋にリュディガーの唇が押し付けられた。
「ぁっ……!」
ぞくり、とした寒気にも似た感覚に驚いて、下唇を噛みしめる。
唇が、二度、三度と押し付けられ、止めとばかりにねっとりとしたものが熱い吐息と共に這う感触。キルシェは身体を弾ませ、たまらず短い悲鳴をあげた。
「あぁっん……」
「キルシェ……」
首筋を嬲るリュディガーは、局部に添えていた手で、下着越しに遠慮なく撫でつけ始めた。
__何だか……濡れて……。
ずくずく、と疼く下腹部に気を取られていたが、無骨な手に触れられた下着が、ねっとり、と濡れているのがわかり、膝をすり合わせて彼の手を遠ざけようとするのだが、下から包み込むように優しく愛撫されていた胸から、突然痺れのような感覚が走った。
「あんっ……んっ……!」
リュディガーが、胸の頂点を指の腹で弾いたのだ。
「はっ……ぃ……待、って……!」
執拗にころころと指で転がされ、時折摘まれ、甘い痺れに声が出てしまう。キルシェの身体は刺激に悶え、抱き込められた状態から少しでも逃れようと身体をくねらせるが、より彼の愛撫が強く感じられる。
「あぁっ……あ!」
局部にあった手が下着の脇から入り込んできて、キルシェは身体を強張らせた。その手__指は秘裂をなぞっていく。すると聞こえてくる、くちゅり、と粘性の高い水の音に、キルシェは戸惑う。
自分でも触れない箇所だ。そこをリュディガーに触れられる。しかも濡れてしまっている。
__なんで、濡れて……。
湯浴みだってしたはずなのに、何故__。
「まって、リュディガー……汚い、からっ……ぁあ!」
太い手首を押しやろうとすると、違和感が秘裂の奥__間違いなく内部に生じた。
「少し、耐えてくれ……」
「で、でも……っ! んっ……あ!」
内部にある何かは、おそらくリュディガーの指だ。彼の指が入り込んだ場所はつまり膣。普段は女でもあまり意識しない場所のそこへ。自分でさえ触れたことのない内部に、太い男の指が入り込んでいる。
腰に回された腕によって、いくらか身体が持ち上げられたような心地がして、驚こうにも彼は唇を開放せず、次に開放されたときには、寝台の淵に座らされていた。
必然的に身体が離れたリュディガーは立ったままで、やや身を返して側近くの椅子を見やると、やおら羽織物をぬいでその椅子へと掛ける。
羽織物の下から半裸があらわれ、キルシェは息を呑んだ。
やや身を返した形で見える、その背中の紋。
龍騎士に所属する者ならば彫られる紋が、筋骨隆々とした身体を余計に雄々しく見せていた。
中心の権威を象徴する太陽の真円を、左右で鷲獅子が支えるように並び立つ紋。この紋そのものの構図が、龍帝と龍騎士を表している。
帝国において入れ墨をする者は、呪術者であったりならず者であったりが主だ。そうしたものは威嚇するためでもあるらしいが、龍騎士のそれは威嚇する為でなく帝国への__龍帝への忠義の証とされ別格扱い。
彼らにとって矜持そのもので、それを賢しらに晒すことはしないから、この背中の紋を間近で見られる者は本当に限られた者になる。
__特別な、間柄……。
以前、リュディガーが負傷して入院し、見舞いに行った時、偶然にもそれを見たことがある。
異性の裸体__半裸など見る機会はほぼ皆無な生活であるキルシェは、どきり、とさせられた出来事だった。
__夫婦になった……。
今からもっと、深く__。
ぎしり、と真横に腰を下ろしたリュディガーが、腕を伸ばして抱き寄せる。
「今日の衣装、とても似合っていた」
「帝都でも着ていましたが」
「ああ。そのはずなんだが、見ている余裕はなかった。あまり、記憶にないんだ。だから、今日しっかりと見られて……美しいと思ったよ」
ひゅっ、と小さく息を思わず吸ってしまうキルシェ。
「普段から思ってはいるが……一段と。皆には見せたくないぐらい」
甘く囁くような声音に、ぞくり、としてしまう。
甘やかな言葉を普段から彼はあまり口に乗せない。それこそ二人きりであっても。だからキルシェ自身慣れていないから、こうして稀に囁かれると、彼が心の底から恥ずかしげもなく艶っぽい声音で言っていて、どう反応を返していいのか思考が空回りしてしまう。
そしてそれは、かなりの至近距離。いまもまたそうで、唇こそ離れたが彼はお互いの額を接せさせて密着したまま、食い入るように見つめてくる。その彼の双眸にキルシェは息を呑んだ。
彼の視線には、圧倒する覇気がある。熱っぽい視線の中にもそれがあって、キルシェは思わず視線を伏せるのだが、口付けられて、阻まれた。
「んっ……」
抱きすくめられたまま絹の寝間着を彼の手が這って、鼻にかかった声が漏れてしまう。その手が、身体の輪郭をなぞるように上がってきて、胸の膨らみを下から優しく触れた。
「っん……!」
膨らみに沿って下から触れてこそいるのだが、さわさわと、まるで絹の感触だけを愉しんでいるようにしか思えない触れ方で、口付けは深まっているというのに正反対にじれったい。身体が火照って、身じろぎをしてしまう。
そうしていれば、もう一方の手が同じような撫で付け方で下りてきて、太ももにまで至った。太ももを撫でる手は、やがて内ももを撫でるように移動し、キルシェが下腹部に疼きを覚えて膝をすり合わせる。
「ふっ……ん……っ」
するする、と上がってしまった寝間着の裾から無骨な手が滑り込み、幾度が上下に撫でた後、内ももの隙間に差し込まれる。
足の付根__局部を下着越しに太い指が撫でるように触れ、キルシェはとっさにその手首を掴んだ。押しやろうとするが、思ったように力が入らないのは、腔内を分厚い舌が嬲るように口付けが深まっているから。
息をも飲み込むような口付け、じれったく触れられる胸、局部__愛撫からもたらされる熱に意識が朦朧とし始めたとき、唐突に唇が開放された。
「はぁ……っ……はぁ……ぁっ……」
酸素を求めて呼吸をしている最中、肩から寝間着がするり、と腰まで落ちて夜気の寒さに身震いする。いつの間にかリュディガーが寝間着の胸元の紐を解いていたらしい。慌てて胸元を隠そうとするのだが、大きな手がそれよりも早く再び胸に触れてキルシェは身体を強張らせた。
「……綺麗だ……」
ふわふわ、と下から包み込んで撫でるように乳房の形を確かめるリュディガーが、耳元近くで吐息混じりに囁く。
__リュディガーに、裸を見られている……触れられている……。
抱きすくめるようにして密着するリュディガーは半裸だ。彼の体温が、心音が直に伝わって、キルシェの心音を早める。
__リュディガーの手が、触れて……。
直に触れられている様子を見、キルシェはいくらか胸を隠そうと手を胸元へ添わせる。
「何故、隠す」
「だっ、て……胸をずっと……んっ」
「いや……思っていた以上に……その……豊かで……」
「な、何を言__っ」
局部に置かれたままの手が、するり、と抜け腰を撫でる。
「手足も……腰もこんなに細いのに……」
「んんっ……」
再び胸元の大きな手が動いた。今度は、いくらかしっかりと乳房全体を包んで、形のみならず大きさ__重さも確かめるかのよう。
「……綺麗だ、本当に……」
熱っぽい囁きにキルシェは耐えかねて顔をそらすのだが、首筋にリュディガーの唇が押し付けられた。
「ぁっ……!」
ぞくり、とした寒気にも似た感覚に驚いて、下唇を噛みしめる。
唇が、二度、三度と押し付けられ、止めとばかりにねっとりとしたものが熱い吐息と共に這う感触。キルシェは身体を弾ませ、たまらず短い悲鳴をあげた。
「あぁっん……」
「キルシェ……」
首筋を嬲るリュディガーは、局部に添えていた手で、下着越しに遠慮なく撫でつけ始めた。
__何だか……濡れて……。
ずくずく、と疼く下腹部に気を取られていたが、無骨な手に触れられた下着が、ねっとり、と濡れているのがわかり、膝をすり合わせて彼の手を遠ざけようとするのだが、下から包み込むように優しく愛撫されていた胸から、突然痺れのような感覚が走った。
「あんっ……んっ……!」
リュディガーが、胸の頂点を指の腹で弾いたのだ。
「はっ……ぃ……待、って……!」
執拗にころころと指で転がされ、時折摘まれ、甘い痺れに声が出てしまう。キルシェの身体は刺激に悶え、抱き込められた状態から少しでも逃れようと身体をくねらせるが、より彼の愛撫が強く感じられる。
「あぁっ……あ!」
局部にあった手が下着の脇から入り込んできて、キルシェは身体を強張らせた。その手__指は秘裂をなぞっていく。すると聞こえてくる、くちゅり、と粘性の高い水の音に、キルシェは戸惑う。
自分でも触れない箇所だ。そこをリュディガーに触れられる。しかも濡れてしまっている。
__なんで、濡れて……。
湯浴みだってしたはずなのに、何故__。
「まって、リュディガー……汚い、からっ……ぁあ!」
太い手首を押しやろうとすると、違和感が秘裂の奥__間違いなく内部に生じた。
「少し、耐えてくれ……」
「で、でも……っ! んっ……あ!」
内部にある何かは、おそらくリュディガーの指だ。彼の指が入り込んだ場所はつまり膣。普段は女でもあまり意識しない場所のそこへ。自分でさえ触れたことのない内部に、太い男の指が入り込んでいる。
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