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本腰
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「こんな静かな朝って初めてやなぁ……」
紫雫楼に身を置いて10年。10年前から雪儿はこうして竹箒を握って紫雫楼の前を掃除している。
雪儿は遅くても朝四時には眠り、七時に目を覚ます。
宿泊予定だった者。酔っ払って宿泊に切り替わった者たちを起こし、布団を片付け、部屋の掃除を始める。放り出すのは瑞鳳の役目。大抵の者は目を覚ますのだが、時々、深い眠りについたまま起きない客がいる。そうした客は外で水をかけて強制的に起こして帰させる。
朝から賑やかで忙しいのが雪儿の毎日なのだが、今日はとても静かだった。
「もうすぐかなぁ」
蕾はまだ咲いていない。木を、道を、水路をもピンクに染め上げる春。どの季節よりも心に残っている春。
「雪儿、危ないから入っておいで」
「でも、店の前汚いから」
「いいの。大丈夫。今日はお店開けないって瑞鳳が言ってたからお掃除は必要ないよ」
昨日の猛虎邪蛇の嫌がらせの効果は抜群で、瑞鳳が拳で追い払ったあと、客も逃げるようにして帰っていった。
紫雫楼は紹介制をとっていても人気があるのはマフィアと関わっていないことが一つの理由でもある。大体の店は地元マフィアに金を余分に払って後ろ盾になってもらうのだが、紫雫楼はそれをしていない。そのため、店で何かあってもマフィアは守らない。その代わり店にも行かないという約束。
マフィアと関わりを持ちたくない人間にとって、マフィアが来ない店を選ぶ理由としては大きなもので、紫雫楼にはそうした人間が多く集まっていた。
しかし今回、紫雫楼がマフィアによって襲撃を受けたとなれば離れていくのは当然のこと。
窓ガラスが割れたまま営業を再開するわけにもいかず、衛生環境を叫ばれたことでそれに乗っかって悪意を含んで風評被害をもたらそうとする人間が早速現れた。
今も朝っぱらから衛生指導員が店にやってきて隅から隅までチェックしている。
「嫌な一日の始まりやね」
「そうね」
高級娼館は評判が命。人を迎えることを目的とした館に人が来ないのでは意味がない。
それでも、昨日の恐怖が抜けきっていない香姫もいる以上は大丈夫だと言い聞かせて働かせるのは得策ではないと瑞鳳は判断した。
杏儿に手を引かれるまま中に入ると寝巻きの香姫たちがちらほらと大広間に集まってお茶を飲んでいる。
「雪儿、アンタ掃除なんかしとったん? 危ないからやめとき」
「でも、あんなことあったし、紫雫楼は綺麗なとこやって思ってもらわんと……」
「わかってくれとる人はちゃーんとわかってくれとるから大丈夫や。あんなゴミ以下の人間が笛吹くみたいに声張っただけの嘘を信じとる人間はお客様の中にはおらん」
「でもな、張って人はアホやったで?」
「半年に一回しか来んくせに客は神や!言う人間はまともやない」
「毎日来とったら言うてもええの?」
「毎日ここに足運ぶ人間はそないなこと言わん。今まで、お客様は神様や!言うた人間見たことあるか?」
「ない」
「せやろ? アイツがアホなだけや」
張は紫雫楼に相応しい人間ではなかった。香姫たちは誰もがそう思っている。今回のマフィアの襲撃も張によるものだと予想はついており、人間として終わっていると嘲笑していた。
紫雫楼を訪れる客は品があって知性もある。それがない張は紫雫楼に足を踏み入れる資格すらなかったのだと。
「ちょっとお話よろしいでしょうか?」
衛生指導員の男が大広間にやってきたことで香姫たちの表情からは感情が消える。
「私たちが店を訪れることを誰かから聞いた方は?」
「はあ? どういう意味や?」
「紅蓮、落ち着いて」
紫雫楼の香姫とは思えないガラの悪い態度で睨みつける香姫の太ももを雪儿がポンポンと叩く。
「厨房が妙にピカピカなのが気になります」
気に入らないと言わんばかりに香姫たちが一斉に立ち上がり、腕を組んで男に詰め寄る。
「あのアホンダラが紫雫楼は不衛生やてほざいたん信じとるんか?」
「いえ、そういうわけではありません。ただ、厨房がこれほど磨かれているはずがないと──」
「うちはな、色事より食事や芸事を楽しむお客様が多いねん。ピカピカにするんはシーツよりも厨房や。うちの雑用係は優秀でな。ベッタベタになる床も壁も台も食器も器具もなんもかんもピッカピカにしてくれるんや。これはな、あん子の仕事の成果や」
「で、ですが……」
「ピカピカがおかしい? 逆やろ。これが本来の厨房のあるべき美しさや。きったない店が多すぎてそれが普通になっとるアンタらがおかしいねん。ネズミ一匹住み着かんほど綺麗に磨き上げとる厨房をおかしい感じるんやったら衛生指導員なんかやめてまえ。何が指導じゃ」
「うちの子はな、夜中の三時まで働いとんねん。アンタらが腹出して寝とる時間まで働いて磨いてんがこれや。わかるか?」
今回の嫌がらせだけでも腹が立っている香姫たちの怒りに触れた指導員の男は香姫たちの迫力に何も言い返せず、署名を書いた書類を残して逃げるように帰っていった。
「アホらし」
フンッと鼻を鳴らし、他の香姫が香灰を掴んで外にまいた。
「こわぁ」
雪儿の笑いながらののんきな声に皆がつられて笑い「ホンマやな」と口にした。
「でもかっこええなぁ。雪儿も見習わなあかん」
「雪儿がこんなガラ悪い女になったらうち泣くわ」
「アンタ真っ先に口開いたくせに何言うとんねん」
「なー、お腹すいたわ。瑞鳳、なんか作って」
怒気を纏っていた女たちの様子がいつもどおりになったことで雪儿も安堵するが、窓の側に立っていた瑞鳳がシッと呟き、人差し指を立てたことで女たちに緊張が走る。それぞれが中央に集まって身を寄せ、杏儿も雪儿を抱き上げて瑞鳳を見ていた。
「来やがった」
穏やかではない言葉と声に香姫たちが「まさか」と不安げに顔を見合わせる。
一人外へ出た瑞鳳を追いかけるように皆が窓へと移動し、そっと外を覗き込んだ。
「やあやあやあ、瑞鳳姉さん。今日もゴリゴリだな」
「お前に姉さんなんて呼ばれる筋合いないね。ご大層な装備ぶら下げて何用だい?」
「いやなに、昨日はうちの子分たちが随分と世話になったみたいだからな。今日はそのお礼参りに来たってだけだ」
「あの口達者な雑魚どもは元気かい?」
「ああ、元気に病院のベッドの上だ。全治半年の重症だとよ。ったく、やってくれるぜ」
「ちゃんと食わせてんのかい? 男にしちゃあ随分と脆かったね」
「アンタの拳にかかりゃ熊も子犬同然だろ」
「ははっ、違いないね。で、拳じゃ勝てないから武器持参とは吠えるしか能がない雑魚らしい考えだ」
パンッと発砲音が朝の香月街に鳴り響く。爆竹ではない本物の銃声。銃を握る腕を上げて躊躇なく瑞鳳に向けて発砲した。弾は瑞鳳の頬を掠め、後ろのドアに穴を空けた。
「さすがは姉さん。この街一番の強者だ。銃ぐらいじゃビビんねぇってか?」
「猛虎邪蛇のボス直々にお出ましなんだ。逃げ惑うのは失礼ってもんだろ?」
「恐悦至極だなぁ。でも今日は昨日みたいなごっこ遊びのつもりで来たわけじゃねぇ」
「紫雫楼に手ぇ出すリスクわかった上で挑むのかい?」
「黒龍白虎は紫雫楼にノータッチだ。アンタが黒龍白虎に背盾金を金を払ってりゃあ駆けつけてくれただろうになぁ。ケチったばっかりに紫雫楼は今日で終わりだよ」
猛虎邪蛇は大きな組織ではない。縮小されたような人数が集まった独立型の野良マフィア。秩序もなければルールもない。
ボスを先頭に幹部、その部下を連れてきた時点で嫌がらせで済ませるつもりがないことはわかる。全員が手に銃を持っているのもその証拠だ。全員が素手なら瑞鳳はすぐにでも拳を構えて飛び掛かるのだが、さすがに銃は分が悪い。
「まずは昨日、うちの可愛い部下を病院送りにした治療代と慰謝料、それに営業補償と落とし前代を払ってもらおうか」
「営業補償?」
「うちの稼ぎ頭が何人も働けなくなったんだ。そいつらの売上分を払ってもらわねぇとな。それに、姉さんが一人で男何人もぶっ倒すからうちのメンツは丸潰れ。謝罪は必要ねぇから金でケジメつけてくれ。それで済まそうぜ」
「紫雫楼は今日で終わりだって言ってなかったか?」
「金でも解決はできるんだぜ、一応な」
信じられるはずがない。それなら全員が銃を所持する必要はないのだから。全員で紫雫楼を蜂の巣にすれば営業再開は不可能となる。穴を塞ぐだけならそう時間は必要ないが、それでは不恰好。全て美しいからこそ紫雫楼なのだ。
「どうする?」
「……ちょっと待ってな」
中へと戻った瑞鳳はすぐに香姫たちに部屋へと隠れるよう指示した。顔を真っ青に染めて震えている香姫をまだ気丈な香姫が手を引くが、直後、玄関のドアが蹴り破られ、男たちが入ってきた。
紫雫楼に身を置いて10年。10年前から雪儿はこうして竹箒を握って紫雫楼の前を掃除している。
雪儿は遅くても朝四時には眠り、七時に目を覚ます。
宿泊予定だった者。酔っ払って宿泊に切り替わった者たちを起こし、布団を片付け、部屋の掃除を始める。放り出すのは瑞鳳の役目。大抵の者は目を覚ますのだが、時々、深い眠りについたまま起きない客がいる。そうした客は外で水をかけて強制的に起こして帰させる。
朝から賑やかで忙しいのが雪儿の毎日なのだが、今日はとても静かだった。
「もうすぐかなぁ」
蕾はまだ咲いていない。木を、道を、水路をもピンクに染め上げる春。どの季節よりも心に残っている春。
「雪儿、危ないから入っておいで」
「でも、店の前汚いから」
「いいの。大丈夫。今日はお店開けないって瑞鳳が言ってたからお掃除は必要ないよ」
昨日の猛虎邪蛇の嫌がらせの効果は抜群で、瑞鳳が拳で追い払ったあと、客も逃げるようにして帰っていった。
紫雫楼は紹介制をとっていても人気があるのはマフィアと関わっていないことが一つの理由でもある。大体の店は地元マフィアに金を余分に払って後ろ盾になってもらうのだが、紫雫楼はそれをしていない。そのため、店で何かあってもマフィアは守らない。その代わり店にも行かないという約束。
マフィアと関わりを持ちたくない人間にとって、マフィアが来ない店を選ぶ理由としては大きなもので、紫雫楼にはそうした人間が多く集まっていた。
しかし今回、紫雫楼がマフィアによって襲撃を受けたとなれば離れていくのは当然のこと。
窓ガラスが割れたまま営業を再開するわけにもいかず、衛生環境を叫ばれたことでそれに乗っかって悪意を含んで風評被害をもたらそうとする人間が早速現れた。
今も朝っぱらから衛生指導員が店にやってきて隅から隅までチェックしている。
「嫌な一日の始まりやね」
「そうね」
高級娼館は評判が命。人を迎えることを目的とした館に人が来ないのでは意味がない。
それでも、昨日の恐怖が抜けきっていない香姫もいる以上は大丈夫だと言い聞かせて働かせるのは得策ではないと瑞鳳は判断した。
杏儿に手を引かれるまま中に入ると寝巻きの香姫たちがちらほらと大広間に集まってお茶を飲んでいる。
「雪儿、アンタ掃除なんかしとったん? 危ないからやめとき」
「でも、あんなことあったし、紫雫楼は綺麗なとこやって思ってもらわんと……」
「わかってくれとる人はちゃーんとわかってくれとるから大丈夫や。あんなゴミ以下の人間が笛吹くみたいに声張っただけの嘘を信じとる人間はお客様の中にはおらん」
「でもな、張って人はアホやったで?」
「半年に一回しか来んくせに客は神や!言う人間はまともやない」
「毎日来とったら言うてもええの?」
「毎日ここに足運ぶ人間はそないなこと言わん。今まで、お客様は神様や!言うた人間見たことあるか?」
「ない」
「せやろ? アイツがアホなだけや」
張は紫雫楼に相応しい人間ではなかった。香姫たちは誰もがそう思っている。今回のマフィアの襲撃も張によるものだと予想はついており、人間として終わっていると嘲笑していた。
紫雫楼を訪れる客は品があって知性もある。それがない張は紫雫楼に足を踏み入れる資格すらなかったのだと。
「ちょっとお話よろしいでしょうか?」
衛生指導員の男が大広間にやってきたことで香姫たちの表情からは感情が消える。
「私たちが店を訪れることを誰かから聞いた方は?」
「はあ? どういう意味や?」
「紅蓮、落ち着いて」
紫雫楼の香姫とは思えないガラの悪い態度で睨みつける香姫の太ももを雪儿がポンポンと叩く。
「厨房が妙にピカピカなのが気になります」
気に入らないと言わんばかりに香姫たちが一斉に立ち上がり、腕を組んで男に詰め寄る。
「あのアホンダラが紫雫楼は不衛生やてほざいたん信じとるんか?」
「いえ、そういうわけではありません。ただ、厨房がこれほど磨かれているはずがないと──」
「うちはな、色事より食事や芸事を楽しむお客様が多いねん。ピカピカにするんはシーツよりも厨房や。うちの雑用係は優秀でな。ベッタベタになる床も壁も台も食器も器具もなんもかんもピッカピカにしてくれるんや。これはな、あん子の仕事の成果や」
「で、ですが……」
「ピカピカがおかしい? 逆やろ。これが本来の厨房のあるべき美しさや。きったない店が多すぎてそれが普通になっとるアンタらがおかしいねん。ネズミ一匹住み着かんほど綺麗に磨き上げとる厨房をおかしい感じるんやったら衛生指導員なんかやめてまえ。何が指導じゃ」
「うちの子はな、夜中の三時まで働いとんねん。アンタらが腹出して寝とる時間まで働いて磨いてんがこれや。わかるか?」
今回の嫌がらせだけでも腹が立っている香姫たちの怒りに触れた指導員の男は香姫たちの迫力に何も言い返せず、署名を書いた書類を残して逃げるように帰っていった。
「アホらし」
フンッと鼻を鳴らし、他の香姫が香灰を掴んで外にまいた。
「こわぁ」
雪儿の笑いながらののんきな声に皆がつられて笑い「ホンマやな」と口にした。
「でもかっこええなぁ。雪儿も見習わなあかん」
「雪儿がこんなガラ悪い女になったらうち泣くわ」
「アンタ真っ先に口開いたくせに何言うとんねん」
「なー、お腹すいたわ。瑞鳳、なんか作って」
怒気を纏っていた女たちの様子がいつもどおりになったことで雪儿も安堵するが、窓の側に立っていた瑞鳳がシッと呟き、人差し指を立てたことで女たちに緊張が走る。それぞれが中央に集まって身を寄せ、杏儿も雪儿を抱き上げて瑞鳳を見ていた。
「来やがった」
穏やかではない言葉と声に香姫たちが「まさか」と不安げに顔を見合わせる。
一人外へ出た瑞鳳を追いかけるように皆が窓へと移動し、そっと外を覗き込んだ。
「やあやあやあ、瑞鳳姉さん。今日もゴリゴリだな」
「お前に姉さんなんて呼ばれる筋合いないね。ご大層な装備ぶら下げて何用だい?」
「いやなに、昨日はうちの子分たちが随分と世話になったみたいだからな。今日はそのお礼参りに来たってだけだ」
「あの口達者な雑魚どもは元気かい?」
「ああ、元気に病院のベッドの上だ。全治半年の重症だとよ。ったく、やってくれるぜ」
「ちゃんと食わせてんのかい? 男にしちゃあ随分と脆かったね」
「アンタの拳にかかりゃ熊も子犬同然だろ」
「ははっ、違いないね。で、拳じゃ勝てないから武器持参とは吠えるしか能がない雑魚らしい考えだ」
パンッと発砲音が朝の香月街に鳴り響く。爆竹ではない本物の銃声。銃を握る腕を上げて躊躇なく瑞鳳に向けて発砲した。弾は瑞鳳の頬を掠め、後ろのドアに穴を空けた。
「さすがは姉さん。この街一番の強者だ。銃ぐらいじゃビビんねぇってか?」
「猛虎邪蛇のボス直々にお出ましなんだ。逃げ惑うのは失礼ってもんだろ?」
「恐悦至極だなぁ。でも今日は昨日みたいなごっこ遊びのつもりで来たわけじゃねぇ」
「紫雫楼に手ぇ出すリスクわかった上で挑むのかい?」
「黒龍白虎は紫雫楼にノータッチだ。アンタが黒龍白虎に背盾金を金を払ってりゃあ駆けつけてくれただろうになぁ。ケチったばっかりに紫雫楼は今日で終わりだよ」
猛虎邪蛇は大きな組織ではない。縮小されたような人数が集まった独立型の野良マフィア。秩序もなければルールもない。
ボスを先頭に幹部、その部下を連れてきた時点で嫌がらせで済ませるつもりがないことはわかる。全員が手に銃を持っているのもその証拠だ。全員が素手なら瑞鳳はすぐにでも拳を構えて飛び掛かるのだが、さすがに銃は分が悪い。
「まずは昨日、うちの可愛い部下を病院送りにした治療代と慰謝料、それに営業補償と落とし前代を払ってもらおうか」
「営業補償?」
「うちの稼ぎ頭が何人も働けなくなったんだ。そいつらの売上分を払ってもらわねぇとな。それに、姉さんが一人で男何人もぶっ倒すからうちのメンツは丸潰れ。謝罪は必要ねぇから金でケジメつけてくれ。それで済まそうぜ」
「紫雫楼は今日で終わりだって言ってなかったか?」
「金でも解決はできるんだぜ、一応な」
信じられるはずがない。それなら全員が銃を所持する必要はないのだから。全員で紫雫楼を蜂の巣にすれば営業再開は不可能となる。穴を塞ぐだけならそう時間は必要ないが、それでは不恰好。全て美しいからこそ紫雫楼なのだ。
「どうする?」
「……ちょっと待ってな」
中へと戻った瑞鳳はすぐに香姫たちに部屋へと隠れるよう指示した。顔を真っ青に染めて震えている香姫をまだ気丈な香姫が手を引くが、直後、玄関のドアが蹴り破られ、男たちが入ってきた。
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