「偽聖女の妹が良い」と婚約破棄された私、辺境の呪われ公爵様に拾われ溺愛されています~今さら国が滅びそうと泣きつかれても手遅れです~

eringi

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第30話 聖女の加護を失った国の末路

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季節は巡り、北の地アイスバーン領にも、遅い春が訪れていた。
雪解け水が小川となって流れ、黒土からは私が魔法で咲かせた花々だけでなく、自然の草花も芽吹き始めている。
城の窓を開けると、凛とした冷気の中に、土と緑の匂いが混じった心地よい風が吹き込んでくる。

「……平和ですね」

私はバルコニーで紅茶を飲みながら、眼下に広がる城下町を眺めていた。
街は活気に溢れている。
ハンスさんの農場で採れた作物が市場に並び、ロベルト様が作ったジム(なぜか大盛況だ)からは、男たちの野太い掛け声が聞こえてくる。
かつて「死の大地」と呼ばれた場所とは、到底思えない光景だ。

「ああ。君がくれた春だ」

背後から、レオン様が私を抱きしめた。
その腕の温もりに、私は安心して身を預ける。
結婚式を終え、正式に公爵夫人となってから数日。
私たちの甘い生活は、落ち着くどころか日に日に糖度を増していた。

しかし、そんな穏やかな北の地とは対照的に、南の空――王都の方角には、不穏な暗雲が立ち込めているのを、私の聖女としての感覚が捉えていた。

「……旦那様、エルナ様」

静かな時間を破るように、執事のセバスチャンが現れた。
その手には、黒い封蝋がされた一通の書状があった。

「王都より、急報です」

セバスチャンの声は重かった。

「昨夜未明、国王陛下が崩御されました」

「……そうか」

レオン様は表情を変えず、短く答えた。
驚きはなかった。
国王陛下は長らく病床にあり、カイル殿下の廃嫡や、バルドス元宰相の悪事を知ったショックで、すでに心身共に限界を迎えていたことは知っていたからだ。

「最後は、安らかだったのか?」

「いえ……。報告によれば、うわ言のようにカイル様の名を呼び、国の行く末を案じながら、苦悶のうちに息を引き取られたとか」

あまりにも救いのない最期だ。
自身の息子が国を傾け、信じていた部下に裏切られ、頼みの綱だった聖女(私)には見限られた。
王としての無念は、計り知れないだろう。

「……ご冥福をお祈りします」

私は静かに目を閉じ、祈りを捧げた。
私を冷遇した王家の一員ではあるけれど、死者に鞭打つ趣味はない。

「問題は、これからです」

セバスチャンが書状を開いた。

「王位継承者であったカイル様は廃嫡され、現在は鉱山で労働中。他の王族の方々も、バルドス元宰相の傀儡だったり、他国へ嫁いでいたりと、即座に王位を継げる者がおりません。……つまり、玉座が空席となったのです」

「空位、か。……一番荒れるパターンだな」

レオン様が冷ややかに呟く。

「現在、王都では有力貴族たちによる『暫定評議会』が発足しましたが……誰が主導権を握るかで、すでに内乱寸前の状態だそうです。食料の配給も滞り、治安は悪化の一途を辿っております」

私が王都に降らせた浄化の雨により、当面の危機は去ったはずだった。
水は戻り、瘴気は晴れた。
けれど、一度崩れた「社会のシステム」と「人の心」までは、魔法で治すことはできない。

聖女という精神的支柱を失い、王という権威を失った国。
そこに残されたのは、欲望と不安に駆られた人間たちだけだ。

「さらに……悪い知らせがもう一つ」

セバスチャンは言いにくそうに続けた。

「国境付近に、大量の難民が押し寄せてきています。王都の混乱から逃れ、豊かな北の地へ救いを求める人々です。その数、数千とも……」

「数千……!」

私は息を呑んだ。
一般市民だけではないだろう。
没落した貴族や、王都での地位を失った神官たちも含まれているはずだ。

「どうしますか、レオン様。……全員を受け入れるには、さすがにキャパシティが……」

「ああ。それに、手放しで受け入れれば、我が領の治安まで脅かされる」

レオン様は手すりを指先で叩き、冷徹な計算を巡らせていた。
彼は慈悲深い領主だが、甘くはない。
自分の領民を守るためなら、非情な決断も厭わない人だ。

「……行くぞ、エルナ。国境へ」

彼は決断した。

「線を引く時が来たようだ。……腐り落ちる大国と、新生する我々の地との間に」

   ***

私たちは再び、国境の砦へと向かった。
そこには、地獄絵図が広がっていた。

「開けろ! ここを通せ!」
「私は男爵だぞ! 優先的に保護しろ!」
「水……食べ物を……」

砦の門前には、王都から逃げてきた人々がごった返していた。
身なりのいい貴族たちが、金品を振りかざして衛兵に詰め寄り、その後ろでは平民たちが力なく座り込んでいる。
中には、略奪を働こうとする暴徒化した者たちもおり、警備兵たちが必死に抑え込んでいる状況だ。

「……酷い有様だな」

氷竜から降り立ったレオン様が、その光景を見下ろして吐き捨てた。
彼の登場に、群衆がざわめく。

「あ、アイスバーン公爵だ!」
「聖女様もいるぞ!」

人々が一斉にこちらへ殺到しようとする。

「助けてくれ! 王都はもうおしまいだ!」
「貴族同士が殺し合いを始めたんだ!」
「あんたたちには義務があるだろう! 俺たちを養え!」

勝手な言い分だ。
自分たちで聖女を追い出し、国をダメにしておきながら、困ったら寄生しようとする。
特に、前列で喚いている貴族たちの顔には、かつて私を「地味な聖女」と嘲笑っていた者たちの姿もあった。

「静まれ」

レオン様が片手を上げた。
ドォォォォン!!
彼の手から放たれた氷の壁が、群衆の目の前に出現し、物理的に彼らを遮断した。

「ひぃっ!?」

「私の領土に、許可なく足を踏み入れることは許さん」

レオン様の声は、拡声魔法によって平原全体に響き渡った。

「貴様らは、自分たちの国を捨てて逃げてきた敗北者だ。……その自覚があるのか?」

「な、何を言う! 我々は被害者だ! 王家が無能だったせいだ!」
「そうだ! 公爵、お前は我々を保護する義務がある!」

貴族の一人が叫んだ。

「義務などない」

レオン様は一刀両断した。

「私はアイスバーン領の領主であり、王国の尻拭い係ではない。……それに、貴様らが王都で何をしていたか、私は知っているぞ」

彼は冷たい視線で貴族たちを射抜いた。

「ミューアに取り入り、甘い汁を吸っていた者。バルドスと結託し、裏金を溜め込んでいた者。……そして、エルナを迫害し、追放に賛成した者たち」

「っ……!」

図星を突かれ、多くの者が顔を背けた。

「私の妻を傷つけた者たちを、私が養うとでも思ったか? ……図々しいにも程がある」

レオン様の殺気に、貴族たちは後ずさった。
しかし、群衆の後ろの方からは、また違う声が聞こえてきた。

「お慈悲を……! 子供だけでも……!」
「俺たちは、ただ真面目に働いていただけなんです……!」
「畑が枯れて、食べるものがないんです……!」

それは、政治にも権力争いにも無縁だった、一般の民衆たちの悲痛な叫びだった。
彼らは王家の失政の犠牲者だ。
彼らまで見捨てることは、私にはできなかった。

「レオン様」

私は彼の袖を引いた。
レオン様は私を見て、ふっと表情を緩めた。
私の言いたいことが分かったようだ。

「……分かっている、エルナ。君ならそう言うと思ったよ」

彼は群衆に向き直り、宣言した。

「選別を行う!」

「せ、選別?」

「我が領民として受け入れるのは、『働く意志があり、過去の罪を持たない者』のみだ。……身分は関係ない。貴族だろうが平民だろうが、一から開拓民として汗を流す覚悟がある者だけ、門をくぐることを許す」

レオン様は氷の壁の一部を開いた。
そこには、セバスチャンとロベルト様が待ち構えていた。

「これより、『真実の水晶』による審査を行う! 過去の悪事や、嘘をついている者は水晶が赤く光る! その場合は即座に追放だ!」

ロベルト様が巨大な水晶玉を掲げた。
バルドスから没収した魔道具を、嘘発見器として改造したものだ。

「さあ、並べ! 筋肉に嘘はつけないぞ!」

その条件を聞いて、貴族たちは顔色を変えた。

「は、働く? 私が? 泥仕事をしろと言うのか!?」
「ふざけるな! 私は伯爵だぞ!」
「水晶なんてインチキだ! 通せ!」

彼らは審査を拒否し、暴れようとした。
しかし、レオン様は容赦しなかった。

「条件を飲めない者は去れ。……ここは楽園ではない。生きるための戦場だ」

ヒュンッ!
氷の礫が、暴れる貴族たちの足元を穿つ。

「ひぃぃぃ!」

プライドの高い貴族や、やましいことがある者たちは、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
あるいは、諦めて列に並ぶ者もいたが、水晶の判定で次々と弾かれていった。

一方で、必死に生きようとする平民たちは、涙を流して審査を受けた。

「通ってよし!」
「ありがとう……ありがとうございます……!」

合格した者たちは、温かい毛布とスープを与えられ、領内へと導かれていく。
私はその一人一人に、治癒魔法をかけ、疲れを癒やしてあげた。

「ようこそ。……北の冬は厳しいですが、みんなで助け合えば温かい場所ですよ」

「聖女様……! 一生ついていきます!」

数時間の選別の末、約半数の人々が受け入れられ、残りの半数(主に腐敗貴族)は追い返された。
彼らは捨て台詞を吐きながら、荒廃した王都へと戻っていくしかなかった。

「……これで、よかったのでしょうか」

私は去りゆく人々の背中を見つめた。
彼らの未来は暗い。
王都に戻っても、待っているのは権力争いと飢餓だけだ。

「彼らが選んだ道だ」

レオン様は私の肩を抱いた。

「それに、彼らが戻ることで、王都の崩壊はさらに加速するだろう。……無能な者同士が足を引っ張り合い、自滅していく」

残酷だが、それが現実だ。
聖女の加護を失い、自浄作用を失った組織の末路。

「エルナ。……最後に一つ、仕事を頼めるか?」

「仕事、ですか?」

「ああ。……この国境に、絶対不可侵の『壁』を作ってほしい」

レオン様は、アイスバーン領と王国を隔てる境界線を指差した。

「これ以上、王都の穢れがこちらへ流れ込まないように。……そして、我々が彼らとは違う道を歩むという決別の証として」

「……分かりました」

私は頷いた。
それは、私が生まれ育った国との、完全なる絶縁宣言だ。

私は境界線の上に立った。
レオン様が後ろから私を抱きしめ、魔力を注いでくれる。
二人の魔力が混ざり合い、巨大なエネルギーの渦となる。

(さようなら、ルミナス王国。
 貴方たちが捨てた聖女は、ここで新しい国を作ります)

『――聖域結界(サンクチュアリ・バリア)・絶氷の城壁(アイス・ウォール)!』

ズズズズズ……!

大地が揺れ、境界線に沿って巨大な氷の壁が隆起した。
それは天高くそびえ立ち、太陽の光を受けてダイヤモンドのように輝く。
物理的な壁であると同時に、強力な浄化と防御の結界が施された、難攻不落の要塞壁だ。

「……美しい」

レオン様が呟いた。

「これが、新しい国境だ」

壁の向こう側は、もう見えない。
あちら側がどうなろうと、もう私たちには関係のないことだ。
私たちは、壁の内側で、自分たちの楽園を守り抜くのだから。

   ***

数日後。
アイスバーン公爵家は、ルミナス王国からの「独立」を宣言した。
王家が事実上崩壊し、機能不全に陥っている今、従う義理はないという判断だ。
近隣諸国もこれを即座に承認した。
「本物の聖女」と「最強の公爵」がいる北の地を敵に回す馬鹿はいなかったし、むしろ国交を結びたがっていたからだ。

こうして、北の大地は『アイスバーン公国』となり、レオンハルト様は初代大公に、私は大公妃となった。

一方、壁の向こうのルミナス王国は――悲惨な道を辿っていた。

玉座を巡って貴族たちが争い、国土は分割され、小国が乱立する戦国時代へと突入した。
インフラは崩壊し、かつての栄華を誇った王都は見る影もなく荒れ果てた。
カイル殿下が労働させられている鉱山だけが、皮肉にもアイスバーン公国の管理下に置かれていたため、最も治安が良く、食料も保証されている場所だという噂さえ流れた。

「……皮肉なものですね」

新しい公国の執務室で、私は報告書を読みながら苦笑した。

「カイル様、鉱山で『班長』に昇格したそうです。『俺のツルハシ捌きを見ろ!』と、意外と生き生きしているとか」

「馬鹿は死ななきゃ治らないと言うが……環境が変われば、使い道はあるということか」

レオン様も書類にサインをしながら笑った。
彼の横顔は、以前のような険しさはなく、充実感に満ちていた。

「ミューアも、ロベルトの領地で『筋肉トレーニング・インストラクター』として人気者になっているらしいぞ。『可愛くなりたいならスクワットよ!』が口癖だとか」

「ふふっ、あの子らしいですわ」

みんな、それぞれの場所で、新しい人生を歩んでいる。
それは決して、私の望んだ「みんなで仲良く」という結末ではなかったけれど。
それぞれが自分の行いに見合った場所で、精一杯生きているのなら、それでいいのかもしれない。

「エルナ」

レオン様がペンを置き、私を呼んだ。

「はい、あなた」

「仕事は終わりだ。……散歩に行かないか?」

「ええ、喜んで」

私たちは手を取り合い、バルコニーへと出た。
そこからは、生まれ変わった領土が一望できた。
青々と茂る畑、活気ある街並み、そして遠くに見える、国を守る氷の城壁。

「見てごらん、エルナ。……これが、君と私が作った国だ」

「はい。……とても美しいです」

「聖女の加護を失った国は滅んだ。……だが、聖女の愛を得たこの国は、これからもっと繁栄する」

レオン様は私を抱き寄せ、夕日に染まる空の下でキスをした。

「愛している。……私の女王様」

「愛しています。……私の王様」

聖女の加護。
それは、決して一方的な奉仕ではない。
愛し、愛され、互いに支え合う信頼関係の中にこそ宿るもの。
それを失った者たちの末路は哀れだったけれど、私たちはその教訓を胸に、この幸せを永遠に守り抜くだろう。

新しい国の歴史は、ここから始まる。
氷の公爵と、黒髪の聖女。
そして、二人を囲む温かい人々によって紡がれる、希望の物語として。

(第30話 完)
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