260 / 334
第260話 計画が大雑把
しおりを挟む
とにかく、こうやって地味にユキの計画を阻止して行くしかない。
そして、きっと第二段階とはシュレッダー事件で、第三はシャッターのいたずら書きなのであろうが、これらをユキはどのように調理して『クリスマスパーティー』に出すのか予想すらつかない。
でも、根性曲がりのユキのことだ。結果的にとんでもない事態になるのは絶対に間違いない。
「そうか。だけど、目撃者がいた方が信憑性があるんじゃないのか」
ユキが不服そうに言う。
「いえいえ! これで十分ですから。それと――先ほど、第一段階とおっしゃっていましたが、第二段階では何を計画しているのでしょうか」
佐野は、しれっとした顔で聞いてみる。
「次か? いや、全然決めていない」
あっけらかんと答える。
「え」
佐野は両眉を上げる。
「暴力行為の報告の結果を見てから考える。案外、それで一気にカタがつくかもしれないからだ。これを発端に星崎やレイナの悪事が芋づる式に表沙汰になる可能性が高いからな」
「はあ」
なんと大雑把な。佐野は拍子抜けする。しかし、実にユキらしいとも思う。
そして、未定であれば逆に助かる。この第一段階で食い止めておけば、ユキの作戦を完全に封じ込めることができるからだ。
そして、きっと第二段階とはシュレッダー事件で、第三はシャッターのいたずら書きなのであろうが、これらをユキはどのように調理して『クリスマスパーティー』に出すのか予想すらつかない。
でも、根性曲がりのユキのことだ。結果的にとんでもない事態になるのは絶対に間違いない。
「そうか。だけど、目撃者がいた方が信憑性があるんじゃないのか」
ユキが不服そうに言う。
「いえいえ! これで十分ですから。それと――先ほど、第一段階とおっしゃっていましたが、第二段階では何を計画しているのでしょうか」
佐野は、しれっとした顔で聞いてみる。
「次か? いや、全然決めていない」
あっけらかんと答える。
「え」
佐野は両眉を上げる。
「暴力行為の報告の結果を見てから考える。案外、それで一気にカタがつくかもしれないからだ。これを発端に星崎やレイナの悪事が芋づる式に表沙汰になる可能性が高いからな」
「はあ」
なんと大雑把な。佐野は拍子抜けする。しかし、実にユキらしいとも思う。
そして、未定であれば逆に助かる。この第一段階で食い止めておけば、ユキの作戦を完全に封じ込めることができるからだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
81
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる