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エリスローズは注意する
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目を覚ましてから三日後、ロイはすっかり元気になっていた。
栄養ある物を食べて安静にしている間、ずっとエリスローズが傍にいた。それもロイにとって回復が早かった理由の一つでもあった。
不安がない状態が一番良い。これは医者も両親も同じことを言っていた。
「本当にいいのかな……」
外でエリスローズと手を繋いだままポツリと言葉を漏らすロイにエリスローズが目の前にしゃがんで軽く鼻を押す。
「父さんたちのことを心配しているのなら問題ないよ。楽しくやっていくさ」
「僕がメイを守るからだいじょーぶだよ」
その言葉は自分がエリスローズに言った言葉。
ロイはシオンが自分と同じ道を歩んでしまうのではないかと心配だった。
エリスローズから手を離してシオンに歩み寄るとそのまま抱きしめた。
「いっぱい甘えろ。お前はずっとお兄ちゃんじゃなくてもいいんだよ。シオンはシオンとして生きてもいい。頑張らなくていいから」
「うん。でもおにーちゃんがそうしてくれたから僕も──」
「兄ちゃんがしてきたから言ってるんだよ、シオン」
兄でいなければという使命感を抱え続けるのは心を蝕む。
疲れた、もう嫌だって言いたいときもあった。でも両親が働かなければ生きていけないから我慢するしかない。
そう思ってずっと必死に兄として生きてきた結果が今だとシオンの目を真っ直ぐ見て言い聞かせるように言うとシオンは戸惑いながらも頷いた。
「父さんと母さんになんでも言えばいい。メイと少し離れたいとか一人になりたいと甘えたいとかさ」
「そんなこと思ったことないよ」
「今はな。もし思うことがあったら、でいい。シオン、お前がそう言ったからって誰もお前を叱ったりしないし、嫌いになったりもしない。むしろ言ったほうが父さんも母さんも安心する」
「じゃあ言う!」
「よし、いい子だ」
どこまでちゃんとわかっているかはわからない。だがシオンは賢い子だから大体はわかっているだろう。
働きに行く必要がなくなった両親はこれから二人で二人の子供を育てていく。長い時間一緒に過ごして家族の時間を取り戻していく。
自分のように我慢する必要も使命感を抱える必要もない。
二人には不必要な我慢はしてほしくないと思って伝えたロイをエリスローズは後ろから抱きしめた。
「にーに?」
なんで外にいるのかと不思議そうな顔で寄ってきたメイをシオンが抱き上げるとロイは目と視線を合わせる。
「メイ、シオンにたくさん本読んでもらえな」
バイバイは言いたくない。メイにとって一つのトラウマであるから。
頭を撫でて笑顔を見せるとメイは頷いて笑顔を見せる。無邪気な笑顔。それが見れただけで安心する。
「やあ、お待たせ」
馬車に乗って現れたリオンは今日も爽やかな笑顔で降りてきた。
「本当によろしいのですか?」
「もちろんだよ。大歓迎だ」
「両陛下のご許可はいただけたのでしょうか?」
「将来有望な子がいる。この国の未来を担う子供に教育の機会を与えてほしいとお願いしたら理解してくれたよ」
「ああっ、そうですか! よかった! 本当によかった!」
「城でも二人一緒に過ごせるようにしてもらったから何も心配しなくていいよ」
「ありがとうございます! ありがとうございます!」
何度も頭を下げる両親に笑顔で手を振るリオンがロイに手を差し出す。
「さ、準備はいいかい?」
「エリー、行こうぜ」
『こーら』
リオンを無視してエリスローズの隣に行ったロイが先に馬車に乗り込もうとするのをエリスローズが手を引っ張って止める。
『朝の挨拶とよろしくお願いしますは? 私は仕事だけど、ロイはお世話になるんでしょ? ロイは挨拶できない子だったっけ?』
手を離したエリスローズが書いた言葉を読むと唇を尖らせながらもリオンの前に行って小さいながらに挨拶をする。
「……よろしくお願いします……」
「うん、よろしく」
嬉しそうに笑って頭を撫でようとした手を乱暴に払ったロイが先に馬車に乗り込む。
『ごめんなさい』
「いいよいいよ。気にしないで。じゃあ行こうか」
エリスローズを先に乗せてから馬車に乗り込んだリオンはドアを閉める前に残る四人に手を振った。
「身体に気をつけてね!」
「ちゃんと王太子の言うこと聞くんだよ!」
「お手紙書くね!」
なぜロイまで乗っているのかと不思議そうに見ているメイだけがわかっていない。
昨夜ちゃんと説明しようとしたロイを両親が止めた。自分たちが説明するからと。
きっとこのあと泣くのだろうと思うと胸が痛いが、三人は笑顔で手を振って別れた。
「君たちに話しておくことがあるんだ」
四人が見えなくなってから改めて二人に向き直ったリオンの表情がどこか緊張していることに二人は気付いていた。
「僕は、君たちの両親に嘘をついた」
「許可は出てないってことか?」
「いや、一応は出てる形になってる──と言うのも僕が脅したからなんだけど……」
苦笑しながら頬を掻くリオンにとってこの話は二人に好印象を持たれるものではないだろうと小さなため息を吐き出す。
「ロイを入城させないならエリーを王太子妃の身代わりとして置き続けることはできない。僕は真実を話すと言ったんだ」
「おいおい、親を脅すのかよ。お前ヤバい奴だな」
「はは……だよね。僕もそう思うよ。でもね、国王は意外と拒否反応は示さなかったんだ。王妃だけが……ね」
「お前の母親?」
「そうだよ」
「クソババアってこ──いてっ!」
城では絶対に使ってはならない言葉だとエリスローズがロイの膝を叩いた。
『ロイ、お口も態度もお利口にしてないと一緒に居られないんだからね?』
「わかってるよ……」
『本当にわかってる?』
「わかってる。いい子にしてるって約束する」
小指を差し出すロイに頷きながら小指を絡めると二人は上下に揺らして約束を交わす。
その様子をリオンはただ羨ましいと見つめていた。
「でもなんでお前の無責任な嫁がいなくなったこと言っちゃいけないんだよ」
「悪いイメージがつくからだよ」
「悪いイメージしかねーよ」
「だろう? 国民全員がロイと同じ感情を持てばどうなると思う?」
「この国終わってんなって思う」
「そうなると国民はどうする?」
「国から出ていく」
「正解。やっぱり君は賢いね」
「これぐらいメイでもわかるっつーの」
ツンケンした言い方をしながらもロイの表情はどこか得意げで口元は緩んでいる。
いつも弟たちの面倒を看ていることに感謝こそされても賢いと褒められることはほとんどないため嬉しかった。
「国民に出ていかれると困るのはもちろんなんだけど、エリーナに悪いイメージがつくと彼女の両親が黙ってないんだよ」
娘を溺愛する両親が娘のイメージを地に落とされて黙っているはずがない。そうなるとリオンの両親も黙っていない。
間に挟まれて対処できるだけの器量がないリオンにエリーナの評判を落とせるはずもなく、身代わりを用意したを受け入れた。
「お前らの育て方が悪いせいだって言って黙らせれば?」
「あはは……ちょっと難しいかな」
「根性なし」
「だね……」
無礼極まりないロイの言葉に一度も怒ることなく真正面から受け止めてくれるリオンが優しいからこそ、こうしてロイを入城させることができるのだとエリスローズは感謝している。
もしリオンが冷たい人間だったらエリスローズはとっくに限界を迎えて逃げ出していたはずだ。
両親に土下座して謝ってこの国を出ていたかもしれない。
「つーか、お前の嫁、エリーナって言うの?」
「そうだよ。エリーとは似ても似つかないけどね」
「当たり前だろ。一緒にすんじゃねーよ」
「名前が似てて嬉しかったんだ。彼女をエリーナって呼びたくなかったし」
「エリーの本名知ってんのかよ」
「それが教えてもらえないんだ」
「はっはー! ダッセー! 俺も教えてやんねー!」
『ロイ、リオン様は次の王様なんだからそんな口利いちゃだめ。ちゃんと敬語使いなさい』
「いいよいいよ。急に敬語なんて寂しすぎる」
『でも……』
失礼連発のロイにエリスローズが注意をするもリオンがそれを止める。
今更王太子だからと他人行儀な態度は取られたくなかった。
「ロイは公の場に出ることはないしね」
『でもお城の中で今の態度では示しがつきません』
「ちゃんとやる。エリーに迷惑かけるようなことしないから大丈夫」
王太子にではなくエリスローズに迷惑をかけないためにすると言ったロイの言葉がどこまで本当なのかわからない。
ロイは今まで一度だって敬語など使ったことがない。使う必要がなかったのだ。
働きに出ることもなければ、スラム街では皆がタメ口。それが普通。
「心配ならエリーが教えてよ。教えてくれたらその通りにするから」
腕にもたれかかって甘えるロイにやれやれと首を振りながらもエリスローズの表情は柔らかかった。
もしかすると両陛下に会うかもしれないと一応、必要なことだけは教えておこうと城に着くまでの間、リオンと一緒に必要な言い方とマナーだけ教えることにした。
栄養ある物を食べて安静にしている間、ずっとエリスローズが傍にいた。それもロイにとって回復が早かった理由の一つでもあった。
不安がない状態が一番良い。これは医者も両親も同じことを言っていた。
「本当にいいのかな……」
外でエリスローズと手を繋いだままポツリと言葉を漏らすロイにエリスローズが目の前にしゃがんで軽く鼻を押す。
「父さんたちのことを心配しているのなら問題ないよ。楽しくやっていくさ」
「僕がメイを守るからだいじょーぶだよ」
その言葉は自分がエリスローズに言った言葉。
ロイはシオンが自分と同じ道を歩んでしまうのではないかと心配だった。
エリスローズから手を離してシオンに歩み寄るとそのまま抱きしめた。
「いっぱい甘えろ。お前はずっとお兄ちゃんじゃなくてもいいんだよ。シオンはシオンとして生きてもいい。頑張らなくていいから」
「うん。でもおにーちゃんがそうしてくれたから僕も──」
「兄ちゃんがしてきたから言ってるんだよ、シオン」
兄でいなければという使命感を抱え続けるのは心を蝕む。
疲れた、もう嫌だって言いたいときもあった。でも両親が働かなければ生きていけないから我慢するしかない。
そう思ってずっと必死に兄として生きてきた結果が今だとシオンの目を真っ直ぐ見て言い聞かせるように言うとシオンは戸惑いながらも頷いた。
「父さんと母さんになんでも言えばいい。メイと少し離れたいとか一人になりたいと甘えたいとかさ」
「そんなこと思ったことないよ」
「今はな。もし思うことがあったら、でいい。シオン、お前がそう言ったからって誰もお前を叱ったりしないし、嫌いになったりもしない。むしろ言ったほうが父さんも母さんも安心する」
「じゃあ言う!」
「よし、いい子だ」
どこまでちゃんとわかっているかはわからない。だがシオンは賢い子だから大体はわかっているだろう。
働きに行く必要がなくなった両親はこれから二人で二人の子供を育てていく。長い時間一緒に過ごして家族の時間を取り戻していく。
自分のように我慢する必要も使命感を抱える必要もない。
二人には不必要な我慢はしてほしくないと思って伝えたロイをエリスローズは後ろから抱きしめた。
「にーに?」
なんで外にいるのかと不思議そうな顔で寄ってきたメイをシオンが抱き上げるとロイは目と視線を合わせる。
「メイ、シオンにたくさん本読んでもらえな」
バイバイは言いたくない。メイにとって一つのトラウマであるから。
頭を撫でて笑顔を見せるとメイは頷いて笑顔を見せる。無邪気な笑顔。それが見れただけで安心する。
「やあ、お待たせ」
馬車に乗って現れたリオンは今日も爽やかな笑顔で降りてきた。
「本当によろしいのですか?」
「もちろんだよ。大歓迎だ」
「両陛下のご許可はいただけたのでしょうか?」
「将来有望な子がいる。この国の未来を担う子供に教育の機会を与えてほしいとお願いしたら理解してくれたよ」
「ああっ、そうですか! よかった! 本当によかった!」
「城でも二人一緒に過ごせるようにしてもらったから何も心配しなくていいよ」
「ありがとうございます! ありがとうございます!」
何度も頭を下げる両親に笑顔で手を振るリオンがロイに手を差し出す。
「さ、準備はいいかい?」
「エリー、行こうぜ」
『こーら』
リオンを無視してエリスローズの隣に行ったロイが先に馬車に乗り込もうとするのをエリスローズが手を引っ張って止める。
『朝の挨拶とよろしくお願いしますは? 私は仕事だけど、ロイはお世話になるんでしょ? ロイは挨拶できない子だったっけ?』
手を離したエリスローズが書いた言葉を読むと唇を尖らせながらもリオンの前に行って小さいながらに挨拶をする。
「……よろしくお願いします……」
「うん、よろしく」
嬉しそうに笑って頭を撫でようとした手を乱暴に払ったロイが先に馬車に乗り込む。
『ごめんなさい』
「いいよいいよ。気にしないで。じゃあ行こうか」
エリスローズを先に乗せてから馬車に乗り込んだリオンはドアを閉める前に残る四人に手を振った。
「身体に気をつけてね!」
「ちゃんと王太子の言うこと聞くんだよ!」
「お手紙書くね!」
なぜロイまで乗っているのかと不思議そうに見ているメイだけがわかっていない。
昨夜ちゃんと説明しようとしたロイを両親が止めた。自分たちが説明するからと。
きっとこのあと泣くのだろうと思うと胸が痛いが、三人は笑顔で手を振って別れた。
「君たちに話しておくことがあるんだ」
四人が見えなくなってから改めて二人に向き直ったリオンの表情がどこか緊張していることに二人は気付いていた。
「僕は、君たちの両親に嘘をついた」
「許可は出てないってことか?」
「いや、一応は出てる形になってる──と言うのも僕が脅したからなんだけど……」
苦笑しながら頬を掻くリオンにとってこの話は二人に好印象を持たれるものではないだろうと小さなため息を吐き出す。
「ロイを入城させないならエリーを王太子妃の身代わりとして置き続けることはできない。僕は真実を話すと言ったんだ」
「おいおい、親を脅すのかよ。お前ヤバい奴だな」
「はは……だよね。僕もそう思うよ。でもね、国王は意外と拒否反応は示さなかったんだ。王妃だけが……ね」
「お前の母親?」
「そうだよ」
「クソババアってこ──いてっ!」
城では絶対に使ってはならない言葉だとエリスローズがロイの膝を叩いた。
『ロイ、お口も態度もお利口にしてないと一緒に居られないんだからね?』
「わかってるよ……」
『本当にわかってる?』
「わかってる。いい子にしてるって約束する」
小指を差し出すロイに頷きながら小指を絡めると二人は上下に揺らして約束を交わす。
その様子をリオンはただ羨ましいと見つめていた。
「でもなんでお前の無責任な嫁がいなくなったこと言っちゃいけないんだよ」
「悪いイメージがつくからだよ」
「悪いイメージしかねーよ」
「だろう? 国民全員がロイと同じ感情を持てばどうなると思う?」
「この国終わってんなって思う」
「そうなると国民はどうする?」
「国から出ていく」
「正解。やっぱり君は賢いね」
「これぐらいメイでもわかるっつーの」
ツンケンした言い方をしながらもロイの表情はどこか得意げで口元は緩んでいる。
いつも弟たちの面倒を看ていることに感謝こそされても賢いと褒められることはほとんどないため嬉しかった。
「国民に出ていかれると困るのはもちろんなんだけど、エリーナに悪いイメージがつくと彼女の両親が黙ってないんだよ」
娘を溺愛する両親が娘のイメージを地に落とされて黙っているはずがない。そうなるとリオンの両親も黙っていない。
間に挟まれて対処できるだけの器量がないリオンにエリーナの評判を落とせるはずもなく、身代わりを用意したを受け入れた。
「お前らの育て方が悪いせいだって言って黙らせれば?」
「あはは……ちょっと難しいかな」
「根性なし」
「だね……」
無礼極まりないロイの言葉に一度も怒ることなく真正面から受け止めてくれるリオンが優しいからこそ、こうしてロイを入城させることができるのだとエリスローズは感謝している。
もしリオンが冷たい人間だったらエリスローズはとっくに限界を迎えて逃げ出していたはずだ。
両親に土下座して謝ってこの国を出ていたかもしれない。
「つーか、お前の嫁、エリーナって言うの?」
「そうだよ。エリーとは似ても似つかないけどね」
「当たり前だろ。一緒にすんじゃねーよ」
「名前が似てて嬉しかったんだ。彼女をエリーナって呼びたくなかったし」
「エリーの本名知ってんのかよ」
「それが教えてもらえないんだ」
「はっはー! ダッセー! 俺も教えてやんねー!」
『ロイ、リオン様は次の王様なんだからそんな口利いちゃだめ。ちゃんと敬語使いなさい』
「いいよいいよ。急に敬語なんて寂しすぎる」
『でも……』
失礼連発のロイにエリスローズが注意をするもリオンがそれを止める。
今更王太子だからと他人行儀な態度は取られたくなかった。
「ロイは公の場に出ることはないしね」
『でもお城の中で今の態度では示しがつきません』
「ちゃんとやる。エリーに迷惑かけるようなことしないから大丈夫」
王太子にではなくエリスローズに迷惑をかけないためにすると言ったロイの言葉がどこまで本当なのかわからない。
ロイは今まで一度だって敬語など使ったことがない。使う必要がなかったのだ。
働きに出ることもなければ、スラム街では皆がタメ口。それが普通。
「心配ならエリーが教えてよ。教えてくれたらその通りにするから」
腕にもたれかかって甘えるロイにやれやれと首を振りながらもエリスローズの表情は柔らかかった。
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