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9.あまぁい魔力イベント ※
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今日は学園の授業が午前中で終わりの日だ。
私はクラスの当番になっていて、資料を返しに図書館へ一人歩いていた。
あ、そういえば、まだ他の先生に返す資料も、クラスにあるんだった。
……うーん、クラスにも寄ってから帰ろう。
くるり、と方向転換しようと振り替えると、
「ぶ!」
誰かにぶつかった。私はよく誰かにぶつかってるな。
「すみません、あ……、オーランド先生?」
「どうしたの、クラスの当番?」
「そうなんです、資料を図書館へ返しに行こうと思っていたとこでした」
「ふーん……」
ひょいっ
「あっ!」
「……これ重いでしょ?……僕が持っていく」
「え、でも……」
「君のクラスに貸してた資料もあるみたいだし、君が持つのは、これだけでいいよ。あぁでも、これだけは、僕の部屋に持ってきてくれない……?」
♦♦
オーランド先生の部屋に来てしまった……。
部屋のなかは倉庫と見分けがつかないくらい処狭しと、魔道具やら本やら、何か分からないものが敷き詰められてる。
「適当に、そこらへんの椅子に、座ってて」
「はい……」
椅子……? 椅子なんてあるの? ここ。
私の前世の部屋も大概だったけど、ここは正真正銘魔窟感があるな……。っていうか、そこに教科書に載ってた呪いの道具にそっくりなものとかあるんですけど……? そっちは伝説の聖具ってやつでは??
とりあえずそれらは見なかったことにして、たくさんの荷物に挟まるようにそっと見つけた空間に座ってみた。
「どうぞ」
「あ、ありがとうございます……」
魔窟の奥のどこにそんなスペースがあるかはわからないが、現れたオーランドにココアに似た飲み物を渡された。勧められるまま口にすると、とろっとした暖かな甘さが心地よく舌にとけた。
「ふふ……僕ね、君に、興味があるんだ」
「はぁ……」
「君は、魔力が少ないはずだ、よね? 実技も手抜き……してるとは思えないのに、散々たる結果、だし……」
うぅう。
そんなわかりきったことをわざわざ言ってくるオーランドに、なんて言っていいかわからず、曖昧な笑みを返す。
「でも、君からあまぁい、魔力の匂いがする……んだよね。なんでなのかなぁ……? ふふ」
そう言われて気がつくと、私の座る椅子の前で棚に背を預けて立っていたはずのオーランドが、いつの間にか吐息が触れるような距離にいる。そうして間近で大きな瞳でこちらをじっと見つめてくる。
あ、これ、ヤバイ展開だ。その怪しい響きを伴った問いかけに、本能がガンガンと警鐘を鳴らす。一刻も早くここを立ち去らなきゃならない。
「なんででしょうね? 不思議です、ね…っ」
ドクンッッ
え、
まさか
「不思議だから、調べさせて、くれる……よね? ふふふ、嫌だなんて、言われると、悲しいから……」
カチャーン……
身体から力が抜ける……。
力が抜け落ちた身体とは裏腹に、耳の奥でドクドクと血流が潮騒のように騒ぐ。
(え、オーランド……まさか薬……を?)
黒い目を細めて笑うオーランドの顔。
「ふふ……ちょっとだけ、だよ……」
その楽しそうなオーランドの声と共に、私の意識は暗転したーーーー。
♦♦
「……うんっ……」
ぴちゃぴちゃぴちゃ
頭がぼんやりする……。ここ、どこ……?
身体がフワフワして……、思考がまとまらない……。
ぴちゃぴちゃぴちゃ
どこからか、水音がするーーー…? なんだか生暖かい感触……、気持ち、いい……。
って、これって……ッッ!?
「……あぁ、目が覚めた?」
あろうことか、私の股の間から、オーランドが顔を上げた。
(えええええ!?)
徐々に浮上してくる意識と共に感じたのは弛緩した力の入らない身体に、喉の奥の焼けるような熱さ。私はあまりの驚きに声を上げることもできなかった。
霞む視界で辺りを見回すと、さっきまでのオーランドの部屋のなかのようだ。奥にあったらしいベッドに横たえられてる。
信じられないことに私の制服は脱がされ、一糸纏わぬ姿、そして手は柔らかい布で頭上でベットに結ばれている。
「せ、せ……ゲホッ、先生!? な、にしてるん……って、あぁん!」
戸惑いの声をあげた私をよそに、オーランドがまた顔を下げて、私の敏感な蕾に ぢゅっと音をたてて吸い付いた。
「……あぁ、やっぱり目が覚めてる方が、溢れて、くるね……あまぁい、君の蜜……」
「や、や、ぁあ! ……そこで喋らないでぇ……! なんで、なんで、こんなこと……!!」
身を捩らせて逃げようともがいてみるが、オーランドの少年のような身体には似つかわしくない、強い力にびくともしない。
先ほどからどれくらい時間が経ってるのか、窓も覆われた薄暗い室内では分からなかった。
さっきの飲み物の影響か、身体中が熱い。脳みそまでグチャグチャに溶けてしまったかのように、考えがまとまらない。
なけなしの理性は逃げなきゃとか、こんなこと嫌、とは思うのに、オーランドの触れるそこの感覚がもっと欲しくなる。
この行為に対する恐怖も嫌悪も、響いてこない。
「あ、やだ……! 先生、やめて……ぇえ」
オーランドの舌は、私の蕾をべちょべちょと雑に舐めまわしたかと思うと、今度はざらりと下からゆっくりと何度も舐めあげてくる。
蕾全体を、くるむように舐めあげ、そしてあふれでた蜜ごと、ぢゅ と音をたてて吸い付き、たまった蜜をごくりと音を立てて飲み干す。
そんな行為のあり得ない羞恥に身体が震える。
「ん……、やっぱり、君の蜜から、香りが漂ってたんだね……。あぁ素敵だよ、こんなに、美味しい魔力を含んだ体液なんて……初めて……」
さっきの飲み物を飲んだ私だけでなく、オーランドまでもが何かに酔いしれているかのように、陶然とそう呟いた。
「こう、したら、もっと、たくさん出る、かな……? ふふ」
ぷちゅり
悪戯なオーランドの声が響いたかと思うと、それまで触れられていなかった蜜蕾に急に人差し指と、中指を差し入れてきた。そうしてその突然の感覚に戸惑う私に構わず、ぐちゅぐちゅと指を曲げて中をうごめかせてきた。
「きゃあ! ……え、あ、あぁん!!」
ビクッっと身体が跳ねた。
え、何そこ……?
「ふふ、ここ、だね……?」
表情は見えないけれど、いかにも嬉しそうな声をしたオーランドは、私のザラつく敏感な中を擦りあげながら、また蕾に吸い付く。
「あ、いや!あぁあ……! やあぁあ! あぁあ!」
追い立てられる感覚に、とても目を開けていることができない。
ぷちゅ、ぷちゅ、じゅる……、ぐちゅ……
私の嬌声と卑猥な音だけが響く。
「……ねぇ、イキたい……?」
絶え間なく私の蕾と内壁を擦りあげ、快楽を追い立てられながら、そう私の耳元で可愛い顔をした悪魔が微笑んだ。
(……そんなこと、いえないっ……!)
なけなしの羞恥が、私の顔を赤く火照らせた。
視線を外すと、いつもローブに身を包んだオーランドが、フードを外し、前を寛げているのが見えた。
そこから見える白い肌、上気した頬、赤く潤んだ瞳。
そして、少女にも見えるような幼さの残る美貌。
紅を塗ったように赤い蠱惑的な唇は、私の蜜でテラテラと光ってる。
あまりのその姿の妖艶さに、私の奥はまたズクッと疼いた。
「ふふ…言えないと、ずっと、このまだよぉ?」
ぐりゅんっ
「あぁん!!」
なに……!? 気持ちいいだけじゃない、なにか、漏れそうな感覚がこみあげてくる。こんなのいやぁ……。
「やだぁ、これなにぃ…? やだ……!」
ぐちゅぐちゅと乱暴に中をかき回される。
そんな行為にも、快感をひろってしまって苦しい。
「やだぁぁ、あぁあん、やだぁ……」
「……ぼく、やだじゃなくって、イキたいって、おねだりが聞きたいなぁ……」
「……! ああああん!!」
不機嫌な声をしたオーランドに熱く熟れた蕾を、人差し指でピンッと弾かれた。
「それ……やぁああ!」
「あぁ……こんなに蜜をこぼして……。もったいない、なぁ……」
ぢゅうぅぅ
「ーーーーあぁぁ!!」
(もう、こんなこと続けられたら、変になっちゃう……!)
涙も涎も流れるがままになってるグシャグシャの顔で、オーランドに訴えるように、ぐっと睨んだ。
「ふふ、こんな状態で、そんな、目をされても……」
ちゅ…っ
「あぁあ!」
「……逆効果、だよ?」
ちゅ ちゅ、ちゅ…
今度は、指の動きはそのままに、熱をもった芯に口づけを降らせる。
激しい愛撫になれていたそこは、急にもたらされたそっけない刺激のもどかしさに、頭が狂いそうになる。
自然に腰が揺れて、オーランドの指を、唇を、追いかけてしまう。
でもそれじゃあ、ほしいところには届かない。
「や……もぅ……いかせてぇ……っ」
涙がボロボロとこぼれてきた。
「ん……、ふふふっ。良く出来ました」
嬉しそうなオーランドの声がするやいなや、強く激しく、蕾に吸い付かれた。私のなかでバラバラと意地悪く蠢いていた指も、私の敏感な一点を目指して激しさを増す。
ぷちゅ、ぐちゅ、じゅう、ぐちゅぐちゅ
「……や、や!! イっちゃう、いっちゃうぅぅ!!」
溜まりに溜まった快楽が弾けて、大きく背中をのけ反らせて、私は叫んでいた。
ぷしゅぁっ
私の絶頂と同時に、私の体内から水が放たれた感覚。
「……はぁ、え、やだ、嘘……」
はぁはぁ、と荒い息が収まらない。
じゅ とまた吸い付いてから、オーランドが顔をあげた。
「あぁ、ごちそうさま……美味しかったぁ……」
~~イベントEND~~
……なんてことにッッ!!なってたまるかアア!!!
私は!!好きな人と!!結ばれたいのぉおお!!!
ゲームはしましたよ、オーランドとのエンディングだって迎えましたよ。でも現実、自分が体験するとなると!!味見とか嫌なのぉおお!
回避、回避、回避イイイイ!
と、いうわけで、冒頭のオーランドに呼び止められた時点で、このイベントだな、とすぐにピンときてました、ええ。
すぐさま教室に戻って、同級生(男子)に、「オーランド先生が部屋に資料持ってきてって仰ってたわ」と、ニッコリお願いしときました。まぁ、イベントあってもなくても、己が回避出来ればよし。
私はひらひらと手を振って同級生を見送った。
さーて、教室で本でも読んでよっと。
……いけない、もうこんな時間だ。気が付くと夕方だ。
寮に戻らないと……、と見上げた窓の外に、回廊を歩くオーランドが遠目に見えた。
あれ……? 腕にはさっき先生の部屋に行くようにお願いした同級生(男子)とおぼしきものを抱いてる……。
オーランドってばマジか……、男でもやったっていうことなのか!?
オーランドの表情までは、うかがい知れないけど……、、まぁいっか★
私はイベント回避成功にウキウキと帰路をいそいだ。
私はクラスの当番になっていて、資料を返しに図書館へ一人歩いていた。
あ、そういえば、まだ他の先生に返す資料も、クラスにあるんだった。
……うーん、クラスにも寄ってから帰ろう。
くるり、と方向転換しようと振り替えると、
「ぶ!」
誰かにぶつかった。私はよく誰かにぶつかってるな。
「すみません、あ……、オーランド先生?」
「どうしたの、クラスの当番?」
「そうなんです、資料を図書館へ返しに行こうと思っていたとこでした」
「ふーん……」
ひょいっ
「あっ!」
「……これ重いでしょ?……僕が持っていく」
「え、でも……」
「君のクラスに貸してた資料もあるみたいだし、君が持つのは、これだけでいいよ。あぁでも、これだけは、僕の部屋に持ってきてくれない……?」
♦♦
オーランド先生の部屋に来てしまった……。
部屋のなかは倉庫と見分けがつかないくらい処狭しと、魔道具やら本やら、何か分からないものが敷き詰められてる。
「適当に、そこらへんの椅子に、座ってて」
「はい……」
椅子……? 椅子なんてあるの? ここ。
私の前世の部屋も大概だったけど、ここは正真正銘魔窟感があるな……。っていうか、そこに教科書に載ってた呪いの道具にそっくりなものとかあるんですけど……? そっちは伝説の聖具ってやつでは??
とりあえずそれらは見なかったことにして、たくさんの荷物に挟まるようにそっと見つけた空間に座ってみた。
「どうぞ」
「あ、ありがとうございます……」
魔窟の奥のどこにそんなスペースがあるかはわからないが、現れたオーランドにココアに似た飲み物を渡された。勧められるまま口にすると、とろっとした暖かな甘さが心地よく舌にとけた。
「ふふ……僕ね、君に、興味があるんだ」
「はぁ……」
「君は、魔力が少ないはずだ、よね? 実技も手抜き……してるとは思えないのに、散々たる結果、だし……」
うぅう。
そんなわかりきったことをわざわざ言ってくるオーランドに、なんて言っていいかわからず、曖昧な笑みを返す。
「でも、君からあまぁい、魔力の匂いがする……んだよね。なんでなのかなぁ……? ふふ」
そう言われて気がつくと、私の座る椅子の前で棚に背を預けて立っていたはずのオーランドが、いつの間にか吐息が触れるような距離にいる。そうして間近で大きな瞳でこちらをじっと見つめてくる。
あ、これ、ヤバイ展開だ。その怪しい響きを伴った問いかけに、本能がガンガンと警鐘を鳴らす。一刻も早くここを立ち去らなきゃならない。
「なんででしょうね? 不思議です、ね…っ」
ドクンッッ
え、
まさか
「不思議だから、調べさせて、くれる……よね? ふふふ、嫌だなんて、言われると、悲しいから……」
カチャーン……
身体から力が抜ける……。
力が抜け落ちた身体とは裏腹に、耳の奥でドクドクと血流が潮騒のように騒ぐ。
(え、オーランド……まさか薬……を?)
黒い目を細めて笑うオーランドの顔。
「ふふ……ちょっとだけ、だよ……」
その楽しそうなオーランドの声と共に、私の意識は暗転したーーーー。
♦♦
「……うんっ……」
ぴちゃぴちゃぴちゃ
頭がぼんやりする……。ここ、どこ……?
身体がフワフワして……、思考がまとまらない……。
ぴちゃぴちゃぴちゃ
どこからか、水音がするーーー…? なんだか生暖かい感触……、気持ち、いい……。
って、これって……ッッ!?
「……あぁ、目が覚めた?」
あろうことか、私の股の間から、オーランドが顔を上げた。
(えええええ!?)
徐々に浮上してくる意識と共に感じたのは弛緩した力の入らない身体に、喉の奥の焼けるような熱さ。私はあまりの驚きに声を上げることもできなかった。
霞む視界で辺りを見回すと、さっきまでのオーランドの部屋のなかのようだ。奥にあったらしいベッドに横たえられてる。
信じられないことに私の制服は脱がされ、一糸纏わぬ姿、そして手は柔らかい布で頭上でベットに結ばれている。
「せ、せ……ゲホッ、先生!? な、にしてるん……って、あぁん!」
戸惑いの声をあげた私をよそに、オーランドがまた顔を下げて、私の敏感な蕾に ぢゅっと音をたてて吸い付いた。
「……あぁ、やっぱり目が覚めてる方が、溢れて、くるね……あまぁい、君の蜜……」
「や、や、ぁあ! ……そこで喋らないでぇ……! なんで、なんで、こんなこと……!!」
身を捩らせて逃げようともがいてみるが、オーランドの少年のような身体には似つかわしくない、強い力にびくともしない。
先ほどからどれくらい時間が経ってるのか、窓も覆われた薄暗い室内では分からなかった。
さっきの飲み物の影響か、身体中が熱い。脳みそまでグチャグチャに溶けてしまったかのように、考えがまとまらない。
なけなしの理性は逃げなきゃとか、こんなこと嫌、とは思うのに、オーランドの触れるそこの感覚がもっと欲しくなる。
この行為に対する恐怖も嫌悪も、響いてこない。
「あ、やだ……! 先生、やめて……ぇえ」
オーランドの舌は、私の蕾をべちょべちょと雑に舐めまわしたかと思うと、今度はざらりと下からゆっくりと何度も舐めあげてくる。
蕾全体を、くるむように舐めあげ、そしてあふれでた蜜ごと、ぢゅ と音をたてて吸い付き、たまった蜜をごくりと音を立てて飲み干す。
そんな行為のあり得ない羞恥に身体が震える。
「ん……、やっぱり、君の蜜から、香りが漂ってたんだね……。あぁ素敵だよ、こんなに、美味しい魔力を含んだ体液なんて……初めて……」
さっきの飲み物を飲んだ私だけでなく、オーランドまでもが何かに酔いしれているかのように、陶然とそう呟いた。
「こう、したら、もっと、たくさん出る、かな……? ふふ」
ぷちゅり
悪戯なオーランドの声が響いたかと思うと、それまで触れられていなかった蜜蕾に急に人差し指と、中指を差し入れてきた。そうしてその突然の感覚に戸惑う私に構わず、ぐちゅぐちゅと指を曲げて中をうごめかせてきた。
「きゃあ! ……え、あ、あぁん!!」
ビクッっと身体が跳ねた。
え、何そこ……?
「ふふ、ここ、だね……?」
表情は見えないけれど、いかにも嬉しそうな声をしたオーランドは、私のザラつく敏感な中を擦りあげながら、また蕾に吸い付く。
「あ、いや!あぁあ……! やあぁあ! あぁあ!」
追い立てられる感覚に、とても目を開けていることができない。
ぷちゅ、ぷちゅ、じゅる……、ぐちゅ……
私の嬌声と卑猥な音だけが響く。
「……ねぇ、イキたい……?」
絶え間なく私の蕾と内壁を擦りあげ、快楽を追い立てられながら、そう私の耳元で可愛い顔をした悪魔が微笑んだ。
(……そんなこと、いえないっ……!)
なけなしの羞恥が、私の顔を赤く火照らせた。
視線を外すと、いつもローブに身を包んだオーランドが、フードを外し、前を寛げているのが見えた。
そこから見える白い肌、上気した頬、赤く潤んだ瞳。
そして、少女にも見えるような幼さの残る美貌。
紅を塗ったように赤い蠱惑的な唇は、私の蜜でテラテラと光ってる。
あまりのその姿の妖艶さに、私の奥はまたズクッと疼いた。
「ふふ…言えないと、ずっと、このまだよぉ?」
ぐりゅんっ
「あぁん!!」
なに……!? 気持ちいいだけじゃない、なにか、漏れそうな感覚がこみあげてくる。こんなのいやぁ……。
「やだぁ、これなにぃ…? やだ……!」
ぐちゅぐちゅと乱暴に中をかき回される。
そんな行為にも、快感をひろってしまって苦しい。
「やだぁぁ、あぁあん、やだぁ……」
「……ぼく、やだじゃなくって、イキたいって、おねだりが聞きたいなぁ……」
「……! ああああん!!」
不機嫌な声をしたオーランドに熱く熟れた蕾を、人差し指でピンッと弾かれた。
「それ……やぁああ!」
「あぁ……こんなに蜜をこぼして……。もったいない、なぁ……」
ぢゅうぅぅ
「ーーーーあぁぁ!!」
(もう、こんなこと続けられたら、変になっちゃう……!)
涙も涎も流れるがままになってるグシャグシャの顔で、オーランドに訴えるように、ぐっと睨んだ。
「ふふ、こんな状態で、そんな、目をされても……」
ちゅ…っ
「あぁあ!」
「……逆効果、だよ?」
ちゅ ちゅ、ちゅ…
今度は、指の動きはそのままに、熱をもった芯に口づけを降らせる。
激しい愛撫になれていたそこは、急にもたらされたそっけない刺激のもどかしさに、頭が狂いそうになる。
自然に腰が揺れて、オーランドの指を、唇を、追いかけてしまう。
でもそれじゃあ、ほしいところには届かない。
「や……もぅ……いかせてぇ……っ」
涙がボロボロとこぼれてきた。
「ん……、ふふふっ。良く出来ました」
嬉しそうなオーランドの声がするやいなや、強く激しく、蕾に吸い付かれた。私のなかでバラバラと意地悪く蠢いていた指も、私の敏感な一点を目指して激しさを増す。
ぷちゅ、ぐちゅ、じゅう、ぐちゅぐちゅ
「……や、や!! イっちゃう、いっちゃうぅぅ!!」
溜まりに溜まった快楽が弾けて、大きく背中をのけ反らせて、私は叫んでいた。
ぷしゅぁっ
私の絶頂と同時に、私の体内から水が放たれた感覚。
「……はぁ、え、やだ、嘘……」
はぁはぁ、と荒い息が収まらない。
じゅ とまた吸い付いてから、オーランドが顔をあげた。
「あぁ、ごちそうさま……美味しかったぁ……」
~~イベントEND~~
……なんてことにッッ!!なってたまるかアア!!!
私は!!好きな人と!!結ばれたいのぉおお!!!
ゲームはしましたよ、オーランドとのエンディングだって迎えましたよ。でも現実、自分が体験するとなると!!味見とか嫌なのぉおお!
回避、回避、回避イイイイ!
と、いうわけで、冒頭のオーランドに呼び止められた時点で、このイベントだな、とすぐにピンときてました、ええ。
すぐさま教室に戻って、同級生(男子)に、「オーランド先生が部屋に資料持ってきてって仰ってたわ」と、ニッコリお願いしときました。まぁ、イベントあってもなくても、己が回避出来ればよし。
私はひらひらと手を振って同級生を見送った。
さーて、教室で本でも読んでよっと。
……いけない、もうこんな時間だ。気が付くと夕方だ。
寮に戻らないと……、と見上げた窓の外に、回廊を歩くオーランドが遠目に見えた。
あれ……? 腕にはさっき先生の部屋に行くようにお願いした同級生(男子)とおぼしきものを抱いてる……。
オーランドってばマジか……、男でもやったっていうことなのか!?
オーランドの表情までは、うかがい知れないけど……、、まぁいっか★
私はイベント回避成功にウキウキと帰路をいそいだ。
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