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サラと門番が言い合いをしている横で、時間になり門が開き 人の流れが動きだした。
「あっ!まだみつかないのに開けたらダメよ!」
「それは、お前が決める事ではないだろ?」
「私のカイさんがいるかも知れないでしょ!!!」
「何を言っているんだ?」
ジロジロと通り過ぎの人達に見られながらもサラは門番に食って掛かっていた。
呆れた門番が次々に人を通しているので、サラは狂ったように叫び出した。手に負えなくなった為、衛兵を呼ぶように伝えるとサラは並んでいる人達に絡み出してしまった。
「どこ!?どこにいるの!!」
ざわめく中、椿達は自分の順番が来るまで馬車の中にいる事にした。
「エマ…」
「大丈夫よ~私達は、何も悪い事はしてないでしょ?」
「うん…」
椿は、嫌な予感が頭から離れないでいた。
ウルも椿の足元でスリスリと安心させようとウロウロしている。
自分達の順番になり、身分証明書を見せる為馬車を降りる。なるべく、サラの方は見ないようにしていた。
「では、身分証明書の提示をして下さい。その後に水晶に手を置いて下さい」
「はい」
言われるままに身分証明書を見せ、水晶に手を置いた。
「はい、大丈夫です。では、またのお越しをお待ちしています。良い旅を」
「ありがとう」
何も無く、無事に終わった。そう思った時に、怒鳴り声と共に椿の方に何かがぶつかってきた。
「いい加減にしろ!!職務妨害で、衛兵に突き出すからな!」
門番に突き飛ばされたサラが椿にぶつかったのだ。
突然の事で、身動きが取れず固まっているとエマが椿を抱き上げた。
「大丈夫?怪我はない?」
その声にギラリと反応するサラ。バッと体をエマの方に向け叫んだ。
「カイさん!!やっと見つけましたよぉ~私を置いていくなんてぇ~ひどいですぅ~」
エマに抱きつこうとして駆け出したサラをヒラリと避け、馬車に椿を乗せる。
「もう、カイさんったら~照れてるんですねぇ~うふふ」
気持ち悪く笑うサラに椿は青ざめる。
エマは冷静な態度で門番を呼んだ。
「ちょっと?変な子がいるんだけど。どうにかしてくれる?」
「えっ・・・カイ、さん?」
「あなた、誰?私はカイって名前ではないわよ。人違いじゃなくて?」
冷たい視線で、サラを睨みつけるように見るがサラは訳が分からないと言った表情をしていた。
バタバタと門番達がサラを掴むとエマはさっさと馬車に乗り込もうとする。
「えっそんな、カイさん・・よね?何で、そんなに冷たいの?私よ?サラよ?カイさん!!!こっちを見て!!」
「お前さんなぁ、あれは女だろ?カイって名前からして男を探してるんだろ?本人も言ってたが、人違いじゃないのか?」
「うるさいうるさい!!女な訳ないでしょ!あの声はカイさんよ!私が間違える訳ないじゃない、きっと事情があったのよーーーあの女…あのローラがカイさんにへんな格好をさせたのね、私のカイさんをーーー許さない」
何を言っても話を聞かないサラに門番は呆れていた。そこに衛兵が到着すると、サラを引き渡した。
「詳しくはあちらで話そう」そう伝えると素直に衛兵に着いていく。
部屋の一室を借りて、サラから話を聞くが「あの女がカイさんを騙した」だの、ブツブツ呟き話を聞かない。困った衛兵はどうしたものかと、腕を組んでいる。
「はぁ~話にならないな、早く施設に戻らないと行けないのに。2人組もいなくなったから、それを調べに来たらこんな変な女の相手をするはめになってーーついてない日だ」
ボソッと独り言を言う衛兵にサラはピクリと反応した。
「施設…2人組……カイさんの事?」
頭の中で、整理する。(もしかしてカイさんを探しているの?)そう思ったサラは衛兵に詰め寄り詳しく話を聞く。
「今、何て言ったの!?施設の2人組ってカイさんよね?何で衛兵がカイさんを探してるのよ!」
「うわっと、病気が治ったと聞き怪しい2人組がいたと報告があったんだ。お前、何か知っているな?」
「それは・・・」
あの女が治したから。そう言おうとして、言葉を濁した。
(カイさんと誰にも言わないって約束したから・・・)
急におし黙るサラに怪しいと感じた衛兵はサラを証拠人として、王宮に連れていく事にした。
(カイさんーーー)
サラは、遠ざかる門を見ながら早く逢いたい気持ちを心の中にしまった。今から自分が行くのは王宮、何を聞かれるのか想像出来る。ギュッと握った手に力が入る。
「あっ!まだみつかないのに開けたらダメよ!」
「それは、お前が決める事ではないだろ?」
「私のカイさんがいるかも知れないでしょ!!!」
「何を言っているんだ?」
ジロジロと通り過ぎの人達に見られながらもサラは門番に食って掛かっていた。
呆れた門番が次々に人を通しているので、サラは狂ったように叫び出した。手に負えなくなった為、衛兵を呼ぶように伝えるとサラは並んでいる人達に絡み出してしまった。
「どこ!?どこにいるの!!」
ざわめく中、椿達は自分の順番が来るまで馬車の中にいる事にした。
「エマ…」
「大丈夫よ~私達は、何も悪い事はしてないでしょ?」
「うん…」
椿は、嫌な予感が頭から離れないでいた。
ウルも椿の足元でスリスリと安心させようとウロウロしている。
自分達の順番になり、身分証明書を見せる為馬車を降りる。なるべく、サラの方は見ないようにしていた。
「では、身分証明書の提示をして下さい。その後に水晶に手を置いて下さい」
「はい」
言われるままに身分証明書を見せ、水晶に手を置いた。
「はい、大丈夫です。では、またのお越しをお待ちしています。良い旅を」
「ありがとう」
何も無く、無事に終わった。そう思った時に、怒鳴り声と共に椿の方に何かがぶつかってきた。
「いい加減にしろ!!職務妨害で、衛兵に突き出すからな!」
門番に突き飛ばされたサラが椿にぶつかったのだ。
突然の事で、身動きが取れず固まっているとエマが椿を抱き上げた。
「大丈夫?怪我はない?」
その声にギラリと反応するサラ。バッと体をエマの方に向け叫んだ。
「カイさん!!やっと見つけましたよぉ~私を置いていくなんてぇ~ひどいですぅ~」
エマに抱きつこうとして駆け出したサラをヒラリと避け、馬車に椿を乗せる。
「もう、カイさんったら~照れてるんですねぇ~うふふ」
気持ち悪く笑うサラに椿は青ざめる。
エマは冷静な態度で門番を呼んだ。
「ちょっと?変な子がいるんだけど。どうにかしてくれる?」
「えっ・・・カイ、さん?」
「あなた、誰?私はカイって名前ではないわよ。人違いじゃなくて?」
冷たい視線で、サラを睨みつけるように見るがサラは訳が分からないと言った表情をしていた。
バタバタと門番達がサラを掴むとエマはさっさと馬車に乗り込もうとする。
「えっそんな、カイさん・・よね?何で、そんなに冷たいの?私よ?サラよ?カイさん!!!こっちを見て!!」
「お前さんなぁ、あれは女だろ?カイって名前からして男を探してるんだろ?本人も言ってたが、人違いじゃないのか?」
「うるさいうるさい!!女な訳ないでしょ!あの声はカイさんよ!私が間違える訳ないじゃない、きっと事情があったのよーーーあの女…あのローラがカイさんにへんな格好をさせたのね、私のカイさんをーーー許さない」
何を言っても話を聞かないサラに門番は呆れていた。そこに衛兵が到着すると、サラを引き渡した。
「詳しくはあちらで話そう」そう伝えると素直に衛兵に着いていく。
部屋の一室を借りて、サラから話を聞くが「あの女がカイさんを騙した」だの、ブツブツ呟き話を聞かない。困った衛兵はどうしたものかと、腕を組んでいる。
「はぁ~話にならないな、早く施設に戻らないと行けないのに。2人組もいなくなったから、それを調べに来たらこんな変な女の相手をするはめになってーーついてない日だ」
ボソッと独り言を言う衛兵にサラはピクリと反応した。
「施設…2人組……カイさんの事?」
頭の中で、整理する。(もしかしてカイさんを探しているの?)そう思ったサラは衛兵に詰め寄り詳しく話を聞く。
「今、何て言ったの!?施設の2人組ってカイさんよね?何で衛兵がカイさんを探してるのよ!」
「うわっと、病気が治ったと聞き怪しい2人組がいたと報告があったんだ。お前、何か知っているな?」
「それは・・・」
あの女が治したから。そう言おうとして、言葉を濁した。
(カイさんと誰にも言わないって約束したから・・・)
急におし黙るサラに怪しいと感じた衛兵はサラを証拠人として、王宮に連れていく事にした。
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