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第51話 十二本木の監視者アンドロス①
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私達は巨大な十二本の古木がある場所へと到達する。木には五人の天使が磔にされている。それぞれに雷帝と同じ大きさのローブに身を包んだ五体のラターキンがそれぞれ奇妙な形の武器で天使を痛めつけている。
五体のラターキンを率いるアンドロスが私達の存在に気付いたようだ。
「雷帝、あそこにいる六体に攻撃を仕掛けてほしい」
『相わかった』
雷帝は光速で動きオーバーヴォルト・ストライクを六体の悪魔に落とす。
『グギャアアアアアア!!!』
六体のうち五体いたラターキン達が消滅する。だが一体アンドロスだけはダメージを受けながら残っている。
「よし十分だ。雷帝、召喚を解除する」
私の指示で雷帝が消滅する。あとは私で何とかなりそうだ。
『よくもやってくれたなあ!!』
アンドロスが激昂している。私は地上に降りて対峙する。
「お前が親玉か」
私の問いに答えることなく、アンドロスは四方の大木の根から生贄の血を吸い上げている。雷撃で傷ついた身体を徐々に再生する。
大木に群がるドレッチや低位の木型デーモンを生贄に木守りの数体の儀式兵を生み出す。儀式兵が攻撃態勢に入る。
『地獄の業火』
私は魔法を繰り出し、黒い炎を周囲の低位、中位のデーモンごと儀式兵に打ち放つ。燃え移った部分から身体が燃え上がり消滅していく。
儀式兵が倒れると、アンドロスは樹皮を裂いて立ち上がり、十二本木に縛られた亡霊達の絶叫を呼び起こす。
「呪い? 精神攻撃系か……」
絶叫は一定のリズムを刻んで起きている。どうやら精神判定があるらしい。だが状態異常系の攻撃は私達には通用しない。
アンドロスも赤い目を光らせながら絶叫している。これはラッキーなのか。私は呪文を唱える。
「『聖なる領域』発動!」
十二本木を含めた範囲で聖属性領域を発動させる。わらわらと出現する低位、中位程度のデーモンは浄化されていく。アンドロスにも初撃はダメージが入って浄化されかけるが、途中から青白いオーラのようなものが現れる。
「あれ、耐性?」
「ええ。アンドロスには聖属性耐性があります。気をつけてください」
「そうなんですか?」
アビスに聖属性に対して耐性をもつデーモンがいることに驚いてしまった。てっきり聖属性は効きまくると思っていたからだ。
アンドロスは地面に刺している木の幹のような触手から養分を吸収し、傷ついた個所を修復していく。
「師匠は今までどうされていたのですか。耐性持ちなんて……」
エレノーラ様は眉一つ動かさずしれっと答える。
「そうですね。魔法で倒していましたよ。復活しているところを見ると完全には倒し切っていなかったのかもしれませんね。多少効きが悪かったのでそうなのかと理解しただけですわ」
「師匠……」
やはりそのままごり押しされていたのか。エレノーラ様恐るべし。
体を修復したアンドロスは私達の様子が変化しないことを感知したのか、形態を変化させる。身体から黒い枝状の触手が何本も生え、鞭のようにしなる。
大地に張っている根と合わせて触手が私に襲いかかってくる。私は無属性魔法で力場を作り、触手を一つ一ついないしていく。
「触れられると猛毒がありますよ」
エレノーラ様から指摘を頂く。バリアと毒無効化はしているのでしぶきが飛んでも問題はない。
「タクト、相手の力をすべて出せる必要はありません。おやりなさい」
「わ、わかりました」
もたついているのにイラっとされたのだろうか。私は三属性を込めた呪文を唱える。
『サンダーボルトグラヴィティ・フレイム』
アンドロスの頭上に雷を落として炎上させる。更に三十Gの重力をお見舞いする。 全身延焼した身体は更にひしゃげ、断末魔と共に消滅する。
「よし、やった!」
私は撃退したことに安堵する。
「いえ、まだです。次の攻撃を備えなさい」
「え?」
エレノーラ様の指示に驚いていると、舞台の中央部に青いオーラの球が出現する。そしてエレノーラ様から衝撃の事実が明かされる。
「アンドロスは一度だけですが、復活するのです……」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【まめちしき】
【ラターキン】……身長約一・八メートルの低位デーモン。左右非対称で醜い容姿、緑と紫が斑になった皮膚には毛が生えていないが、針金のような剛毛が少しだけ生えている。頭部は長く、小さく赤い目は憎悪があふれている。粗野で残忍。暴力以外理解できない。スナップ=トング(締め金火箸)かトリブレード(三本腕のナイフ)を好んで使用する。防具は着用しない。通常は三体以上の徒党を組んで行動する。
【アンドロス】……十二本の巨木を守護する儀式執行者であり、永遠の供犠を見届ける監視者。巨大な黒檀の如き樹皮に覆われた獣人の姿。頭部は古代の兜に覆われ、兜の奥には燃えさかる赤い瞳が十二個。両腕は太い根のようで、敵を絡め取り圧殺する。背中には死んだ天使達の翼の残骸が十二対、黒く腐りつつも禍々しく動く。
「面白いかも!」「続きが読みたい!」「陰ながら応援してるよ!」
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五体のラターキンを率いるアンドロスが私達の存在に気付いたようだ。
「雷帝、あそこにいる六体に攻撃を仕掛けてほしい」
『相わかった』
雷帝は光速で動きオーバーヴォルト・ストライクを六体の悪魔に落とす。
『グギャアアアアアア!!!』
六体のうち五体いたラターキン達が消滅する。だが一体アンドロスだけはダメージを受けながら残っている。
「よし十分だ。雷帝、召喚を解除する」
私の指示で雷帝が消滅する。あとは私で何とかなりそうだ。
『よくもやってくれたなあ!!』
アンドロスが激昂している。私は地上に降りて対峙する。
「お前が親玉か」
私の問いに答えることなく、アンドロスは四方の大木の根から生贄の血を吸い上げている。雷撃で傷ついた身体を徐々に再生する。
大木に群がるドレッチや低位の木型デーモンを生贄に木守りの数体の儀式兵を生み出す。儀式兵が攻撃態勢に入る。
『地獄の業火』
私は魔法を繰り出し、黒い炎を周囲の低位、中位のデーモンごと儀式兵に打ち放つ。燃え移った部分から身体が燃え上がり消滅していく。
儀式兵が倒れると、アンドロスは樹皮を裂いて立ち上がり、十二本木に縛られた亡霊達の絶叫を呼び起こす。
「呪い? 精神攻撃系か……」
絶叫は一定のリズムを刻んで起きている。どうやら精神判定があるらしい。だが状態異常系の攻撃は私達には通用しない。
アンドロスも赤い目を光らせながら絶叫している。これはラッキーなのか。私は呪文を唱える。
「『聖なる領域』発動!」
十二本木を含めた範囲で聖属性領域を発動させる。わらわらと出現する低位、中位程度のデーモンは浄化されていく。アンドロスにも初撃はダメージが入って浄化されかけるが、途中から青白いオーラのようなものが現れる。
「あれ、耐性?」
「ええ。アンドロスには聖属性耐性があります。気をつけてください」
「そうなんですか?」
アビスに聖属性に対して耐性をもつデーモンがいることに驚いてしまった。てっきり聖属性は効きまくると思っていたからだ。
アンドロスは地面に刺している木の幹のような触手から養分を吸収し、傷ついた個所を修復していく。
「師匠は今までどうされていたのですか。耐性持ちなんて……」
エレノーラ様は眉一つ動かさずしれっと答える。
「そうですね。魔法で倒していましたよ。復活しているところを見ると完全には倒し切っていなかったのかもしれませんね。多少効きが悪かったのでそうなのかと理解しただけですわ」
「師匠……」
やはりそのままごり押しされていたのか。エレノーラ様恐るべし。
体を修復したアンドロスは私達の様子が変化しないことを感知したのか、形態を変化させる。身体から黒い枝状の触手が何本も生え、鞭のようにしなる。
大地に張っている根と合わせて触手が私に襲いかかってくる。私は無属性魔法で力場を作り、触手を一つ一ついないしていく。
「触れられると猛毒がありますよ」
エレノーラ様から指摘を頂く。バリアと毒無効化はしているのでしぶきが飛んでも問題はない。
「タクト、相手の力をすべて出せる必要はありません。おやりなさい」
「わ、わかりました」
もたついているのにイラっとされたのだろうか。私は三属性を込めた呪文を唱える。
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アンドロスの頭上に雷を落として炎上させる。更に三十Gの重力をお見舞いする。 全身延焼した身体は更にひしゃげ、断末魔と共に消滅する。
「よし、やった!」
私は撃退したことに安堵する。
「いえ、まだです。次の攻撃を備えなさい」
「え?」
エレノーラ様の指示に驚いていると、舞台の中央部に青いオーラの球が出現する。そしてエレノーラ様から衝撃の事実が明かされる。
「アンドロスは一度だけですが、復活するのです……」
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【まめちしき】
【ラターキン】……身長約一・八メートルの低位デーモン。左右非対称で醜い容姿、緑と紫が斑になった皮膚には毛が生えていないが、針金のような剛毛が少しだけ生えている。頭部は長く、小さく赤い目は憎悪があふれている。粗野で残忍。暴力以外理解できない。スナップ=トング(締め金火箸)かトリブレード(三本腕のナイフ)を好んで使用する。防具は着用しない。通常は三体以上の徒党を組んで行動する。
【アンドロス】……十二本の巨木を守護する儀式執行者であり、永遠の供犠を見届ける監視者。巨大な黒檀の如き樹皮に覆われた獣人の姿。頭部は古代の兜に覆われ、兜の奥には燃えさかる赤い瞳が十二個。両腕は太い根のようで、敵を絡め取り圧殺する。背中には死んだ天使達の翼の残骸が十二対、黒く腐りつつも禍々しく動く。
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