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アレン・レッドローズは約束する
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庭に回ったアレンはロイの指示で二人の部屋がある窓を指差した。
背が高いアレンに抱かれていると中がよく見えた。
「父さん! 母さん!」
窓を叩いて訴えると中にいた魔法使いらしき男が振り向き、アレンの顔を見て驚いた。
「アレン様! お久しぶりでございます!」
一瞬で外に出てきた男は持っていた杖を地面に刺して嬉しそうにアレンを見上げる。
「挨拶は必要ない。状況はどうなってる」
アレンの問いに魔法使いの表情が一気に曇った。
「手の施しようがありません……。子供二人はあっという間で……残念でした」
「…………は? 子供って……メイと、シオンって、こと……?」
「この子はもしや……」
「それもどうだっていい。子供ってのはこの家に住んでいた子供二人のことか?」
「はい」
聞きたくなかった言葉にロイの目から涙が溢れる。
「嘘つくな! 残念ってなんだよ! 意味わかんねーよ! だってアイツらスゲー元気だったし! こないだだってシオンがメイに絵本読んでやってて、新しい絵本読めるようになったって言って、メイがしつこくてシオンが疲れたって逃げて、メイが転んで、泣いて……皆で、笑って……」
つい先日のことなのにと思い出す光景に溢れ出る言葉が止まった。
視線の先にあるメイとシオンの姿。
ガラスケースの中に入れられて眠っている姿にロイの思考が止まる。
「中に入りたいんだ」
「……私もあまり魔力が残っておりませんので十分ほどしか──」
「それでじゅうぶんだ。俺ら四人にかけてくれ」
追いついたリオンたちも一緒に頼むと魔法使いは杖に付いている宝石を光らせて四人を光のベールで包んだ。
ロイが泣いている。見るまでもなくそれが答えなのだとエリスローズはアレンからロイを受け取って抱きしめた。
「嘘だ。メイとシオンが死ぬわけない。信じない。だって、だって今日から六人で暮らせるのになんでどっか行くんだよ。ありえないじゃん。ここは安全な場所なのに、あるわけないよ」
エリスローズにしがみつき、信じることを拒否するロイの背中を撫でながらエリスローズはリビングのほうからガラス戸が開けられる音を聞いてそっちへ回り、中へと入っていく。
皆で談笑した思い出の場所。
こんな所に住んでもいいのだろうかと戸惑いながら過ごした数ヶ月。
そこから慣れていき、ありがたいほど快適だと、ほとんどの時間をここで過ごしていると言っていた場所。
食事をするのも話をするのもここだった。
エリスローズよりロイのほうがずっと思い出があるだろうその場所に、相応しくない物が置いてあった。
「シオン、メイ……なんでこんなのに入って寝てんだよ。ベッドで寝ろよ。ふかふかのベッド、好きだろ? お前ら二人でよく寝てたじゃん。なあ……そんな狭いとこで寝なくていいんだって……。好きなとこで寝ればいいんだよ。昼寝だろ? 庭で寝たっていいって……兄ちゃん怒んねーからさ……」
床に降りたロイはエリスローズの手を握ったままガラスケースに近付いた。
口周りには血らしきものが付いており、顔色は土色。胸の上で手を組んでいる姿は眠っているようだが、苦しんだのだろうとわかる表情にロイの表情が崩れていく。
ガラスケースを開けようとするロイを引き寄せると暴れるもエリスローズは離さない。
「コイツら出してやんねーと可哀想だよ! エリーだってそう思うだろ!? コイツらマジで……ベッドが好きで……好きだった、のに……」
できることなら自分もそうしてやりたい。今すぐそこから出して抱きしめたい。冷たくてもいい。固くなっていてもいい。抱きしめたかった。
「エリー? どこ行くの?」
エリスローズが手を引っ張るためロイも自然とそれについていく。
着いたのは両親の寝室。
ロイの身体に力が入ったのがわかった。それでも入るのを拒むことはしない。
ゆっくりと開けたドア。そこからロイもちゃんと中へと足を進める。
「父さん……母さん……」
二人がベッド上にいて、まだ胸が上下している。
母親は既に呼吸ができなくなっているのだろう。胸の動きは不規則で痙攣しているように見える。
天井に向かって伸ばす手を駆け寄ったロイが握ると母親の顔がゆっくりとそっちを向く。
「エ……リー……ロ、イ……」
掠れた声が名前を呼んだのがわかる。
「ご──」
何かを伝えようとする母親の唇に指を当てて笑顔で首を振る。
何を言おうとしたのかなど考えずともわかる。
もうこれが最期なのだとしたらそんな言葉は聞きたくないし必要ない。
自分の唇に指を当てて母親の額に当てた。
それを受けた母親は口を規則的に開閉していたのをやめ、ゆっくり目を閉じた。
「ご臨──」
「黙れ」
医者が告げようとした言葉をロイが遮る。
聞きたくない言葉だ。
わかりきっていることをわざわざ言われると受け入れたくなくなる。
自分でちゃんと受け止める。
ロイはエリスローズを真似てキスを送った。
「エリー……」
隣から聞こえたまだ少しハッキリとした声に振り向くと父親がこちらを向いていた。
慌てて駆け寄り、伸びてきた手を握る。人肌ではない熱すぎる体温に眉が寄る。
「……ああ……」
エリスローズの後ろへと視線をやった父親の目に涙が浮かぶ。
「アレン・レッドローズです」
いつの間にか後ろに立っていたアレンがベッドの側で床に膝を付いて名乗った。
「ロイは……会えたん、ですね……」
一目見て誰なのかわかったのだろう。
頷くアレンに儚いが嬉しそうに微笑むと空いている手を伸ばし、それをアレンがしっかりと握った。
「子供、たちを……お願い、でき……ます、か?」
「嫌だ……」
返事をしたのはロイ。
「いなくなるみたいなこと言うなよ! エリーナが──」
帰ってきたと言おうとしたロイの口をアレンが手で塞いだ。
何をするんだと睨みつけるロイにアレンは首を振る。
その手を払って父親の顔を覗き込むロイの目には笑顔の父親が映った。
「ロイ……おとーさん、よかった、な」
「俺の父さんは父さんだけだよ!」
「この人、も……おとーさん、だよ」
「違う! 俺の父さんは父さんだけ! 父さんだけなんだよ! だからっ、だからッ──」
「ありがと、な」
優しい声でありがとうと言われるとロイはもう何も言えなくなり、ベッドに顔を埋めて泣き声を上げる。
「あなた方が愛情をもって育てた彼らのことは私にお任せください。何があろうと必ず幸せにします。この命に代えても」
「ああッ……よか……た……」
目を閉じたコリンの瞳から涙が一筋目尻を伝って耳へと流れた。
嘘のように穏やかな顔をして逝ってしまった父親にエリスローズは笑顔を見せ続けることで精一杯だった。
声が出せなくてよかったと心から思った。声が戻っていたらきっとロイと同じことを言っていたはずだから。
エリーナが帰ってきたから契約は終わった。もう離れ離れで暮らす必要はない。また六人で暮らせるんだと。
それを伝えてしまえばきっと彼は後悔する。自分たちがそれを台無しにしてしまったんだと。
だから声が戻っていなくてよかったとひどく安堵した。
「出よう」
ロイを抱き抱え、エリスローズの手を引くアレンが庭へ出ようとリビングに向かうとリオンがメイとシオンが眠るガラスケースの前で膝をついて泣いていた。
「お兄ちゃんって呼んでくれてありがとう。家族にしてくれて、ありがとうッ。守るって約束したのに守ってあげられなくてごめんッ!」
メイとシオンはリオンによく懐いていた。リオンが来るのを心待ちにし、一緒に過ごす時間を楽しんでいた。
お兄ちゃんと呼んでもらい、もう家族だとシオンが言うとリオンは破顔し、涙した。
それがつい数日前の話。
この家族が好きだと何度言ってくれただろう。憧れだと何度目を輝かせていただろう。
「リオン、行くぞ」
気が済むまでそうさせてやりたい気持ちはあれど、魔法が切れれば感染するかもしれない。
アレンが声をかけるとリオンは涙を拭って一緒に外へ出た。
その数秒後、光のベールが消えたため、ガラス戸を閉めたアレンは安堵の息を吐き出す。
「なんでッなんでなんでなんでッ!」
アレンにしがみつきながら誰に訴えるでもなく声を上げて泣くロイをアレンが強く抱きしめる。
「辛いかもしれんが、これからこの家ごと燃やして彼らを送る。いいな?」
「待って! メイのぬいぐるみとシオンの本──……は、一緒のがいいよな……」
メイが大事にしていたぬいぐるみとシオンが大切にしていた本を持っていきたいと考えたが、すぐに訂正した。
ここには彼らが大好きだった物がたくさんある。それを全部一緒に持っていけと心の中でメイとシオンに伝える。
道を挟んだ向こう側まで離れると三人が頷いたのを確認してから家の周りにまいた油に火をつけた。
火に包まれていく家を見ていられず、ロイは唇を噛み締めながらアレンにしがみつく。
リオンは声を上げないよう片手で口を押さえながら必死に堪えていた。
エリスローズはアレン同様、涙を流さず静かにその光景を目に焼き付け続けた。
背が高いアレンに抱かれていると中がよく見えた。
「父さん! 母さん!」
窓を叩いて訴えると中にいた魔法使いらしき男が振り向き、アレンの顔を見て驚いた。
「アレン様! お久しぶりでございます!」
一瞬で外に出てきた男は持っていた杖を地面に刺して嬉しそうにアレンを見上げる。
「挨拶は必要ない。状況はどうなってる」
アレンの問いに魔法使いの表情が一気に曇った。
「手の施しようがありません……。子供二人はあっという間で……残念でした」
「…………は? 子供って……メイと、シオンって、こと……?」
「この子はもしや……」
「それもどうだっていい。子供ってのはこの家に住んでいた子供二人のことか?」
「はい」
聞きたくなかった言葉にロイの目から涙が溢れる。
「嘘つくな! 残念ってなんだよ! 意味わかんねーよ! だってアイツらスゲー元気だったし! こないだだってシオンがメイに絵本読んでやってて、新しい絵本読めるようになったって言って、メイがしつこくてシオンが疲れたって逃げて、メイが転んで、泣いて……皆で、笑って……」
つい先日のことなのにと思い出す光景に溢れ出る言葉が止まった。
視線の先にあるメイとシオンの姿。
ガラスケースの中に入れられて眠っている姿にロイの思考が止まる。
「中に入りたいんだ」
「……私もあまり魔力が残っておりませんので十分ほどしか──」
「それでじゅうぶんだ。俺ら四人にかけてくれ」
追いついたリオンたちも一緒に頼むと魔法使いは杖に付いている宝石を光らせて四人を光のベールで包んだ。
ロイが泣いている。見るまでもなくそれが答えなのだとエリスローズはアレンからロイを受け取って抱きしめた。
「嘘だ。メイとシオンが死ぬわけない。信じない。だって、だって今日から六人で暮らせるのになんでどっか行くんだよ。ありえないじゃん。ここは安全な場所なのに、あるわけないよ」
エリスローズにしがみつき、信じることを拒否するロイの背中を撫でながらエリスローズはリビングのほうからガラス戸が開けられる音を聞いてそっちへ回り、中へと入っていく。
皆で談笑した思い出の場所。
こんな所に住んでもいいのだろうかと戸惑いながら過ごした数ヶ月。
そこから慣れていき、ありがたいほど快適だと、ほとんどの時間をここで過ごしていると言っていた場所。
食事をするのも話をするのもここだった。
エリスローズよりロイのほうがずっと思い出があるだろうその場所に、相応しくない物が置いてあった。
「シオン、メイ……なんでこんなのに入って寝てんだよ。ベッドで寝ろよ。ふかふかのベッド、好きだろ? お前ら二人でよく寝てたじゃん。なあ……そんな狭いとこで寝なくていいんだって……。好きなとこで寝ればいいんだよ。昼寝だろ? 庭で寝たっていいって……兄ちゃん怒んねーからさ……」
床に降りたロイはエリスローズの手を握ったままガラスケースに近付いた。
口周りには血らしきものが付いており、顔色は土色。胸の上で手を組んでいる姿は眠っているようだが、苦しんだのだろうとわかる表情にロイの表情が崩れていく。
ガラスケースを開けようとするロイを引き寄せると暴れるもエリスローズは離さない。
「コイツら出してやんねーと可哀想だよ! エリーだってそう思うだろ!? コイツらマジで……ベッドが好きで……好きだった、のに……」
できることなら自分もそうしてやりたい。今すぐそこから出して抱きしめたい。冷たくてもいい。固くなっていてもいい。抱きしめたかった。
「エリー? どこ行くの?」
エリスローズが手を引っ張るためロイも自然とそれについていく。
着いたのは両親の寝室。
ロイの身体に力が入ったのがわかった。それでも入るのを拒むことはしない。
ゆっくりと開けたドア。そこからロイもちゃんと中へと足を進める。
「父さん……母さん……」
二人がベッド上にいて、まだ胸が上下している。
母親は既に呼吸ができなくなっているのだろう。胸の動きは不規則で痙攣しているように見える。
天井に向かって伸ばす手を駆け寄ったロイが握ると母親の顔がゆっくりとそっちを向く。
「エ……リー……ロ、イ……」
掠れた声が名前を呼んだのがわかる。
「ご──」
何かを伝えようとする母親の唇に指を当てて笑顔で首を振る。
何を言おうとしたのかなど考えずともわかる。
もうこれが最期なのだとしたらそんな言葉は聞きたくないし必要ない。
自分の唇に指を当てて母親の額に当てた。
それを受けた母親は口を規則的に開閉していたのをやめ、ゆっくり目を閉じた。
「ご臨──」
「黙れ」
医者が告げようとした言葉をロイが遮る。
聞きたくない言葉だ。
わかりきっていることをわざわざ言われると受け入れたくなくなる。
自分でちゃんと受け止める。
ロイはエリスローズを真似てキスを送った。
「エリー……」
隣から聞こえたまだ少しハッキリとした声に振り向くと父親がこちらを向いていた。
慌てて駆け寄り、伸びてきた手を握る。人肌ではない熱すぎる体温に眉が寄る。
「……ああ……」
エリスローズの後ろへと視線をやった父親の目に涙が浮かぶ。
「アレン・レッドローズです」
いつの間にか後ろに立っていたアレンがベッドの側で床に膝を付いて名乗った。
「ロイは……会えたん、ですね……」
一目見て誰なのかわかったのだろう。
頷くアレンに儚いが嬉しそうに微笑むと空いている手を伸ばし、それをアレンがしっかりと握った。
「子供、たちを……お願い、でき……ます、か?」
「嫌だ……」
返事をしたのはロイ。
「いなくなるみたいなこと言うなよ! エリーナが──」
帰ってきたと言おうとしたロイの口をアレンが手で塞いだ。
何をするんだと睨みつけるロイにアレンは首を振る。
その手を払って父親の顔を覗き込むロイの目には笑顔の父親が映った。
「ロイ……おとーさん、よかった、な」
「俺の父さんは父さんだけだよ!」
「この人、も……おとーさん、だよ」
「違う! 俺の父さんは父さんだけ! 父さんだけなんだよ! だからっ、だからッ──」
「ありがと、な」
優しい声でありがとうと言われるとロイはもう何も言えなくなり、ベッドに顔を埋めて泣き声を上げる。
「あなた方が愛情をもって育てた彼らのことは私にお任せください。何があろうと必ず幸せにします。この命に代えても」
「ああッ……よか……た……」
目を閉じたコリンの瞳から涙が一筋目尻を伝って耳へと流れた。
嘘のように穏やかな顔をして逝ってしまった父親にエリスローズは笑顔を見せ続けることで精一杯だった。
声が出せなくてよかったと心から思った。声が戻っていたらきっとロイと同じことを言っていたはずだから。
エリーナが帰ってきたから契約は終わった。もう離れ離れで暮らす必要はない。また六人で暮らせるんだと。
それを伝えてしまえばきっと彼は後悔する。自分たちがそれを台無しにしてしまったんだと。
だから声が戻っていなくてよかったとひどく安堵した。
「出よう」
ロイを抱き抱え、エリスローズの手を引くアレンが庭へ出ようとリビングに向かうとリオンがメイとシオンが眠るガラスケースの前で膝をついて泣いていた。
「お兄ちゃんって呼んでくれてありがとう。家族にしてくれて、ありがとうッ。守るって約束したのに守ってあげられなくてごめんッ!」
メイとシオンはリオンによく懐いていた。リオンが来るのを心待ちにし、一緒に過ごす時間を楽しんでいた。
お兄ちゃんと呼んでもらい、もう家族だとシオンが言うとリオンは破顔し、涙した。
それがつい数日前の話。
この家族が好きだと何度言ってくれただろう。憧れだと何度目を輝かせていただろう。
「リオン、行くぞ」
気が済むまでそうさせてやりたい気持ちはあれど、魔法が切れれば感染するかもしれない。
アレンが声をかけるとリオンは涙を拭って一緒に外へ出た。
その数秒後、光のベールが消えたため、ガラス戸を閉めたアレンは安堵の息を吐き出す。
「なんでッなんでなんでなんでッ!」
アレンにしがみつきながら誰に訴えるでもなく声を上げて泣くロイをアレンが強く抱きしめる。
「辛いかもしれんが、これからこの家ごと燃やして彼らを送る。いいな?」
「待って! メイのぬいぐるみとシオンの本──……は、一緒のがいいよな……」
メイが大事にしていたぬいぐるみとシオンが大切にしていた本を持っていきたいと考えたが、すぐに訂正した。
ここには彼らが大好きだった物がたくさんある。それを全部一緒に持っていけと心の中でメイとシオンに伝える。
道を挟んだ向こう側まで離れると三人が頷いたのを確認してから家の周りにまいた油に火をつけた。
火に包まれていく家を見ていられず、ロイは唇を噛み締めながらアレンにしがみつく。
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