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128話 もうすぐだから待っていて
しおりを挟むリンドは馬を走らせた。
とにかく早く走らせた。
会ったらなんて言おう。
俺はついさっきセルデュークで別れたところだ。
でもティアは違う。
3年も経ってしまった。
3年も独りにした。
ティア、すまない!
先に精霊界とこっちの時間差を知ってれば、あんな精霊王の長話に付き合ったりしなかったのに!
ティア!ティア‼︎ティア‼︎
すぐに行く!迎えに行く!
そうだ!ティアはもう結婚できるんじゃないのか?
そうだ!
明日にでも、いや、今日にでも結婚しよう!
やっと、やっと、君と一緒になれるんだ!
そうだ、そう言えば、この国の結婚の申し込みって…
確か自分の目の色の宝石の付いた指輪を贈るんだったな…
俺なら赤だからルビーか…
…ティアが自分の色をずっと指に…
考えるだけで素敵すぎて、リンドの頭の中は妄想が止まらなくなった。
妄想中はスピードが落ちてしまうことに気づいたリンドは、
ダメだダメだ
と、頭をブンブン振って、キリっと前を見据えて、ティアの元へと向かった。
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