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乙女小説作家エロス・フジサキ
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男爵令嬢リヴ・ローニャにはもう一つの名前がある。
乙女小説作家エロス・フジサキ。
新進気鋭の乙女小説作家でちょいエロがお約束。
これまでは騎士とご令嬢や王子様と姫君の王道ラブロマンを主に発表しているが、本当にリヴが書きたいものは別にある。
それは男と男のラブロマンス。
つまりは世にいう男色である。
リヴは根っからの腐女子だ。
男と男が並んで歩いているだけでつい妄想してしまう。
それが好みのカップリングとかであった時にはもはや妄想というよりも暴走に近い。
即興で5つや6つはショートショートや短編を書き上げる自信がある。
リヴは表に顔を出していない。
そのため名前がフジサキなのもあって東の島国出身だと思っている読者は多い。
おかげで読者からの贈り物にはこの国では珍しい着物や干物なんかを頂けることが多く、食べ物はありがたく頂き、着物等は高く売れるので生活費の足しにさせてもらっている。
リヴの家は貧乏貴族だ。
一応王都の近くに領地を持ってはいるが、小さな村と山しかない。
その山も領地は山のごく一部で、鉱物の採れる場所は反対側。
税収でウハウハどころか家計は常に火の車である。
リヴは今年で17才。
本来ならとうに社交界デビューをはたしている年頃だが、ドレスを買うどころか日々の食費にも事欠く。
今はリヴの作家業でかなりマシにはなったが、それでも父親は王都で商家の門番をしており、その金を国に納める税金の一部にあてている。
領地からはまともに金など入らないのに領地があるのだからとしっかりその分の税金は取られる。
これいかに。
それでも領民たちはたまに帰ってくる領主を歓迎してくれるし、一人領地に残っている兄はその家族と共に懸命に領主代行を努めているから、なんとか取り上げられないように頑張っている。
そんなリヴは今新作を執筆中だ。
待望の男と男のラブロマンスである。
渋る出版社を絶対一定以上のニーズはある!と説き伏せて執筆までこぎ着けた。
第一段は明日発売される。
その話にはモデルがいて、リヴはそのモデルを観察しに出掛けるのが毎日の日課だ。
場所は騎士団訓練所。
筋肉ムキムキなステキ男子たちが戯れるリヴ的たまらんスポットである。
リヴは筋肉も好きだ。大好きだ。
いつか結婚しないとならないとなったら(いまのところその気はまったくないが)年上のステキ筋肉なオジサマがいい。
優しくてリヴの趣味と仕事を認めてくれて小金持ちならなお良い。
が、今はリヴを愛してくれる人よりも男同士愛し合ってくれる人がいい。
(今日も英雄さんと副団長さんいるかなー?)
乙女の妄想を全開にして、リヴは今日も訓練所に向かう。
一月ほど前の雨の日、近くに雷が落ちて気を失ったリヴを抱き上げてくれた英雄さんとその横でリヴを見下ろしていた副団長さんを見た時からリヴの頭はその二人の妄想でいっぱいだった。
乙女小説作家エロス・フジサキ。
新進気鋭の乙女小説作家でちょいエロがお約束。
これまでは騎士とご令嬢や王子様と姫君の王道ラブロマンを主に発表しているが、本当にリヴが書きたいものは別にある。
それは男と男のラブロマンス。
つまりは世にいう男色である。
リヴは根っからの腐女子だ。
男と男が並んで歩いているだけでつい妄想してしまう。
それが好みのカップリングとかであった時にはもはや妄想というよりも暴走に近い。
即興で5つや6つはショートショートや短編を書き上げる自信がある。
リヴは表に顔を出していない。
そのため名前がフジサキなのもあって東の島国出身だと思っている読者は多い。
おかげで読者からの贈り物にはこの国では珍しい着物や干物なんかを頂けることが多く、食べ物はありがたく頂き、着物等は高く売れるので生活費の足しにさせてもらっている。
リヴの家は貧乏貴族だ。
一応王都の近くに領地を持ってはいるが、小さな村と山しかない。
その山も領地は山のごく一部で、鉱物の採れる場所は反対側。
税収でウハウハどころか家計は常に火の車である。
リヴは今年で17才。
本来ならとうに社交界デビューをはたしている年頃だが、ドレスを買うどころか日々の食費にも事欠く。
今はリヴの作家業でかなりマシにはなったが、それでも父親は王都で商家の門番をしており、その金を国に納める税金の一部にあてている。
領地からはまともに金など入らないのに領地があるのだからとしっかりその分の税金は取られる。
これいかに。
それでも領民たちはたまに帰ってくる領主を歓迎してくれるし、一人領地に残っている兄はその家族と共に懸命に領主代行を努めているから、なんとか取り上げられないように頑張っている。
そんなリヴは今新作を執筆中だ。
待望の男と男のラブロマンスである。
渋る出版社を絶対一定以上のニーズはある!と説き伏せて執筆までこぎ着けた。
第一段は明日発売される。
その話にはモデルがいて、リヴはそのモデルを観察しに出掛けるのが毎日の日課だ。
場所は騎士団訓練所。
筋肉ムキムキなステキ男子たちが戯れるリヴ的たまらんスポットである。
リヴは筋肉も好きだ。大好きだ。
いつか結婚しないとならないとなったら(いまのところその気はまったくないが)年上のステキ筋肉なオジサマがいい。
優しくてリヴの趣味と仕事を認めてくれて小金持ちならなお良い。
が、今はリヴを愛してくれる人よりも男同士愛し合ってくれる人がいい。
(今日も英雄さんと副団長さんいるかなー?)
乙女の妄想を全開にして、リヴは今日も訓練所に向かう。
一月ほど前の雨の日、近くに雷が落ちて気を失ったリヴを抱き上げてくれた英雄さんとその横でリヴを見下ろしていた副団長さんを見た時からリヴの頭はその二人の妄想でいっぱいだった。
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