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エリスローズは対峙する
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「急にいなくなったと思ったらこんなとこで何やってんだよ。なんだよその格好」
怪訝な表情を見せるスペンサーとはスラムで別れて以来、一度も会っていない。
互いにスラム街で生まれた者同士仲良くしてきたのだが、エリスローズはスペンサーとはあまり親しくなりすぎないようにしていた。
「当然引っ越すってだけでも納得できてなかったのに、王太子妃になってるってどういうことだ?」
王太子妃の顔をなぜ知っているのか聞く必要はない。樽を運び続ける父親と違って荷馬車人夫をしているスペンサーは荷馬車を引いて街を回っているため王太子の顔ぐらい知っているのだろう。
王太子妃と一緒にいること、腕を組んで歩いていたこと、王家の馬車に乗っていたことを考えれば勘のいい者なら到達できる答えだ。
それよりもなぜ会いに来たのか、その理由を聞く前からエリスローズは怪訝な顔を見せながらエリスローズはペンを取ってノートに書いた。
「なんのつもりだ? 俺とは話すつもりはないってか?」
字が読めないスペンサーにとってノートに書いた字を見せるのは嫌味でしかない。
「どうしてここに来たのかって聞いてる。彼女は喋れないんだ」
「喋れない? どういう──」
立ち上がったエリスローズがスペンサーの手を引いて庭へと出ていく。
もとから喋れないことになっているのに今ここで違うことを言われるのは困ると庭の奥へと進んでいくが、自分の声が出ない以上、会話は成立しない。
かと言ってリオンを連れてくるわけにはいかない。
どうするべきかと考えているとスペンサーの足が止まったことで強制的にエリスローズの足も止まる。
「俺がどうしてここに来たのか、マジでわかんねぇのか?」
頷いて見せるが、エリスローズは予想はついている。
「ずっと一緒だって約束したよな? なのにお前はあっさりあそこを出て行きやがった。おかしいだろ。スラム街の人間は一生地上に上がることはできねぇってのにお前は当たり前の顔で出ていった。おかしいよな?」
スペンサーは昔からエリスローズに「ずっと一緒だ」と言い続けてきた。
彼が言うようにスラム街で生まれれば一生をスラム街で終えるためエリスローズはそれに対していつも「うん」と返事をしていたのだが、それはあくまでも今のまま仲良くしていくという意味で頷いたのであってそれ以上の関係への発展を望んでいたわけではない。
「なんで嘘つくんだよ」
悲しげな顔をしているはずなのにどこか不気味ささえ感じさせるスペンサーにエリスローズは離れようとしたが、今度は逆に腕を掴まれてしまう。
力強い大きな手がエリスローズの細い手首を掴み、抗えば折られるという危機感さえあった。
「お前が王太子妃になりすましてるって国民が知ったらどうなるだろうな?」
ビクッとエリスローズの肩が跳ねる。
「脅しのつもりかって言いたげだな、エリー。そうだ、脅しだよ。この国の王族は国民を欺いてるってビラを張り出すこともできるんだぜ」
(できるわけがない。やったところで誰も信じない。それどころか虚偽罪で捕まる可能性だってある)
「信じないってか? どうだろうな? 今日のこと、結構騒ぎになってるぜ。なんでお前がコリンって作業員を叩いたのか、なんでスラム街に現れたのかってな」
もっと冷静になるべきだった。後先のことは何も考えず感情的になって動いた結果、疑われる隙を作ったのだとしたらエリスローズの失敗。
足を引っ張るのは王太子ではなく自分で自分の首を絞める結果を生み出したかもしれないことにエリスローズは青い顔をする。
「お前の返事次第で俺は黙っとくぜ」
まだ怪訝な表情を見せるエリスローズにスペンサーは優しい笑顔を見せる。
「戻ってこいよ、エリー。俺と暮らそう」
何を言ってるんだと拒絶するように腕を引っ込めようとしたが振り解けない。
日々過酷な環境で荷馬車を引き続けている男を振り払う力がエリスローズにあるわけがない。
「俺これでも周りの奴よりは高い給金もらってんだよ。お前を食わせるぐらいはできるからさ」
反対の手がエリスローズの手を優しく握る。恋人同士のように指同士を絡めるような握り方に吐き気がするほどゾッとした。
「エリー、お前の答えを聞かせてくれ。今の生活が壊れるかどうかはお前次第だ。俺と一緒に来るだろ?」
イエスしか残っていないような言い方だが、エリスローズは睨みつけながら首を振った。
さっきまで青い顔をしていたはずが急に強気な表情で拒否するエリスローズにカッとなったスペンサーが壁にエリスローズを押し付ける。
「俺がお前のこと好きだって知ってただろ! 散々思わせぶりな態度取ってきたくせに何拒んでんだよ!」
スペンサーの異常な執着を感じた頃からいつも一線引いて接してきた。
何かと肩を抱いてきたり手を繋ごうと差し出してきたりと、家族でも恋人でもない相手からのスキンシップを好まないエリスローズにとってそれは不気味で気分の良いものではなかった。
それでも数少ない友達だから親しくしてきたのだが、スペンサーはエリスローズが一線引いていたことにも気付かず好意を寄せ続けた。
家族を一番に考えるエリスローズが自分を見ないことに苛立ちを感じていた中でも堪えていたのは逃げ場などないから。時間をかければ落とせると思っていたのだ。
それがある日突然叶わなくなってしまったことにずっとストレスを抱えていたスペンサーの怒りが爆発した。
「お前あの貧困街のダンって奴に抱かれてたんだろ? お前もスラム街の女だもんな? 金払いさえ良けりゃクズにさえ身体差し出すってか? ふざけんなよ。まず俺だろうが!」
背丈のある相手から怒鳴りつけられると恐怖を感じる。後ろには壁、前にはスペンサー、横から逃げようにも手で防がれていて逃げ場がない。
影ができるほど大きいスペンサーの圧に異常なほど速く大きく脈打つ心臓を押さえながらどうすべきか必死に考えていた。
「ぐッ!」
急にスペンサーの頭が左に動き、うめき声を漏らしている彼に何があったのかわからなかったがエリスローズはその隙に逃げ出そうとしたが、ロイが手にしている物を見て動きが止まった。
「エリーを離せ、スペンサー」
怒った顔で命令するロイの手にはナイフが握られている。
「今すぐエリーから離れろ。ぶっ殺すぞ」
下向きに持っていたナイフを扱い慣れているように手の中で回転させて刃をスペンサーに向けるロイがハッキリと口にした殺意にエリスローズがダメだと叫ぶも届かない。
「ロイ、ボールは人にぶつける物じゃねぇだろうが。キャッチボールしてほしいならそうお願いしろよ」
「耳ついてんのか? エリーから離れろって言ってんだよ」
ゆっくりと近付いてくるロイの目つきはエリスローズでも見たことがないもので、慌てて駆け寄ろうとするエリスローズの腕を掴んで引き寄せたスペンサーが腕の中に閉じ込めた。
「ハッ、おいおい、それはままごと道具じゃねんだぞ」
「人質ごっこか? ダセェな」
「お前のままごとに付き合ってやってんだよ。つーかお前、この国はガキでも容赦なく罰されるってこと知らねぇわけじゃねぇよな?」
「ゴミがゴミを殺しても罪にならねーってこと知らねーわけじゃねーよな?」
ロイの言葉に今まで嘲笑を向けていたスペンサーの表情が曇る。
国が関わるのは税を払っている国民にだけで、税を払っていない貧困街とスラム街の人間がどこで争いどこで死のうと国は無視を決め込む。
むしろゴミが減っていいとさえ思っているのだ。
それをなぜロイが知っているのか、エリスローズは不安だった。
何度も首を振ってダメだと訴えるもロイはナイフを捨てない。
「ガキが大人に勝てると思ってんのか?」
「お前が俺に勝つためにはエリーを離さなきゃ無理だろ。それに、お前がナイフ奪うより先に俺がお前の足にこいつをブッ刺したらどうなる? 荷馬車引くどころじゃなくなるんじゃねーか?」
それがどういう意味なのかわからないほどスペンサーもバカではない。
身体一つで働いている人夫たちにとって身体のどこかが不自由になることは死を意味する。
スラム街で生きる者にとって人夫は唯一の仕事。そこで成果を出せばそれなりの給料がもらえる。スペンサーは今その位置に立っているのだ。それを手放してまでロイの相手をするリスクを取ることはできなかった。
「エリー、下がってろ。こいつぶっ殺してやる……」
エリスローズを解放したスペンサーは舌打ちをしてその場に仁王立ちする。
ロイに駆け寄ったエリスローズは人が変わったように殺意を口にするロイの頬を叩いた。
「……なんで……」
叩かれると思っていなかったロイが目を丸くしながら頬を押さえてエリスローズを見上げる。
怒った顔を見せたかと思うと今にも泣き出しそうな顔で見つめてくるエリスローズにロイは俯いてナイフを落とした。
「エリー、俺絶対諦めないからな」
『帰って!』
口だけ動かして訴えたことがスペンサーに正しく伝わったのかはわからないが、もう一度舌打ちをして帰っていった。
長い道のりを歩いて帰ることになるのになぜここまでついてきたのか。彼の執着心がいまだ変わっていないことが怖かった。
だが今はそれよりもロイだと抱き上げると首に腕が回るもエリスローズはそのまま一発だけお尻をパンっと強く叩いた。
「ごめんなさい」
声を震わせながら謝るロイの新たな一面にエリスローズは心配と不安しかなく、出てきていたリオンの横を通り過ぎるとそのまま二階にあるロイの部屋へと上がっていった。
怪訝な表情を見せるスペンサーとはスラムで別れて以来、一度も会っていない。
互いにスラム街で生まれた者同士仲良くしてきたのだが、エリスローズはスペンサーとはあまり親しくなりすぎないようにしていた。
「当然引っ越すってだけでも納得できてなかったのに、王太子妃になってるってどういうことだ?」
王太子妃の顔をなぜ知っているのか聞く必要はない。樽を運び続ける父親と違って荷馬車人夫をしているスペンサーは荷馬車を引いて街を回っているため王太子の顔ぐらい知っているのだろう。
王太子妃と一緒にいること、腕を組んで歩いていたこと、王家の馬車に乗っていたことを考えれば勘のいい者なら到達できる答えだ。
それよりもなぜ会いに来たのか、その理由を聞く前からエリスローズは怪訝な顔を見せながらエリスローズはペンを取ってノートに書いた。
「なんのつもりだ? 俺とは話すつもりはないってか?」
字が読めないスペンサーにとってノートに書いた字を見せるのは嫌味でしかない。
「どうしてここに来たのかって聞いてる。彼女は喋れないんだ」
「喋れない? どういう──」
立ち上がったエリスローズがスペンサーの手を引いて庭へと出ていく。
もとから喋れないことになっているのに今ここで違うことを言われるのは困ると庭の奥へと進んでいくが、自分の声が出ない以上、会話は成立しない。
かと言ってリオンを連れてくるわけにはいかない。
どうするべきかと考えているとスペンサーの足が止まったことで強制的にエリスローズの足も止まる。
「俺がどうしてここに来たのか、マジでわかんねぇのか?」
頷いて見せるが、エリスローズは予想はついている。
「ずっと一緒だって約束したよな? なのにお前はあっさりあそこを出て行きやがった。おかしいだろ。スラム街の人間は一生地上に上がることはできねぇってのにお前は当たり前の顔で出ていった。おかしいよな?」
スペンサーは昔からエリスローズに「ずっと一緒だ」と言い続けてきた。
彼が言うようにスラム街で生まれれば一生をスラム街で終えるためエリスローズはそれに対していつも「うん」と返事をしていたのだが、それはあくまでも今のまま仲良くしていくという意味で頷いたのであってそれ以上の関係への発展を望んでいたわけではない。
「なんで嘘つくんだよ」
悲しげな顔をしているはずなのにどこか不気味ささえ感じさせるスペンサーにエリスローズは離れようとしたが、今度は逆に腕を掴まれてしまう。
力強い大きな手がエリスローズの細い手首を掴み、抗えば折られるという危機感さえあった。
「お前が王太子妃になりすましてるって国民が知ったらどうなるだろうな?」
ビクッとエリスローズの肩が跳ねる。
「脅しのつもりかって言いたげだな、エリー。そうだ、脅しだよ。この国の王族は国民を欺いてるってビラを張り出すこともできるんだぜ」
(できるわけがない。やったところで誰も信じない。それどころか虚偽罪で捕まる可能性だってある)
「信じないってか? どうだろうな? 今日のこと、結構騒ぎになってるぜ。なんでお前がコリンって作業員を叩いたのか、なんでスラム街に現れたのかってな」
もっと冷静になるべきだった。後先のことは何も考えず感情的になって動いた結果、疑われる隙を作ったのだとしたらエリスローズの失敗。
足を引っ張るのは王太子ではなく自分で自分の首を絞める結果を生み出したかもしれないことにエリスローズは青い顔をする。
「お前の返事次第で俺は黙っとくぜ」
まだ怪訝な表情を見せるエリスローズにスペンサーは優しい笑顔を見せる。
「戻ってこいよ、エリー。俺と暮らそう」
何を言ってるんだと拒絶するように腕を引っ込めようとしたが振り解けない。
日々過酷な環境で荷馬車を引き続けている男を振り払う力がエリスローズにあるわけがない。
「俺これでも周りの奴よりは高い給金もらってんだよ。お前を食わせるぐらいはできるからさ」
反対の手がエリスローズの手を優しく握る。恋人同士のように指同士を絡めるような握り方に吐き気がするほどゾッとした。
「エリー、お前の答えを聞かせてくれ。今の生活が壊れるかどうかはお前次第だ。俺と一緒に来るだろ?」
イエスしか残っていないような言い方だが、エリスローズは睨みつけながら首を振った。
さっきまで青い顔をしていたはずが急に強気な表情で拒否するエリスローズにカッとなったスペンサーが壁にエリスローズを押し付ける。
「俺がお前のこと好きだって知ってただろ! 散々思わせぶりな態度取ってきたくせに何拒んでんだよ!」
スペンサーの異常な執着を感じた頃からいつも一線引いて接してきた。
何かと肩を抱いてきたり手を繋ごうと差し出してきたりと、家族でも恋人でもない相手からのスキンシップを好まないエリスローズにとってそれは不気味で気分の良いものではなかった。
それでも数少ない友達だから親しくしてきたのだが、スペンサーはエリスローズが一線引いていたことにも気付かず好意を寄せ続けた。
家族を一番に考えるエリスローズが自分を見ないことに苛立ちを感じていた中でも堪えていたのは逃げ場などないから。時間をかければ落とせると思っていたのだ。
それがある日突然叶わなくなってしまったことにずっとストレスを抱えていたスペンサーの怒りが爆発した。
「お前あの貧困街のダンって奴に抱かれてたんだろ? お前もスラム街の女だもんな? 金払いさえ良けりゃクズにさえ身体差し出すってか? ふざけんなよ。まず俺だろうが!」
背丈のある相手から怒鳴りつけられると恐怖を感じる。後ろには壁、前にはスペンサー、横から逃げようにも手で防がれていて逃げ場がない。
影ができるほど大きいスペンサーの圧に異常なほど速く大きく脈打つ心臓を押さえながらどうすべきか必死に考えていた。
「ぐッ!」
急にスペンサーの頭が左に動き、うめき声を漏らしている彼に何があったのかわからなかったがエリスローズはその隙に逃げ出そうとしたが、ロイが手にしている物を見て動きが止まった。
「エリーを離せ、スペンサー」
怒った顔で命令するロイの手にはナイフが握られている。
「今すぐエリーから離れろ。ぶっ殺すぞ」
下向きに持っていたナイフを扱い慣れているように手の中で回転させて刃をスペンサーに向けるロイがハッキリと口にした殺意にエリスローズがダメだと叫ぶも届かない。
「ロイ、ボールは人にぶつける物じゃねぇだろうが。キャッチボールしてほしいならそうお願いしろよ」
「耳ついてんのか? エリーから離れろって言ってんだよ」
ゆっくりと近付いてくるロイの目つきはエリスローズでも見たことがないもので、慌てて駆け寄ろうとするエリスローズの腕を掴んで引き寄せたスペンサーが腕の中に閉じ込めた。
「ハッ、おいおい、それはままごと道具じゃねんだぞ」
「人質ごっこか? ダセェな」
「お前のままごとに付き合ってやってんだよ。つーかお前、この国はガキでも容赦なく罰されるってこと知らねぇわけじゃねぇよな?」
「ゴミがゴミを殺しても罪にならねーってこと知らねーわけじゃねーよな?」
ロイの言葉に今まで嘲笑を向けていたスペンサーの表情が曇る。
国が関わるのは税を払っている国民にだけで、税を払っていない貧困街とスラム街の人間がどこで争いどこで死のうと国は無視を決め込む。
むしろゴミが減っていいとさえ思っているのだ。
それをなぜロイが知っているのか、エリスローズは不安だった。
何度も首を振ってダメだと訴えるもロイはナイフを捨てない。
「ガキが大人に勝てると思ってんのか?」
「お前が俺に勝つためにはエリーを離さなきゃ無理だろ。それに、お前がナイフ奪うより先に俺がお前の足にこいつをブッ刺したらどうなる? 荷馬車引くどころじゃなくなるんじゃねーか?」
それがどういう意味なのかわからないほどスペンサーもバカではない。
身体一つで働いている人夫たちにとって身体のどこかが不自由になることは死を意味する。
スラム街で生きる者にとって人夫は唯一の仕事。そこで成果を出せばそれなりの給料がもらえる。スペンサーは今その位置に立っているのだ。それを手放してまでロイの相手をするリスクを取ることはできなかった。
「エリー、下がってろ。こいつぶっ殺してやる……」
エリスローズを解放したスペンサーは舌打ちをしてその場に仁王立ちする。
ロイに駆け寄ったエリスローズは人が変わったように殺意を口にするロイの頬を叩いた。
「……なんで……」
叩かれると思っていなかったロイが目を丸くしながら頬を押さえてエリスローズを見上げる。
怒った顔を見せたかと思うと今にも泣き出しそうな顔で見つめてくるエリスローズにロイは俯いてナイフを落とした。
「エリー、俺絶対諦めないからな」
『帰って!』
口だけ動かして訴えたことがスペンサーに正しく伝わったのかはわからないが、もう一度舌打ちをして帰っていった。
長い道のりを歩いて帰ることになるのになぜここまでついてきたのか。彼の執着心がいまだ変わっていないことが怖かった。
だが今はそれよりもロイだと抱き上げると首に腕が回るもエリスローズはそのまま一発だけお尻をパンっと強く叩いた。
「ごめんなさい」
声を震わせながら謝るロイの新たな一面にエリスローズは心配と不安しかなく、出てきていたリオンの横を通り過ぎるとそのまま二階にあるロイの部屋へと上がっていった。
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