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終章
新たな始まり
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今日は戴冠式。ユエルが王になった日。
町中は活気が溢れ、どの場所でもユエルへの祝福の言葉が聴こえてくる。
ルーナはドレスに身を包み、王冠を被る兄の輝かしい姿を眺めていた。
〈兄様…おめでとう。〉
ルーナも心の中でユエルにお祝いの言葉を述べる。
〈ありがとう、ルーナ。だけど、笑顔を作り過ぎてそろそろ疲れてきたよ。〉
クスッとルーナは笑う。兄の声が聞こえているのは自分だけだ。あとでゆっくりと休めるようにとびきりのお茶を淹れてあげよう。
ユエルが王になり、近隣諸国からは挨拶に訪れるものも多い。
そんなある日、急に城が騒がしくなった。
「どうしたのかしら…?」
ルーナが窓から外を覗こうとしたとき、侍女のアリアがルーナの方へと駆けてきた。かなり慌てているようだ。
「ルーナ様っ、大変です‼︎ルカ王子殿下がいらっしゃいました‼︎」
「えっ⁉︎ルカ様が?」
ルーナは慌てて謁見の間へと急ぐ。
王になった兄に挨拶に来たのだろうか?ドレス姿で会うのは初めてなので、ルーナは少し緊張していた。どこかおかしいところはないだろうか。
謁見の間へたどり着くと、来ることが予想されていたのか、ルーナはすんなりと中へ入れてもらえた。
部屋の中ではルカ王子がユエルに挨拶をしている。ここまではルーナの予想通りだった。しかし、次のルカの言葉にルーナは言葉を失った。
「今日は新たなルーン国王ユエル陛下への挨拶と、もうひとつ用があって訪問いたしました。ユエル陛下にお願い申し上げます。どうか、ルーナ姫に求婚させてくださいませんか?」
「ルーナはとても頑固で扱いにくいところがあります。それでも妻にと望むのであれば、どうぞ、本人に伝えてください。」
ユエルがルカの後ろを示すと、ルーナは顔を真っ赤にして止まっていた。
ルカはそんなルーナにそっと近づき、ルーナの前で跪く。
「ルーナ姫。あなたの心の強さに惹かれました。あなたを愛しています。どうか私と結婚してください。」
真っ直ぐな求婚の言葉。ルーナは恥ずかしさで一杯だったが、しっかりと返事を返すために、膝を折ってルカと視線を合わせた。
(ここにディアナがいたら、さっさと返事をしろ、って言われちゃう。)
「はい…ルカ様。よろしくお願いします。」
大好きな人とこれから新しい未来を作りあげていく。3人の神たちがルーナを見守ってくれている。不思議な力があるかないかなんて関係ない。私たちに必要なのは言葉と心の強さ。
迷ったときはそれを言葉にしよう。苦しいときこそ信じる強さを持とう。それが幸せへの鍵なのだから。
数年後、ルーナはルカと結婚した。ルーンの地下にあったデュオとディアナの像は、今では神殿に飾られている。そしてそこには新たにもう1つの像も飾られていた。月の神デュエル。この国のもう一人の守護神。
ソーディアとルミエールは別の場所に保管されている。今では国王以外、そのありかを知るものはいない。
次に必要とされるときまで、3人の神たちとともに眠り続けるのだ。
町中は活気が溢れ、どの場所でもユエルへの祝福の言葉が聴こえてくる。
ルーナはドレスに身を包み、王冠を被る兄の輝かしい姿を眺めていた。
〈兄様…おめでとう。〉
ルーナも心の中でユエルにお祝いの言葉を述べる。
〈ありがとう、ルーナ。だけど、笑顔を作り過ぎてそろそろ疲れてきたよ。〉
クスッとルーナは笑う。兄の声が聞こえているのは自分だけだ。あとでゆっくりと休めるようにとびきりのお茶を淹れてあげよう。
ユエルが王になり、近隣諸国からは挨拶に訪れるものも多い。
そんなある日、急に城が騒がしくなった。
「どうしたのかしら…?」
ルーナが窓から外を覗こうとしたとき、侍女のアリアがルーナの方へと駆けてきた。かなり慌てているようだ。
「ルーナ様っ、大変です‼︎ルカ王子殿下がいらっしゃいました‼︎」
「えっ⁉︎ルカ様が?」
ルーナは慌てて謁見の間へと急ぐ。
王になった兄に挨拶に来たのだろうか?ドレス姿で会うのは初めてなので、ルーナは少し緊張していた。どこかおかしいところはないだろうか。
謁見の間へたどり着くと、来ることが予想されていたのか、ルーナはすんなりと中へ入れてもらえた。
部屋の中ではルカ王子がユエルに挨拶をしている。ここまではルーナの予想通りだった。しかし、次のルカの言葉にルーナは言葉を失った。
「今日は新たなルーン国王ユエル陛下への挨拶と、もうひとつ用があって訪問いたしました。ユエル陛下にお願い申し上げます。どうか、ルーナ姫に求婚させてくださいませんか?」
「ルーナはとても頑固で扱いにくいところがあります。それでも妻にと望むのであれば、どうぞ、本人に伝えてください。」
ユエルがルカの後ろを示すと、ルーナは顔を真っ赤にして止まっていた。
ルカはそんなルーナにそっと近づき、ルーナの前で跪く。
「ルーナ姫。あなたの心の強さに惹かれました。あなたを愛しています。どうか私と結婚してください。」
真っ直ぐな求婚の言葉。ルーナは恥ずかしさで一杯だったが、しっかりと返事を返すために、膝を折ってルカと視線を合わせた。
(ここにディアナがいたら、さっさと返事をしろ、って言われちゃう。)
「はい…ルカ様。よろしくお願いします。」
大好きな人とこれから新しい未来を作りあげていく。3人の神たちがルーナを見守ってくれている。不思議な力があるかないかなんて関係ない。私たちに必要なのは言葉と心の強さ。
迷ったときはそれを言葉にしよう。苦しいときこそ信じる強さを持とう。それが幸せへの鍵なのだから。
数年後、ルーナはルカと結婚した。ルーンの地下にあったデュオとディアナの像は、今では神殿に飾られている。そしてそこには新たにもう1つの像も飾られていた。月の神デュエル。この国のもう一人の守護神。
ソーディアとルミエールは別の場所に保管されている。今では国王以外、そのありかを知るものはいない。
次に必要とされるときまで、3人の神たちとともに眠り続けるのだ。
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