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強さ
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「こ、ここの香姫の教育はどうなってるんだ! 客に向かって偉そうに口答えをするような教育が許されているのか!? 客は神様だぞ!」
ズイッと顔を近付けた瑞鳳に笑顔はない。瞬き一つしないその目の奥にはやはり虎が見える。牙を剥いた凶暴な虎。目を逸らすことが許されないような緊張感に男は無意識に拳を握った。
「お客様はどこまで行ってもお客様です。それ以上でも以下でもありません。数多ある娼館の中から紫雫楼を選び、香姫にも店にも大金を払っていただくお客様はありがたい存在ですが、神様になることはありません。うちは神様に来ていただけるような尊い場所でもなければ神聖さもございません。ですので、もしお客様がご自分を神様だとのたまわるのであれば、それ相応の場所にお行きください」
「な、なんだと!?」
「香姫も人間です。私は常々、理不尽さは受け入れないよう指導しています。それを受け入れ続けることで彼女たちは人間以下の扱いを受けることになるからです。そしてお客様のようにご自身を神様だと思い込んでらっしゃるマヌケの相手をすることになるからです」
「マヌケだと!? よくもこの私を──」
「紫雫楼が!!」
男が放った怒声よりも大きな瑞鳳の声が男の鼓膜を震わせる。キーンと耳鳴りを起こすほどの声に白目を剥きそうになるが、目の前にある瑞鳳の顔がそれを許さなかった。
「気に入らないと、神である自分が来るような場所ではないと思われたのであれば結構です。どうぞお帰りください。そして紫雫楼は神様である自分に意見する香姫がいる店だと、どうぞ言い回ってください」
「ず、随分と強気じゃないか! いいのか!? 私が言えばこの店は終わりだぞ!」
「結構です。80年という年月を紡いできた紫雫楼の歴史がたった一人の男の言葉で揺らぐはずもありませんから。さあ、お帰りください」
「わ、私を誰だと──」
「お客様、私も拳を振り下ろすのは得意なんですよ。最近は山で熊と格闘しましてね、その日は香姫たちに熊鍋を振る舞いました」
床の上でバラバラになった襖を横目で見る男の顔にはいつの間にか冷や汗が流れている。媚びることなく、笑顔一つ見せることなく、こちらを客として扱わない姿勢を貫く瑞鳳の言葉が冗談とは思えなくなっていた。
羽織りを掴み、荷物を持って逃げるように駆け出した。
「お客様がお帰りだよ! 香まいときな!」
男が帰ると香姫の一人が香灰を店の前にまいた。
「二度とうちの敷居跨ぐんやないで!」
紫雫楼では厄介者の客を客扱いすることはなく、その場を穏便に済ませることもしない。香姫を怒鳴りつけた時点で客ではないと判断する。80年間ずっと続けてきたことを今も変わらず続けており、これからも変えるつもりはない。
「姐ちゃん、だいじょぶ?」
被害に遭わないようにと部屋の前にいた香姫に抱きしめられていた雪儿が部屋に入って杏儿に駆け寄ると杏儿の瞳に涙が溜まる。
「雪儿……ごめんね……」
「どないしたん? 叩かれてへん?」
「ごめんね、雪儿……」
「どっか痛いん?」
立ったままの雪儿を抱きしめる杏儿が何故謝っているのか、泣いているのかわからないが、雪儿は杏色の美しい髪の毛をゆっくりと撫でた。
「何があった?」
スッと虎を消した瑞鳳が杏儿の前に胡座をかいて座って問いかけると、杏儿は涙を拭いて顔を向けた。
「雪儿の話になったのかい?」
温厚な杏儿が怒るのは雪儿のことだけ。客が雪儿について杏儿に聞くことは少なくない。そのたびに杏儿は極力穏やかに接してきたのだが、今回は客が怒るほど反論した。
説明を求める瑞鳳に頷いた杏儿の隣に雪儿が座る。
「張様は、二年前から時々、私を指名してくださる方なんです」
「半年に一回来る程度だけどね」
半年に一度の客を常連とは呼ばない。それなのに自分を神様だなんだと言い続けた様子を思い出して瑞鳳が嘲笑する。
「私が18歳で働き始めたことを知っていたので、雪儿もそろそろ香姫として働き始めるのかと聞いてきました」
「いつものことだろう」
「他の方は雪儿は香姫にならないと言うと勿体ないと言いながらも納得してくださるのですが、張様は雪儿を雑用にしているのは勿体ない。働かせるべきだ。自分なら雪儿を私以上にしてやれる。皆がそう望んでいる。香姫にしない選択など愚か者がするものだと雪儿を香姫にするようしつこく言ってきたんです」
「お前はそれぐらい我慢できないわけじゃないだろう」
言ったあとに瑞鳳はピンときた。
「雪儿を呼べと言ったのか」
頷く杏儿に雪儿が不思議そうな顔で首を傾げた。
「雪のこと呼んだらよかったのに。ほいたら雪が自分で断ったで?」
「お前が出たら余計に怒らせるだろ」
「そんなことないし。ちゃんと断れるもん」
「なんて言って断るつもりだったんだい?」
「うっさいわ。ならへん言うたらならへんねん──あいたッ」
コンッと瑞鳳の拳が頭に落ちた。
呆れたように溜息をつくが、結局は怒らせたのだが、いっそのこと雪儿に断らせて怒らせたほうがよかったのかもしれないとは思った。雑用係なら接客の教育を受けていなくて当然。あれでは香姫などなれるはずがないと思わせればしつこくもしなかっただろう。
二度と敷居を跨がせることはないためどちらが正しかったのかはわからないが、瑞鳳は杏儿を安心させるために頭を撫でた。
「お前ももう少し、我慢を覚えないとダメだね。雪儿のこととなるとすぐカッとなる。お前の最大の欠点だよ」
「すみません」
「次は客を怒鳴る前にアタシを呼びな。いいね?」
「はい」
立ち上がって部屋をバラバラにした襖の破片を自ら拾って片付けた瑞鳳は雪儿を呼ばなかった。そのまま去っていく瑞鳳にその様子を見ていた香姫がついていく。
「姐ちゃん、怖かったなぁ。もうだいじょぶやで」
雪儿が声をかけると止まっていた杏儿の涙がまた溢れ始める。その小さな身体を抱きしめる杏儿が震えているのを感じて雪儿が背中を撫でる。
「ごめんね。お客様怒らせて蜜華坊のお菓子貰えなかった。雪儿に分けてあげるって言ってたのに……楽しみにしてたのにごめんね」
杏儿が泣いた理由がわかると「ああ」と声を漏らした。
「そんなんで泣いとるん? 姐ちゃんは優しい泣き虫さんやなぁ」
ふふッと笑う雪儿が抱きしめ返す。
「あんな、雪な、いつかいっぱいお金稼いで、姐ちゃんに蜜華坊のお菓子やのうて蜜華坊に連れてってお腹いーっぱい食べさせたるから泣かんでええよ。一番高いやつ頼んでな、二人で一緒に食べよ。雪が連れてったる」
雪儿を守るために言い返した結果、雪儿が楽しみにしていたものを奪ってしまったことに罪悪感を覚えたことで杏儿は泣いていた。
申し訳なさで涙する姉の優しさで心がじんわりと温かくなる雪儿は幸せだった。
「雪儿は強いね……」
「雪はそない強い思わんけど、もし雪が強いんやとしたら姐ちゃんがおるからやで。ふっふっ」
守っているつもりで守られてきたのは自分のほうだと杏儿はここ数年、そう感じることが多い。母親を失って10年。まだ幼かった妹を全力で守ってきた。娼館に足を踏み入れることに躊躇することさえしなかった。
生まれる前から大事に思えた。生まれてきたらもっと大事に思えた。この子のために生きよう。してやれることは全部してやろう。自分よりも大切にしよう。この子を幸せにするのが自分の使命。大事に大事に守っていこう。そう思って生きてきた28年。年々、雪儿は強くなっていく。ずっと繋いでいた手がいつか離れてしまうのではないかと思う日が増えた。一人で立って、一人で歩いて、振り返って手を振る日が近いのではないかと思う日が。
杏儿はそれがとても怖かった。
ズイッと顔を近付けた瑞鳳に笑顔はない。瞬き一つしないその目の奥にはやはり虎が見える。牙を剥いた凶暴な虎。目を逸らすことが許されないような緊張感に男は無意識に拳を握った。
「お客様はどこまで行ってもお客様です。それ以上でも以下でもありません。数多ある娼館の中から紫雫楼を選び、香姫にも店にも大金を払っていただくお客様はありがたい存在ですが、神様になることはありません。うちは神様に来ていただけるような尊い場所でもなければ神聖さもございません。ですので、もしお客様がご自分を神様だとのたまわるのであれば、それ相応の場所にお行きください」
「な、なんだと!?」
「香姫も人間です。私は常々、理不尽さは受け入れないよう指導しています。それを受け入れ続けることで彼女たちは人間以下の扱いを受けることになるからです。そしてお客様のようにご自身を神様だと思い込んでらっしゃるマヌケの相手をすることになるからです」
「マヌケだと!? よくもこの私を──」
「紫雫楼が!!」
男が放った怒声よりも大きな瑞鳳の声が男の鼓膜を震わせる。キーンと耳鳴りを起こすほどの声に白目を剥きそうになるが、目の前にある瑞鳳の顔がそれを許さなかった。
「気に入らないと、神である自分が来るような場所ではないと思われたのであれば結構です。どうぞお帰りください。そして紫雫楼は神様である自分に意見する香姫がいる店だと、どうぞ言い回ってください」
「ず、随分と強気じゃないか! いいのか!? 私が言えばこの店は終わりだぞ!」
「結構です。80年という年月を紡いできた紫雫楼の歴史がたった一人の男の言葉で揺らぐはずもありませんから。さあ、お帰りください」
「わ、私を誰だと──」
「お客様、私も拳を振り下ろすのは得意なんですよ。最近は山で熊と格闘しましてね、その日は香姫たちに熊鍋を振る舞いました」
床の上でバラバラになった襖を横目で見る男の顔にはいつの間にか冷や汗が流れている。媚びることなく、笑顔一つ見せることなく、こちらを客として扱わない姿勢を貫く瑞鳳の言葉が冗談とは思えなくなっていた。
羽織りを掴み、荷物を持って逃げるように駆け出した。
「お客様がお帰りだよ! 香まいときな!」
男が帰ると香姫の一人が香灰を店の前にまいた。
「二度とうちの敷居跨ぐんやないで!」
紫雫楼では厄介者の客を客扱いすることはなく、その場を穏便に済ませることもしない。香姫を怒鳴りつけた時点で客ではないと判断する。80年間ずっと続けてきたことを今も変わらず続けており、これからも変えるつもりはない。
「姐ちゃん、だいじょぶ?」
被害に遭わないようにと部屋の前にいた香姫に抱きしめられていた雪儿が部屋に入って杏儿に駆け寄ると杏儿の瞳に涙が溜まる。
「雪儿……ごめんね……」
「どないしたん? 叩かれてへん?」
「ごめんね、雪儿……」
「どっか痛いん?」
立ったままの雪儿を抱きしめる杏儿が何故謝っているのか、泣いているのかわからないが、雪儿は杏色の美しい髪の毛をゆっくりと撫でた。
「何があった?」
スッと虎を消した瑞鳳が杏儿の前に胡座をかいて座って問いかけると、杏儿は涙を拭いて顔を向けた。
「雪儿の話になったのかい?」
温厚な杏儿が怒るのは雪儿のことだけ。客が雪儿について杏儿に聞くことは少なくない。そのたびに杏儿は極力穏やかに接してきたのだが、今回は客が怒るほど反論した。
説明を求める瑞鳳に頷いた杏儿の隣に雪儿が座る。
「張様は、二年前から時々、私を指名してくださる方なんです」
「半年に一回来る程度だけどね」
半年に一度の客を常連とは呼ばない。それなのに自分を神様だなんだと言い続けた様子を思い出して瑞鳳が嘲笑する。
「私が18歳で働き始めたことを知っていたので、雪儿もそろそろ香姫として働き始めるのかと聞いてきました」
「いつものことだろう」
「他の方は雪儿は香姫にならないと言うと勿体ないと言いながらも納得してくださるのですが、張様は雪儿を雑用にしているのは勿体ない。働かせるべきだ。自分なら雪儿を私以上にしてやれる。皆がそう望んでいる。香姫にしない選択など愚か者がするものだと雪儿を香姫にするようしつこく言ってきたんです」
「お前はそれぐらい我慢できないわけじゃないだろう」
言ったあとに瑞鳳はピンときた。
「雪儿を呼べと言ったのか」
頷く杏儿に雪儿が不思議そうな顔で首を傾げた。
「雪のこと呼んだらよかったのに。ほいたら雪が自分で断ったで?」
「お前が出たら余計に怒らせるだろ」
「そんなことないし。ちゃんと断れるもん」
「なんて言って断るつもりだったんだい?」
「うっさいわ。ならへん言うたらならへんねん──あいたッ」
コンッと瑞鳳の拳が頭に落ちた。
呆れたように溜息をつくが、結局は怒らせたのだが、いっそのこと雪儿に断らせて怒らせたほうがよかったのかもしれないとは思った。雑用係なら接客の教育を受けていなくて当然。あれでは香姫などなれるはずがないと思わせればしつこくもしなかっただろう。
二度と敷居を跨がせることはないためどちらが正しかったのかはわからないが、瑞鳳は杏儿を安心させるために頭を撫でた。
「お前ももう少し、我慢を覚えないとダメだね。雪儿のこととなるとすぐカッとなる。お前の最大の欠点だよ」
「すみません」
「次は客を怒鳴る前にアタシを呼びな。いいね?」
「はい」
立ち上がって部屋をバラバラにした襖の破片を自ら拾って片付けた瑞鳳は雪儿を呼ばなかった。そのまま去っていく瑞鳳にその様子を見ていた香姫がついていく。
「姐ちゃん、怖かったなぁ。もうだいじょぶやで」
雪儿が声をかけると止まっていた杏儿の涙がまた溢れ始める。その小さな身体を抱きしめる杏儿が震えているのを感じて雪儿が背中を撫でる。
「ごめんね。お客様怒らせて蜜華坊のお菓子貰えなかった。雪儿に分けてあげるって言ってたのに……楽しみにしてたのにごめんね」
杏儿が泣いた理由がわかると「ああ」と声を漏らした。
「そんなんで泣いとるん? 姐ちゃんは優しい泣き虫さんやなぁ」
ふふッと笑う雪儿が抱きしめ返す。
「あんな、雪な、いつかいっぱいお金稼いで、姐ちゃんに蜜華坊のお菓子やのうて蜜華坊に連れてってお腹いーっぱい食べさせたるから泣かんでええよ。一番高いやつ頼んでな、二人で一緒に食べよ。雪が連れてったる」
雪儿を守るために言い返した結果、雪儿が楽しみにしていたものを奪ってしまったことに罪悪感を覚えたことで杏儿は泣いていた。
申し訳なさで涙する姉の優しさで心がじんわりと温かくなる雪儿は幸せだった。
「雪儿は強いね……」
「雪はそない強い思わんけど、もし雪が強いんやとしたら姐ちゃんがおるからやで。ふっふっ」
守っているつもりで守られてきたのは自分のほうだと杏儿はここ数年、そう感じることが多い。母親を失って10年。まだ幼かった妹を全力で守ってきた。娼館に足を踏み入れることに躊躇することさえしなかった。
生まれる前から大事に思えた。生まれてきたらもっと大事に思えた。この子のために生きよう。してやれることは全部してやろう。自分よりも大切にしよう。この子を幸せにするのが自分の使命。大事に大事に守っていこう。そう思って生きてきた28年。年々、雪儿は強くなっていく。ずっと繋いでいた手がいつか離れてしまうのではないかと思う日が増えた。一人で立って、一人で歩いて、振り返って手を振る日が近いのではないかと思う日が。
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