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第3章番外編「私の願いは…」
第13話「光りと共に」
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「じゃあいくぞ!」
「うん、お願いします!」
私の返事を聞くとバードさんは自分のクチバシを器用に使いこなし私を中心とした円を描き始めました。
円を描き終えると今度はひとまわり大きい円を同じように私を中心にして描き出しました。
「よし! 次は…」
ひと息つくと再びクチバシを地面につけるバードさん。しかし今度は大きい円と小さい円の間に何処か国の文字? らしきものを描き始めました。どことなくアラビア語にも似ている感じはしましたが無論、私はアラビア語は無知識なので読めるワケもありません。
「ふう、こんなものか」
円からはみだすことなく上手いこと文字を描き終えたバードさん。またひと息つくと今度は私の頭に飛び乗ってきました。
「よし! それじゃあ本番といきますかな!?」
そう言うとバードさんはブツブツと小声で何かを唱え出しました。
「わっ!?」
するとバードさんが描いた円や文字が青白く光り出しました。まるでサファイア色の海に優しく包まれていくような気分でした。
「驚くのはまだ早いぜ!!」
バードさんがそう言った瞬間でした。私が瞬きを一回した途端、いつの間にか私の服装が変わっていることに気がつきました。さっきまで真っ白のワンピースを着ていたハズなのに気づいた時にはピンクの花柄フリルワンピに変わっていたのです!
「何これ! 可愛い♡」
「ふっ、スゲーだろう? これがいわゆる戦闘服っていうやつだな!」
変身が終わると青白い光が消えていきました。そしてバードさんは私の頭の上で鼻を鳴らし自慢気にしていました。しかし私は可愛い衣装を着て興奮気味になっていたのでバードさんの話もあまり耳に入ってきていませんでした。
「これで正式に契約は成立したぜ! 後は…」
そう言うとバードさんは私の頭から離れていきました。
「バードさん!?」
すると突然、今度はバードさんの体が光り出しました。さっきの青白い光とは違い閃光のように光る体は眩し過ぎて私は直視することが出来ませんでした。
「梓、本当にありがとうな! お前の事は絶対忘れないぜ!!」
「ええ!? バードさん! それってどういう…」
バードさんの発言がまるでお別れの挨拶のような言い方だったのでまさかとは思い私はその言葉の意味を聞こうとしましたが言い切る前にバードさんが口を開きました。
「今からお前の願いを叶えてやる! それで俺の仕事は終わりさ!」
「終わりって、それじゃあバードさんはどうなるの!?」
私の質問に対しバードさんは何も答えてくれませんでした。
まさかそんな!? バードさん!?
あまりの出来事で私の目から急に涙が流れてきました。
「待って、バードさん!!」
私は腕でなるべく光を遮り目を凝らしバードさんの方を見つめもう片方の手でバードさんの方に向かって手を伸ばしました。しかし距離間が掴めず何もない空間を何度も掴んでいました。
「安心しろって! 願いはきちんと叶えてやるから!」
「違うの! そうじゃなくって…」
私の最後の言葉を聞く前に更に光りが増しバードさんの姿も全く見えなくなってしまいました。そしてその光りは徐々に薄れていき最終的に光りは消えていき同時にバードさんの姿もそこにはありませんでした。
---こうして私は魔法少女となりました。
「うん、お願いします!」
私の返事を聞くとバードさんは自分のクチバシを器用に使いこなし私を中心とした円を描き始めました。
円を描き終えると今度はひとまわり大きい円を同じように私を中心にして描き出しました。
「よし! 次は…」
ひと息つくと再びクチバシを地面につけるバードさん。しかし今度は大きい円と小さい円の間に何処か国の文字? らしきものを描き始めました。どことなくアラビア語にも似ている感じはしましたが無論、私はアラビア語は無知識なので読めるワケもありません。
「ふう、こんなものか」
円からはみだすことなく上手いこと文字を描き終えたバードさん。またひと息つくと今度は私の頭に飛び乗ってきました。
「よし! それじゃあ本番といきますかな!?」
そう言うとバードさんはブツブツと小声で何かを唱え出しました。
「わっ!?」
するとバードさんが描いた円や文字が青白く光り出しました。まるでサファイア色の海に優しく包まれていくような気分でした。
「驚くのはまだ早いぜ!!」
バードさんがそう言った瞬間でした。私が瞬きを一回した途端、いつの間にか私の服装が変わっていることに気がつきました。さっきまで真っ白のワンピースを着ていたハズなのに気づいた時にはピンクの花柄フリルワンピに変わっていたのです!
「何これ! 可愛い♡」
「ふっ、スゲーだろう? これがいわゆる戦闘服っていうやつだな!」
変身が終わると青白い光が消えていきました。そしてバードさんは私の頭の上で鼻を鳴らし自慢気にしていました。しかし私は可愛い衣装を着て興奮気味になっていたのでバードさんの話もあまり耳に入ってきていませんでした。
「これで正式に契約は成立したぜ! 後は…」
そう言うとバードさんは私の頭から離れていきました。
「バードさん!?」
すると突然、今度はバードさんの体が光り出しました。さっきの青白い光とは違い閃光のように光る体は眩し過ぎて私は直視することが出来ませんでした。
「梓、本当にありがとうな! お前の事は絶対忘れないぜ!!」
「ええ!? バードさん! それってどういう…」
バードさんの発言がまるでお別れの挨拶のような言い方だったのでまさかとは思い私はその言葉の意味を聞こうとしましたが言い切る前にバードさんが口を開きました。
「今からお前の願いを叶えてやる! それで俺の仕事は終わりさ!」
「終わりって、それじゃあバードさんはどうなるの!?」
私の質問に対しバードさんは何も答えてくれませんでした。
まさかそんな!? バードさん!?
あまりの出来事で私の目から急に涙が流れてきました。
「待って、バードさん!!」
私は腕でなるべく光を遮り目を凝らしバードさんの方を見つめもう片方の手でバードさんの方に向かって手を伸ばしました。しかし距離間が掴めず何もない空間を何度も掴んでいました。
「安心しろって! 願いはきちんと叶えてやるから!」
「違うの! そうじゃなくって…」
私の最後の言葉を聞く前に更に光りが増しバードさんの姿も全く見えなくなってしまいました。そしてその光りは徐々に薄れていき最終的に光りは消えていき同時にバードさんの姿もそこにはありませんでした。
---こうして私は魔法少女となりました。
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