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最高に幸せな日
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生きているのは皆同じだ。死なない限りは生きている。自分はただ生きているだけなのにと目で訴えるディルを抱えたまま歩き、カウンターに乗せる。
「生きるってのは当たり前じゃねぇぞ。辛くて、寂しくて、悲しくて……それに耐えられずに信じまう人間は山のようにいる。外に出りゃあ、どこ見ても人がいるってのに誰も手を取り合おうとはしねぇ。困ってる奴がいても見て見ぬふりだ。自分が被害者にならなきゃいいって奴のが多いだろ。だから誰も彼もが孤独を感じる」
わかる。大勢の人間が交差する中で、困っていても誰も手を差し伸べてはくれなかった。見て見ぬふりばかり。目が合っても知らんふり。目を合わせようとさえしない者もいた。着ている服が汚いから。靴を履いていないから。そいつらは救うべき人間ではないと判断される。そういう世の中で育ったディルにとって、ジルヴァの言葉は胸を抉るほどわかる話であったが、それらは特別酷い世界でもなかった。事実だから仕方ないと受け入れてしまえば辛くはなかったのだ。
ディルの人生で最も辛かったのは母親が愛情をくれなかったこと。目の前にある愛情は全て妹たちが受け取り、自分には残りカスだってくれなかった。
寂しかったのはあの家で自分は「お兄ちゃん」でしかないこと。
悲しかったのは……ジルヴァが家族だったら、と思ってしまったこと。
ジッと見つめているだけだったつもりのディルの表情が段々と情けないものへと変わるにつれ、逆にジルヴァの表情が明るくなる。
ディルが何も言わないからジルヴァも聴き出そうとはしない。それでも表情を見れば幸せでなかったことはわかる。たった十年しか生きてない子供がこんな表情をしなければならない世界で自分も生きてきた。だからジルヴァはその小さな手をしっかりと握る。
「そんな世の中で必死に踏ん張って生きてるお前だから、俺にできることをしてやりてぇって思うんだ」
「でも……必死で生きてるのは僕だけじゃないよ」
「そうだな。でも俺はお前と出会ったんだ。だからお前にしてやるんだよ。お前が大事にしてる家族にもな。それだけなんだよ」
とてもシンプルな理由だった。出会った子供が必死に生きているから手を差し伸べてやりたくなった。ジルヴァはそのシンプルな理由だけでここまで動いてくれたのだ。
妹には食べさせてやりたい。お腹いっぱい食べて元気になってすくすく成長してほしい。でも母親は……。
もう一度抱き上げてトントンと階段を上がっていくジルヴァの首に腕を回して抱きつくとジルヴァが笑う。
「ガキがグルグル考えすぎんな」
「でも……」
「でも、だって。ガキが使う言葉だって何度言えばわかんだよ」
「さっき僕をガキだって言った」
「そのままいつまでもガキ扱いされたきゃ使い続けりゃいいさ、デモーナくん」
一段上がっていくごとにギシギシと鳴る年季の入った階段。ここを普段は厨房で大きな足音を立てながら短気に動いているのだろうジルヴァがゆっくりと上がっていくのはそうしなければならないからなのか。子供が無邪気に駆け降りればバキッと大きな音を立てて階段下の酒樽へと落ちてしまうのではないか。慎重にか、大事にか、それ相応にゆっくりと上がっていくジルヴァに自分もそうしようと決めた。
自分は今日から夜はここで寝泊まりする。母親はもう夜に働くのをやめたらしく、面倒は昼間でいいと言った。だから夜に妹たちがどうしているのか心配する必要はない。
火を使う厨房がある一階とは違い、二階は白い少し寒い。季節は変われどまだ肌寒く、無意識に身体を擦ってしまう。
「寒いか?」
「ううん、平気。うちはもっと寒いもん」
夜にジルヴァがそこにいるというだけで体温が上がっている気がする。
乗ればギシッと音が鳴るこれまた古いベッド。でもそこはジルヴァが毎日寝ている場所で、そこに今日から自分も寝られるんだと思うとやはり体温が上がる。
「そのタトゥー、綺麗だね」
コックコートを脱いだときもタンクトップから見えていたが、改めて胸元にカラーで入っているタトゥーを見ると手を伸ばしたくなる。何かの花のタトゥーだ。
「これはナーシサスって花だ。テメーを戒めるための花言葉でな」
「いましめる?」
「自惚れんじゃねぇぞってな」
ジルヴァはそういう人間じゃないが、タトゥーをなぞる指と表情が少しだけ優しいものへと変わったから、きっと過去にあった何かでタトゥーを入れることにしたのだろうと察した。
「脱いでいいか?」
「も、もちろんだよ!」
タンクトップまで脱ぐジルヴァになんだか妙に恥ずかしくなって慌てて背中を向けて返事をするディルの耳元に寄った唇がクスクスと笑い声を鳴らす。
「なーに照れてんだよ。女の裸ぐらい見慣れてんだろ」
「で、でもジルヴァのは見慣れてないから!」
この街で暮らしていれば透けた生地の服を着た女が酒に酔っ払いながらフラフラと歩いている。だから女性の体がどういう構造をしているのかディルは既に知っている。それは街を徘徊して金を稼ぐ女たちのせいだけではなく帰ってきて四肢を投げ出す母親のせいでもあった。
「見たいか?」
見たくないとは咄嗟に否定できなかったが、見たいとも言えなかった。
「残念ながら俺は乳もねぇし、腹筋はバッキバキだから見た目と同じで女っ気のねぇ身体してんだわ。俺の裸を想像したことあるお前にはガッカリかもな」
想像したことがないわけじゃない。したことはある。出会ってから今日まで何百回も想像してきた。大人になった自分がジルヴァを抱く想像だってした。でも今のはただのからかいだとわかっている。わかっていても耳まで赤く染めるディルの耳を軽く指先で弾いたジルヴァが言う。
「マセガキ」
嫌な言い方ではない。微笑みがあるとわかるものだ。
グラスに注ぐボトルからトプトプと音がする。寝酒がわかると言っていたジルヴァがこれから一杯やるのだ。酒を飲んでいる姿は一度も見たことがないため、よく合うだろうなと思いながらも振り向けず待っているとすぐにトンッとグラスが置かれる音がした。母親と同じで一気に煽ったのだろう。
ジルヴァが座ることによってギシッと音が鳴り、横になったことでマットが揺れる。
「朝の仕込みがないとはいえ、昼までスヤスヤ寝てられねんだからさっさと寝るぞ」
「う、うん」
ジルヴァは上を向いている。自分も上を向いて寝ようか迷ったが、どうしても裸のジルヴァが視界に入って気になってしまう。十歳といえど男は男。母親が恋しいわけではなく、ジルヴァが愛しいと感じる心が既に芽生えている。だから直視できない。
いつも毛布の中で丸まって寝るため横になって背を向けていると小さな身体が強制的に引き寄せられる。
「広いベッドじゃねんだ。そんな隅にいたら落ちちまうぞ」
引き寄せられたのに確かに胸がない。いや、一応はあるのだが、外を歩く女とは違う。外を歩く上機嫌な女が抱きしめてくるときはいつも胸が顔に当たってむにゅっと柔らかさを感じていたが、ジルヴァにはそれがほとんどない。だからといってショックだったわけじゃない。むしろディルはジルヴァらしいとさえ思った。
今はそれに感心している場合ではなく、ジルヴァに抱き寄せられていることに緊張して口から心臓を吐きそうになる。
「ぼ、僕、寝てるときは全然動かないから大丈夫!」
「いいから来い。俺が寒いんだよ」
どこにも分厚い布団は見当たらない。暑すぎる夏も寒すぎる冬もジルヴァはこの薄い毛布一枚で過ごしている。なぜだろう。ジルヴァの稼ぎならあったかい毛布を買うことぐらい裕にできるはずなのに。緊張はそんな疑問へと変わり、顔を少しだけ振り返らせると既に目が閉じたジルヴァの顔があった。ふとその顔に小さな笑みが灯る。
「子供体温あったけぇわ」
あまりにリラックスしたように呟くものだから離れられなくなってしまう。一人で丸まっても寒さからは逃げられない薄い毛布に二人で入る。毛布ではなく二人の体温で暖かくなる。その幸せにディルの身体もようやくリラックスしてしてきたのか、ゆっくりと目を閉じた。
布団からはジルヴァの煙草の匂い。ジルヴァからはジルヴァの匂いが。
誰かに抱きしめられて眠るのはいつぶりだろう。母親の隣はいつも妹たちが占領していて「お兄ちゃん」はそれを羨んではならない。これはディルにとって当たり前で泣くようなことではないのに涙が出る。
目を開けてジルヴァを見ると静かに寝息を立てている。体勢を変えて抱きついたら起こしてしまうだろうか。子供扱いはされたくない。でも今だけはこの状況に甘えていたかった。
起こさないようにゆっくりと身じろいで体勢を変えて抱きついた。寒さなんて気にならない。ディルはとても幸せだった。
「ジルヴァ、僕、もう、言わないようにするから」
だって、でも。口癖のように言ってしまうのは自分がいつも後ろめたい状態にあるからで、自信がないから。どこまでそれを守れるかはわからない。明日から一生言わないという約束はできない。でもジルヴァに誓うことで変わるつもりだ。
「良い子だ」
ここには二人きり。自分を褒めてくれる相手はこの世に一人だけ。だからどんなに小さな声でもわかる。ありがとうと囁いたディルは頬に皮がつくかどうかの瀬戸際でキスをしたつもりになってすぐに丸まった。
十年生きてきた中で今日は間違いなくディルにとって最高の日となった。
「生きるってのは当たり前じゃねぇぞ。辛くて、寂しくて、悲しくて……それに耐えられずに信じまう人間は山のようにいる。外に出りゃあ、どこ見ても人がいるってのに誰も手を取り合おうとはしねぇ。困ってる奴がいても見て見ぬふりだ。自分が被害者にならなきゃいいって奴のが多いだろ。だから誰も彼もが孤独を感じる」
わかる。大勢の人間が交差する中で、困っていても誰も手を差し伸べてはくれなかった。見て見ぬふりばかり。目が合っても知らんふり。目を合わせようとさえしない者もいた。着ている服が汚いから。靴を履いていないから。そいつらは救うべき人間ではないと判断される。そういう世の中で育ったディルにとって、ジルヴァの言葉は胸を抉るほどわかる話であったが、それらは特別酷い世界でもなかった。事実だから仕方ないと受け入れてしまえば辛くはなかったのだ。
ディルの人生で最も辛かったのは母親が愛情をくれなかったこと。目の前にある愛情は全て妹たちが受け取り、自分には残りカスだってくれなかった。
寂しかったのはあの家で自分は「お兄ちゃん」でしかないこと。
悲しかったのは……ジルヴァが家族だったら、と思ってしまったこと。
ジッと見つめているだけだったつもりのディルの表情が段々と情けないものへと変わるにつれ、逆にジルヴァの表情が明るくなる。
ディルが何も言わないからジルヴァも聴き出そうとはしない。それでも表情を見れば幸せでなかったことはわかる。たった十年しか生きてない子供がこんな表情をしなければならない世界で自分も生きてきた。だからジルヴァはその小さな手をしっかりと握る。
「そんな世の中で必死に踏ん張って生きてるお前だから、俺にできることをしてやりてぇって思うんだ」
「でも……必死で生きてるのは僕だけじゃないよ」
「そうだな。でも俺はお前と出会ったんだ。だからお前にしてやるんだよ。お前が大事にしてる家族にもな。それだけなんだよ」
とてもシンプルな理由だった。出会った子供が必死に生きているから手を差し伸べてやりたくなった。ジルヴァはそのシンプルな理由だけでここまで動いてくれたのだ。
妹には食べさせてやりたい。お腹いっぱい食べて元気になってすくすく成長してほしい。でも母親は……。
もう一度抱き上げてトントンと階段を上がっていくジルヴァの首に腕を回して抱きつくとジルヴァが笑う。
「ガキがグルグル考えすぎんな」
「でも……」
「でも、だって。ガキが使う言葉だって何度言えばわかんだよ」
「さっき僕をガキだって言った」
「そのままいつまでもガキ扱いされたきゃ使い続けりゃいいさ、デモーナくん」
一段上がっていくごとにギシギシと鳴る年季の入った階段。ここを普段は厨房で大きな足音を立てながら短気に動いているのだろうジルヴァがゆっくりと上がっていくのはそうしなければならないからなのか。子供が無邪気に駆け降りればバキッと大きな音を立てて階段下の酒樽へと落ちてしまうのではないか。慎重にか、大事にか、それ相応にゆっくりと上がっていくジルヴァに自分もそうしようと決めた。
自分は今日から夜はここで寝泊まりする。母親はもう夜に働くのをやめたらしく、面倒は昼間でいいと言った。だから夜に妹たちがどうしているのか心配する必要はない。
火を使う厨房がある一階とは違い、二階は白い少し寒い。季節は変われどまだ肌寒く、無意識に身体を擦ってしまう。
「寒いか?」
「ううん、平気。うちはもっと寒いもん」
夜にジルヴァがそこにいるというだけで体温が上がっている気がする。
乗ればギシッと音が鳴るこれまた古いベッド。でもそこはジルヴァが毎日寝ている場所で、そこに今日から自分も寝られるんだと思うとやはり体温が上がる。
「そのタトゥー、綺麗だね」
コックコートを脱いだときもタンクトップから見えていたが、改めて胸元にカラーで入っているタトゥーを見ると手を伸ばしたくなる。何かの花のタトゥーだ。
「これはナーシサスって花だ。テメーを戒めるための花言葉でな」
「いましめる?」
「自惚れんじゃねぇぞってな」
ジルヴァはそういう人間じゃないが、タトゥーをなぞる指と表情が少しだけ優しいものへと変わったから、きっと過去にあった何かでタトゥーを入れることにしたのだろうと察した。
「脱いでいいか?」
「も、もちろんだよ!」
タンクトップまで脱ぐジルヴァになんだか妙に恥ずかしくなって慌てて背中を向けて返事をするディルの耳元に寄った唇がクスクスと笑い声を鳴らす。
「なーに照れてんだよ。女の裸ぐらい見慣れてんだろ」
「で、でもジルヴァのは見慣れてないから!」
この街で暮らしていれば透けた生地の服を着た女が酒に酔っ払いながらフラフラと歩いている。だから女性の体がどういう構造をしているのかディルは既に知っている。それは街を徘徊して金を稼ぐ女たちのせいだけではなく帰ってきて四肢を投げ出す母親のせいでもあった。
「見たいか?」
見たくないとは咄嗟に否定できなかったが、見たいとも言えなかった。
「残念ながら俺は乳もねぇし、腹筋はバッキバキだから見た目と同じで女っ気のねぇ身体してんだわ。俺の裸を想像したことあるお前にはガッカリかもな」
想像したことがないわけじゃない。したことはある。出会ってから今日まで何百回も想像してきた。大人になった自分がジルヴァを抱く想像だってした。でも今のはただのからかいだとわかっている。わかっていても耳まで赤く染めるディルの耳を軽く指先で弾いたジルヴァが言う。
「マセガキ」
嫌な言い方ではない。微笑みがあるとわかるものだ。
グラスに注ぐボトルからトプトプと音がする。寝酒がわかると言っていたジルヴァがこれから一杯やるのだ。酒を飲んでいる姿は一度も見たことがないため、よく合うだろうなと思いながらも振り向けず待っているとすぐにトンッとグラスが置かれる音がした。母親と同じで一気に煽ったのだろう。
ジルヴァが座ることによってギシッと音が鳴り、横になったことでマットが揺れる。
「朝の仕込みがないとはいえ、昼までスヤスヤ寝てられねんだからさっさと寝るぞ」
「う、うん」
ジルヴァは上を向いている。自分も上を向いて寝ようか迷ったが、どうしても裸のジルヴァが視界に入って気になってしまう。十歳といえど男は男。母親が恋しいわけではなく、ジルヴァが愛しいと感じる心が既に芽生えている。だから直視できない。
いつも毛布の中で丸まって寝るため横になって背を向けていると小さな身体が強制的に引き寄せられる。
「広いベッドじゃねんだ。そんな隅にいたら落ちちまうぞ」
引き寄せられたのに確かに胸がない。いや、一応はあるのだが、外を歩く女とは違う。外を歩く上機嫌な女が抱きしめてくるときはいつも胸が顔に当たってむにゅっと柔らかさを感じていたが、ジルヴァにはそれがほとんどない。だからといってショックだったわけじゃない。むしろディルはジルヴァらしいとさえ思った。
今はそれに感心している場合ではなく、ジルヴァに抱き寄せられていることに緊張して口から心臓を吐きそうになる。
「ぼ、僕、寝てるときは全然動かないから大丈夫!」
「いいから来い。俺が寒いんだよ」
どこにも分厚い布団は見当たらない。暑すぎる夏も寒すぎる冬もジルヴァはこの薄い毛布一枚で過ごしている。なぜだろう。ジルヴァの稼ぎならあったかい毛布を買うことぐらい裕にできるはずなのに。緊張はそんな疑問へと変わり、顔を少しだけ振り返らせると既に目が閉じたジルヴァの顔があった。ふとその顔に小さな笑みが灯る。
「子供体温あったけぇわ」
あまりにリラックスしたように呟くものだから離れられなくなってしまう。一人で丸まっても寒さからは逃げられない薄い毛布に二人で入る。毛布ではなく二人の体温で暖かくなる。その幸せにディルの身体もようやくリラックスしてしてきたのか、ゆっくりと目を閉じた。
布団からはジルヴァの煙草の匂い。ジルヴァからはジルヴァの匂いが。
誰かに抱きしめられて眠るのはいつぶりだろう。母親の隣はいつも妹たちが占領していて「お兄ちゃん」はそれを羨んではならない。これはディルにとって当たり前で泣くようなことではないのに涙が出る。
目を開けてジルヴァを見ると静かに寝息を立てている。体勢を変えて抱きついたら起こしてしまうだろうか。子供扱いはされたくない。でも今だけはこの状況に甘えていたかった。
起こさないようにゆっくりと身じろいで体勢を変えて抱きついた。寒さなんて気にならない。ディルはとても幸せだった。
「ジルヴァ、僕、もう、言わないようにするから」
だって、でも。口癖のように言ってしまうのは自分がいつも後ろめたい状態にあるからで、自信がないから。どこまでそれを守れるかはわからない。明日から一生言わないという約束はできない。でもジルヴァに誓うことで変わるつもりだ。
「良い子だ」
ここには二人きり。自分を褒めてくれる相手はこの世に一人だけ。だからどんなに小さな声でもわかる。ありがとうと囁いたディルは頬に皮がつくかどうかの瀬戸際でキスをしたつもりになってすぐに丸まった。
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