6 / 9
第6話 ぐぅ、ぐえぇっ
しおりを挟む
「……ほ~ら起きなさい。いつまで寝てるの?」
「う~ん、勘弁してくれよ母ちゃん。昨日は美女に揉みくちゃにされてへとへとなんだよぉ」
「誰が母ちゃんよ! いつまでも夢見てんじゃない、の!!」
「ぐはっ!!?」
朝、俺は強烈な一撃と共に目を覚ました。
何事かと辺りを見回すと、どうやらここはホテルのベッドの下。つまりは床の上で目を覚ました事になる。あれ? 俺こんなに寝相悪かったっけ?
「アンタって起こされないといつまでも眠ってるワケ? 今までどうしてたのよ?」
「前のパーティーじゃ誰かが起こしてくれてたんだよ。ほら俺ってさ、寝付きの良さが特技みたいのところあるし、数少ない母ちゃんから褒められてたポイントだから。あんたは本当に赤ん坊の頃から寝付きだけはいいってさ!」
「それ褒められてんの? まあ良いわ、とにかく早く支度してよ。もうチェックアウトの時間よ」
「はいよー」
俺は寝ぼけ眼を擦りながら、欠伸と共に出ていく準備を整える。
あ~ねむ……。
「ちょっと、立ったまま寝ないでよね?!」
「………………ぐぅ」
「ちょっと! 寝ないでって言ってんでしょ!」
「ぐぅ」
「ぐぅじゃなくて、こら!!」
「ぐぅ」
………………
…………
そんな感じに、俺達の一日が始まった。
その上でやる事と言ったら一つしか無い!
それは……。
「ああ、食った食った。ま、朝だし腹五分目ってね」
「例によって例の如くアタシのお金だけど。それ以上食べたらさすがにブっ飛ばしてたわよ」
ちぇ~。
格安のビジネスホテルに食事なんてサービスはないので、朝早くからやってる喫茶店で軽く食事を済ませた。
朝のクロワッサンの味は格別だな、特に焼きたては最高だぜ!! ベーコンに卵まで挟んじゃって、食後のコーヒーも美味い。やっぱ朝はカフェオレだよ。
これでポタージュなんて……、頼んだらさすがに殴り飛ばされる。
「いやぁ、良いねぇ。やっぱり朝食はこうでなくっちゃ」
「今度からこのレベルの朝食が食べたかったら自分のお金で払いなさい」
「わかってるよ。いや~ゴチになりましたぜ姐さん」
「その手やめてよ。なに露骨にゴマ擦ってんの?」
だってお金が無いんだもん。もん。
「さてと腹ごしらえも済んだし、今日こそギルドに行って仕事を見つけないと」
「それが冒険者のあるべき姿ってか。いっぱし気取っちゃってぇ、一ベテランとして鼻がむず痒いね」
「しみじみ言ってんじゃないわよ。たかだか、一年ちょっとのクセに」
いつものようにグチグチと言い合いながら、俺たちは店を出る。
街道へと飛び出すと、まずは何よりも朝日が俺たちを出迎えてくれた。
あーなんて清々しいんだ、青い空が青い。白い雲が白い!
ああ太陽が眩しい、溶けるぅ。気持ちいい。
「眠くなってきちゃったなぁ……。ぐぅ」
「食ったら寝るって、冗談じゃないわよ! 朝はまだ始まったばかりでしょうが!!」
「お、おい。そんなに揺らすなよ。吐き気が……」
「きゃあ!!」
◇◇◇
「ええ、ではパーティーを結成して初めてのお仕事という事ですので、こちらなどどうでしょうか?」
「なるほど、流石は目利きでいらっしゃる。しかし僕としては、やはり貴女の人生の伴侶という仕事を引き受けたく」
「はぁ……?」
「朝っぱらから何やってんのよ!? もういいから向こう行ってなさい!!」
ギルドの受付嬢のお姉さんと楽しくお話していただけなのに、ラゼクのヤツに邪魔だと蹴っ飛ばされた。ひどい女だ。
仕方なしに後はラゼクに任せた。
ラゼクは俺をあしらいつつ、受付嬢との会話を続けてた。なかなか器用な真似をするじゃないか。
やがて話はまとまったのか、彼女は一枚の依頼書を手に取った。
「じゃあ、これにします」
「はい。では手続きを開始いたしますので少々お時間を頂戴致します」
「わかりました、お願いします」
お、どうやら決めたようだな。
でも実は俺も、中々のものを見つけてしまったのだ。
「居酒屋のオープニングスタッフ、時給千ペレル。未経験者歓迎、アットホームな社風を目指しています。これを機に新しい仲間と楽しく働いてみませんか? ……そこそこ悪くねぇな、これにするか」
「だからっ、バイトの求人に応募してどうすんのよ! いい加減にしなさい!!」
「そんな怒鳴ることないじゃん。……それで、結局何の依頼を引き受けてきたのよ?」
「これよ、これ」
そう言ってラゼクが持ってきた依頼内容は、こう書かれていた。
『ヴェノムスパイダー討伐。場所:レッデレア坑道。依頼人:ギルド。毎年の事ですが、今年も彼のモンスターの繁殖時期が近づいてきました。殲滅は生態系に影響を及ぼしますので、適度の間引きをご依頼しております。報酬額は一匹につき五千ペレル。なお、期限は一週間以内となります』
「おお、そういや今年もそういう時期か……。いやぁ懐かしいな、俺もド新人の頃受けたぜ。もうすでに分かっているだろうが、俺はみんなが期待する新星冒険者でな、そりゃあもうあの頃はその期待に応えるようにちぎっては投げちぎっては投げ、獅子奮迅の大活躍を初回に決めちまったもんさ」
「……ていう妄想なのね。アンタの事だから、どうせパーティーメンバーに任せっぱなしにして顰蹙買ったとかじゃないの?」
「そぅ、んなワケないじゃん。な、何てこと言うんだ。俺は期待の新星で、依頼を達成した後お姉ちゃん達にもみくちゃにされて!」
「動揺してんじゃないわよ。……はぁ、まあいいわ。もうすぐ手続きも完了するでしょうし、装備品とかの確認しましょ?」
呆れ顔で溜息をつかれながら、そう提案された。
持ち物の確認というのは冒険者として当然のことだ。とりわけ、俺はともかくコイツは初だからこういうことに気合が入る。俺にも覚えがある。
普段寝つきの良い俺が、前日からワクワクして全く眠れなかった。
今でも昨日のように思い出すなあ……。
『ぐへへ、ボインちゃんがいっぱいだよぉ……』
『もういい加減に起きなよ! 今日がボク達の初仕事なんだよ?! どうしてそんなに緊張感が無いんだキミは!!』
…………あれ?
ま、まあ一年も前の話だから。多少の記憶違いが起こっても仕方ないよな。うん。
それはそれとして、冒険者にとって装備は命綱そのもの。
武器は勿論のこと、防具だって重要だし、道具だって忘れてはならない。
特に俺達は駆け出しなんだから、準備不足が祟って命を落としたなんてことになったら笑えない。
なので、ラゼクの提案には当然乗るとしてだ。
「そういやお前ってどんなタイプなのよ?」
「アタシは前衛職だけど、基本的な補助魔法とか使えるし薬学の知識も里で教わったわ」
だってさ。もしかして結構な掘り出し物かもしれんぜこりゃあ。
そんなこんなで必要なもんの打ち合わせに数分。
「サトーエン様、手続きが完了しましたのでカウンターまでお越しくださいませ」
「あ、はーい! じゃあアタシは行ってくるから、アンタも準備しておきなさいよ」
「へいへ~い……」
俺は適当に返事をして、受付嬢に呼ばれるままラゼクの後を目で追った。
それでも、ちと時間が空くなぁ。掲示板に何か面白いもんでも乗ってないか……。
「遊技場の夜間清掃が千四百ペレルかぁ。小遣い稼ぎにはちょうどいいな」
「う~ん、勘弁してくれよ母ちゃん。昨日は美女に揉みくちゃにされてへとへとなんだよぉ」
「誰が母ちゃんよ! いつまでも夢見てんじゃない、の!!」
「ぐはっ!!?」
朝、俺は強烈な一撃と共に目を覚ました。
何事かと辺りを見回すと、どうやらここはホテルのベッドの下。つまりは床の上で目を覚ました事になる。あれ? 俺こんなに寝相悪かったっけ?
「アンタって起こされないといつまでも眠ってるワケ? 今までどうしてたのよ?」
「前のパーティーじゃ誰かが起こしてくれてたんだよ。ほら俺ってさ、寝付きの良さが特技みたいのところあるし、数少ない母ちゃんから褒められてたポイントだから。あんたは本当に赤ん坊の頃から寝付きだけはいいってさ!」
「それ褒められてんの? まあ良いわ、とにかく早く支度してよ。もうチェックアウトの時間よ」
「はいよー」
俺は寝ぼけ眼を擦りながら、欠伸と共に出ていく準備を整える。
あ~ねむ……。
「ちょっと、立ったまま寝ないでよね?!」
「………………ぐぅ」
「ちょっと! 寝ないでって言ってんでしょ!」
「ぐぅ」
「ぐぅじゃなくて、こら!!」
「ぐぅ」
………………
…………
そんな感じに、俺達の一日が始まった。
その上でやる事と言ったら一つしか無い!
それは……。
「ああ、食った食った。ま、朝だし腹五分目ってね」
「例によって例の如くアタシのお金だけど。それ以上食べたらさすがにブっ飛ばしてたわよ」
ちぇ~。
格安のビジネスホテルに食事なんてサービスはないので、朝早くからやってる喫茶店で軽く食事を済ませた。
朝のクロワッサンの味は格別だな、特に焼きたては最高だぜ!! ベーコンに卵まで挟んじゃって、食後のコーヒーも美味い。やっぱ朝はカフェオレだよ。
これでポタージュなんて……、頼んだらさすがに殴り飛ばされる。
「いやぁ、良いねぇ。やっぱり朝食はこうでなくっちゃ」
「今度からこのレベルの朝食が食べたかったら自分のお金で払いなさい」
「わかってるよ。いや~ゴチになりましたぜ姐さん」
「その手やめてよ。なに露骨にゴマ擦ってんの?」
だってお金が無いんだもん。もん。
「さてと腹ごしらえも済んだし、今日こそギルドに行って仕事を見つけないと」
「それが冒険者のあるべき姿ってか。いっぱし気取っちゃってぇ、一ベテランとして鼻がむず痒いね」
「しみじみ言ってんじゃないわよ。たかだか、一年ちょっとのクセに」
いつものようにグチグチと言い合いながら、俺たちは店を出る。
街道へと飛び出すと、まずは何よりも朝日が俺たちを出迎えてくれた。
あーなんて清々しいんだ、青い空が青い。白い雲が白い!
ああ太陽が眩しい、溶けるぅ。気持ちいい。
「眠くなってきちゃったなぁ……。ぐぅ」
「食ったら寝るって、冗談じゃないわよ! 朝はまだ始まったばかりでしょうが!!」
「お、おい。そんなに揺らすなよ。吐き気が……」
「きゃあ!!」
◇◇◇
「ええ、ではパーティーを結成して初めてのお仕事という事ですので、こちらなどどうでしょうか?」
「なるほど、流石は目利きでいらっしゃる。しかし僕としては、やはり貴女の人生の伴侶という仕事を引き受けたく」
「はぁ……?」
「朝っぱらから何やってんのよ!? もういいから向こう行ってなさい!!」
ギルドの受付嬢のお姉さんと楽しくお話していただけなのに、ラゼクのヤツに邪魔だと蹴っ飛ばされた。ひどい女だ。
仕方なしに後はラゼクに任せた。
ラゼクは俺をあしらいつつ、受付嬢との会話を続けてた。なかなか器用な真似をするじゃないか。
やがて話はまとまったのか、彼女は一枚の依頼書を手に取った。
「じゃあ、これにします」
「はい。では手続きを開始いたしますので少々お時間を頂戴致します」
「わかりました、お願いします」
お、どうやら決めたようだな。
でも実は俺も、中々のものを見つけてしまったのだ。
「居酒屋のオープニングスタッフ、時給千ペレル。未経験者歓迎、アットホームな社風を目指しています。これを機に新しい仲間と楽しく働いてみませんか? ……そこそこ悪くねぇな、これにするか」
「だからっ、バイトの求人に応募してどうすんのよ! いい加減にしなさい!!」
「そんな怒鳴ることないじゃん。……それで、結局何の依頼を引き受けてきたのよ?」
「これよ、これ」
そう言ってラゼクが持ってきた依頼内容は、こう書かれていた。
『ヴェノムスパイダー討伐。場所:レッデレア坑道。依頼人:ギルド。毎年の事ですが、今年も彼のモンスターの繁殖時期が近づいてきました。殲滅は生態系に影響を及ぼしますので、適度の間引きをご依頼しております。報酬額は一匹につき五千ペレル。なお、期限は一週間以内となります』
「おお、そういや今年もそういう時期か……。いやぁ懐かしいな、俺もド新人の頃受けたぜ。もうすでに分かっているだろうが、俺はみんなが期待する新星冒険者でな、そりゃあもうあの頃はその期待に応えるようにちぎっては投げちぎっては投げ、獅子奮迅の大活躍を初回に決めちまったもんさ」
「……ていう妄想なのね。アンタの事だから、どうせパーティーメンバーに任せっぱなしにして顰蹙買ったとかじゃないの?」
「そぅ、んなワケないじゃん。な、何てこと言うんだ。俺は期待の新星で、依頼を達成した後お姉ちゃん達にもみくちゃにされて!」
「動揺してんじゃないわよ。……はぁ、まあいいわ。もうすぐ手続きも完了するでしょうし、装備品とかの確認しましょ?」
呆れ顔で溜息をつかれながら、そう提案された。
持ち物の確認というのは冒険者として当然のことだ。とりわけ、俺はともかくコイツは初だからこういうことに気合が入る。俺にも覚えがある。
普段寝つきの良い俺が、前日からワクワクして全く眠れなかった。
今でも昨日のように思い出すなあ……。
『ぐへへ、ボインちゃんがいっぱいだよぉ……』
『もういい加減に起きなよ! 今日がボク達の初仕事なんだよ?! どうしてそんなに緊張感が無いんだキミは!!』
…………あれ?
ま、まあ一年も前の話だから。多少の記憶違いが起こっても仕方ないよな。うん。
それはそれとして、冒険者にとって装備は命綱そのもの。
武器は勿論のこと、防具だって重要だし、道具だって忘れてはならない。
特に俺達は駆け出しなんだから、準備不足が祟って命を落としたなんてことになったら笑えない。
なので、ラゼクの提案には当然乗るとしてだ。
「そういやお前ってどんなタイプなのよ?」
「アタシは前衛職だけど、基本的な補助魔法とか使えるし薬学の知識も里で教わったわ」
だってさ。もしかして結構な掘り出し物かもしれんぜこりゃあ。
そんなこんなで必要なもんの打ち合わせに数分。
「サトーエン様、手続きが完了しましたのでカウンターまでお越しくださいませ」
「あ、はーい! じゃあアタシは行ってくるから、アンタも準備しておきなさいよ」
「へいへ~い……」
俺は適当に返事をして、受付嬢に呼ばれるままラゼクの後を目で追った。
それでも、ちと時間が空くなぁ。掲示板に何か面白いもんでも乗ってないか……。
「遊技場の夜間清掃が千四百ペレルかぁ。小遣い稼ぎにはちょうどいいな」
0
あなたにおすすめの小説
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる