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1 幼少期、少年期 編

儀式

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神々の部屋に一人の少年がいる。少年というにはまだ幼い。そこにいたのは天崎優雅ではないレセアだった。
神々の部屋に招かれた少年は何を神々と話しているのだろうか。

「神様、今日はお招き頂きありがとうございます。」

この場所が神々の部屋だとわかっているような口ぶりで少年は話す。

しもべをお招きして頂いた御用をお聞かせ願えますか?」

完璧な敬語とは言えないたどたどしい敬語が少年の口から紡がれる。

「よく来た。貴様、この世界は苦しくなかろうか?」

「…いえ、そんなことは…」

ここは神が作られた世界なのだから文句など言えるはずがないと少年は思う。

「嘘をつくでない。貴様の心などお見通しだ。貴様が苦しいなら異世界に行かせてあげようではないか。」

「…よろしいのですか?」

どうして神はこんなにも僕に対して優しくしてくれるのだろうかと思うと同時に嬉しくも少年は思う。

「ああ。この世界では貴様の道はこれからも波乱万丈だ。貴様は私をとても信仰してくれている。だからこそ、私を信仰しない邪の者に対して貴様が悲劇を受けるのは間違っていると思ったのだ。
それで、どうしたいのだ?」

「行きたいです。お願いします。」

「…ふむ。貴様は私に対して意見をはっきりという度胸もあると見た。貴様に異世界での生活が幸あらん事を。」

意識が飛んでいく。少年は気絶した。そうすると神々の部屋は閉じられた。

少年が目を覚ました時、天崎優雅と同じ世界線に少年は生まれたのであった。

その世界線の普通の姿。黒髪黒目のちょっと2次元感が漂う存在として。


この時は誰も気づかなかった。少年でさえも。天崎優雅でさえも。知っているのはただ一人。
いや、一人ではなく一神と言った方がいいだろうか。



そう、この世界、いや全世界は神のもとで成り立ち、神が1番上であり、神が絶対なのである。それは天崎優雅がいた地球の世界もこのレセアがいたこの世界も。
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