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第四章〜六大魔王復活〜
第66話 〜もう一人の転生者〜
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ニイガル国の西部に、とある有名な山がある。この世界で屈指の火山、バーンマウンテンである。常に噴火した状態であり、消えない炎とガスが蔓延し、人はおろか動物や植物でさえも、生きては行けない不毛の土地となっていた。
だが、最近その山の周辺に魔物が見られるようになった。本来なら餌になる生き物がいないところでは魔物も住み着かないはずだが、その数がだんだんと増えているらしい。そして……山の頂上、噴火口の近くには、いつのまにか大きな城があり、その城には六大魔王最後の2柱、魔王ルキフゲロフォカレと魔王サタナキアの姿があった。
「なぁサタナキアよ、六大魔王ももはや私と貴様のみとなってしまったなぁ。」
「仕方ないだろう。あの魔王ネビロスなぞ、自分から喜んで散っていったようなものだぞ。それに……お前はこの六大魔王の筆頭だろう。最後に残るのは当然だ。」
「筆頭と言っても、魔王ネビロスや最強の魔王と言われた貴様の方が、力は上だろう。それにお前には、魔王を超える力があると言われる悪魔、アモンもまだ残っていよう」
「フフッ、アモンなどは彼奴が唯一認めていたグラシャラボラスと魔王ネビロスを倒したヒイロという男と戦いたくてウズウズしているぞ。……まぁそう言う俺もヒイロという男には興味があるがな」
「まぁどうせ我らはつねに滅びる運命、だとしたら、思う存分好きに生きて、好きに消えるのが良かろう。魔王筆頭たる私も……魔王らしく世界を恐怖に陥れてやろう」
「ふっ、それでこそ六大魔王筆頭、ルキフゲロフォカレだ。ともに派手な宴をしようではないか。あぁ待ち遠しいなぁ、早く戦える日が来てくれるといいが」
「まぁサタナキアよ、ここで一緒に待っておれ。そのうち奴らの方からこの魔王城の存在に気付いてやってきてくれるだろう。私とバエルはそれまで最後に相応しい程眷族を増やしやる」
魔王と人類の最終決戦がもうじき始まろうとしていた。そしてそれは、同時に魔神がこの世界に誕生し、世界の運命、《最後の神判》が近づいてきているのであった……。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
一方その頃、まだ最後の魔王たちが復活したことに気付いていないヒイロは、ロイと一緒にトキオ文明国に来ていた。目的はトキオ文明国にいるSSランク冒険者、《オートギア》のヴァンジャンス。ヒイロがこの世界に転生してきて23年。もしかしたら初めて同じ異世界からの人間に出会えるかもと、期待に胸を躍らせていた。
トキオ文明国には冒険者ギルドや商人ギルド、職人ギルドというものはなく、代わりにすべてが統合されているトキオ文明国直轄ギルドがある。もちろん地方には支部ギルドもあるが、すべて管理がそこでされている。ロイとヒイロはまずそこへ行き、ヴァンジャンスの住んでいるところを聞いた。個人的な情報だったが、勇者ロイという肩書きのおかげでスムーズに対応してもらえた。
ヴァンジャンスの住所は、首都のシンジュになっていたものの、実際は街並みからかなり離れ、誰も住んでいなそうな地域でぽつんと一軒あるだけだった。その家も無機質な感じで生活感が全くない。2人は家の前まで来ると、ロイが大きな声で呼びかける。
「すいませ~ん、ロイで~す!ヴァンジャンスさんいらっしゃいますか~!」
「………………。」
「すいませ~ん!!この前、一緒に戦った勇者のロイで~す!!いますか~?ヴァンジャンスさ~ん!」
「…………。」
「……。」
「いなそうですかね……すいまーー」
「うるさい!!今出る!」
「う、うるさい?……ヒイロさん、今うるさいって言われました……」
きっと今まで生きてきて、怒られたことや暴言を吐かれたことのないだろうロイは、それだけで涙目になっていた。
「……どんまい」
2人が、玄関前で待つこと数分後。ヴァンジャンスは家から出てきた。
「急にお邪魔してすいません」
「あぁなにかようか?」
ヴァンジャンスはロイと会話しつつ、目線はヒイロにあった。ヒイロは自分から挨拶をする。
「初めまして、同じSSランク冒険者のヒイロです」
「ほぉ……やはりあんたがあの《神降ろし》か。ロイやイスカリオテがよくお前の話をするから気になってはいたんだ。」
「オレもですよ。少し話がしたいと思って会いに来たんです。」
「じゃあここで話しててもあれなんで、近くのお店でも行きますか?」
ロイがそう言ったが、ヒイロには近くにお店らしきものはなかった。
「そうだな。」
ヒイロの予想通り、結局来た道をかなり引き返す。
こうして、ヒイロとヴァンジャンスは初めてお互いを認識し、話すこととなった。ある意味、運命で決められていたかもしれない。
「さてと……ヒイロと言ったか、オレに話したいこととは?」
「28歳で彗星の如く現れ、SS冒険者になったというから、それまで何をしていたのか、少し気になって。」
「あ、それ、僕も気になります!」
「別に……今までは国の兵器を開発する部署で働いていた。そして、それに飽きて暇つぶしに冒険者になったらいつのまにかSSランクにさせられ、魔王と戦わされただけだ」
「えっ?それだけ?その力は元からあったんですか?きっとユニークスキルですよね?見たことも聞いた事もないです!……?そういえば、ヒイロさんのそのユニークスキルですよね?そっちも聞いたことない……」
「そう……俺のもユニークスキル。それとヴァンジャンスさんのその転職は……」
「五月蝿いぞ、ロイ。この力は小さい頃に気付いた。多分、ユニークスキルと天職が合わさった力なのだろう。それより俺は物心ついた時から一人だったからあまり《この世界》を知らないが……ヒイロ、お前が《孤児院》を作っていると知った時、正直驚いた。」
「やっぱり《孤児院》という言葉の意味を知っているのか?なぁあんたの天職、《マシンエンジニア》って……。」
「ふっ……お前も特別な天職なんだろう?」
「えっ??2人とも何の話をしているんですか?それにヒイロさんの天職は《大工》ですよね!」
「……ごめんロイ。周りには嘘をついていたが、俺の本当の天職は《保育士》だ。」
「《ホイクシ》……やはりお前は俺と同じ存在だな?いつ自分の前世を思い出した?」
「?……いつ思い出したというか、俺は生まれた頃から記憶が戻ってる……いや…正確には、転生直後からの記憶がある。」
「!?、ほんとなのか?俺は転生の直後の記憶がない。前世の記憶はあるが、どうして転生したのかがわからない……」
2人の話しに全くついていけないロイは、とりあえず黙って話を聞くことにした。
「そうなのか……じゃぁヴァンジャンス、お前は神の祝福の際、神様と話さなかったのか?」
「いや、話したが……神の名前……いや、姿も思い出せないんだ。俺が覚えているのは神が……《壊せ》と………他にも何か話したような気もするが、目が覚めた時にはそれしか思い出せなかった。」
「壊せ?……それでアンタ自身は思い当たることでもあるのか?」
「……前世や小さい頃の俺だったら、ただ怒りに任せて闇雲に破壊の限りを尽くしていたかもしれない……前世も……この世界も……小さい時から地獄のような世界だったからな」
「じゃあ今はするつもりはないのか?」
「……興味がないな。何よりこの世界に今のところ恨みはない。確かに幼い頃は辛さから世界を……というより自分自身の運命に恨んだこともあったが……今はない」
いつも無口なヴァンジャンスが、ヒイロと会ってから、普通に話すのを見て、驚きながらも、ロイも話に気になり、割り込んでくる。
「ヴァンジャンスさんに……その何か、変わるきっかけでもあったんですか?」
「……前世だけなら間違いなく……世界への復讐……目の前の物全てを壊していただろう……まぁこの世界では八つ当たりかもしれんがな……。だが、この世界でももの心がつく頃には既に親はいなかった。きっと俺には親……家族というものに縁がなかったんだな……」
ヴァンジャンスは、昔のことを思い出すように話し始める。
「……またか……俺は何のために生まれたのだと……この世界でも絶望していた頃だった。そんな時、ある老人の夫婦に出会った。いや、夫婦だけじゃない……俺に人の暖かさを、温もりを教えてくれたお節介な年寄り共がいたんだ……今はもう……いないがな……だから、孤児院を作ったと聞いて、お前に興味を持った」
「ん?どうしてそこで、俺と孤児院につながる?」
「もちろん、最初はコイツらから聞いた時はただのチート野郎だと思っていた。だがそのうち、孤児院や障害者の施設を作り始めてると聞いて、俺と同じ存在だと言うことに気付いた。施設なんてものを……一から作ろうと思って作れるものじゃない……きっと前世がそういう職業だったんだろうとな。おいヒイロ、この世界は、子どもだけじゃない……年寄り共にも厳しい世界だ……。だから老人用の施設も作れ。口減らしに山に捨てられないように……オレはそれをお前に言いたかった。」
「……なるほどな。お前にとって……わかるよ。オレは前世も今世も祖父母は早くに亡くしていたけど……俺にとっての子どもがお前にとってのお年寄りだったんだな。専門では無いけど、いずれそっちも作ろうと思っていた。ただし……注文したからにはあんたも手伝えよ。転生の先輩。」
「……俺の天職は、お前の天職と違って福祉系じゃない。前世もどちらかというと真逆だ。だから限られているが、出来ることは何でもしよう。」
「それでいい。よろしく頼む。実はな、俺の知り合いに《社会福祉士》って天職をもらったやつがいるんだ。転生者じゃないが少しずつ、そういう新しい天職も出てきているんだ。」
「ほんとなのか!?」
「あぁだから近いうちにあんたの希望も叶えられると思う。」
「そうか……わかった」
「あの~そろそろお二人の話しは終わりました?ヴァンジャンスさんてそんなに話をする人なんですね!!!」
ロイは自分もヴァンジャンスと話したいと言う気持ちを全面に出しながら目を輝かせている。
「あぁ……だが、俺はガキは嫌いだ。」
「ははっ、せめて苦手って言えよ。」
「ヒイロさ~ん、ガキって言われました~」
「気にするな、少しばかり言葉のチョイスが悪いだけだ。」
こうして転生者2人が出会った。この、出会いがこれからまた、この世界の運命に関わってくることをこの3人はまだ知らない。
だが、最近その山の周辺に魔物が見られるようになった。本来なら餌になる生き物がいないところでは魔物も住み着かないはずだが、その数がだんだんと増えているらしい。そして……山の頂上、噴火口の近くには、いつのまにか大きな城があり、その城には六大魔王最後の2柱、魔王ルキフゲロフォカレと魔王サタナキアの姿があった。
「なぁサタナキアよ、六大魔王ももはや私と貴様のみとなってしまったなぁ。」
「仕方ないだろう。あの魔王ネビロスなぞ、自分から喜んで散っていったようなものだぞ。それに……お前はこの六大魔王の筆頭だろう。最後に残るのは当然だ。」
「筆頭と言っても、魔王ネビロスや最強の魔王と言われた貴様の方が、力は上だろう。それにお前には、魔王を超える力があると言われる悪魔、アモンもまだ残っていよう」
「フフッ、アモンなどは彼奴が唯一認めていたグラシャラボラスと魔王ネビロスを倒したヒイロという男と戦いたくてウズウズしているぞ。……まぁそう言う俺もヒイロという男には興味があるがな」
「まぁどうせ我らはつねに滅びる運命、だとしたら、思う存分好きに生きて、好きに消えるのが良かろう。魔王筆頭たる私も……魔王らしく世界を恐怖に陥れてやろう」
「ふっ、それでこそ六大魔王筆頭、ルキフゲロフォカレだ。ともに派手な宴をしようではないか。あぁ待ち遠しいなぁ、早く戦える日が来てくれるといいが」
「まぁサタナキアよ、ここで一緒に待っておれ。そのうち奴らの方からこの魔王城の存在に気付いてやってきてくれるだろう。私とバエルはそれまで最後に相応しい程眷族を増やしやる」
魔王と人類の最終決戦がもうじき始まろうとしていた。そしてそれは、同時に魔神がこの世界に誕生し、世界の運命、《最後の神判》が近づいてきているのであった……。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
一方その頃、まだ最後の魔王たちが復活したことに気付いていないヒイロは、ロイと一緒にトキオ文明国に来ていた。目的はトキオ文明国にいるSSランク冒険者、《オートギア》のヴァンジャンス。ヒイロがこの世界に転生してきて23年。もしかしたら初めて同じ異世界からの人間に出会えるかもと、期待に胸を躍らせていた。
トキオ文明国には冒険者ギルドや商人ギルド、職人ギルドというものはなく、代わりにすべてが統合されているトキオ文明国直轄ギルドがある。もちろん地方には支部ギルドもあるが、すべて管理がそこでされている。ロイとヒイロはまずそこへ行き、ヴァンジャンスの住んでいるところを聞いた。個人的な情報だったが、勇者ロイという肩書きのおかげでスムーズに対応してもらえた。
ヴァンジャンスの住所は、首都のシンジュになっていたものの、実際は街並みからかなり離れ、誰も住んでいなそうな地域でぽつんと一軒あるだけだった。その家も無機質な感じで生活感が全くない。2人は家の前まで来ると、ロイが大きな声で呼びかける。
「すいませ~ん、ロイで~す!ヴァンジャンスさんいらっしゃいますか~!」
「………………。」
「すいませ~ん!!この前、一緒に戦った勇者のロイで~す!!いますか~?ヴァンジャンスさ~ん!」
「…………。」
「……。」
「いなそうですかね……すいまーー」
「うるさい!!今出る!」
「う、うるさい?……ヒイロさん、今うるさいって言われました……」
きっと今まで生きてきて、怒られたことや暴言を吐かれたことのないだろうロイは、それだけで涙目になっていた。
「……どんまい」
2人が、玄関前で待つこと数分後。ヴァンジャンスは家から出てきた。
「急にお邪魔してすいません」
「あぁなにかようか?」
ヴァンジャンスはロイと会話しつつ、目線はヒイロにあった。ヒイロは自分から挨拶をする。
「初めまして、同じSSランク冒険者のヒイロです」
「ほぉ……やはりあんたがあの《神降ろし》か。ロイやイスカリオテがよくお前の話をするから気になってはいたんだ。」
「オレもですよ。少し話がしたいと思って会いに来たんです。」
「じゃあここで話しててもあれなんで、近くのお店でも行きますか?」
ロイがそう言ったが、ヒイロには近くにお店らしきものはなかった。
「そうだな。」
ヒイロの予想通り、結局来た道をかなり引き返す。
こうして、ヒイロとヴァンジャンスは初めてお互いを認識し、話すこととなった。ある意味、運命で決められていたかもしれない。
「さてと……ヒイロと言ったか、オレに話したいこととは?」
「28歳で彗星の如く現れ、SS冒険者になったというから、それまで何をしていたのか、少し気になって。」
「あ、それ、僕も気になります!」
「別に……今までは国の兵器を開発する部署で働いていた。そして、それに飽きて暇つぶしに冒険者になったらいつのまにかSSランクにさせられ、魔王と戦わされただけだ」
「えっ?それだけ?その力は元からあったんですか?きっとユニークスキルですよね?見たことも聞いた事もないです!……?そういえば、ヒイロさんのそのユニークスキルですよね?そっちも聞いたことない……」
「そう……俺のもユニークスキル。それとヴァンジャンスさんのその転職は……」
「五月蝿いぞ、ロイ。この力は小さい頃に気付いた。多分、ユニークスキルと天職が合わさった力なのだろう。それより俺は物心ついた時から一人だったからあまり《この世界》を知らないが……ヒイロ、お前が《孤児院》を作っていると知った時、正直驚いた。」
「やっぱり《孤児院》という言葉の意味を知っているのか?なぁあんたの天職、《マシンエンジニア》って……。」
「ふっ……お前も特別な天職なんだろう?」
「えっ??2人とも何の話をしているんですか?それにヒイロさんの天職は《大工》ですよね!」
「……ごめんロイ。周りには嘘をついていたが、俺の本当の天職は《保育士》だ。」
「《ホイクシ》……やはりお前は俺と同じ存在だな?いつ自分の前世を思い出した?」
「?……いつ思い出したというか、俺は生まれた頃から記憶が戻ってる……いや…正確には、転生直後からの記憶がある。」
「!?、ほんとなのか?俺は転生の直後の記憶がない。前世の記憶はあるが、どうして転生したのかがわからない……」
2人の話しに全くついていけないロイは、とりあえず黙って話を聞くことにした。
「そうなのか……じゃぁヴァンジャンス、お前は神の祝福の際、神様と話さなかったのか?」
「いや、話したが……神の名前……いや、姿も思い出せないんだ。俺が覚えているのは神が……《壊せ》と………他にも何か話したような気もするが、目が覚めた時にはそれしか思い出せなかった。」
「壊せ?……それでアンタ自身は思い当たることでもあるのか?」
「……前世や小さい頃の俺だったら、ただ怒りに任せて闇雲に破壊の限りを尽くしていたかもしれない……前世も……この世界も……小さい時から地獄のような世界だったからな」
「じゃあ今はするつもりはないのか?」
「……興味がないな。何よりこの世界に今のところ恨みはない。確かに幼い頃は辛さから世界を……というより自分自身の運命に恨んだこともあったが……今はない」
いつも無口なヴァンジャンスが、ヒイロと会ってから、普通に話すのを見て、驚きながらも、ロイも話に気になり、割り込んでくる。
「ヴァンジャンスさんに……その何か、変わるきっかけでもあったんですか?」
「……前世だけなら間違いなく……世界への復讐……目の前の物全てを壊していただろう……まぁこの世界では八つ当たりかもしれんがな……。だが、この世界でももの心がつく頃には既に親はいなかった。きっと俺には親……家族というものに縁がなかったんだな……」
ヴァンジャンスは、昔のことを思い出すように話し始める。
「……またか……俺は何のために生まれたのだと……この世界でも絶望していた頃だった。そんな時、ある老人の夫婦に出会った。いや、夫婦だけじゃない……俺に人の暖かさを、温もりを教えてくれたお節介な年寄り共がいたんだ……今はもう……いないがな……だから、孤児院を作ったと聞いて、お前に興味を持った」
「ん?どうしてそこで、俺と孤児院につながる?」
「もちろん、最初はコイツらから聞いた時はただのチート野郎だと思っていた。だがそのうち、孤児院や障害者の施設を作り始めてると聞いて、俺と同じ存在だと言うことに気付いた。施設なんてものを……一から作ろうと思って作れるものじゃない……きっと前世がそういう職業だったんだろうとな。おいヒイロ、この世界は、子どもだけじゃない……年寄り共にも厳しい世界だ……。だから老人用の施設も作れ。口減らしに山に捨てられないように……オレはそれをお前に言いたかった。」
「……なるほどな。お前にとって……わかるよ。オレは前世も今世も祖父母は早くに亡くしていたけど……俺にとっての子どもがお前にとってのお年寄りだったんだな。専門では無いけど、いずれそっちも作ろうと思っていた。ただし……注文したからにはあんたも手伝えよ。転生の先輩。」
「……俺の天職は、お前の天職と違って福祉系じゃない。前世もどちらかというと真逆だ。だから限られているが、出来ることは何でもしよう。」
「それでいい。よろしく頼む。実はな、俺の知り合いに《社会福祉士》って天職をもらったやつがいるんだ。転生者じゃないが少しずつ、そういう新しい天職も出てきているんだ。」
「ほんとなのか!?」
「あぁだから近いうちにあんたの希望も叶えられると思う。」
「そうか……わかった」
「あの~そろそろお二人の話しは終わりました?ヴァンジャンスさんてそんなに話をする人なんですね!!!」
ロイは自分もヴァンジャンスと話したいと言う気持ちを全面に出しながら目を輝かせている。
「あぁ……だが、俺はガキは嫌いだ。」
「ははっ、せめて苦手って言えよ。」
「ヒイロさ~ん、ガキって言われました~」
「気にするな、少しばかり言葉のチョイスが悪いだけだ。」
こうして転生者2人が出会った。この、出会いがこれからまた、この世界の運命に関わってくることをこの3人はまだ知らない。
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