77 / 83
77
しおりを挟む
ペガの速さは、想像以上だった。
半刻もしない内に海が見えてきた。この世界には、地球と似ている球体になっており。
日本みたいに四季が無い代わりに、気温の場所が固定されているみたいだ。
エマが話してくれたけど。やっぱり色々知ってるんだなと感心してしまう。
今回はこの星の反対側。
海に囲まれた国“竜涎国”に行く事にした。
といっても、その名の通り竜が治めている国って教えてもらった。
この国は、竜人が多く仲間意識が強い。
もし、怪しい人がいれば排除されるほど警備が強化されているから安心出来ると教えて貰った。
竜涎国の近くにペガと降り立つ。
ペガは目立つから、人気が無い所を選んだ。「ありがとう」ペガにお礼を言うと嬉しそうに、鼻を鳴らして帰っていく。
ペガを見送りながら街に向かって歩いて行くとエマに色々教えて貰った。
竜涎国に行くには、馬車しか方法が無いという。
海の上に道が作られているが、長くて歩いて行くには不向きだと言う。
近くの街に寄り、馬車の手配をしようと探したら今日は、もう満員で明日の朝になってしまった。
「宿屋はどこにあるかしら?」
「あっちの方に飯が旨い宿があるからいってみるといい。」
そう教えて貰い、向かうが途中、活気溢れる店が立ち並び目移りしてしまう。海が近いこともあり海鮮物が豊富だ。
「エマー!凄い魚!!あんなデカイの見たことないよ!!」興奮気味に話す椿にエマは「少し買って行く?」と聞いた瞬間、椿の顔がパァーッと嬉しそうに「うん!!」元気の良い返事が返ってきた。
(可愛い)
その姿にキュンときたエマだったが、椿に押されながら店を見て回り宿に着いた時にはすっかり暗くなっていた。
「ここかな?」
目印の看板を見つけ中に入ると、食事の良い匂いがしてきた。
「いらっしゃい。2名かな?」
「はい。1日だけ宿泊します。」
「はいよー部屋は二階になるよ。」
鍵を渡されて、部屋へ向かう。
思ったよりも綺麗な室内だったので、良かった。途中で色々買った食べ物をテーブルに出して簡単な夕飯にする。
「そういえば、ザイルから何を貰ったの?」
別れ際に渡したのが気になって、椿は食事をしているエマに質問する。
「これ?まだ私も見てないのよねーーーっっ!」
そう言いながらロケットを開けると、2人の男女が寄り添っていた。
その絵姿を見て、涙を流すエマ。
「っっっ!!国王、ではこの人が…ベリーナ?」
それは、エマの両親だった。
幼い頃の記憶が蘇る。辛い思い出が母の顔を思い出させてくれた。
「そう、こんな顔していたのね…」
複雑そうにでも愛おしいといった顔をしているエマを見るとギュッとせずにはいられない。
「どうしたの?急に?ふふ」
はにかむエマは、椿をなでる。
「んーん、なんでもない」
「何よそれー?」
「エマ……大好きだからね」
「ーーー私もよ」
それは、自然の流れだった。
見つめあう2人は唇を重ね、それは自然とベットへと流れていく。
「愛してるよ。つばき、もう離さない」
「わたしも、私もエマを愛しる!」
お互いに愛を語りながら、2人は愛し合った。
壊れ物を扱うかのようにエマは椿を優しく愛でる。
その日の夜は、いつもより長く感じる椿だった。
半刻もしない内に海が見えてきた。この世界には、地球と似ている球体になっており。
日本みたいに四季が無い代わりに、気温の場所が固定されているみたいだ。
エマが話してくれたけど。やっぱり色々知ってるんだなと感心してしまう。
今回はこの星の反対側。
海に囲まれた国“竜涎国”に行く事にした。
といっても、その名の通り竜が治めている国って教えてもらった。
この国は、竜人が多く仲間意識が強い。
もし、怪しい人がいれば排除されるほど警備が強化されているから安心出来ると教えて貰った。
竜涎国の近くにペガと降り立つ。
ペガは目立つから、人気が無い所を選んだ。「ありがとう」ペガにお礼を言うと嬉しそうに、鼻を鳴らして帰っていく。
ペガを見送りながら街に向かって歩いて行くとエマに色々教えて貰った。
竜涎国に行くには、馬車しか方法が無いという。
海の上に道が作られているが、長くて歩いて行くには不向きだと言う。
近くの街に寄り、馬車の手配をしようと探したら今日は、もう満員で明日の朝になってしまった。
「宿屋はどこにあるかしら?」
「あっちの方に飯が旨い宿があるからいってみるといい。」
そう教えて貰い、向かうが途中、活気溢れる店が立ち並び目移りしてしまう。海が近いこともあり海鮮物が豊富だ。
「エマー!凄い魚!!あんなデカイの見たことないよ!!」興奮気味に話す椿にエマは「少し買って行く?」と聞いた瞬間、椿の顔がパァーッと嬉しそうに「うん!!」元気の良い返事が返ってきた。
(可愛い)
その姿にキュンときたエマだったが、椿に押されながら店を見て回り宿に着いた時にはすっかり暗くなっていた。
「ここかな?」
目印の看板を見つけ中に入ると、食事の良い匂いがしてきた。
「いらっしゃい。2名かな?」
「はい。1日だけ宿泊します。」
「はいよー部屋は二階になるよ。」
鍵を渡されて、部屋へ向かう。
思ったよりも綺麗な室内だったので、良かった。途中で色々買った食べ物をテーブルに出して簡単な夕飯にする。
「そういえば、ザイルから何を貰ったの?」
別れ際に渡したのが気になって、椿は食事をしているエマに質問する。
「これ?まだ私も見てないのよねーーーっっ!」
そう言いながらロケットを開けると、2人の男女が寄り添っていた。
その絵姿を見て、涙を流すエマ。
「っっっ!!国王、ではこの人が…ベリーナ?」
それは、エマの両親だった。
幼い頃の記憶が蘇る。辛い思い出が母の顔を思い出させてくれた。
「そう、こんな顔していたのね…」
複雑そうにでも愛おしいといった顔をしているエマを見るとギュッとせずにはいられない。
「どうしたの?急に?ふふ」
はにかむエマは、椿をなでる。
「んーん、なんでもない」
「何よそれー?」
「エマ……大好きだからね」
「ーーー私もよ」
それは、自然の流れだった。
見つめあう2人は唇を重ね、それは自然とベットへと流れていく。
「愛してるよ。つばき、もう離さない」
「わたしも、私もエマを愛しる!」
お互いに愛を語りながら、2人は愛し合った。
壊れ物を扱うかのようにエマは椿を優しく愛でる。
その日の夜は、いつもより長く感じる椿だった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
転生したら、実家が養鶏場から養コカトリス場にかわり、知らない牧場経営型乙女ゲームがはじまりました
空飛ぶひよこ
恋愛
実家の養鶏場を手伝いながら育ち、後継ぎになることを夢見ていていた梨花。
結局、できちゃった婚を果たした元ヤンの兄(改心済)が後を継ぐことになり、進路に迷っていた矢先、運悪く事故死してしまう。
転生した先は、ゲームのようなファンタジーな世界。
しかし、実家は養鶏場ならぬ、養コカトリス場だった……!
「やった! 今度こそ跡継ぎ……え? 姉さんが婿を取って、跡を継ぐ?」
農家の後継不足が心配される昨今。何故私の周りばかり、後継に恵まれているのか……。
「勤労意欲溢れる素敵なお嬢さん。そんな貴女に御朗報です。新規国営牧場のオーナーになってみませんか? ーー条件は、ただ一つ。牧場でドラゴンの卵も一緒に育てることです」
ーーそして謎の牧場経営型乙女ゲームが始まった。(解せない)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる